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インベストメントブリッジがお届けする、いろはに投資のながら学習。
皆さま、おはようございます。インターン生の沢崎でございます。
このエピソードでは、投資、経済、お金、ビジネス関連の書籍を、インターン生がピックアップしてご紹介していきます。
今回ご紹介する本は、「ウォールストリート・ジャーナル式 経済指標 読み方のルール」という本です。
この本が書かれたのは、少し前で2012年です。
ただ、現在でも十分通用する内容で、タイトルの通り、50種類の経済指標の読み方について書かれています。
まず、著者の紹介からです。
まず一人目が、サイモン・コンスタブルさん。
この方は、ウォールストリート・ジャーナルのインターネットライブ、The News Hubの司会を務めるほか、さまざまなテレビ番組に出演されています。
続いて、ロバート・リーライトさん。
この方は、経済学のスペシャリストとして、14冊の著書があります。
実際に、ローサンゼルス・タイムズなど多くの新聞雑誌にも寄稿しております。
この2人が書いた本を日本語に直したものが本書になります。
なお、翻訳をするにあたって、水保証券チーフマーケットエコノミストである上野康成さんが翻訳をしております。
では、この本をどのような方に読んでほしいのかについてです。
これから申し上げる内容は、本書の前書きに書かれてあり、私がすごくいいなと思ったものを一部ご紹介いたします。
世界のどこに登場すればいいのか。
オーシー以外でも国の経済政策がどのようなものがいいのか。
このようなことを考えている人もいると思います。
では、このようなことを考える上で大切なのが、経済に正面から向き合うことなのですが、
私たちはどのように経済を理解すればよいのでしょうか。
上野康成さんは、経済を理解するには、経済の正確な姿を映し出す鏡である経済指標と、経済を動かしている原理である市場原理の2つを理解することが必要だと述べています。
世界各国の経済は、物とマネーの双方に通じて複雑に絡み合うようになりました。
とは言っても、全ての国の経済を把握するのはとても大変です。
そこで、できるだけ効率的に関連知識を吸収することが大切であり、これを実現する方法こそが、世界一の経済規模を誇り、世界経済のハブとなっているアメリカの経済を知ることです。
実際に、日本の経済も、日本の株価も、アメリカの株価に伝統して定義することがよくあります。
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本書では、あらゆる側面からアメリカの経済の実態を知るために、誰もが知っている一部の有名指標を除いた50の指標を取り上げています。
もちろんこれが全てではありませんが、基本的なところを理解するためにも、とてもおすすめな本です。
また、この本を読んだ後にも、辞書的に取っておいて、この指標はどういう意味だっけ、どういったふうに動けばいいのかな、というふうに、後から読み返すのに非常に役立つ本です。
今回は、その中でも重要な指標をピックアップして、3つご紹介いたします。
まず1つ目の紹介する指数は、ISM製造業傾向指数になります。
この指数は、土曜日に放送している投資ラジオでも何回か取り上げているので、もしかしたらご存じの方もいるかもしれません。
製造業というのは、かつてのような影響力はありませんが、今でも経済の重要な柱となっています。
この指数は、アメリカの製造業の購買担当役員にアンケートを取り、その結果をもとに製造業の傾向感を表したものになります。
調査内容の中でも、新規受注、生産、雇用、入荷遅延比率、在庫の5項目はPMIと呼ばれており、ISM製造業傾向指数のメイン指数ともなっています。
実際、モルガン・スタンレーのストラテジスト、ソフィア・ドロストス氏も、PMIを見れば製造業が拡大局面にあるか縮小局面にあるかを読み取ることができると述べています。
創始判断をするにあたって、基準は50です。指数が50を超えていれば順調に伸びている。下回っていれば悪化していると判断できます。
また、より詳しく見る場合、PMI、新規受注、雇用指数、この3つの全てが上がっていれば、より製造業全体の景気が良くなっていると考えることができます。
そのような時には、製造業関連の株など、ベータの高い資産を買うのがお勧めになります。
続いて2つ目にご紹介する指数は、バルチック海運指数です。この指数は、その名の通り海運に関する指標で、原料の海上輸送に係る運賃を表しています。
この指数を見るときの基本的なポイントは、船の需要によって数値が動くということです。需要が増えれば、短期的に使える船と限られるので、漁船料は上がります。
つまり、世界的に経済が活気づいており、原料の需要が増えているときは、船の需要も増え、漁船料が上がるというわけです。
