00:05
井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中小企業まで延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、ナビゲーターの遠藤和樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所第26回
井上さん、本日もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
本日も質問が来ているんです。
読んでよろしいでしょうか。
はい、どうぞ。
インターネット広告事業、社員100名ほどということですね。
現在、中途採用と新卒の比率は約6対4ほどです。
現行の評価制度はほぼ目標管理制度だけになっている状況です。
しかし、評価制度の見直しをボードメンバーから求められる、
今、求められております。
今年30名ほど増員予定です。
例えば、現実的に500万円の売上を出す営業マンと、
2000万円の売上を出す営業マンがいる場合、
ポテンシャルを見れば500万の営業マンの方が優秀だとしても、
2000万円の営業マンが評価される状況になっています。
360度評価、180度評価、その他コンピテンシー評価など、
いろいろな意見が出ていますが、
今後導入すべき評価制度に対してアドバイスがあればいただけないでしょうか、
という評価制度の質問をしています。
そういうふうに評価制度を見直したいと言っているということは、
現行では何か押し測れないものがあるなという感覚を持っているんでしょうね。
360度とか180度を検討するということは、
周りから見て、その人がどれだけ助かる人かということを
測りたいんだろうという気がしますね。
目標管理制度は目標に対して、目標があることで
自分が何をやるかを自分で考えるというのが一番実はミソ。
本当の目的なんだよ。
自分で考える。
自己管理するというのが本当の実は目標管理制度の主義。
自己管理をする。
目標があることによって、
あの目標に行かなきゃいけないとすればと自分で考える。
目標がないと何をやっていいかわからない。
そこから生まれたのが目標管理の考え方で、
会社と連動した会社の目標、
会社の部門の目標、
個人等としていくという連動が必要ですよという話。
本当は生活主義も日本に入ってきて以降、
03:02
今大難フェーズぐらいに入っているのかな、
プロセスをちゃんと見ましょうという方向にはいっているので、
日本に入ってきた当初よりは、
生活主義といってもプロセスを重んじる、
かなり修正されていると思うんだけど、
中小企業の場合、
100人ぐらいちょっと微妙になってくるのかもしれませんが、
個人が立てた目標を達成することが会社の業績に伸びる
というのであればそれは大いに結構だし、
その鍛錬度の実績として捉えてあげるべきだと思うんだけど、
今言った500万だけどポテンシャルを感じる、
ポテンシャルって何かというと、
この人は一緒に仕事をしていて気持ちがいい、助かる、
こういうことができそうだという可能性を感じていると思うので、
それといえば中小企業の視点だから、
将来に向けてどうかという、
将来に向けてどう歩んでいるかということを見てあげたいという視点と、
業績に対してどう貢献したかという、
この2つを見たいんだろうなという。
その貢献度しか今見れていません。
そうですね。
実際には売り上げが営業の人が1人で作るわけではないので、
やっぱり会社全体で作っていると考えるとすれば、
中小企業100人ぐらいからさらに130人に勢いを伸ばそうとするのであれば、
やっぱり社内にリーダーを育つ、
もしくは社員にリーダーシップというマインドをつけるということのほうが、
やっぱりテーマとしては重い。
つまり人材教育のほうが、
人材育成のテーマのほうが、
組織として絶対大きいはずなんだよね。
だったら評価制度もそのタイプに合わせた方がいい。
なるほど。
となると、どういう評価制度になるんですか?
やっぱりある意味、
欧米なんかではそこから避けようとする。
仕事の成果と人物は違うんだという話。
人が悪いんじゃない。
やったことが良くないんだという考え方があるけれど、
でも日本ってポテンシャルを感じるんだということ自体が、
人物を語っているのよね。
そうですね。
例えば説得力があるとか、
意欲があるとか、
エネルギー感じているとか、
そういうことであれば、
それがどういう人物になってほしいかということを教育する。
どんな仕事の仕方をしてほしいかとか。
なるほど。
やっぱり人と一緒に協力し合って仕事をしていくことが最も大事。
もしくは非常に発想力を持ってほしいとか、
いろいろあると思うんだけど、
そういうことをできそうかできそうでないかっていうものをちゃんと見てあげて、
可能性を点数化するってなかなか難しいんだけど、
06:00
ここに行こうねと、
それこそ目標立てはできると思う。
教育上の。
だから3年後というか、
こういう人材になってほしいので、
今年はこういうことに取り組もう。
こっち側を目標のもう一個に設定するというのも一つ。
人物というものをちゃんと評価するという評価制度であるべきかな。
人物というものをちゃんと評価する評価制度であるべきだろうと。
そうすると目標管理だけに、
現行ここの会社さん目標管理だけやってますけど、
それを踏襲する目標管理だけの評価制度はちょっともう終わりの時期を迎えているのかな。
それだけではない。
それは1個あっていいんだけど。
目標は実際業績、成果総出の目標があっていいんだけど、
もう1個はやっぱりどうやって人材化されていく。
人材の材は財産の材。
人材としてどう機能していく。成長していく。
可能性を広げていくために教育が必要なので、
現場の教育を生かすためには、
せっかくやっている評価制度を使ってもらうという流れ。
なので評価制度に給与を決めましょう。
今年の出来高を価値を測りましょうというだけではなくて、
この人間はどう育っていっているのか。
これをさらにこういう強みを持っていくという風なものを
見てあげられる仕組みになる。
簡単なのは、よくいろんな場で言っているけど、
関係者が集まって、
ちゃんとみんなで1社員のことについて語り合うという場面があるのが一番いい。
1社員の個々。
社員社員個々についてある程度取り巻いている周辺の上司たちが、
100人、130人くらいになろうとしているのだったら、
上司という役職についている人は2、30人いるでしょうね。
2、30人が集まって、
全社員のことについて語り合っている場面があるのが一番いい。
これは効率が悪ければ3分の1くらいで、
10人で30人語るとかでいいんだけど、
語るというのは語ることを通して何をすること?
