地方創生と上場の関連性
みなさん、こんにちは。フリーアナウンサーの石井哲也です。
監査法人コスモスの新海智之です。
上場IPO最前線、地方企業の挑戦。この番組は、多くの企業を支援してきた監査法人コスモスの統括代表社員、新海さんが、日本全国の企業が今、抱えている経営課題を分かりやすく解説、企業がより飛躍するためのヒントをお伝えしていきます。
では、新海さん、今回も引き続き、上場によって解決できる経営課題というテーマでお話をしていただきたいと思います。
前回は、上場によって企業が解決できる経営課題として、ブランド力の向上、事業の生計、人材の採用を挙げていただきましたが、他にはありますか?
はい。地方創生への貢献。
大事ですね。
こちらができるんじゃないかなということを感じておりまして、なぜ私が地方創生に貢献できるということについて実感を持っているかと言いますと、
実は私どもが支援している上場ということ、中小企業の上場ということ、そしてそのメインの市場である東京プロマーケットという市場、ここの性質にあります。
実はですね、この東京とそれ以外の関東圏とそれ以外の地域の上場の割合を見てみますと、7割程度は地方からなんですね。
3割程度が関東圏からの上場になっています。
これ実は一般市場を見ますと逆転しているんです。
関東圏に7割の上場会社があって、そして地方からはですね、3割程度の上場会社があると。
プロマーケットにおけるその構成からですね、どうでしょう。上場を果たす、プロマーケットをまずエントリー市場にして、あるいはプロマーケットで上場をしていって、
そこで信用ある存在、ブランド力の向上を図り、事業生計を実現し、人材採用もですね、行っていく。
そういうことが地方の会社で実現していったらどうでしょうか。地方創生へのイメージ。
少し沸きませんか。
前回も新海さんの話がありましたように、地方の会社で上場したことによって採用もできたし、地方に住んでもいいよという人も出てきたという。
そうですね。やはり関東圏の一極集中という課題はですね、引き続き今ありまして、まだまだですね、関東圏への人口流入というのは続いているということですが、
そうではなくてですね、地方がいかに魅力的な地域、地方になっていくのかというきっかけ、これが中小企業の役割、ここと繋がるんじゃないかなと。
よくですね、地方の行政がですね、企業誘致とか、工場誘致とか、こんなことをやってますよね。
実際に工業団地なんかを作って、そこで皆さんの働く場を作る。
そこに大手の企業なんかが進出してきてですね、そこで大きい工場を作り、そこで働く人たちを雇ってもらう。
そしてその地域が潤っていく。
こういうことを誘致してくるというよりはですね、自らの地域にある企業がさらにですね、成長していく。
そして地方の会社、地域の会社が新しく起きて、スタートアップによってですね、起きて、そして地方を盛り上げていく。
そういうことができたら、別に東京に一極集長である必要はないわけですね。
もっともっと地方、地域が魅力的になっていく、利便性を高めていくということをしていけば、地方だからって言って何もひいえするというかですね。
そういったことは一切思わなくていいわけですね。
実際にある行政では、皆さんですね、卒業をするとですね、大阪や東京や首都圏に職場を求めてですね、出ていってしまうとかですね。
いうことで人口の減少を招いているそういう地域がある。
行政や金融機関も巻き込んでですね、中小企業の成長や上場によって、彼らですね、学生をですね、その地域に行ってみれば引き留めていくというね。
そんなような活動もですね、全国で始まっているということですし、やっぱり皆さん困っているところというのはそういうことなんでしょうね。
すなわち、地方に上場会社が生まれ、そして彼らが成長し、そしてそこに働く場があって、そしてそこで皆さんがしっかりと生活できる基盤が地方にできていく。
揃っていくということが、地方創生の具体的な処方箋になり得る。
地方の会社が価値ある存在になっていく。大人の経営ができる中小企業になっていくということが成長のベースになりますし、そしてそれが地方創生の解決策、地方創生というそのキーワードに対するソリューションになってくる。
賃金と経済成長
まさにそれが上場、中小企業の上場なんだということが言えるのではないかということを感じています。
私もNHK時代各地に勤務したことがあったんですけれども、どうしても地方だと県庁ですとか都議院に入れなかったら、もう渋々自分の地元を出なきゃいけないっていう学生さん結構見てきたんですよね。
そうですよね。
そういった中で上場企業が地元にあるんだっていうのは本当に希望ですよね。
