1. 気づくと変わる心理学 〜心のリスキリング〜
  2. #70 身振り手振りで、見える、..
2025-07-08 11:01

#70 身振り手振りで、見える、つながる。

今回は、『身振り手振りで、見える、つながる。』のお話です。


お伝えしている心理学ですが、

皆さまにとっての日常的で、身近な話題とも自然とつながっています。

その見方・活かし方を、ご紹介します。


今回は、「身振り手振りで、見える、つながる。」について。

何かを表現するときや、感情的になるとき、表れる身振り手振り。そこには、どんな意味があるのか、何が起きているのか。気づくヒントが得られます。


第1回目「承認欲求は誰もが持っている原点」

第2回目「心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども。」

第18回目「心の中の、メンバー5人。その付き合い方。」

ともリンクするお話です。


まだ聞いた事がない方も、何本か聞いて番組に興味を持ってくださった方も、気づくと変わる、いつもと違う変化を味わってみませんか?


<参考図書>

TA TODAY:最新・交流分析入門 第2版

ヴァン・ジョインズ&イアン・スチュワート(著)実務教育出版 2022年9月

※TA・交流分析の教科書とも言える本です。

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いい人間関係が面白いほどできる本

繁田千恵(著) 中経出版 2004年3月

※基本理論がシンプルでわかりやすく表現されています。 絶版らしく、古書での入手になるかと。

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サマリー

身振り手振りは、心の状態を表現する重要な要素です。このエピソードでは、身振り手振りに関する心理学的な視点やその効果について、詳しく解説しています。また、「親・成人・子ども」の、心の中でのつながりについても探ります。

