EC市場の状況と課題
インベストメントビリッジがお届けする、いろはにマネーのながら学習。
この番組では、インターン生2人が、株、投資、経済関連の気になる情報を分かりやすくお伝えしていきます。
インターン生の会話をながら聞きする感覚で、一緒に勉強していきましょう。
おはようございます。インターン生の山口です。
おはようございます。インターン生の斉藤です。
山口さん、最近ネットショッピングってよく利用しますか?
私、めっちゃ利用してます。
週に2回くらいだいたい頼むんですけど、特に洋服とかほぼネットショッピングで買っちゃいますね。
分かります。私もよく利用してるんですけど、届いた商品開封するたびに思うんですけど、
包装材ってすごい量使われてませんか?
そうですよね。
段ボールに、ビニール袋に、乾燥剤に、添付に、本当に開けるだけで一苦労ですよね。
本当にゴミもどんどん溜まっていっちゃうから、正直もうちょっと簡易的な包装でもいいなって思うんですけど、
便利な分、環境への影響もすごい気になりますよね。
そうですよね。ということで、実は今その点が業界の大きなテーマになっているんです。
EC市場の拡大で需要は伸びているけど、環境整備も強化されていて、業界全体がジレンマを抱えているんです。
なるほど。深い問題ですね。
はい。ということで本日は、EC物流を支える包装材関連銘柄3選についてお話ししていきます。
この相反する課題に挑む企業を発掘していきたいと思います。
包装材企業の紹介
その前に恒例のちょこっと株辞典のコーナーです。
今日の用語は何ですか?
はい。今日の用語はESGです。
Environment、環境、Social、社会、Governance、企業統治の頭文字で、企業の持続可能性を評価する指標のことです。
どういう意味なんですか?
Eの環境はCO2削減や再生可能エネルギーの活用。
そしてSの社会は労働環境改善や地域貢献。
そしてGの企業統治は透明性の高い経営や高齢人種などです。
今回の包装材業界では特に環境面が重要になってきます。
では本題に入っていきましょう。
EC市場の拡大で包装材の需要は増えていますが、
同時に脱プラスチックやCO2削減といった環境規制も進んでいて、業界全体が転換期を迎えているんです。
なるほど。需要は増えるけど環境への配慮も求められる。確かにジレンマですね。
はい。業界では今、量の拡大よりも質の転換へシフトしています。
単一素材化でリサイクルしやすくしたり、バイオマス素材やリサイクルペットの採用を進めたり、
軽量化によるCO2削減や水性塩基への移行なども進んでいます。
なるほど。今日紹介する企業はそうした環境対応技術を武器に成長しているんですね。
はい。そうなんです。規模も戦略も異なりますが、
それぞれ環境対応や技術革新で強みを持った魅力的な3社をご紹介します。
よろしくお願いします。
まず1社目はフジシールインターナショナル。証券コード7864です。
熱・収縮性ラベル、シュリングラベルで世界トップクラスのシェアを持つ企業です。
ペットボトルのラベルですね。
はい。そうなんです。しかもラベルだけではなく、それを巻きつける放送機械もセットで販売することで、
顧客の利便性を高めて高いシェアを維持しています。
なるほど。トータルソリューションなんですね。
はい。そうなんです。
2026年3月期、第一四半期の業績は、売上高が前年同期費4.7%増、
営業利益は34.0%増と向上です。
特にアメリカで前年費9.1%増、ヨーロッパで14.3%増と海外が伸びています。
なるほど。グローバルに展開しているんですね。環境対応はいかがでしょうか。
再生ペットやバイオマスフィルムなど、環境対応素材の開発を強化しています。
ただ、海外比率が約7割と高いため、為替や原材料価格の影響を受けやすいという点に注意が必要です。
なるほど。グローバル企業ならではのリスクもあるものの、環境対応はしっかり進めているんですね。
続いてはどんな企業ですか。
2社目にご紹介するのが、マルトウ産業商献コード7894です。
食品・医薬品・日用品向けの包装自在を手掛ける国内中堅メーカーで、ラミネートフィルムを得意としています。
なるほど。どんな製品があるんですか。
つかめるくんという開封しやすい袋、直伸くんという手でまっすぐ切れる袋、