もちろん上場していない会社も、もちろん働く価値がないとかそういうことを言っているわけではなくて、もちろんそれは地域のために頑張っていらっしゃると思いますけれども、そういった会社さんがさらに上場会社になったとしたら、どういうイメージが皆さん持てますかということですよね。
いろんな選択肢があるんですけど、しかし一つ我々としては地方創生という文脈の中で必ず上場をするということが地方創生を成し得るというか、その答えになるというか、そんなことを本当に感じています。
特に新海さんの観測法人ではそこに注力しているという。
そうですね。北は北海道から南は九州までお客様いらっしゃって、時に沖縄からも声をいただくんですけれども、本当に全国で中小企業の上場支援をさせていただいております。
どうですか、各地で上場がどんどん新海さんたちが手掛けていって、その声ってどこで上場してみてよかったという声は。
もちろんね、上場したから何かが起きるって思っておられる経営者さんは、実は上場したけどお金だけ払ってあんまり変わってないなっていうふうに感じられる方もいます。そういう声も実はあるんですね。
しかし私はそういった経営者の皆さんには、ぜひ前向きに捉えていただきたいということと、上場して成長を果たしている企業を見てほしい。
なぜ彼らは上場して成長しているのかとか、なぜ採用がうまくいっているのかとか、それは一言で言いますと、その経営者の戦略性にあると思います。
そして上場したから何かが起きるんではなくて、自分たちがしっかりと経営しているから上場することによってさらにそれが加速するんだというふうに感じていただきたいんですよね。
この番組のタイトルになっていますが、上場IPを最前線、地方企業の挑戦と目打っておりますので、本当に新海さんそういった部分では地方に関して本当に多大な貢献をされているなという。
まだまだこれからでございます。
その他に解決できる経営課題はありますか。
そうですね。最近では政府も賃金を上げろと。それから最低賃金ですね。
どんどん上がってきておりますが、政府目標でいきますと1500円。
2030年までに時給1500円を目指すという政府目標があります。
現在ですとどうでしょう。1100円を超えたところでしょうかね。
そうですね。やっとそこらへんまでですよね。
こういったことですよね。やっぱり所得を上げていく。手取りを上げていくということが、実は一人当たりの生産性だとか、もっと言うと一人当たりのGDPですよね。
上げていくことにつながる。これをもってですね、全国の経済が成長していくということ。
これを関東周辺だけじゃなくて、全国で巻き起こしていく。
これが先ほどの地方創生の文脈の中にあると思いますし、豊かなっていくということにつながる。
企業が成長していく。信用ある存在になっていく。そして国内だけでなく、海外にもどんどん商品、いいものを販売していく。
そして日本の国内でしっかりと成長していって、そして給与、所得をしっかりと上げていく。
こんなことが地方から巻き起こってきたら、全国の経済は非常に盛り上がってくるんじゃないでしょうかね。
これは必ずですね、もちろん政府も今後押ししていますが、地方の民間企業が自律的に、自発的にやっていこうと思います。
そしてやはり大会社の協力会社だから、なかなか給与を上げることができないと思っておられる出所企業の経営者の皆さんもですね、
その協力会社という枠を越えてですね、新しい事業を立ち上げたりして、そして新しい枠組みの中で付加価値をですね、得て、
そしてそれらを職員に配分していく、従業員に配分していくっていう、そして高いレベルで配分していくということを起こしていただけるなら、
それは地方の豊かさ、あるいは日本全国の豊かさへの挑戦につながるんではないかなというふうに思っています。
豊かさへの挑戦
何よりもですね、皆さん製品という言葉がありますね。清く貧しいと書きますね。
この考え方っていうのは、なんか私ちょっと違うなってずっと思ってるんです。
別に清くて飛んだらいいじゃないですか。
そうですね。
清い心で正しいことをしながら豊かになっていく。
そういう感覚ってすごく大事だと思うんですね。
地方に行けば行くほど貧しくても、俺たちは清く正しく生きてるんだみたいな。
そんなのって逆によろしくないような気がします。
正しく経営をし、正しく社会に貢献し、地方でしっかり豊かになり、
そして皆さんが日本の経済に貢献していく、そういう社会が私はいいなというふうに思っています。
これ昔、農政課の二宮尊徳が言った言葉なんですけれども、経済なき道徳は寝言だというんですね。
すなわち、言ってみれば儲けもないのに、いいことというか道徳だけ説いてる。
こんなのって寝言だというわけですよ。
逆にですね、道徳なき経済、これは犯罪だというんです。
儲けばっかり追っかけて、道徳がないと、それは周りの手は犯罪行為に近しいということを言うわけですね。
これは本当に渋沢栄一の論語とそろばん、ここにも通じる。
