カオスの理解
井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中場企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤克樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
はい、ということで、今日も行きたいと思いますが、
今日はですね、前回、概念化をどうやったら鍛えられますかという質問に答えていったんですけれども、
そんな話をしていく中でね、概念化というのは、ある意味で本質、原理原則みたいなところに
概念を本当にまとめられていくっていうのが、結構レベルの高い概念化だろうって話になっていくと、
秩序がぐちゃぐちゃのところをどのように概念化してまとめていくかっていうのが、
組織論において必要に大事になってくるだろうというテーマになりまして、
今日のタイトルは、一言で言うなら、カオス。
カオスね。確かに前回ね、遠藤さんが、井上さんカオスの状態のこと多いですよねって、
そこへ飛び込むこと多いですよねって、でも本当最近増えたなって気がしますね。
いやいや、昔からですよ。要は対立している、いろいろ本当によくある二項対立するものを、その場に呼ばれることが多いですよね。
多いね。確かに多いですね。
バチバチのところに井上先生もうどうにもならないのでという、まさに第三の立場からいく、
日本人らしいですよね。よく宇宙飛行士に日本人が一人いると揉めないみたいな話聞くじゃないですか。
あの役割を井上先生はどこでもしてるなと思って。
ということでいかがですか。
今の日本人の宇宙飛行士の例ってとてもいい例ですね。
なぜかというと、なぜ揉め事が起きないかなんですよ、その人がいると。
そうすると、たぶん日本人って曖昧にするとかっていうね、悪い部分で表現されることはあるんで、
若干発泡美人的に振る舞っちゃうとか、いいじゃないかいいじゃないかみたいな、
納めちゃうとかっていうふうに捉えるような方法もあるけれど、
日本人全員がそうだとは思わないけど、
日本人の中でかなり残っている文化的なものっていうと、
やっぱりある種の需要性の高さだと思うんですよ。
たとえば14年前にあった震災とか、今回の一連とか、ああいうものに対しても、
ある意味では必死に耐え忍びながらも、ある意味で前向きに行こうとする人たちの素晴らしい姿っていうのがあってね。
やっぱり自然災害の多い国だったし、受け入れざるを得ないものを受け入れるっていうのはあると思うんですよね。
確かにね。人間を超えたとこで超えられない問題を常に直面している風土にいるのが日本ですもんね。
かつてから培ってきたそういうものがあって、
なんか揉め事が起こりそうでも、受け取るというか、
わかってあげるとか受け取るとかっていうことをするから、
その人がいると話しやすかったり、クッションになったりとか。
AさんとBさんが対立しそうなんだけど、AさんがCさんの日本人に話すと、
なんか気持ちが収まるとか、Bさんも同じように収まるとか、
っていうような役割があるんじゃないかなと。
なので、カオスに飛び込むときに僕が本当に気をつけてることは、
ここで答えを出そうとしないことなんですよ、まず。
おお、まずね。面白いですね。
答えは出ないっていう前提で望まないと、カオスには立ち入れないんですね。
ここでいう答えってどういう意味でおっしゃってるんですか。
たとえば説中案を早めに決めるとか、
片っぽの意見に強引に結論を導くとか。
いや最終的にそうなるのかもしれないね。
対話と共創のプロセス
なんだけれども、解決はどこですかねっていう落とし所をみなさん探りましょうとか、
っていうふうにしていくと、
よく私が言う共通と差異の違いについての議論になりやすいんですよね。
妥協にしかならないですもんね、落とし所を取りに行こうとすると。
我慢するとかね。
それじゃなくて、ここでもインディアン・スティックの話とかもあったけど、
お互いの立場が何を言ってるかを理解するしかないんですよね。
そのためには、中間に入る役割としては、
答えを出そうとしちゃうと、ちょっと誘導が入ったりとか。
たとえば私なりの誘導が入っちゃうわけですよ。
どうすればいいのになっていう。
でもそれもちょっとさらにして、
何が起こってるんでしょうねみなさんっていう感覚でいかないと、
この人に仕切られたくないみたいになってくるよね。
だって第三者でしょって。
お前なんかに落とされてたまるがこんなにやろうみたいになりますね。
私たちの何がわかってんのかわかるわけじゃないけれど、
聞いているとこう聞こえますよみなさんっていうことをやる役割。
どんどんどんどんフィードバックしながら、
じゃあこうですね、ああですねって言ったときに、
あれちょっと待ってくださいよ、今のお話とさっきAさんが言ってるこれって、
Bさんが言ってるのと基本一緒なんですよね。
っていうところを探るということをしてます。
言葉は違う、現れる形も違うけど、あれ?っていうところに。
前回の概念が繋がってくる、ここはね。
そうなったときに、じゃあどうするのっていうとまた同じところに、
だから私はこう言ってるんだ、私はこう言ってるんだってことに落ち入りやすいんだけど、
待ってくださいと。そうじゃないとしたら何かありますか?
