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インベストメントブリッジがお届けする、いろはにマネーのながら学習。
この番組では、インターン生2人が、株、投資、経済関連の気になる情報を分かりやすくお伝えしていきます。
インターン生の会話を、ながら聞きする感覚で一緒に勉強していきましょう。
おはようございます。インターン生の斉藤です。
おはようございます。インターン生の和之江です。
さて、今日のテーマは、中国企業の生成AI、Deep Seekの脅威とデータセンター株の今後について話していきたいと思います。
最近、ニュースでもよく耳にしますよね。
はい。Deep Seekをはじめ、生成AI関連のニュースは毎日のように目にしますよね。
でも、なぜDeep Seekがここまで話題になっているのか、詳しくは知らないので、しっかり学びたいです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
本編に入る前に、恒例のちょこっと株辞典のコーナーです。
今日の用語は、β値です。
β値とは、市場全体の動きに対する個別銘柄の値上がりの大きさを示す指標です。
例えば、β値が1.0の銘柄は市場と同じ動きをする傾向があり、1.5なら市場の1.5倍動くという意味になります。
リスクの高い銘柄かどうかを判断するのに役立ちます。
なるほど。投資のリスク管理に重要な指標なんですね。
はい。
それでは、本編に入りましょう。
そもそも、Deep Seekって何なんでしょうか。
生成AIなら、ChatGPTやホパイロット、ジェミニ、ノーションAIなど、たくさん発表されていますよね。
それなのになぜ、Deep Seekがこんなにも注目されているのですか。
そうですよね。まず、中国企業Deep Seekが発表した生成AI、Deep Seek R1について説明します。
このAIは、アメリカのオープンAIが開発したChatGPTと同等の性能を持つとされていて、
特に数学や論理推論の分野で優れた能力を発揮しているそうです。
それだけ聞くと、すごく魅力的なAIですね。
ただ、今、斉藤さんがChatGPTと同等の性能と言っていたことからも、まだ他のAIとはそんなに差がないですよね。
そうなんですよ。実はDeep Seekが注目されている一番の理由というのが、開発コストの安さというところになります。
通常、生成AIを開発するには、生成AIの有用性、実現可能性を評価。
データの前処理、生成AIのプロトタイプを開発、システム開発、ユーザーへのヒアリング、改善での洗い出しなど、本当にたくさんのコストがかかってくるんですけれども、
そうしたそれぞれのコストに膨大な費用がかかってきます。
膨大な費用とはどのくらいなんでしょうか。
例えばChatGPTのような大規模言語モデルの開発には、数百億円から1500億円とかかかってくると言われているんですよね。
そんなになんですね。
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相場が数百億と言われている中、ディープシークの開発費はどのくらいだったのでしょうか。
それが約560万ドル。日本円に換算すると約8億7千万円なんですよね。
90億どころか9億以下なんですね。
そんなに低コストで開発できるというのは素晴らしい技術ですね。
でも、なぜこんなにも安く作れるのでしょうか。
こんなに安く作れる秘密がミクスチャーオブエキスパートという技術にあります。
これ日本語を訳すると専門家の混合というふうに訳せると思うんですけれども、
ミクスチャーオブエキスパートというのは、必要なときに特定のエキスパートモデルだけを動作させることで、
効率的に計算処理を行える仕組みのことです。
システム全体を動かさずに特定のところだけを動かせるので、
効率性を高めてコスト削減につながるというふうになりました。
なるほど。大規模のモデル全体ではなく、特定のサブモデルだけが作業する機械学習アプローチを採用し、
効率性を高めたということですね。
でも、これだけすごいAIが登場すると、アメリカ企業への影響も大きいように見えますね。
その通りなんです。特にNVIDIAの株価はディープシークの発表後に急落しました。
時価総額で見ると、1週間で85兆円もの価値が失われたというふうに言われています。
そんなにも影響を与えるなんてすごいですね。
ただ、ディープシークには問題点があるというようなニュースも見られたんですが、それはどうなんでしょうか。
そうなんですよね。問題点も注目されていると思います。
先ほど低コストのためにMixed Web Expertという技術を使ったというふうにお伝えしたんですけれども、
実はそれ以外に上流という手法が使われたというふうにも言われています。
この上流というのが、別の高性能AIを先制役に据えて開発を効率化する手法のことで、
ディープシークはオープンAIのデータを不正に利用したのではないかという疑惑が浮上しているんです。
