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2025-05-30 12:01

自社株買いは株価上昇につながるって本当?その理由とメリット・デメリットも解説!

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サマリー

自社株買いが株価上昇につながる理由やそのメリット・デメリットについて詳しく解説されています。具体的には、ROEの向上やPRの低下、投資家へのアピールが株価に好影響を与えることが説明されています。自社株買いによって企業は株価を一時的に上昇させることができますが、同時に自己資本比率の低下や経営リソースの分散などのデメリットも存在します。このため、自社株買いを実施する際には、財務状況や経営戦略を十分に考慮した上で判断することが重要です。

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インベストメントブリッジがお届けする、いろはにマネーのながら学習
この番組では、インターン生2人が、株、投資、経済関連の気になる情報を分かりやすくお伝えしていきます。
インターン生の会話をながら劇する感覚で一緒に勉強していきましょう。
おはようございます。インターン生の山口です。
おはようございます。インターン生の斉藤です。
本編に入る前に1点お知らせがあります。
収録している場所が、いつも収録している場所と異なる関係で、音質がいつもと異なる可能性があります。ご了承ください。
それでは本編に入っていきます。斉藤さん、最近のニュースで自社株買いって言葉よく見かけませんか?
確かによく自社株買いって見出しになっていたりしますよね。
KDDIが4千億円ぐらいもの自社株買いを発表したっていうのはすごい話題になってましたよね。
あとは自社株買いって聞くと、すぐに株価が上がる、ストップライカー近くにまでなっちゃうようなイメージがあって、
ただどうしてそうなるのかっていうところまではあんまりわかってないです。
確かに株価が上がるっていうイメージはありますが、なぜ株価が上がるのかって説明するのって難しいですよね。
今日はそれについて詳しく掘り下げていきましょうか。
ぜひお願いします。
その前にですね、ちょこっと株地点のコーナーです。
今日の用語は何でしょうか?
今日は投資指標です。
投資指標とは、企業や市場の状況を評価するために使われる様々な数値のことです。
株価の割安割高を判断したり、投資判断の参考にしたりするために用いられます。
主な投資指標には、自己資本利益率、ROE、配当利回りなどがあります。
なるほど。確かに今までこのコーナーで紹介したことのある用語の中にも、
例えばPER、株価収益率であったりとか、PBR、株価純資産倍率などがそれに当たりますよね。
そうですね。
投資指標というとたくさんあって覚えにくいものではありますけど、一つずつ確実に覚えていきたいですね。
はい、そうですね。
自社株買いの基礎
それでは今日のテーマ、自社株買いは株価上昇につながるって本当?
その理由とメリット・デメリットの解説についてお話ししていきます。
ではまずは最近のニュースから紹介しましょう。
KDDIは、2025年5月14日、4,000億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しました。
大株主の京セラと豊田自動車が、それぞれ2,500億円程度、1,000億円程度を売却するそうです。
TOB、つまり株式公開買付を実施して、15日から買付を始めています。
なるほど。それではそもそも自社株買いっていうのは何なのか、基本から解説していただけますか?
はい、もちろんです。
自社株買いとは、企業が自社の株式を市場から買い戻す行為を指します。
自社株買いを行うと市場に出回る株式の数が減少するため、
結果的に株価の安定、上昇の可能性が高まると言われています。
なるほど。企業が自分の会社の株を買い戻すってことですね。
はい、その通りです。
でも買い戻した株はどうするんでしょうか?
買い戻された自社株は、通常消却、無効化されるほか、金庫株として保管することもできます。
また、従業員などに付与するストックオプションとして活用することもあります。
なるほど。それぞれの用語を聞いたことがあったんですけど、
これが全て自社株買いされた後に行われていることっていうところまでは知らなかったです。
使い道がいろいろあるんですね。
今回は上場企業の自社株買いについて話してくださるんですよね。
そうですね。非上場と上場企業の場合で異なっているのですが、
本日は上場企業の自社株買いが株価上昇につながる理由やメリット・デメリットについてお話ししていきます。
株価上昇の理由
まずは主な理由についてお話しします。
1つ目はROE、自己資本利益率の向上につながるためです。
ROEってリターン・オン・イクエティの略ですね。
はい、おっしゃる通りです。
会社の資本に対してどのくらいの収益を上げたのかを判断する指標になっています。
ROEが高ければ高いほど、自己資本に対して効率的に収益を上げていることになります。
うーん、なるほど。
自社株買いによって自己資本が減少するとROEが上昇して企業の収益性が高まったと評価されます。
うーん、ちょっと待ってくださいね。
資本が減るとROEが上がるんですか?
はい、そうなんです。
ROEの公式が、冬季純利益割る自己資本で計算されるので、
分母の自己資本が減ると結果的に数値は大きくなりますよね。
なるほど、分数で考えれば分かりやすいですね。
分母が小さくなれば結果は大きくなる。
確かに中学校の数学とか思い出します。
まさにその通りで、そういった関係でROEが高くなることが株価上昇につながる一つの理由になっています。
それでは次に2つ目の理由をお話しします。
2つ目はPR、株価収益率の低下について説明しますね。