合わせられるものはないんですか?とか、
お互いが許容できる範囲はどこでしょうね、まず。
許容できないものは何ですか?っていう世界にしていくと、
許容できないものは、変な制度だったら例外規定として別に設けることで可能なのかどうかって、
次の策に移れるじゃない。
つまりお互いが認め合う領域はどこですか?
お互いはここはわかるよね。その気持ちはわかる。
だったらここは譲れるとかじゃなくて理解できます。
だとしたら、でもAさんあなたはここは譲りたくないんですよね。
Bさんここは譲りたくないんですよね。
じゃあ両方が成立することってないんですか?っていうほうに入っていって。
なるほど。
最終的にもし本当に本当にダメだった、それでも擦り合わなかったら、
これはどちらかに決めるか、別案を考えるしかなくなりましたねと。
どうしましょうか?って逆に投げかける。
でもそのときにはそのプロセスを共有してるんで、共通の今の課題ですもんね。
お互いにね。そこが確かにやらなきゃいけないってなってれば。
組織再編と対立解消
もしかしたら部長同士の戦いだと最後に、
だったら僕は社長に一任しますよ。でもなんでもいいのよ。
そこまで言ってきたら、解決しきれない問題が出ました。
だけどA案B案にどちらかにするか、A案とB案を足してC案を作るか。
この選択肢になりますけど、どうしましょう。
そういう場合によっては、社長に決めてもらいますのもあれば、
じゃあやっぱりC案ですかね、みたいな。
なってくると、説中案ではあるんだが、共通事項をさらに見つけていって、
どこまでは譲れるか、理解できるかっていうような意識の中で話ができるから、
ちょっと雰囲気は変わる。
今の話で、子としての対立をどうやって中間に、第三者で入っていくかも話もありますけど、
井上先生のお仕事で言うと、組織もあるじゃないですか。
最近このぐちゃぐちゃな時代なんで、
最近聞くのは、もちろん後継者不足においてMAがすごい増えているっていう話はありますけど、
同時に最近よく聞くのが、組織再編の話はすごい飛び交っているなと。
私番組でMAの専門の白川雅吉さんって番組10分でM&Aってやってますけど、
あの方MAなんですけど、実は組織再編もすごいプロで、
組織再編の話もやっぱりあるんですよね。
その時に組織再編って、今までは対立部署だったみたいなところとか、
対立企業だったグループだった場合が、再編と一緒になったりすると、
どうやってもぶつかるわけですよね、部署同士とか組織同士の会社同士が。
ここに多分こういう機会ってイメージ湧くと思うんですけど、
いのや先生さんざん入ってきてるかなと思うんですが。
テクニック論難しいですよね。どうやって。
抽象的な概念的な話からを設定しておかなきゃいけないかなと思うのは、
組織の再編と対立感情
ぶつかってるときの多くは、自分のやってきた過去とか、
自分たちが大切にしてきたものを守ろうとするところがすごく多いんですよね。
例えばM&Aなんかもそうかもしれないけど、社員とか部員、会員とかからすれば、
俺が決めたわけじゃなくて、なんで決められたのこんなことっていう思いが強くて、
しばらくの間、やっぱりなんでこんなことになってるんだっていうことに対する怒りが多いんですよ。
それは、再編したという行為に対してということですか。
そう。再編をしたということに対して、それを決定した人たちに対して向けてる刃が多いんですよ。
そうですね。だって一緒にやろうってなんでしょうね。
上が決めたことってなりがちなのが現場ですからね。
そう。だからそこを新しく束ねる人っていうのは、そこはすごく弾力が必要なんだけど、
やっぱり、でも結果自分たちのことだよねっていうところに、いかに近づいていくかなんだよね。