そろばん勘定するんだけど、そこには論語、道徳がないとねと、というのと結びつくんですけど、
これは昔の方々、二宮尊徳もそうなんですけど、
農政家として非常に有名な方ですけど、この言葉は意外とみなさんあまりお存じないんですよね。
私もやはりですね、経済を一端で担うものとしてですね、
この言葉を本当にはっというふうに自分の活動にですね、気づかさせてもらったような気がします。
経済なき道徳は寝言と、いくらいいこと言ったって、
豊かじゃないと寝言なんだよねと、いいことをやってしっかりと豊かになっていこうねと、
いうことを二宮尊徳からですね、改めてですね、教えていただいたなということをですね、感じています。
そうですよね。さらに今、こんなにオープンな時代になっていった中で、
もう清くかつ豊かになっていかないといけないというのは、
そうですね。解除をする数字をですね、さらげ出す、
そして我々はそこに観察証明を付していくわけですけれども、
本当にですねそういったことが普通な時代になってきた。
でなければですね、清く、正しくというのはね、なかなかできませんからね。
ぜひ、お寺さんにお話したいことや、
なかなかそうできませんからね ぜひねその地方からまぁもうねあの全国でですね全国で皆さんがですね豊かになっていただく
ということに製品という言葉にですねこう 踊らされるというかですね
騙されるんじゃなくて清く正しく豊かになっていく まあ道徳感を持ってですね倫理感を持って豊かになっていくということを目指して
いただければ必ず我々は中小企業を支援しながらですけどね 我々は必ず日本経済というのは本当に良くなっていくっていうことを
信じていますね 地方創生への貢献からの豊かさへの挑戦と言ったらいいですかね
そうですねあのよくですねこの資本市場の中でも ユニコーン企業なんて言うね言葉が出ますしかしね我々は地方からそんなユニコーンなんて
言うことでまあ限られたとあれは超成長企業なんてことを別に求めていません これは最近ユニコーン企業に対してというか
の他にゼブラ企業なんて言葉があります これ何を表しているかというとまあ貢献地域貢献社会貢献とですね
経済性を合わせ持った収益性の高い そして経済社会に貢献していけるようなそういう会社のことゼブラ企業という
sdg なんていうねそういうあの言葉もありますよね そんなことでですねやはり豊かになっていくということこれは社会の貢献もそうなんです
けど 地方の会社が成長していく豊かになっていくことであらゆる領域に貢献していける
ことができるという存在になると思うんですね やっぱり貢献していくということは
言ってみればもしかしたら資質もあるかもしれませんし 未然を切っていくということは大変なことですよね
しかしそれは犠牲でも何でもないというふうに私は思っています 豊かだからその豊かな範囲で
社会に貢献していく場合によって寄付するなんてこともあるかもしれませんね ないものは払えないんですねそうですよね
まずは豊かになってもらう ぜひ地方創生で豊かへの挑戦をしていただいて
上場の条件と倫理観
上場がそこに使えるといいなと ぜひ使っていただきたいと感じております
ここまで上場の中でそういったメリットを伺ってきたんですけれども たくさんの相談を受けてきた中で一方で上場できなかったケースっていうのはどういったものがあるんですか
ありがとうございます まあ今ねちょっとお話をしたようにやはりその経済と道徳という話をしましたけど
やはりその領域倫理観とか道徳を超えてさらには法律を超えてというか法律ですよね 法律をしっかりとクリアしていく
そういう会社でないと上場ってできないんですよね 今まで未上場でこうやってやってきたからいいんだ
できるだろうみたいなそういう経営者さんって これ上場できないですよね
すなわち我々は先ほどの二宮尊徳の言葉ではないんですが 道徳ない経営者を上場に導くことはできないですよ
道徳、倫理観、コンプライアンスをしっかりと守る そういう意識の高い経営者こそが上場していくことができるんですね
逆を言えばそうでない経営者が何割かいるんですね
どうしても上場の基準あるいはコンプライアンスの基準に合わない だったらもう上場やめるわというそういう経営者もいらっしゃる
原理それはあるんですね ありますよ
なのでそれは後は我々は上場するためには一定の要件を満たさなければなりません
管理体制やもちろん法律面、コンプライアンス面もそうなんですけど 管理面も一定の要件を満たさなければなりません
この要件を満たすためにどういうふうに組織づくりしていったらいいかということもご指導させていただきます
こういう中で売上100億近いような会社さんですとね そこまで未上場でありながら築き上げてきたという自信がありますよね
