1. 組織マネジメント研究所
  2. 第526回 暴走する右腕と、社長..
2025-05-23 21:01

第526回 暴走する右腕と、社長の胆力

▼番組への質問はこちら

https://ck-production.com/podcast-contact/?post=pc_inoue

▼今回の概要

ビジョンなき昇格/暴走するNo.2/“右腕”が敵になる日/問われる経営者の決断/「線引き」が組織を救う/議論の重要性/役員昇格に必要な“経営視点”/“あなたの責任範囲”はどこですか?/ぶつかってこそ、組織は強くなる

サマリー

井上健一郎は組織マネジメントの問題を分析し、特にNo.2の暴走や対立する意見の背景にある要因を考察しています。社長のビジョンを明確にすることの重要性と、それによって組織が一体となるための方法を示しています。このエピソードでは、社長とナンバー2の役割分担や、組織内での課題発見の方法について議論されています。特に、社長が持つ精神的な強さと方向性の重要性が強調されています。

No.2の暴走と課題
井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感。
上場企業から中場企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということで、今日も早速ね、いきたいと思いますが、
今日はですね、ちょっと質問が多くある中でですね、
最近この質問、よく似たようなのが多いなという傾向がありまして、
ちょっと一つ選ばせていただきましたので、早速紹介させてください。
ここがですね、社員10名の会社ですというふうにあります。
質問です。
能力の高い人材が育ってきて、その人材を抜擢し、管理職、役員に据えましたが、
ここになって人を育てられない、そもそも育てる気がない、
自分がいないと回らないという自分の優位性を言うことに、
暴走している傾向を感じています。
私が新たな取り組みを提案。
例えば、新しいサービス開発をすることへの反発、
他の社員の請求や場的に反対など、
中小企業あるあるな部分もあると思い、
多くの支援を支援されてきた井上先生に、
このような組織の問題の解決についてご助言いただきたいと思い、
よろしくお願いいたします。
社長と経営の役割
ということですね。
確かにいろんな場面である傾向ではありますね。
ちょっと違うところから話すと、
No.2ってなんて必要なのかねっていうことで言うと、
社長が未来の会社をつくるために、
そっちのほうへより自分の時間と思考をシフトしてほしいから、
現場を回す。
今やるべきことをしっかり現場として回すっていう力を、
どこかで組織として持っていかなきゃいけないので、
No.2それをNo.2に委ねたいっていう場合。
それと全く逆で、現場力は社長のほうがあるけれど、
新しい発想を持ってきて、
新しい知見を入れてくれるような立場でNo.2としている。
社長としても相談相手になるような感じの立場のNo.2。
これってどうなのかねと。
最近こうじゃないですかねみたいな話ができるタイプ。
今の話で言うと、
前者を求めている人たちが反発してるというか、
違ってきちゃってるぞと。
阻害要因になりつつあるぞということだと思うんですね。
そんなことはわかってますよってあえて言われるけど、
だとしたら区切らなきゃいけないのは、
役員にしたっていう例なので、
経営という側面を考えてほしいというのはあるけれど、
経営という部分の中における担当をNo.2とトップで、
しっかりとここは違うぞ、ここは私の領域だぞっていうのを
作っておかないとこういうことは起こりやすいよねと。
一つね。
役員だから新しいものとかね。
役員だから人を育てろって。
そんな共通認識ないですもんね。
役員になった瞬間に会社を動かすっていうことだけに関して、
自分も参画してるなという意識はあるけれど、
いろんなところから、経営としてどういう課題を見つけ、
どっちへ行くかっていうところまで、
経営者としてのマインドで参加してるとは思わないんですよ。
だってそうだとしたら、やたら反対するってことはないはずなのに。
反対というよりも、こう思いますけど違いますかねって
意見提案になってくるはずなので。
それが間違ったほうにいくと。
今回のケースで言うと若干、そう書かれてないですけど、
社長へのアンチ、批判的な方向に出ちゃってる傾向が見えてそうですよね。
そう。だから多くの場合、絞っていくとそういうケースで、
No.2がNo.2としての機能じゃなくなっちゃってるなっていう感覚があるのはそういう場合ですね。
必ずそういうNo.2の方と話していると、トップの悪口が出る。
なるほど。
だって社長こうですもんとか、うちの会社はこうですからっていう。
要は経営としての当事者意識がないから起こることなんですよね。
だとすると、さっき言ったように、
あなたはそこを語るべき担当じゃないよっていうことを、
ある意味、しっかりと作れるかどうかは別にして、
その意識は社長のほうでも持たなきゃいけない。
例えば新規ビジネスに関しては、いやいややった方がいいんじゃないですかって言うんだったら、
どうしてって聞きながらも、理由を聞いたとしても、最終判断は俺だからはっきり言っちゃった方がいい。
そこの領域は私の責任でやることなんで、
意見としては聞いた。ありがとう。で終わらせるぐらいに、
そこは毅然としなきゃいけないんだろうなって思います。
あとは自分の立ち位置とか、そういうものをより広げたいっていう欲求も出てきていると思うので、
