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2025-06-20 14:25

第530回 あなたの専門性、AIで代替できますか?

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▼今回の概要

スペシャリストの再定義/AIでは代替できない力とは/評価されないベテラン問題/3本目のキャリアルート/伏線型人事制度の限界/統合的なマネジメント/専門性の価値が変わる時代/組織に不可欠な“現場力”/AI時代の人材価値とは

サマリー

AIの進化が専門職の定義や役割を変えつつある中、井上健一郎は専門性と今後の人事制度について考察しています。特に、スペシャリストの新たな定義とそれに伴う課題に焦点を当てています。AIの進展により、専門性の定義が変化しており、その影響が人材育成やマネジメントに新たな視点をもたらしています。このエピソードでは、スペシャリストの新たな形や、時代の流れに応じた人事制度の変革について議論されています。

組織の変化とAI
井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中小企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤克樹です。井上健一郎の組織マネジメント研究所
井上先生、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
ということで、今日も行きたいと思いますけれども、前回は
井上先生がデータを持ってきてくださって、時代の大きな変化という話を
してくださいましたけれども。
はい。
昔、経営とか管理職みたいな人たちが、この文化時代において、
個人でというよりもチームでどうやって成功を上げていくのか、
そして課題設定、問題発見をしながら、創造的なマネジメントを
していかなきゃいけないんだ、みたいな話があったんですけれども。
はい。
そんな話をしている中で、ぽろっとじゃあって言ったときに、
定期業務みたいなものがAIにとって変わっていたという話が
さらっとされていたので、井上先生、その辺り今日は少し
掘っていきたいなと思ってますが。
そうですね。その辺でね、合わせて、やっぱりこの時期っていうか、
4月をまたいだような時期になってくると、各社さん、どうしても
現行の制度の中で何か変えなきゃいけないんじゃないか、
みたいなことが一年間を通して起こり、新年度になったときに、
じゃあ来年度に向けてちょっと変えていこうか、
みたいな話が結構増える時期でもあります。
そんな中で、やっぱり人事制度的な周りで言うと、
やっぱり等級っていう考え方の中で、一般の方たちの等級が進んでいって、
かつてはかなり昭和時代なんかは、一般の等級が3段階ぐらいあって、
その上に係長があって課長があってって進めば、
役職の名前と連動した給与テーブルが上がっていくみたいなのがあって、
なんとなく上に行くためには役職者になっていくことだね、
という道があった。
ただ昨今とにかく、20年前ぐらいから言われてはいるんですけど、
管理職には向かないんだけど、その技能とかで非常に高い貢献度があるから、
そういう人たちの給与レンジを伏線型で設けなきゃいけないんじゃないか、
というテーマも改めて起こるわけですよね。
スペシャリストのラインということですね。
そう。平田区言うと管理職のコースとスペシャリストのコースが出てますねと。
これは当然の考え方なんですが、
それこそ20年前ぐらいからずいぶん言われてきてるんじゃないでしょうか。
皆さん各社さんそれにトライしてるんだけど、
そこで起こっちゃう問題が一個あって、
例えばさっき言った一般の方が3等級まであって、
その上がスペシャリストのコースとマネジメントのコースに分かれますよって言ったときに、
現場でしっかりと仕事をしてきた人たちで、
40代後半50代ぐらいになって、
でもやっぱりこの人いないとうまく回んないんだよねみたいな人もいると。
ただ管理職には向かないよと言った人のときに、
じゃあそっち行けないんだったらスペシャリストのコースですねってなるわけ。
現場の人たちはそうやって彼をそっちに向かわせてほしいっていう要望が出る。
でも、元来スペシャリストって、
もっとある種専門性の高度なものを定義していようとしていたっていうことが背景にあるので、
その現場で確かな力があってしっかりやってくれるのは分かるんだけど、
本当にここで言うスペシャリストのコースなの?っていうことは、
結構ふわふわふわ曖昧になってくるケースが増えるんですよ。
中途半端ってことですか。どういう。
言葉を選ばなく言えば中途半端。
だから給与のテーブルとしては上にあげてあげたいんだけど、
そこにある制度はスペシャリストとマネジメントのコースしかないので、
マネジメントじゃないんだとしたらスペシャリストのコースで給与を上げてあげたいっていうモードになる。
で、なるんだけども。
本来スペシャリストっていう定義は、
もっといわゆる一般市場価値にまで匹敵するような人っていうことになってたりする。
これで制度披露みたいな形での実態とのズレが起き始めてるというような。
スペシャリストのコース
起き始めるのね。
だからスペシャリストっていう定義がすんごい拡大してっちゃうんですよ。
だから本来で言うと、
シンプルな回答は2本線じゃなくて3本線の伏線化なんだろうなっていうのは一つの答え方向。
第3の3本目って何ですか。
だから非常に貢献度も高いし、実務能力は長けてるよと。
経験も豊富だし、ベテランとして確かに確実な仕事をしっかりこなしてくれてますという人たちの、
最終的に給与の上限はここまであっていいんじゃないみたいなのが、
コースがあってもいいんじゃないかという。
ああ。スペシャリストでもないし、組織を束ね人を動かすような方でもないし。
現場でしっかりと仕事はしてくれているよと。
で、いないと困るよねやっぱりという人たちのコースっていうのが出る。
おそらくそれ作ると、スペシャリストっていうのはあんまりいなくなると思うんですよ。
岸内の本当のスペシャリストだとするなってことですもんね。
ここで新たに、「じゃあスペシャリストって何?」っていう話になってくるわけですよ。