評価。評価の会議。
人物を語る。
それはこの人のポテンシャルとは何なのか?
語り合うわ。
そのためのどういう視点でそのポテンシャルについて、
人物について語りましょうか?という枠、
フレームみたいなのを揃えるのが評価項目だと。
例えば、ざっくり言えば仕事への取り組み方はどうですか?
人との関わり方はどうですか?
頭の使い方はどうですか?
それから腕はどうですか?
という4つ。
プラス仕事の出来はどうですか?
この4点で、
例えばエンドさん、Aさんについて話してください。
彼は仕事の取り組み方については意欲はあるけれども、
例えば優先順位を決める際にちょっと良くないとか、
そういうことをポイントポイント絞って、
トータルとして彼は今こういう価値だと思う。
こういう方向性に育てたいと思っていますとか。
09:02
それを全社員分やるんですか?
そう。
ちなみにさらっとおっしゃってましたけど、
4つのポイントってさらっと言いましょう。
5つです。
トータルで言うと仕事の出来どうですか?
それを支えるものとして、
仕事への取り組み方がどうですか?
それから人との関わり方がどうですか?
それと頭の使い方はどうですか?
それから腕はどうですか?
スキルっていうことですか?
スキル、技能、知識。
ざっくり言うならその5分類。
今始めに言った仕事の出来でしたっけ?
これはこの会社さんで言うと、
目標管理の部分が今やってるんですか?
やってる可能性あるよね。
営業だったらそれでいいのかもしれない。
ただし、総務の目標管理って難しかったりするとすれば、
実際に全くミスのない仕事をしているという仕事の
出来の良さなんだよ。
そこも一旦定義してあげなきゃいけない。
みんなで定義していくんだよね。
うちの部署で人との関わり方っていうのは、
こういう人を大切にしなきゃダメだとか、
こういう関係性。
そういうことを評価者が一人の世界の中で向き合うんではなくて、
ある程度そういう評価をするような立場の人たちが集まって、
みんなでそれぞれが感じているものを考える。
ということで、基準みたいなのができる。
今まさにそれをお聞きしようと思っていたんですけど、
その話し合いをすることで何が起きるのかなとは思ったんですけど、
基準ができる。
上の人たちの統一した基準が醸成されるとか勝手に。
それともっと言うと、
社員一人一人について全員で語るので、
実はそんなことをやらなかった時の何十倍も、
一人の社員について会社がどう思うかという共通見解ができる。
すると?
共通見解ができると、
人材の投与の仕方が。
そこにも繋がるのか。
ある会社でこういうことをやっているけど、
昔に比べて抜擢人事がすごくしやすくなる。
昔だと、何であそこのあいつなんだよっていう。
でもみんな統一の基準はあるし。
あるから、そりゃそうだよなっていう話になる。
なるほどね。
人事役員はその効果が一番大きかった。
みんなで分かり合うので。
ちなみにそのケースはどんな感じでさせたというか。
私たちが持っていた人事評価制度を使っていたので、
それをもとに毎年2回年に2回評価会議というのを担当やる。
何人くらい集まるんですか?
そこは300人の会社なので。
デカいですね。
8チームに分けてやってました。
8チームに分けて各チーム。
ほぼ1日かけて。
1日そんなにやるんですか?
10人くらいの評価担当、評価者が。
12:00
トータル80人、64人か。
80人くらいがやっぱり300人だから、
100人近くはいわゆる管理職なので。
各チーム10人くらい、80人を。
10人くらいが各チームで1日やるんですか?
そのチームの人たちの下にいる全部について話す。
でもこの効果は絶大。
年に2回ですもんね。
無駄な、よく分からない会議を誰々とやるかやったりするので、
1日ボンと土曜日とか使ってやってもいいですし。
ここの共通言語は素晴らしい会社と思っているんだけど、
そこの共通言語はどんな評価をしても
評価者の責任の中で決定していいですよと。
大きな問題があったら人事として言いますと。
部門に戻しますと。
ただこの場で正々堂々と自分の考えを述べてください。
ってやらせてるんだよね。
面白いです。
すごく素晴らしい。
2、3回見させてもらった。
ここはすごいなと思う。
その辺を踏まえて最後にこの会社さんに
今後評価制度、今もう評価管理しかやってないようですけど、
考える上で何か。
100人なのであえて言うと、
やっぱり目標管理を捨てなさいということは言わないから、
目標管理プラスやっぱり人材育成に
つながるような評価項目を整理して、
みんなで精査していくっていう手順を踏むといいと。
ぜひ今のご意見を参考にして評価制度とかにしてね。
運用のフレーズで悩みが出たら、
その時はまたぜひご質問いただけたら嬉しいなと思います。
本日もありがとうございました。
遠藤和樹です。
本日の番組はいかがでしたか。
番組では井上健一郎への質問をお待ちしております。
ウェブサイト、人事評価システム、
明快にあるフォームからお申し込みください。
ホームページは人事スペース明快で検索するか、
URL www.jinji-hiyouka.com、
人事評価.comでご覧いただけます。
それではまた次回お会いしましょう。