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2025-05-23 13:33

高まる親子上場解消の流れ、NTTデータから学ぶ完全子会社化のメリットとは

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サマリー

NTTデータは約2兆3700億円でNTTに完全子会社化され、意思決定の迅速化やグローバル競争力の強化が期待されています。この流れは親子上場の解消によるメリットが影響しており、企業間のシナジー効果も重要な要素となっています。NTTデータの完全子会社化により、意思決定の迅速化やシナジー効果が期待されています。また、上場コストの削減も大きなメリットの一つとされています。

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インベストメントブリッジがお届けする、いろはにマネーのながら学習。
この番組では、インターン生2人が株、投資、経済関連の気になる情報を分かりやすくお伝えしていきます。
インターン生の会話をながら聞きする感覚で一緒に勉強していきましょう。
おはようございます。インターン生の塚田です。
おはようございます。インターン生の渡辺です。
私事なんですけど、就活で前にM&A系をよく見ててですね。
その名残で、そういう系のニュースを未だに追ってたりするんですけど、
この前のNTTのこと、渡辺さん見られましたでしょうか?
もちろん見ました。
NTTデータの完全子会社化
NTTが約2兆3700億円で、NTTデータを完全子会社化するみたいなニュースです。
かなり大きな買収案件で、自分も驚いた記憶があります。
NTTグループ市場、2020年のドコモの4兆円にも次ぐという形であるんですけど、
めちゃくちゃな大型案件で、
これがちょうど2025年5月8日に発表されて、TOBが開始されたというので、
すごい注目してるんですよ。
そうなんですね。
なんか、そもそも親会社のNTTが子会社のNTTデータの株式を買収するっていうのが、
初めて聞いた時はすごい不思議に感じたんですけど、
なんでわざわざ子会社として分離したものをもう1回買い直すんだろうってすごい思いました。
そこがちょうど本日お話ししたいところで、
今回はNTTデータを通じて親子情状解消のメリットだったり、
株界の影響について掘り下げていければなというふうに思います。
ぜひ最後までお聞きください。
さて、本題に入る前に投資初心者が知っておきたい株用語の解説をする、
ちょこっと株辞典のコーナーです。
今日の用語は何ですか?
株式買付とTOBの解説
本日の用語は先ほども出たTOBです。
TOBとは公開株式買付の略称で、
その名の通りある企業が特定の企業の株をいくらで買いますと公表して買付を行う行為を指します。
競合の企業が敵対買収としてTOBを行うこともあれば、
今回紹介するNTTのように親企業が上場している子会社を非上場化し、
完全に子会社にする手段としても用いられます。
後ほどまた説明されると思うんですけど、
基本的にTOBされる銘柄は口頭するということが多いので、
特に短期取引などで稼ぎたい方は積極的に市場でTOBの毛がないかというのをアンテナを張っておくといいでしょう。
株でお金を稼ぎたい方なら必ず知っておきたい単語となっているので、
飛ぶように株価が口頭する、飛ぶTOBみたいな感じで覚えてもらえたらなというふうに思います。
それでは本題に入っていきましょう。
まず最初に、そもそもなんでNTTデータがNTTから独立して上場したのかという背景から見ていこうと思います。
確かに今完全子会社化するんだったら、最初から子会社のままで良かったんじゃないかと思うんですけど。
NTTデータは元々なんですけど、NTTデータ通信事業本部が分社独立する形で1988年に誕生したんですよね。
当時は日本の情報通信産業の行動改革が進められていて、通信とデータ処理の分野を分けようという政策的な背景があったと言われています。
そんな背景があったんですね。
1995年に上場を果たしておりまして、この上場には当時いくつかの狙いがあったとされています。
まず上場することで資金調達の手段が多様化することだったり、ブランド力が向上することに加えて、
これに伴ってという話であるんですけど、優秀な人材を採用しやすくなるといった効果も期待できたんですよね。
なるほど。結構資金調達みたいなメリットは大きく出がちですけれども、それ以外にもマーケティングとか人事面でのメリットっていうのもあったんですね。
そうなんです。これは本当に日本企業特有の傾向なんですけど、