まず。
いやいや、そういう言い方すぐしませんよ。
言いたいのは、皆さんそうおっしゃるけど、皆さんの指先はどこに向かってるんですかっていうと、
会社の意思決定者とかに向かってるけどってことですよね。
だけど、明日、来年、再来年には、あなたたち自身のビジネスなんですよ。
っていうところに入っていくきっかけをどう作るか。
式祭編の始まりは、意思決定権者に向かいがちってことか。
向かいがち。
そうでしょうね。本当にそうでしょうね。
で、辞めていく人は辞めていく人でしょうがないんですよ。納得できなくて。
でも、テープも。
だからよくあるのは、A事業部とB事業部が合体しました。
で、別会社になりましたみたいな。
うん、ありますよね。よく聞きますよ。
社長はAでもBでもない、前にあった取締役が一人降りてきましたみたいな。
そうすると、かつてのA事業部長とB事業部長がぶつかり合うわけよね。
なんだけど、でも、AさんBさん、あなたたちのことなんですけどっていうことにいかにいつ入るか。
意外と見落としがちなポイントですね。
だから確かに、どういう意思決定をしたのか大事ですねと。
でもされたことは事実なの。
じゃあ潰すわけにいかないとしたらどうしますか。
そこに目が向けられたら、そこが共通になりますよね。
あれ、俺らの怒りは、ある意味決められたことによって、
あれ、怒ってる方向先が一旦一緒だぞと。
そしてそれ自体が間違ってるって気づけると、じゃあどうするかというところに行くわけですね。
そうすると、それはわかったけどさ、でもそもそもBさんがね、
A事業部でやってるあれだけはやりたくないですよとか、そういうことに入っていくわけよ。
なんでなんですかっていう話とかしていくと、いやだって方針違いますから。
たとえば一人個別の人間がすごく力が強かったら、
その人に抗議をしたいと思ってるA事業部と、
いやいや全ては団体戦だよっていうB事業部では違ったりするわけだよ。
制度に対する考え方が。
っていうようなときにどうしていくかっていうと、
でもあなたたちのことなんですよっていうことをベースにして、
さっき言ってたような、じゃあどこに向かっていきますか、そのときに。
っていう共通を見つけたうえで、
じゃあだとしたらどうしても嫌なことはどこですか。
どうしてもそれは認めたくないですか、自分事としてとか。
この会社にそういうことはあってはいけないというぐらいまで思ってるのかどうか。
でもこれはじゃあみなさんどうしていきますかってさっき言ってた、
このAかBかCに考えざるを得ないとしたらどうします?
っていうふうに言っていくと、より当事者的な思考を回しやすくなる。
まずはその環境をどう作るかが、対立構造の中に入っていくときのポイントですね。
共創への道筋
この話は具体的にって話になると、事例等々を紹介していただいて、話に行かないといけないのかなという気がしますのでね。
大きな考え方としては。
ご紹介ができる事例があれば、いつかまたご紹介いたします。
ですね。逆に質問いただければ、たぶんそれはすぐ答えられると思いますので。
あ、そうそう。
対立構造問題、番組3、4本撮らないと解決しなそうですけど、
ぜひありましたら皆様お待ちしておりますので、共に考えていけたらというふうに思っております。
ということでカオスの話ですね。
ごめんなさい。今日は概念的なことだけ話したんですね。
ちょっともっと具体先ってどうしてるんですかっていう話はあるかもしれないので、その時は質問ください。
お待ちしております。ということで終わりましょう。ありがとうございました。
ありがとうございました。
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