身振り手振りの重要性
こんにちは。明治大学で生涯学習講座の講師をしています、遠藤美保です。この番組では、社会人や学生向けの生涯学習講座を10年以上行ってきた私が、日常生活でも活かせる心理学を、ポッドキャストでお伝えしていきます。
今回のテーマは、こちら。
『身振り手振りで、見える、つながる。』
今回は、「身振り手振りで、見える、つながる。」のお話です。
お伝えしている心理学ですが、皆様にとっての日常的で身近な話題とも、自然とつながっています。その見方・活かし方をご紹介します。
今回は、「身振り手振りで、見える、つながる。」について。
何かを表現するときや感情的になるとき、表れる身振り手振り。そこには、どんな意味があるのか、何が起きているのか、気づくヒントが得られます。
第1回目「承認欲求は誰もが持っている原点」
第2回目「心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども。」
第18回目「心の中の、メンバー5人。その付き合い方。」とも、リンクするお話です。
皆様は、身振り手振りと聞いて、何を思い浮かべますか?
子どもの頃は、嬉しくてぴょんぴょん飛び跳ねたり、全身を使って泣きながら手足をばたつかせたり、不満なことがあると、ほっぺたをぷーっと膨らませて口を尖らせたり。かなりわかりやすい。
ただ、大人になるにつれて、次第に変わってくるようで、特に日本では、表現が控えめになりがちな気がします。
それでも、遠くにいる人に向かって手を振ったり、謙遜するときに、「いえいえ。」とか、「そんな。」とか言いながら、手のひらを向け、横に小刻みに動かしたり。後ろに座って背筋を伸ばしたり、前鏡で手招きしたり、
それなりに日常に溶け込んでいる、そして、外から見える、私たちの心の中を知るヒントになる、身振り手振り。
社会人になりたての頃、営業職として配属され、「よし、頑張るぞ。」と気持ちも新たにしていた時期のこと。
営業はやはり、お客様と直接話す仕事。その場面を想定した、ロールプレイング研修がありました。
まずはシナリオを準備し、お客様役と営業役に分かれ、順番に挑戦。フィードバックをもらう。
これが難しいやら、面白いやら。今でも覚えているのは、お手本の営業役だった先輩。
シナリオを持たずに話していた先輩は、途中で内容が飛んでしまったようで、しばし沈黙。そして、満面の笑顔。
「なかなか良い資料をお持ちですね。ちょっと拝見してもよろしいでしょうか。」と一言。
そう言って、お客様役のシナリオをゆったり手に取り、ササッと目を通し、「ありがとうございます。」と、にっこり。
その後は、何事もなかったかのように話が進み、見事にクロージング。
「えっ、そんなことあり?」
あっけに取られながらも、なんだかすっかり面白くなってしまって、皆、明るくわいわい。場が盛り上がり、リラックスムードに。
そして、いよいよ私の番。緊張もほぐれ、のびのび。
身振り手振りを交えながら、表情も豊かに、場を温める世間話。
本題では身を乗り出し、やっぱり身振り手振りもしつつ、熱心に相槌も打ちながら、次のお約束。クロージングへ。
「よしっ、やった。終わった。手応えあり。」
良い評価をいただけるんじゃないかと、期待でワクワク。
ところが上司からのフィードバックは、「身振り手振りが、多すぎるんじゃないか?
心の中の構成要素
加賀の手踊りか。」
「えっ、加賀の手踊りって何?
少なくとも、身振り手振りが多すぎるってこと?
だめなの?そんなに多かった???」
加賀の手踊りがどんなものかは、正直、よくわからないまま。
「わかりました。気をつけます。」
それからしばらくたったある日、同じ上司から、思いがけない一言。
「うーん、身振り手振りを止めたら、元気がなくなってるじゃないか。
身振り手振りをつけて良い。
元気出せっ。」
「え〜?」
身振り手振りを抑えることに集中していた私は、自分では気づかないうちに、目に見えておとなしくなっていたようです。
そして、どうやら元気が取り柄の、いや、もしかしたら、元気だけが取り柄の、新入社員として認識されていたようで、肝心要なその元気がなくなったのでは、元も子もない。
そんなわけで、身振り手振り、解禁。
重しがとれて、のびのび〜。自然と、元気も復活。
めでたしめでたし、でした。
さて、ここで改めて、心の中の「親・成人・子ども」を軸に、考えてみます。
私たちの心の中には、誰でも「親・成人・子ども」の部分があります。
「親」は、親や親的な役割の人から取り入れた、「行動・思考・感情」が入っている部分。
「成人」は、<今、ここ>にふさわしい、「行動・思考・感情」が入っている部分。
「子ども」は、子どもの時の経験や決断といった、「行動・思考・感情」が入っている部分。
それぞれの部分の「行動・思考・感情」は、つながっています。
つまり、外から見て「子ども」の行動をしているなら、その時、思考・感情も「子ども」の状態。
「成人」の行動なら、思考・感情も「成人」。
「親」の行動なら、思考・感情も「親」です。
見える部分が、見えない部分とつながっている。
今回は、心の中の「子ども」の部分が、関係していそう。
「子ども」の部分には、2種類に分かれた機能、表れ方があります。
一つは、Free Child=「自由な子ども」。
英語の頭文字を取って、FC。
自分本来の、自由で自然な状態。
例えば、楽しみややりたいこと、モチベーションのもとなどにつながっている。
生きる活力、エネルギーの源とも言える状態。
一つは、Adaptid Child=「順応する子ども」。
英語の頭文字を取って、AC。
周囲に合わせて、順応している状態。
例えば、周りを見て、合わせることや合わせないこと、反抗なども表れる状態です。
身振り手振りたっぷりで、元気。
これは、自由な子ども=FCの可能性が高い。
身振り手振りを止められて、元気がない、おとなしい。
これは、順応する子ども=ACの可能性が高い。
刺激の方法と変化
では、どうすれば良いのか。ポイントは、3つ。
1つ目、行動・思考・感情はつながっている。
2つ目、承認欲求を満たす刺激=ストロークは、それを受けた行動が強化される。
3つ目、心のエネルギーの総量は、同じ。
多すぎる部分に困っているなら、少ない部分を刺激してエネルギー量を上げることで、自然と多すぎる部分が下がる。
と言うことは、例えば、こんな方法。
FCを刺激する行動を、意識的にしてみる。
すると、FCの思考・感情も刺激され、素の自分、FCの持つ、活き活きした力、エネルギーが沸々と湧き上がる。
ACを刺激する行動を、敢えてしてみる。
すると、ACの思考・感情も刺激され、周りに合わせて反応する、ACの持つ、周りへの気遣いや、強調する姿勢が増す。
今の自分に必要なのは、どの部分への刺激なのか。どの部分を上げたいのか、下げたいのか。
安心、安全な場所、タイミングで、あれこれ試してみてはいかがでしょうか。
では、今回覚えていただきたいポイントは。
「身振り手振りで、見える、つながる。」
まずは、気づくこと。そして、いつもと違う変化を味わってみませんか?
ここまで聞いていただき、ありがとうございます。
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お相手は、遠藤美保でした。ありがとうございました。
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