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インベストメントブリッジがお届けする、いろはにマネーのながら学習。皆様いかがお過ごしでしょうか。インターン生の岡村でございます。
このエピソードでは、投資、経済、お金、ビジネス関連の書籍をインターン生がピックアップしてご紹介していきます。
今回ご紹介するのは、No.1エコノミストが書いた世界一わかりやすい金利の本、という本です。
この本の著者の紹介です。 この本の著者は、上野安成氏で、
富士銀行、現在の水穂銀行に入港後、為替ディーラーを経て、為替、資金、債券の各セクションでマーケットエコノミストを歴任されております。
水穂商圏設立後は、現職のチーフマーケットエコノミストに就任されております。 この本がお勧めの方は、
債券投資や住宅ローンに興味があり、金利について詳しくなりたい人、 金利を通して世界経済の現状について理解を深めたい人などにお勧めです。
それでは内容の紹介に移っていきたいと思います。 本書は、金利が決まる金融市場の仕組みや最新事情、市場参加者の顔ぶれと動向など、
経済の初心者でも金利について一から学べる内容となっています。 今回は中でもパート5、金利を動かすプレイヤーたちの序盤で語られている、
日本銀行が行う金融政策と金利の関係についてお話ししていきます。 まずこのパートの始めで紹介されているのが、金融政策決定会合についてです。
金融政策の方針や政策権利の推進を決めているのは、政策委員会金融政策決定会合です。 政策委員会のメンバーは日本銀行の総裁、副総裁2人、新議員の6人の計9人です。
この会合は、2月、5月、8月、11月を除く年8回、そして2日間、 討議を行い、次回会合までの金融政策の方針を決めています。
そして、この会合では主に次のような内容が話し合われます。 単金利の誘導目標などを表す金融市場調節の方針、
景気・物価の現状と見通しを話す、経済・金融に関する情勢分析、 そして金融政策運営の基本的なスタンスなどです。
会合終了後に直ちに声明文が公表され、 この金融政策が市場の金利を大きく変化させる要因の一つとなっています。
次にこのパートでは、これまでの金融政策の歴史について述べられています。 日本経済が長い景気低迷から脱出するよう、日銀はこの約20年間一貫して金融緩和、
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つまり金利を下げる政策を取ってきました。 その中で日銀が行った政策を本書の中から4つピックアップしてご紹介します。
まず初めにゼロ金利政策です。 1999年からITバブルが崩壊する2001年まで、日銀は初めてゼロ金利政策を導入し、
短期金利と呼ばれる無担保ホール、予期絶望の金利をできるだけ低く設定しました。 この政策によりデフレと景気悪化の抑制を目標としていましたが、実際には政策開始2年後の
2001年ITバブル崩壊時に日本経済は緩やかなデフレ状態にあり、 このタイミングでの政策の解除は最悪のタイミングとなってしまいました。
次に日銀が行ったのが量的緩和政策です。 日銀は2001年のゼロ金利解除の失敗を認めたくはなく、次に量的緩和政策を導入しました。
これにより金融政策の誘導目標は、これまでの無担保ホール・予期絶ものから日銀の東西路金山高に変わりました。
この仕組みを説明すると、まず日銀が資金供給を従来よりも大量に長期間にわたって行います。
すると日銀内の民間銀行の東西路金山高、 つまり民間銀行が日銀に預けているお金が増えるため、
民間銀行が企業向けの貸し出しに回せば市場への資金供給量も増えるというのが戦略でした。
しかし実際にこの政策により定期刺激の効果が出なかったというのが大方の専門家の評価となっています。
3つ目に紹介するのが、量的・質的金融緩和です。 黒田総裁が就任後、初めての会合で量的・質的金融緩和の導入が決定されました。
この目的は、物価安定の目標を2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現することです。
この政策の主な内容は、まずはじめに金融市場調節の操作目標をブタンポコール翌日もの金利からマネタリーベースの量に変更し、
年間60から70兆円に相当するペースで金融政策を行うことです。
マネタリーベースとは、日銀が世の中に供給するお金のことで、流通現金と日銀投材預金の合計を示します。
そして2つ目の内容が、長期国債買い入れの拡大と年限の長期化、ETFとJリートの買い入れの拡大です。
つまり1つ目の60から70兆円に相当するペースの金融調節、量的対応と、
2つ目の有価証券の買い入れの拡大、つまり質への対応ということで、量的・質的金融緩和となっています。
最後にご紹介するのがマイナス金利付き量的・質的金融緩和です。
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日銀は2016年2月の会合で金融緩和強化の枠組みとして、超短金利操作付き量的・質的金融緩和の導入を決定しました。
主な内容は、1つ目に超短金利操作、つまりYield Curve Control、
2つ目にオーバーシュート型コミットメント、つまり安定的に物価安定目標2%を超えるためにマネタリーベース拡大の方針を継続することです。
この政策の導入により、日銀の投座預金の一部にマイナス金利が導入され、
民間の銀行は日本銀行にお金を預けていてもマイナス金利が適用されてしまうため、
企業への貸し出しを増やすということを目的としていました。 これらが日銀が約20年間行ってきた金融政策の一部になります。
そして最後にこのパートで語られているのが出口戦略についてです。 日銀はこれまでに異次元緩和の目標達成時期を幾度と先送りしています。
国際買入山中は膨れ上がっており、このまま緩和を続けても意味がないという声もあります。 そこで注目されるのが出口戦略です。
日銀は金融政策の正常化に向けて買入額の縮小を進めており、 デーパリングへの対応をいずれ迫られます。
この出口を迎えた時、金利がどれほど上昇し株価が下落するかは、それは誰にも予想がつきません。
なぜなら現在の日銀ほど大規模に国債や株を購入した中央銀行は過去にないからです。 このようにこの本の著者でも、今後の金利を予想するのは非常に難しいと書かれております。
今回は本書の中でも日銀と金利動向の関係についてお話ししました。 円金利を考える上で日銀の動向を知ることは非常に重要です。
2023年4月に日銀総裁が上田総裁に変わり、7月の会合ではYCC修正を発表するなど、 日本の金融政策は現在大きな転換点にあるといえます。
そんな金利が大きく動こうとしている今、金利を学び自身の投資に役立てるためにも、 ぜひ本書を手に取ってみてください。
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