PR、株価収益率とは株価に対してどのくらいの収益を上げたのか判断する指標です。
PRが低ければ低いほど会社の収益に対して株価が安いことを示します。
確かにPRって比較的投資初心者の方でも見やすい指標となっていて、PRが低いほうが割安というふうに言われていますよね。
その通りです。自社株側によって発行済み株式数が減少するとEPS、ヒット株あたりの準利益が上昇しPRが低下します。
これにより株価が割安と判断され、投資家からの需要が高まり株価上昇が期待できます。
なるほど。自社株買いをすることで株式数が減ってヒット株あたりの価値が上がるから投資家にとって魅力的になるということなんですね。
その通りです。そして3つ目は投資家へのアピールです。
自社株買いによって株価が上昇すると投資家の注目を集めたり興味を持ってもらえたりする可能性が高まります。
確かに自社株買いすることでこの会社はその自社株買いを行えるぐらい余裕があるんだなというふうに思いますもんね。
はい、その通りです。また自社株買いを積極的に行っていること自体を肯定的に評価する投資家もいらっしゃいます。
なるほど。自社株買いによる株価上昇のメカニズムがよくわかりました。
自社株買いのメリット
でもメリットってそれだけですか?
いえ、他にもメリットはあります。まず株主価値の向上が上げられます。
自社株買いを行うと発行済み株式数が減少するため企業の利益が減らない限り、一株あたりの利益、資産は増加していきます。
確かにそれは株主にとってはすごい嬉しいですね。
そうですね。次に敵対買収の防止もメリットの一つと言えます。
自社株買いを行うと市場に出回る株式が減りますよね。市場にある自社の株式が少ないということは買い取られる可能性が少なくなる。
そしてリスクも低減するということにつながります。
自社株買いによって企業買収を防ぐ効果もあるということですか?
はい。また自社株買いを行うと自社株の持ち株比率が高まります。
持ち株比率が高いほど経営の影響力が高くなるため外部の影響を受けにくくなるというのがメカニズムになります。
なるほど。企業防衛みたいな意味もあるんですね。
ちなみに他に何かメリットってあったりしますか?
はい。経営の安定化と効率化も重要なメリットと言えます。
特に非上場企業の場合、創業者の親族や遠古者が株主となるケースが多く、
相続を繰り返していくうちに会社にあまり縁のない人であったり、
事業内容にあまり重ねがない人に株式が分散されることがあります。
なるほど。そういったところを考えたことなかったですけど、確かにそうなりますね。
そうすると意思決定が難しくなりそうですね。
はい。その通りです。
自社株買いのメリット
自社株買いをすることによって株式の分散を抑えることができれば、
経営上の重要な決定事項をスムーズに進めることができます。
ここまですごいたくさんメリットを紹介していただきましたが、
メリットのほかに逆にデメリットはないんでしょうか?
もちろんデメリットもあります。
まず、自己資本比率の低下が一つ目ですね。
自社株買いは手元のキャッシュ、自己資本を使って行われるため、
自己資本比率が低下します。
それって問題になるんでしょうか?
そうですね。自己資本比率が低下することで財政リスクがあるとみなされ、
数値的に見ると株主や投資家から懸念をもたられる可能性がありますね。
なるほど。そういったデメリットがあるんですね。
他には何かデメリットがあったりします?
他には経営リソースの分散も挙げられます。
自社株買いは計画と実行に多くの時間や経営リソースを要します。
企業がそれらのリソースを自社株買いに充てることで、
他の重要な業務や戦略的な活動に割くことができなくなり、
成長を阻害する可能性もありますね。
なるほど。確かに。本業に集中できないというのは大問題といえば問題ですよね。
自社株買いはメリットもあればデメリットもあるということが分かりました。
自社株買いのデメリットと投資判断
はい。おっしゃる通りで、自社株買いは企業の財政状態や経営戦略に応じて
慎重に計画・実行すべき重要な資本政策の一つと言われています。
ですが、自社株買いに踏み切ったとして、その効果が必ずしも
株価の上昇につながるとは限りません。
そうなんですね。自社株買いイコール株価上昇ぐらいに思っていたので、
そうじゃない場合もあるんですね。
そうですね。株価は市場や経済状況など多くの要素に左右されているため、
自社株買いによって一時的な株価上昇が見られても、
それが長期的に持続するとは限らないということを覚えておきましょう。
なるほど。自社株買いのニュースを見たらすぐに飛びつくというわけではなくて、
その企業の財務状況であったり、経営戦略も含めて総合的に投資をするか判断する必要がありそうですね。
そうですね。メリットとデメリットを十分に理解した上で、投資判断をすることが重要となります。
今日は自社株買いについて詳しく教えてもらいました。ありがとうございました。
はい。
ROEであったりPRなど、いろいろな投資指標を用いて少し難しい話ではありましたが、とても勉強になったと思います。
そうですね。自社株買いと聞くと株価上昇につながるかもと思うだけではなくて、
なぜそうなるのか、その背景であったり、企業の状況もしっかり見ていくということにこの放送がつながれば幸いです。
本当にそうですよね。
今回5月14日に発表されたKDDIの自社株買いも単なる株価対策なのか、もっと長期的な戦略があるのか気になるところですね。
はい。引き続き注目していきましょう。リスナーの皆さんも自社株買いのニュースを見かけたら、今日お話した内容を思い出してみてください。
はい。そうですね。投資は知識と理解が大切ですもんね。
はい。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
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