これが、技能知識っていうのが今までベースだったわけですよね。
技能知識が長けてるからスペシャリストだよね。
たとえば巧みの技みたいなところで言う技能で言えば、
それも一つのスペシャリストだと思うんですけど、
じゃあ物を作ってるわけじゃない人たちにとって、
スペシャリストって何ですかって話になるわけですよ。
ナレッジみたいなほうにいっちゃいますもんね。
でも冒頭遠藤さんが言った、AIの時代にやってくると、
知識ベースの高さ、専門性って別段、人が一生懸命頑張らなくてもよくなっちゃう可能性があるわけですよ。
スペシャリストコースが日本から喪失する可能性って話ですか。
ただ技能者は残ると思うけどね。
はいはい。手作業とかね。
職人芸。
でも職人芸だけだったら、それこそものづくり現場のところに、
それこそマイスターコースみたいなの作っておけばいいわけで。
でもさっき言ったように、マネジメントじゃないけどかなり長けてる人と、
それから現場の仕事はちゃんとやってくれてるんだよって三本線があったときの中で、
スペシャリストっていうのは特別、あるかもねっていうのは仮説としては正しいと思うんですよ。
AIと専門性の未来
それはあるだろう。じゃあそれって何?っていう話なんですよ。
ではよりこのAIが台頭してきた中で言うと、
スペシャリストの定義がより高度になって、
ほとんどの人がスペシャリストの定義にはまらなくなってくるんじゃないかって怖い話ですか。
でもこれあれですね。修行と同じ話ですね。
資格者、専門家たちというのが、ゼイリー氏だったりシャドウ氏だったり、
皆さんこれ、だって結構優秀な修行の先生たちはほとんどGPT使って聞いてるみたいな話しながら、
最後の責任は自分が持ってるみたいなこと言いますけど、
それができる人だったらいらないっていうことにもつながりますもんね。
なので、じゃあ何かっていうと、変な話。
じゃあ、AIのスキルが高い人ですかって言うと、それもなくはないだろうけれど、
でもそれだって時代とともにどんどん変わっていくわけです。
それこそAI関係のスキルなんて、40前半のときにすごい高いスキルがあって、
ああスペシャリストコースだーってやったけど、50になったら使えないよねもうみたいな。
なんならどうするんです、その人って話。
たしかに。
なので聞いてる方もボーンと今曖昧な世界に入っちゃったと思うんで、
私としてはおそらく、これからかつて言われていたマネジメントコース、スペシャリストコース、
技能知識で長けてる人のコースを設けましょうっていう伏線型が志向だったろうけど、
一回スペシャリストの定義を変えるって言ったら混乱するんで、
スペシャリストということをちょっと概念を外して、
現場力の高い人のコースっていうのはやっぱり儲けてあげた方がいいんじゃないか。
っていうので、マネジメントと現場で仕事の出来のすごくいい人っていう、すごくシンプルになる。
問題解決力があるとかまで含めて、そういう人のコースっていうのを2つにまず伏線で考える。
でも、やっぱり特別な人って、管理職じゃないんだけど特別な人って出てくるよねっていうのはあると思うんで、
じゃあ新しいスペシャリストっていう人たちっていうのはどういう人なのかっていうのは、
もしかしたら職種別に違うのかもしれないし。
最低限のタイミングなのかもしれないと。
ものづきり現場の人と営業現場の人と、それこそこの間から出てる管理部の人では、
そのスペシャリストって誰っていうと、技能知識でないとしたらよ、何っていうのが出てくるとは思う。
そうなったら逆に、管理職コースのほうの管理というのが、
前回ね、管理的なマネジメントではなくて統合的なマネジメントというふうに表現されてましたけど、
全員そこができる営業、そこができる間接部門、そこができるっていう話になっちゃいそうですけど。
うん、なんですよ。
だから逆に言うと、マネジメントできるっていう人の幅のほうが広がっちゃうのかもしれない。
でもできる人が少なくなるかもしれないね、現場に。
そんな感じがしますね。
なので、これ今まだ私も答えを持ってるわけですよ。
そうですね。
あえてかつて言ってた伏線型のスペシャリストと言われているほうを、
何か再定義する必要があるなっていうのが今すごく感じてます。
なるほど。時代の流れからすると、それがもう間違いなさそうですねって感じしますね。
それこそ統合のマネジメントって言って、この間も言ったけど、
マネジメントが新しいものを組み立てて生み出すことのために機能することっていうのがあるけど、
スペシャリストはまさに同じですよね。
新しいものを生み出すために力を発揮できる人だと思うんですよ。
今ある技能を高めてる人ではなくて。
知識ではなくてね、想像的に組み合わせ作る。
知恵のほうが問われてるみたいな話になってくるんでしょうね。
なんだろうなと思っていて。
そう考えると、そこまで完全に踏み込む人事制度をやってる中堅中小の方はまだないんですけれど、
まあ近い将来そういうことも出てくるだろうなっていう感じがありますね。
求められている価値、もの、役割が異なってきたんでね。
制度は当然変わってくるので、この辺がまたガラガラと動き出すだろうという予告的なところで、今日。
そのときにもう一個だけ、ここもまだ私の中でもボーンとしてるんだけど、
おそらく30代ぐらいのときに、ある種の活躍と、どういうことをやるかによって、
どこに進むかが決まっちゃうと思うんですよね。
だからやっぱり30代の人間たちの、ある種訓練であったり、
私がよく言う修羅場体験であったりとか、
30代の人たちがどういう仕事に、いい意味でのどういう負荷をかけるかっていうのは、
かなり設計していかなきゃいけないなって気はしてます。
なるほど。
というところですかね。
少し時代の変化を加味しながらなので、答えとしてすぐ出ないんでね。
一緒に考えていくプロセスも必要な時期でしょうからね。
そういった回で今日のところは終わりたいと思います。
人事制度の未来
終わりましょう。
抽象的な概念的なもので大変申し訳ないです。
大事ですからね。この番組の趣旨でもあります。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
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