給湿くんという袋と乾燥剤を一体化させた製品などがあります。
なるほど。ネーミングも分かりやすいですね。
例えば、つかめるくんをご紹介したいと思うんですけど、
これはグミとかが入っているような着袋がありますよね。
あれを開けるときに、上の部分をまず手でビリッと破いてから使うじゃないですか。
ありますね。
あれって、破いたときに細くなりすぎたりとか、左右がぴったりすぎるとピタッとくっついて開けにくいことってありませんか。
めっちゃあります。切り口がつかみにくくて、何度も爪でやり直すみたいな。
それを解決するのがつかめるくんです。
このつかめるくんは特殊な加工をすることで、破いたときにつかみやすい部分がきれいにできるようになっているんです。
裏表があえてぴったりしないで揃わないことで、指を引っ掛けて開けることができるんですよね。
なるほど。あれずれるのってそういう仕組みなんですね。
そうなんです。わざとなんですよ。
知らなかったです。いつも何も思わずに使ってるんですけど、
そういう日常の細かい部分で気を使っていただける商品があるってすごい面白いですね。
地味なんですけど、毎日使うものだとストレスフリーになる嬉しい工夫ですよね。
そうですよね。私も今回この企業を調べて初めてこれしたんですけど、すごいなって思いましたね。
全然絶対気づかないですよ、だったら。
この企業の2026年2月期第1市販期は売上高が前年同期費5.9%増、営業利益も65.4%増と大幅増益です。
機能性本山に力を入れており、着実に成長しています。
ダイナパックと業界の展望
なるほど。地道に技術力を高めている企業なんですね。
そうなんです。そして最後3社目にご紹介するのがダイナパック証券コード3947です。
段ボールや包装紙、物流用包装材を扱う総合包装紙材メーカーです。
段ボールが主力なんですね。
そうなんです。2025年12月期第1市販期は売上高が前年同期費6.4%増、営業利益はなんと79.8%増とこちらも大幅な増益を達成しました。
すごい。営業利益の伸びが凄まじいですね。
そうなんですよ。この企業はECM系事業の取り組みが成功していることに加えてベトナムでの事業拡大も貢献しています。
プラスチック袋メーカーや段ボールメーカーを買収して生産能力を強化しているんです。
なるほど。M&Aも活用しているってことなんですね。
そうなんです。それに加えて面白いのがデジタル印刷機を導入して段ボールに精緻なデザインを書くことで、
反則ツールとしての価値を高めているんです。
ショーロットや炭納機にも対応可能で、量販店や家電、食品メーカーからの引き合いが多いようです。
なるほど。段ボールが反則ツールになるんですね。
確かに陳列棚であったりレジ前に段ボール製のものを見かけますが、お菓子とかドレッシングとかって変わった形の段ボールしてますけど、
ああいうのってそういうのに対応したものを購入しているってことなんですね。
そうなんです。段ボールごと置いてもそれが反則ツールになっているっていう商品みたいですね。
さらに環境対応として重油ボイラーの燃料をガスに転換したり、リサイクルしやすい段ボール製の店内装飾を提供するなど、循環型社会の実現にも貢献しています。
本当に3社それぞれ特徴があって面白いですね。
富士シールがグローバル展開で、世界的な包装ラベル市場の拡大を享受している大型銘柄、そしてマルトン産業は国内で現実に技術力を高めている中堅メーカー。
最後にご紹介したダイナパックはECGOの追加性を受けて成長している企業という立ち位置です。
なるほど。投資する側としてはどう見たらいいんでしょうか。
この包装材業界というのは目立たないけど不可欠な産業になっています。
今はEC市場の拡大と環境規制の強化という2つの潮流の中で、各社が業から室への転換が迫られています。
環境対応技術を持つ企業が今後の主役になっていく可能性は高いと思います。
なるほど。ESG投資の観点からも注目できる分野ですね。
はい、その通りです。
本日ご紹介した企業は、主観による情報提供であり、投資を推奨するものではありません。
投資判断はあくまでご自身の責任にてお願いいたします。
本日も最後までお聞きいただきありがとうございました。
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