2000年代半ば以前は資金調達であったりその後の営業採用活動を進める上で、メリットの方を期待して子会社を上場させるというケースが多く見られて、
NTTデータもその例だったと言えるかと思います。
完全子会社化のメリット
そういったメリットがある中、何で今になってまた完全子会社化するんでしょうか。
それでは本日の本題のNTTデータをなぜ子会社化するのか、子会社化するメリットについてお話ししていこうと思います。
大きく理由は二つありまして、まず一つ目が意思決定の迅速化です。
NTTの島田社長は複雑な資本関係などに起因する意思決定上の課題が現在あり、完全子会社化を通じて迅速な経営判断が可能になると説明しています。
もともとの出資構成であったり双方の株主への配慮、利益相反といった意思決定上の圧縮性を完全子会社化することでまるっと解消するというわけですね。
確かに親子上場の場合は親会社子会社でそれぞれの株主に配慮しながら意思決定をするということになっちゃうので、一つの会社として判断した方が意思決定は早そうですよね。
特に近年ではNTTが主力を入れている通信だったりIT関連で時給の移り変わりがかなり激しくなっているので、それに対して迅速な対応ができるというだけでも相当なメリットになると考えられます。
今モバイルとかってITと切っても切り離せないところですね。
続いて2つ目の理由についても教えてもらってもいいですか。
2つ目の理由はグローバルな競争力強化を目的としたグループシナジーの最大化が挙げられるかと思います。
NTTデータってNTTグループの海外事業の中核もになっていて、特にモッカー事業が急増しているデータセンター事業ではGARFAMといった顧客もいるんですよね。
国内だけでなくて海外企業でもNTTデータって強いんですね。
そうなんです。やっぱりグローバルビジネスをこれからも伸ばしてくるとなると、当然強固な財務基盤が必要となってきて、だったらもう親会社のNTTとバランスシート共有するのが一番だよねっていう話になってくると思います。
確かにさっきの理由にもつながりますけど、親会社に完全に吸収されてた方が投資の判断とか実行もスムーズになりますよね。
おっしゃる通りで、当然財務以外の面でも完全子会社化のメリットって大きくて、ガバナンスの簡素化だったり重複機能の整理、あとはグループ全体でのリソース共有といったメリットがあります。
今回の完全子会社化はこういった統合のシナジーも活かしつつ、自由が急増しているAIやデータセンターに関連する事業で、よりシェアを拡大していこうという動きになりますね。
つまり、AIやクラウド市場でグローバル企業と戦うために、経営全体、財務的にも営業的にももっと一体化して強くなろうという流れなんですね。
はい、その通りでございます。
NTT自体、ドコモとかもそうでしたけど、親子助成の会社を長年やっていて、データグループが本当に最後残っていたという形なんですよね。
今回の完全子会社化でラストワンピースが埋まって、完全にNTTとして一体化を果たしたというわけになります。
なるほど、じゃあNTTグループとして完全子会社化する流れがあった分、今回の一件も当然といえば当然だったのかもしれないですね。
はい、そういう受け取り方もあると思います。
ところで塚田くん、NTTデータに限らず、今回のような親子助成の会社って、割と最近いろんな大企業で聞くじゃないですか。
はい、聞きますね。
さっきまではNTTグループのメリットというところで焦点を当てていましたけど、一般的にこの完全子会社化というのはどういったメリットがあるかというのを教えてほしいです。
はい、それではNTTデータに限らず、一般的に親子助成を解消するメリットについても見ていきましょう。
まず一つ目挙げられるのが、先ほども出たんですけれど、意思決定の迅速化が挙げられるかなというふうに思います。
親子助成を解消することでグループ内の組織再編を加速させ、グループ全体の経営という観点から最適化が図れるかというふうに考えられています。
さっき出た双方の株主への配慮とか利益相反がなくなるみたいな話ですよね。
はい、その通りで、やっぱり意思決定機関が統合されるという形になるので、スピーディーかつ一体感のある意思決定が可能になるという形になります。
これはかなりわかりやすいところですね。
次のもわかりやすいんですけど、二つ目のメリットはグループ全体の財務基盤の評価とシナジー効果ですね。
これもNTTで触れたのとほとんど同じになります。
完全子会社化によってお互いの財務基盤だったり顧客基盤、情報や技術といったリソースの共有が格段にはかどるので、
親会社と子会社のポテンシャルが互いに発揮されやすくなると考えられています。
完全子会社化のメリット
