1. 気づくと変わる心理学 〜心のリスキリング〜
  2. #86 自発するチカラと、心の仕..
2025-10-28 12:48

#86 自発するチカラと、心の仕組み。

今回は、『自発するチカラと、心の仕組み。』のお話です。


お伝えしている心理学ですが、

皆さまにとっての日常的で、身近な話題とも自然とつながっています。

その見方・活かし方を、ご紹介します。


今回は、「自発するチカラと、心の仕組み。」について。

何かの行動をする時。そこにはどんな意味があるのか。何が起きているのか。気づくヒントが得られます。


第1回目「承認欲求は誰もが持っている原点」

第2回目「心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども。」

第18回目「心の中の、メンバー5人。その付き合い方。」

ともリンクするお話です。


まだ聞いた事がない方も、

何本か聞いて番組に興味を持ってくださった方も、

気づくと変わる、いつもと違う変化を味わってみませんか?


<今回テーマ理論とつながる、特別回>

⁠⁠#74-SP2 心の中の「親・成人・子ども」。振り返りと、まとめ。⁠⁠⁠⁠

※#1~#72の内、各SP回ごとでは、18エピソードが対象です。

※Spotifyリンクです。他のアプリでお聴きの方は、番組名とエピソード番号で検索してください。


<参考図書>

TA TODAY:最新・交流分析入門 第2版

ヴァン・ジョインズ&イアン・スチュワート(著)実務教育出版 2022年9月

※TA・交流分析の教科書とも言える本です。

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いい人間関係が面白いほどできる本

繁田千恵(著) 中経出版 2004年3月

※基本理論がシンプルでわかりやすく表現されています。

 絶版らしく、古書での入手になるかと。

⁠⁠⁠https://amzn.to/4kkbwDy

サマリー

このエピソードでは、「自発するチカラと、心の仕組み。」を探求し、心理学が日常生活にどのように役立つかを示しています。特に、心の中の「親・成人・子ども」のバランスが、行動や思考にどのように影響するかを具体例を通して考察しています。