ちょっと失礼な言い方かもしれないんですけど 我流では上場はできないんですね
そういうもんなんですね やはりですね 上場するためには上場するためにやり方がありますし
法律や管理体制の整備 ここもですね 今まで俺はこうやってやってきたから上場だって今まで俺のやり方でやるんだ
やれるんだって思っている経営者の皆さんは そこそこの会社さん経営者さんでもですね
上場にはたどり着かないケースが多いです そうなんですね
上場のメリットと地域貢献
ぜひですね本当にマインドセットというかね 上場会社になるなら
あるいは地域の貢献をするなら上場するんだということで 今までやってきたことや今までの成功体験というかね
ここを少しチェンジというかね 変えていただいて そしてそれが社会への貢献につながる
従業員さんへの貢献につながるとするならば そして自らの企業価値
自らの会社の株式ですよね 企業価値の向上につながるんだったら 全ていいことじゃないですか そのためにですね
がを捨てて これはあのね
稲守さんなんか言うんでしょうけどね 利他の心でというね
がを捨ててね そして上場に向けて活動してもらえると あらゆる経営者があらゆる会社が上場して生きるという私は感じています
やっぱりその上場において様々なメリットはあるんですけれども そのままの責任がやっぱりあるということを
おっしゃる通りです そうですねやはりまあね自由とかね 権利を主張する反面その裏側には責任がね
伴いますので 上場できたということは背後にその責任が伴うので
ここをしっかり追うという覚悟ですよね これをやっぱり持って必ず上場するんだっていう覚悟ももちろん大事なんですけど
裏側に大変な責任を負うんだ地域に対して職員に対して そしてまあ社会日本全体に対してそういう商品を例えば全国販売しているある世界に対して
販売しているとするならばそこに責任があるわけですから そこをやはり上場会社として自覚していただく
というような やっぱ覚悟がないとなかなか上場へはですね
結びつかないそして上場した後も苦労しますね 仮に上場できたとしても
こんなことを感じます ちなみにその上場したけれどもうまくいかなかったケースもやっぱりあります
そうですねやっぱり業種柄ももちろんありますけどそのなんて言うんでしょうね 上場して次のステップに行こうというね
そういう会社さんもあるんですけどなかなかやはり次のステップに行けないという会社さんも あるんですね
しかし私はこの市場に留まって 我々がやっているプロマーケットという市場に留まって
そして社会に貢献できるそういう企業体であり続けるということができますから やっぱりそこで諦めてですねそこを上場して降りてしまうとか
ああいうことを選択するんじゃなくてよりレギュレーションというかね コンプライアンスで守られるというかコンプライアンスを守らなければならない一方
逆にコンプライアンスが守ってくれるのでその領域でしっかりと成長する 会社を維持するということをしていただきたいなと思うんですけどやはりどうしてもですね
うまく成長しきれないとかなかなかこう実績としてうまく成長しないとか っていうことをですね理由にコストがかかるので上場を廃止しようとかですね
上場をやめてしまうという会社はあるんですが少なくともですねこのプロマーケットにおいてはですね 上場を継続してもらうということがですね非常に有用だと思いますので上場廃止というよりはですね
上場を続けてもらうそして成長する地域に貢献するということをですね 念頭に活動し続けてもらえるといいなという感じています
今回ねその 上場できなかったケースについてもねお伺いはしたんですけれども
やっぱりその上場することによって改めてブランド力の向上 事業の生計人材の採用さらに地方創生の貢献そして豊かさへの挑戦というね
大きな計り知れないメリットがありますからね どんどん上場目指してほしいですよねそうですね最後に豊かさへの挑戦というところもそうです
またにそれがなる上場への挑戦というね自らの企業体をですね 挑戦をその挑戦を通してね素晴らしい企業体に成長させていただきたいなというふうに思います
そろそろお時間になりました次回も上場によって解決できる経営課題について引き続き伺います 進化さん来週もよろしくお願いしますはいありがとうございましたよろしくお願いします
上場 ip を最前線地方企業の挑戦は毎週木曜日に配信しています 番組の感想や新開催の質問もお待ちしています
番組概要欄のお便りホームからぜひお気軽にメッセージをお送りください そして監査法人コスモスでは一緒に未来をつくるメンバーを募集中です
この番組を聞いて監査法人コスモスの取り組みに興味を持っていただけましたら ぜひホームページの採用情報をご覧ください
最後までお聞きいただきありがとうございました それではまた来週お会いしましょう