00:01
インベストメントブリッジがお届けする、いろはにマネーのながら学習。
この番組では、インターン生2人が、株、投資、経済関連の気になる情報を分かりやすくお伝えしていきます。
インターン生の会話をながら聞きする感覚で、一緒に勉強していきましょう。
おはようございます。インターン生の塚田です。
おはようございます。インターン生の和之江です。
ソフトバンクの株価動向
和之江さん、8月ぐらいの話になるんですけど、ソフトバンクの決算がめちゃめちゃ良くて、株価が上がったっていうニュース見ましたか?
見ました、見ました。株価が1週間で20%近くも上がったみたいなやつですよね。
確か9月に入ってからもさらに15%くらい、結構上がってたイメージあります。
そうなんですよね。もうなんか上昇力が強すぎて驚きっていう感じなんですけど。
私自身、実はソフトバンクの投資を前から検討してて、決算直後に結構買いかなって思ったんですよ。
でも、よく調べてみるとソフトバンクの株って2種類あるんですよね。
結局どっち買えばいいのかわからなくなって、投資機会に残しちゃったんですよね。
ソフトバンクの株って1種類じゃなくて2種類あるんですね。
実はそうなんですよね。調べてみると両者で意外な違いがあって値動きもそこそこ異なってくるんです。
そこで今回は2種類の株の違いも含めて業績急上昇中のソフトバンクについて詳しく見ていこうと思います。
ぜひ最後までお付き合いください。
お願いします。
さて、本題に入る前に投資初心者が知っておきたい株の用語を解説するちょこっと株試験のコーナーです。
塚田さん、今日の用語は何でしょうか。
はい、本日の用語は親子上場です。
親子上場とはその名の通り、親会社と子会社がどちらも上場している状態を指します。
1980年代から2007年までは資金調達の一つとして活用されてきたんですけど、
子会社と親会社で利益相反が起こる可能性に加えてガバナンス効率が悪く上場維持コストもかかるため、近年では減少傾向にあります。
なるほど、最近で言うとNTTが子会社のNTTデータを買収したというような案件がありましたよね。
海外では親子上場の例あんまりないみたいなので、これからも親子上場解消の流れは増えていきそうですね。
そうなんですよね。完全子会社化される際には株価へのプレミアムが付けられるので、子会社が多いソフトバンク含めて親子上場している企業には要注目となっています。
なるほど、ありがとうございます。それでは本編に入っていきましょう。
ソフトバンクの事業構造
深田さん、まずはソフトバンクに関する解説からよろしくお願いします。
はい、日本では通信キャリアのイメージが強いソフトバンクですけど、実はそれだけではないんですよね。
それだけではないといったらどういうことなんでしょうか?
はい、ソフトバンクグループの構造というのは大きく4つに分かれていまして、
持株会社投資事業、ソフトバンクビジョンファンド事業、ソフトバンク事業及びアーム事業と区分されています。
ちょっと名前を聞いただけではいまいちよくわからないですね。
そうですね、私も最初は新聞刊文でした。
それぞれ説明しますと、まず最初の2つである持株会社投資事業とソフトバンクビジョンファンド事業は
ざっくり言ってしまえば投資を行うセグメントになります。
私たちと馴染み深い通信キャリア業で稼いだお金だったり、資金調達によって得たアセットをもとでに
国内外へ様々な投資を行い、投資影響を回収していくというスタイルです。
なるほど、ソフトバンクグループが運営するヘッジファンドみたいな感じなんですね。
でも何でわざわざ別のセグメントに分けているんでしょう?