つまり、完全子会社化すればより自由に経営資源を動かせるみたいなところですね。
はい、そういうことになります。
最後三つ目のメリットとして挙げるのがコスト削減になります。
これは意外と盲点というか考えなかったという方も多いのではないでしょうか。
言われてみれば確かにって感じですね。
売上を伸ばすとか財務的なところとかに気が向きがちですけれども、コストカットも重要な一面ですもんね。
そうなんです。売上を伸ばすのと同じくらい、いかにコストを減らすかっていうのもかなり大事で、
例えば具体的な例で言うとIRコストや上場維持コストですよね。
上場企業っていうのは様々な開示義務だったり手続きっていうのが必要で、
それに伴うコストが当然かかりますから、子会社が非上場になればそういうようなコストをまるっと削減できるというわけなんですよね。
確かに上場維持にはかなりのコストがかかるみたいなことは聞いたことあります。
こちらはインデストメントブリッジがやっているノートの記事でも、非上場のメリットとして紹介しているので、ぜひ読んでいただけたらと思います。
概要欄の方にリンクを貼っておきますので。
我々も他にもノートでいろんな記事も書いているので、ぜひ読んでみてください。
NTTデータの株価の動き
それでは最後に、完全子会社化が株価に与える影響についても見ていきましょう。
まず親会社への影響ですが、一般的に完全子会社化の発表は短期的に親会社の株価にマイナスに働くことが多いとされています。
というのはTOBに多額の資金を使うからですね。
確かにNTTで言えば2兆3700億円という買収資金を出すわけっていうところですもんね。
はい、TOBだったりするにあたってプレミアムを乗っけることもあるので、やっぱりその分が損になるんじゃないかという点から短期的に下がることもあったりするんですけど、
ただ一方で長期的に見るとやっぱり先ほど挙げたようにグループ全体の意思決定が迅速になったり、シナジー効果が出るとか、
そういった親会社の業績向上を見込んで株価がプラスに動くという可能性も十分にあります。
特にNTTの場合はこれが期待されて、結果的には今回やや右肩上がりに株価が推移したという形になっておりますね。
なので結構その親会社の株価は中身次第にはなってくるかなというふうに思います。
基本的に成長期待でTOBするんですから、株価もプラスに働いてほしいところでありますよね。
そうですね。
では子会社側の株価はどうなるんでしょう。
こちらなんですけど子会社側の株価は一般的には上昇します。
というかもう上昇することがほとんどですね。
親子上場会社を目的としたTOBの場合、株価はTOB価格付近まで上昇するケースがほとんどです。
実際に今回のNTTデータの場合もTOB価格は1株あたり4,000円で、
その発表前日の終わり年の2,991円を基準にすると33.7%のプレミアムが載ったというかなり高い水準で買収されて、
その分株価も上昇するという形になりますね。
33%ぐらいもプレミアムが付くんですね。
これは発表前に持っていた株主にとっては嬉しい話ですよね。
このように将来買収されそうな企業を持っておくとかなり得になるので、
大企業の参加とか特にこれからもウォッチしていきたいところですね。
それでは本日のまとめに入りたいと思います。
本日のまとめです。
NTTデータの完全子会社化のメリットは大きく意思決定の迅速化とシナジー最大化にある。
また一般的な完全子会社化のメリットとして他にも上場コスト削減などが挙げられます。
NTTデータだけでなく当初上場企業全体でも完全子会社化の流れが加速しているので、
特に非買収側の企業はチェックしておくとTOBのプレミアムにうまく乗っかれるかと思います。
なお本日ご紹介した企業は主観による情報提供であり、投資を推奨するものではありません。
投資判断はあくまでご自身の責任にてお願いします。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
Apple PodcastやSpotifyなどお聞きのプラットフォームでの感想評価の投稿をお願いします。
また概要欄にはご意見フォームのURLも貼っておりますので、番組へのご意見もお待ちしております。
ご感想やご意見はPodcastを収録するにあたってとても励みになります。
インターン戦に話してほしいテーマなどございましたらお気軽にコメントやフォームにて送っていただければと思います。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
それではまた次回お会いしましょう。
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