自発するチカラの探求
こんにちは。明治大学で生涯学習講座の講師をしています、遠藤美保です。この番組では、社会人や学生向けの生涯学習講座を10年以上行ってきた私が、日常生活でも活かせる心理学を、ポッドキャストでお伝えしていきます。
今回のテーマは、こちら。
『自発するチカラと、心の仕組み。」
今回は、「自発するチカラと、心の仕組み。」のお話です。
お伝えしている心理学ですが、皆様にとっての日常的で身近な話題とも、自然とつながっています。その見方、活かし方をご紹介します。
今回は、「自発するチカラと、心の仕組み。」について。
何かの行動をするとき、そこにはどんな意味があるのか、何が起きているのか。気づくヒントが得られます。
第1回目「承認欲求は誰もが持っている原点」
第2回目「心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども。」
第18回目「心の中の、メンバー5人。その付き合い方。」ともリンクするお話です。
旅行に行って、新鮮な気持ちでいると、いつもと違う当たり前がある。何気ない場面のはずなのに、ハッと気づく体験をする。
皆さまも、そんな体験はありますか?
以前、海外のある地域を訪れたとき、私にはこんなことがありました。
進んでいるルートの中で、ちょうどいい場所にあった博物館。行ってみたら、かなりの規模。
何階建てかになっていて、いくつもの部屋。その中の一つ、鳥や、いろいろな生き物の展示がされていた場所。
シルバーの金属製、大きな食器棚のような展示ケース。上はガラス張りで、展示品がきれいに並んでいる。下はタグも何もついていない、中の見えない引き出しが、4つほど。
部屋の中には、そんな展示ケースがいくつもありました。
私が部屋に入ったとき、子ども2人、大人1人。おそらく、現地の親子連れ。大人が熱心に、奥でガラス張りの展示を見ている間に、その背中側、子どもたちはガラス張りの下、引き出し部分を次々オープン。楽しそう。
とっさに、ドキッ。「えっ、開けてもいいの?」チェックする気持ち。その内、親子連れは仲良く、次の部屋へ。部屋の中にはポツン、私一人。
「うーん、あの引き出し、気になる。あの子たち何だったんだろう…。」警戒心と好奇心の狭間。「ちょっとだけ。念のため。」子どもたちが開けていた引き出しを、少〜し、開けてみました。「えっ?あれ?」
開けた引き出しの、てっぺん。ぴっちりと、ガラス張り。そして、中にはきれいに見やすく、別の展示物が置かれています。
引き出しいっぱいに、並べられている。どうやら棚の上のガラス張り部分と、関連していそう。「これも展示品だったのかぁ。えぇえぇ。」
中は見えない、引き出し。自らその気にならないと、開けられない。開けなければ、見えない、見られない。
実際のところ、こういう展示方法が、そのエリアでの当たり前だったのか、私が見落としていただけで、入り口か何かに「引き出しもご自由にお開けください。」、とでも書かれていたのか。今となっては、よくわかりません。
ただ、当時の私には、目からウロコ。「そうかぁ、自ら一歩踏み出すことで、また違う世界が広がっているのかも。なんだか、ワクワクする。」そんな気持ちになったことを覚えています。
さて、この出来事。心の仕組み、心の中の「親・成人・子ども」から考えてみます。
私たちの心の中には、誰でも、「親・成人・子ども」の部分がある。
「親」は、親や親的な役割の人から取り入れた、「行動・思考・感情」が入っている部分。
「成人」は、<今、ここ>にふさわしい、「行動・思考・感情」が入っている部分。
「子ども」は、子どもの時の経験や決断といった「行動・思考・感情」が入っている部分。
その時々、場面によって、相手やその場の関係性によって、などなど。それぞれが、出てきたり来なかったり。
展示室に入った時、親子連れの親御さんは、子どもたちと一緒。ゆったりと展示品を見ながら、子どもたちを自由にさせていました。
そして、たまたま同じ部屋に入った私。実際の親ではないものの、自由に次々引き出しを開けている子どもたちを見かけて、チェック。
これは、どちらも、心の中の「親」に関係している可能性が高い。
さらに詳しく言うなら、心の中の「親」の内、特定の「親」の部分が関係していそう。
実は、「親」は2種類。
1つは、Critical Parent、批判する親。Controling Parent、支配する親。と、言われる部分。英語の頭文字を取って、CP。
行動と、思考・感情とのつながり
1つは、Nurturing Parent、養育する親。と、言われる部分。英語の頭文字を取って、NP。
CPは、例えば、ルールとかリーダーシップの取り方とか、マネジメント像など。批判したり、コントロールしようとする「親」。
NPは、例えば、見守り、慈しんで育てようとする「親」。です。
一緒にいながら、子どもたちを自由にさせていた、実際の親御さん。
これはNP、養育する親。
実際の親ではないものの、チェック。
これはCP、批判する親、支配する親。が、出てきていたのでは?
そして、自由に、次々引き出しを開けていた、子どもたち。
見るからに展示品らしい、ガラス張りの展示品だけを見ていた、私。
これは、心の中の「子ども」の可能性が高い。
実は、「子ども」も2種類。
1つは、Free Child、自由な子ども。英語の頭文字を取って、FC。
1つは、Adapted Child、順応する子ども。英語の頭文字を取って、AC。
FCは、自分本来の、自由で自然な状態。
例えば、楽しみや、やりたいこと。モチベーションの基などに、つながっている。
生きる活力、エネルギーの源、自発するチカラ、とも言える部分。
ACは、周囲に合わせて、順応している状態。
例えば、周りを見て、合わせることや合わせないこと。反抗なども、現れる部分です。
引き出しを開けることで、次の世界を見つける体験を楽しむ子どもたち。
これはFC、自由な子ども。
展示品らしい展示品、ガラス張りの展示だけを見る。
これはAC、順応する子ども。が、出てきたのでは?
CP、NP、FC、AC。そして、<今、ここ>にふさわしい「行動・思考・感情」が入っている「成人」。
AdultのAも加えた、心の中の5人のメンバーは、どれも必要。
誰の心の中にも、あるもの。
良いところ、良くないところ、両方の面がある。
それが、出てきたり、来なかったり。出番があったり、なかったり。
ただ、CP=批判する親、支配する親や、AC=順応する子どもが、必要以上に強くなっているなら、本来の自分、本来の望みとは全く違う。
もしかしたら、過去のレールやお膳立てされたものだけが全てと思い込み、自発するチカラが抑え込まれ過ぎているかも。
FCは私たちの生きる活力、エネルギーの源、自発するチカラとも言える。
FCが喜んでいるとき、私たちは活き活きと幸せ。
もし、FCの出番が極端に少ないなら、出番を増やしたい。
ポイントは、「行動・思考・感情」はつながっている。見える部分が、見えない部分とつながっている、ということ。
外から見て、「子ども」の「行動」をしているなら、そのとき、「思考・感情」も「子ども」の状態。
「成人」の「行動」なら、「思考・感情」も「成人」。
「親」の「行動」なら、「思考・感情」も「親」。
AC=順応する子どもの「行動」をしているなら、「思考・感情」もAC。
FC=自由な子どもの「行動」をしているなら、「思考・感情」もFC。
心の中、5人のメンバー、全員合わせた出番の量は、同じ。
FCの出番が少な過ぎるなら、FCの出番を増やす「行動」をとってみる。
そうすれば、多過ぎるメンバーの出番が、自然と減る。
活き活きと自発するチカラを、取り戻すことにつながります。
では、今回覚えていただきたいポイントは、
「自発するチカラと、心の仕組み。」
自ら、引き出しを開けていますか?
そこには、思いがけない世界が広がっているかもしれません。
まずは、気づくこと。そして、いつもと違う変化を味わってみませんか?
ここまで聞いていただき、ありがとうございます。
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お相手は、遠藤美保でした。ありがとうございました。
12:48

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