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また、他にこの指標に注目すべき理由は、原料の動向がわかるからです。原料はその名の通り製品を作る基礎の部分であり、特に鉄鉱石や石炭は鉄を作るのに必要で、建物や自動車など多くの耐久剤に関わってきます。
では、この指標を見てどのように動けばよいのでしょうか。とてもわかりやすいのが海運株です。漁船料が上がれば、それだけ海運会社は売り上げに直結します。
ただ、すべての海運会社がそうなるわけではありません。なぜなら、一部の会社というのは固定運賃で複数年の契約を結ぶからです。
もちろん、漁船料が安いときには高い運賃で運ぶことができるので安定しているのですが、漁船料が高いときには安い運賃で運ぶことになってしまいます。
そのため、過去の業績を見てバルチック海運指数の影響を受けている会社の株を見つけましょう。
次に指数を見て減量価格の値動きを予測するということも可能になります。ただ、これには少しリスクが伴います。
なぜなら減量需要と全く関係ない動きをすることがあるからです。
先ほども申し上げたように、この指数は船の需要によって動きます。
ですので、特定の地域だけ船が足りていなかったら数値は上がります。
また、新しく作られた船が投入されると、この指数は下がったりすることもあります。
ですので、このような積み身の需要とは別に、船の状況で変わることもあるので注意が必要です。
なので、シンプルに海運の株に注目するというのがいいのではないでしょうか。
そして最後、3つ目にご紹介するのが新築住宅販売件数です。
新築住宅の売上というのは、中古住宅ほど多くはありませんが、近い将来の経済活動を知る上でとても優秀です。
新築住宅販売件数、この指数が先行指標として優れているのは、家が完成する前に売買が成立するからです。
つまり、家が売れれば、その後に作業員が雇われ、木材や屋根材、電気配線など多くの材料が発注されます。
こうした材料は工場で製造され、運送業者によって運ばれ、保管業者の倉庫で保管されます。
つまり、家が売れれば、家の建設に関わる多くの業種がすべて売ろうということです。
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こうした活動はGDPにもつながりますので、この指数、新築住宅販売件数が伸びると経済の伸びが期待できます。
また、家を買うとき、一括で買う人は非常に少ないと思います。
基本的には住宅ローンを組みます。
なので、この先しばらく返済するだけの確実な収入源が必要となってきます。
ですので、これは新築のみならず、中古住宅も組まれますが、住宅販売件数の伸びは雇用とも密接に関わってきます。
では、この指標を見てどのように動けばよいのか。
家具や木材といった周辺産業に注目しましょう。
または、住宅建築業者のETF、例えば、S&P、ホームビルダーズETFといったものを見るのも面白いと思います。
この周辺産業には、もちろん家具や木材、今申し上げたようなものも含め、水道関連の業者といったところにも波及しますので、
こういったところを見るのも面白いと思います。
以上、3つの指標をご紹介いたしました。
最後に、簡潔にまとめていきます。
まず、経済指標というのは、経済の実の姿を表す鏡です。
もちろん全ての国の経済を見れれば良いのですが、それは難しいので、まずはアメリカに注目しましょう。
では、アメリカの指標の中でどんなものに注目するのか、今回3つをご紹介しました。
ISM製造業系指数では、50を超えているかどうかで判断する。
この指数をもとに、製造業関係の株に注目しましょう。
2つ目、バルチック海運指数は、船の運賃を表しています。
売上に直結する海運株に注目しましょう。
最後3点目、新築住宅販売件数は、国の経済全体に波及する非常に先行性の高い指標です。
家具や木材といった住宅の周辺産業、もしくは住宅関係のETFに注目しましょう。
ここではアメリカについて申し上げましたが、日本に住んでいる以上、もちろん日本のものを見ることも必要ですし、
また製造業については、中国を見ることも非常に大切だと思います。
まずはアメリカ、その次に日本、そして中国といった順に見るのが非常に良いと思います。
今回50ある指標の中から3つをご紹介しました。
ただ他にもですね、面白い重要な指標がたくさん載っています。
例えば日本で言うと日銀単価ですとか、あとは最近注目度がよくニュースにもなっているイールドカーブ、また半導体関係で言うとBBレシオというものもあります。
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個人的に一番面白かったと言いますか、そんなのがあるんだというものですと、47個目ゾンビ銀行率というものがございます。
もし気になった方がいれば、ぜひこの本を手に取って読んでみてほしいなと思っております。
本日も最後までご視聴いただきありがとうございました。
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