よくぞ聞いてくれましたって感じなんですけど、実は最初の持株会社投資事業とソフトバンクビジョンファンド事業とでは
投資先が異なるんですよね。
持株会社投資事業では国内外の広い分野へ投資を行うのに対して
ソフトバンクビジョンファンド事業ではテクノロジー分野への集中的な投資を行っています。
特にAI関連への投資が積極的で、NVIDIAといった半導体株の値上がりから
莫大な投資益を得たと報じられています。
なるほど、このソフトバンクビジョンファンド事業というのは
未来を見据えたハイリスク、ハイリターンな投資を行っているというイメージなんですね。
その通りです。
未来を見据えたという点でもう一つ付け加えるとするならば
ソフトバンクビジョンファンドは未成上株にも投資しているんですよね。
まだ個人投資家が見つけていないような企業の株を買い漁っているので
まさしく孫正義の七手先を読む投資だと言えそうです。
Bファンド的な側面もあるんですね。
残りの2つのソフトバンク事業とアーム事業はそれぞれ何をしているんでしょうか。
まずソフトバンク事業では皆さんおなじみの通信経理営業を主に行っております。
ただソフトバンク事業はソフトバンクグループ3家のソフトバンク株式会社が行う事業を
網羅的に指しておりまして実は通信キャリア以外にも様々な事業を行っております。
そうなんですね。どんな事業を具体的にあるんですか。
有名なので言うとQRコード決済のPayPayであったりLINEヤフー株式会社の運営
あとは通販サイトのアスクルの運営などが挙げられます。
確かに最近連携とかいろいろありますもんね。
これ全部ソフトバンク事業の参加だったんですね。
そうなんですよね。身近なのに意外と知らなかったりするところだったと思います。
流石に売上や利益面で言うと通信キャリア業が頭一つ抜けているんですけど
それ以外の事業でもその広げている最中等になっています。
なるほど。最後にARM事業っていうのはちょっとよくわからないんですがどんな事をしてるんですか。
ARM事業っていうのが一番馴染みがないものだと思うんですけど
これ実は半導体メーカー事業なんですよね。
2016年にソフトバンクってイギリスの大手半導体メーカーARMを買収しまして
以来その運営も行っています。
ARMは半導体に関わるライセンス量を主な収入源としていて
スマホ用半導体のIP世界試合は95%にまで上ると言われているんです。
だからARMなんですね。でも95%ってほとんど全部ですよね。
その通りで当時3.3兆円で完全子会社化されたARMが上場経て現在では時価総額約22兆円ですから
死ぬほど割の良い投資だったと言えるかなと思います。
確かに企業価値7倍弱って言ったらかなり大きい規模ですね。
時価総額22兆円って言ったら任天堂とかひたちよりも余裕で大きいですからね。
日本での知名度はあんまりないんですけど
それだけでかい規模の会社をソフトバンクが運営しているという点は絶対に覚えておきましょう。
確かに半導体系の企業って今かなりトレンドですから
ARMもソフトバンクの成長要因の一つとなってきそうですね。
ということでソフトバンクが展開する持株会社投資事業、ソフトバンクビジョンファンド事業、ソフトバンク事業、ARM事業の4つを見てきました。
松井さん、ソフトバンクがただの通信経営じゃないってことをご理解いただけましたでしょうか?
いやーもうバッチリですね。
株の種類とその違い
でも塚田さん、最初にお話していた2種類の株って結局何だったんですか?
はい、実はこれまでの話をして初めて株の違いを説明することができるんですよね。
ソフトバンクって名前がつく株には証券コード9434のソフトバンクと証券コード9984のソフトバンクグループの2種類があって名前は似てるんですけど中身は全然違うんです。
名前めちゃくちゃ似てますし証券コードもちょっと似てる感じがするんでめちゃくちゃわかりにくいですね。
本当紛らわしいですよね。
両者の違いについてなんですけどこれまでの話の中にヒントは散らばってて多分和之江君なら違いがわかると思うんですけど
そうですよねグループがつくかつかないかっていくとこれもしかして組織全体を運営するグループとその中で通信とかやっているソフトバンクで分かれているっていうイメージなんですかね?