なるほど。すでに世に出回っている先制AIを先制役に使って、自社の先制AIの開発をしたということなんでしょうか。
そうなんです。ただこのオープンAIの利用規約では、同社のAIモデルの出力を競合モデルの開発に使うことを認めていません。
それにも関わらず、ディープシークのモデルがオープンAIのデータを使った学習をした可能性があり、
現在マイクロソフトとオープンAIが調査を進めているんです。
なるほど。そのような事情だったんですね。
もし本当にオープンAIのデータが盗まれていたとしたら、大問題になってしまいますね。
そうなんですよ。しかも問題がこれだけじゃないんです。
中国企業のAIという点で、情報の安全性というのにも懸念があります。
ディープシークを利用すると、データが中国のサーバーに保存される可能性があり、
最悪の場合、中国政府がアクセスできるんじゃないかというふうにも指摘されています。
そうすると、企業がディープシークの利用を避ける動きが出てきてしまっているのも納得ですね。
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そうなんですよ。こんな感じで、ここまで新たに登場したディープシークの脅威ばかりをお伝えしてきたんですけれども、
その一方で、AIの発展に伴い、データセンターの需要というのは急増しています。
特にソフトバンクとオープンAIが、日本国内でAIインフラ整備を進める計画を発表し、注目を集めています。
とても話題になっていますね。そうすると、データセンター関連の企業が今後伸びていく可能性もありますね。
はい、その通りなんです。そもそもデータセンターといってあまりピンときていないリスナーの方もいると思うので、まずはデータセンターの解説から行います。お願いします。
データセンターとは、企業や組織が持つデータを対応に保存、管理、処理するための専用施設の総称です。
生成AIの需要が高まっている今、その研究や開発、運用のためには大量のデータが必要となります。
そして、そのデータの保存から処理に至るまでを一括してになっているのがデータセンター。
つまり、生成AIの活用に必須であることからデータセンターの需要も高まってきているんです。
はい、そうなんですよ。ということで、ここからは私個人的に注目しているデータセンター関連銘柄を3つ紹介していきたいと思います。
お願いします。
まず1つ目がサクラインターネットです。こちら、証券コード3778になります。
こちらの企業はクラウドサービスやデータセンター運営を手掛ける企業で、特に国内のデータセンター市場での視野が高いです。
株価は昨年大きく変動しましたが、現在は落ち着き取り戻しつつあります。
はい。AIの需要が高まると、サクラインターネットの事業もさらに成長していきそうですね。
はい、そうなんですよ。そして2つ目に紹介する企業はSCSK。こちら、証券コード9719になります。
こちらの企業はITインフラの構築に強みを持つ企業で、データセンター関連の事業を拡大しています。
特にクラウドサービスの需要というのは今後伸びると思うので、今後の成長に期待できると言えます。
なるほど。ITインフラを支える企業なので、生成AIの復興に伴って成長の余地があるんですね。
はい、そうなんです。そして3つ目、最後に紹介するのがNTTデータグループです。
こちら、証券コード9613になります。
NTTデータグループは日本最大級のITサービス企業で、AI関連のシステム開発やデータセンターの運営も行っています。
あとは中央省庁などの政府機関や金融機関の案件に強いという特徴があり、データセンターに関しては
政府クラウド筆頭のAWSの最上位パートナーとしても知られています。
最近の業績も好調で、株価も上昇傾向にあります。
NTTデータグループは僕もよく知っていて、すごく有名な企業だと思います。
AIの復興に伴って、そうした大手の企業の成長も期待できるんですね。
紹介してくださったどの企業も今後のAIの発展とともに成長が期待できます。
はい、そうですよね。生成AI市場が拡大する中で、どの企業が勝ち組みとなるのか、今後の動きに注目しましょう。
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それでは斎藤さん、本日のまとめをお願いします。
はい、DeepSeeker R1は低コスト、高性能の生成AIとして注目されている。
NVIDIAの株価が急落し、AI市場の勢力図に変化が起こる可能性。
セキュリティやプライバシーの問題も指摘されており、各企業の対応が注目される。
そしてデータセンターの需要が拡大し、関連名柄に同時化の関心が集まる4つにまとめさせていただきます。
ありがとうございます。
今日紹介した企業は主観による情報提供であり、投資を推奨するものではありません。
投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
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それではまた次回お会いしましょう。