はい、もうご明答でございます。
9434の方のソフトバンクは先ほども話したソフトバンク事業、通信キャリアやペイペイ、ラインヤフーなどを運営するソフトバンク株式会社の株なんですよね。
なるほどソフトバンクっていう組織全体の中でも私たちの生活により密接した事業をしている会社の株って言葉なんですね。
その通りです。それに対して9984のソフトバンクグループの方はこのソフトバンク事業に合わせてアーム事業、持株会社、投資事業、ソフトバンク、ビジョンファンド事業と全ての事業を統括しているグループの方の株となっております。
なので簡単に言ってしまえばソフトバンクグループっていう親会社の株とソフトバンクっていう子会社の株という話になりますね。
じゃあまさに最初にお話ししていた親子上場の話になってくるんですね。
はいその通りです。
この2つって名前は似てても中身は全然違いますよね。
そうなんですよね。タイトルにも書いてある罠っていうのがまさにこの点で9434のソフトバンクだとアームとか投資事業の部分がガッポリ抜けてしまうんですよね。
それもって8月にあった業績が上がったっていうニュースはソフトバンクグループの方でソフトバンクビジョンファンドだったりの投資事業が好調だったから増益したんですよね。
株のメリットとデメリット
逆に子会社のソフトバンクの方はどうかというと営業利益はマイナス成長となっているのでソフトバンクが好調らしいからと間違えて9434の方を買うと思ったような恩恵を受けられない可能性があるんです。
確かにニュースを思い出してみると通信事業自体にあんまり触れてなかったですもんね。
大体がこの投資関連の話だった気がします。
でもそうなってくると9434の方のソフトバンクにはあんまり投資するメリットないってことなんですか?
実はそうとも言い切れなくて9434の方が優れている点っていうのも何個かあったりします。
1個は配当利回りですね。
確かに後配当株のところで見たことありますね。
こっちはグループじゃない方なんですね。
これを取っているのが9月末あたりなんですけど9434の方は配当利回りがおよそ3.9%で後配当といっても差し支えない水準となっています。
対して9984のグループの方は約0.2%ともかなり低いんですよね。
めちゃくちゃ差ありますね。
そこまで差があるなら配当狙いの方は9434の方が合ってるかもしれないですね。
これにプラスして2つ目なんですけど9434の方は優待があるんですよね。
1年以上の保有が必須となっているんですけどペイペイマネーライト1000円分がもらえるんです。
すごいですね。ペイペイってやっぱりどこでも使えますからシンプルに配当がプラス1000円されるみたいな感覚ですよ。
結構デカいですよね。
ただこれについては保有枚数に限らず一律で1000円分なので保有数を増やせば増やすほど旨味が減っていくっていう点には注意が必要です。
なるほど100株だけ持ってるっていうのも一つの選択肢ということですね。
はいそうだと思います。
最後3つ目なんですけど9434の方が圧倒的に株価が安いんですよね。
ソフトバンクが1株あたり大体220円から30円前後なのに対して
ソフトバンクグループの方は1万8000円前後となっています。
単元株を買うのに180万円くらい必要って考えるとグループの方は結構ハードル高いかなっていう風に感じるんですよね。
そうですよね僕ら学生からしてみると手が届かない感じですね。
逆にソフトバンクの方は2万円ちょいで買えるっていうところで結構比較的やりやすいのかなって思います。
そうですね中身が全然違うので配当とか優待とか株価で一律に比較はできないんですけどこういう要素はあるよっていう紹介でした。
それにしてもグループがつくかどうかってところでこんなに差があると思いませんでした。
そうですねまして先ほども言いましたけど今回の値替わりはあんまりソフトバンク事業関係ないですからね。
うっかり間違った方があれってなっている方もいらっしゃるんじゃないかと思います。
これうっかりがないようにちょっと気をつけなきゃいけないなって思いました。
そうですねぜひこれを聞いている皆さんも買う際には気をつけていただければと思います。
なお本日ご紹介した企業は主観による情報提供であり投資を推奨するものではありません。
投資判断はあくまでご自身の責任2点お願いします。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
Apple PodcastやSpotifyなどお聞きのプラットフォームでの感想評価の投稿をお願いします。
また概要欄にはご意見フォームのURLも貼っておりますので番組へのご意見もお待ちしております。
ご感想やご意見はPodcastを収録するにあたりとても励みになっています。
インターン生に話してほしいテーマなどございましたら気軽にコメントやフォームしていただければと思います。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
それではまた次回お会いしましょう。