どこまでも口が挟めるっていう状態をしないためにも今言ったこと。
それと、ある意味では、今の現状の課題は何なんだっていう。
今まだ明確には出てきてない問題は必ず組織って抱えてるはずなんだけど、
それは何かっていうことを徹底的に分析させるっていうのも一つの方法で。
それが今みたいなタイプの人たちって、そう簡単に出てこないと思うんですよ。
できないってことですか。
ビジョンの重要性
そういう思考があるんだったら、そうならないと思う。
もうちょっと理由とか、こういう根拠とかっていうのは明示されながら言うけど、
今のご質問者の方の状況で言うと、
よくわかんないけど反対するなとか、何これっていう状況になってると思うので、
やっぱりそういう非常に冷静な分析とか、課題設定とかっていうところにはやっぱり弱いんだと思うんですよね。
でもこの時点で、井上先生として見て取れるこの方のポイントで、
課題設定とか、そこに対する解決を考える思考力が弱いんだろうって見るってことですか。
そう。
だとすると、このNo.2とのやり取りの中で、
あえて注力していることは課題発見をやらせるし、一緒にやるってのもいい。
経営としての最大の経営課題は課題を見つけることだって。
はいはい。問題発見ですもんね。
っていうことなんで、君から見てどう思うって徹底的に言わせる。
ある意味、そのとき社長頑張らなきゃいけないんだけど、
自分としてはこうだって分析ちゃんとしておかなきゃいけないんだけど、
そこである意味の議論をする。
私が対話が大事だって言うけど、議論を逆にする。
お互いが考えてることからはどういう答えにいくべきなんだろうかっていう方向性を決める議論をしっかりとするっていうのは一つの、
ある種平和的なアプローチかな。
ある種平和なんですか、議論なんですか。
バチバチになりそうですけど。
だからバチバチになってほしいんだよね。
なんだけど、アプローチとしてはそんなに喧嘩越しじゃなくてできるっていう意味。
で、逆にもうちょっとある種喧嘩越しでもいいのは、
さっき言ったように、そこはあなたの領域じゃないって言い切ることもそう。
あ、なるほどね。
でも今ここの話って、あ、まだあるんですね。
いやいやいや。大丈夫。
ここでポイントになるのが、今の井上先生の、その手法をどっちがいいって話ないじゃないですか。
手法としてあるよね。
この社長がどういう組織を作っていきたいかがないと、最後選べないんですよね、ここ。
そこ。
それはね、だから社長が頑張らなきゃいけないのがそこなんです。
あれ?あ、固まっちゃいました。
ビジョンをちゃんと押したいとか。
井上さん、ごめんなさい。
切り替えようか。もう一回やりよっか。
あれ?
あ、戻ってきた戻ってきた。
いやいや、今ちょっと切り替えます。
ちょっとね、インターネットが不安定になってるから。
あ、OKOK。大丈夫です。途中からやりましょう。
でもいいよ、別に最初っから。
いや、大丈夫ですよ。
まさにそこなんですよってどこから多分切れてるんで。
井上先生の手法がある中で、どっちがいい悪いじゃなくて、
選ぼうとすると、結局どういう組織にしたいのかが出てこないと決めきれないよねっていうところあたりぐらいから止まりました。
ちょっと待ってね。インターネットの接続をちょっと切り替えます。
これ、まだかな。
これね、娘と共有すると怒りやすいんだよね。
あ、一緒に使ってんだ。
大丈夫だと思う。
どうします?途中からでいいですか?
途中からでもいいけどね。大丈夫かな。
大丈夫?途中からで。
僕は大丈夫です。
はい。じゃあそうしましょうか。
いやまさにそこなんだよね。井上先生。
まさに社長がどういう方向性を見てるかっていうことは、
いわゆる一般的な言い方で言うとビジョンっていうのかな。
どこに向かおうとしてるのかっていうことを、社長自身が持ててないと、
よりこの議論は感覚的な好き嫌いみたいな話と似てちゃうね。
はいはい。お互いの価値観の違いでぶつかって終わっちゃいそうですよね。
そうじゃなくて、こっちへ行くためにこう考えてるということを、
軸をどこかで作らないといけないだろうなと。
まずナンバー2が暴走するっていうのは、
大体、さっきも言ったけど、
うちの社長はダメなんだよね、ここがとかっていうことが必ず背景にあるので、
社長として私はこの会社はこうするつもりなんだよっていうのははっきりとしちゃう。
いい悪いではなくて、こうするんだよ。
もし万が一だったらついていけませんって言ったら、
私はすっごい出血をするだろうけど、核を決めちゃったほうがいいと思う。
その方との、船から降りてもらうみたいな意味でってことですか。
うん。向こうが船から降りていくんだったら引き止めないほうがいいかもしれないっていうことですね。
でもその方向が本当に明確になってて、違うんであれば一緒に乗れないですもんね。
あとはね、実力があって抜擢してるということで言えば、
現場の仕事で表だっていろいろ頑張ったんだと思うんですよ。
営業であろうが、製造的なものであろうが、何であろうがね。
そしたら一個やっときたいのは、できるだけ腹割って話せるような人を選んだほうがいいんだけど、
このナンバー2が主として向き合っている会社相手、お客さんと、
このナンバー2についてどうですかじゃなくて、
社長とナンバー2の役割
うちについて何かありますかって、ご要望ありますかとか、
何かもっともっと将来に向けて私も課題を今見つけてるところなんで、
何かいい空間とかをいただけませんかみたいなのは拾っておいたほうがいい。
拾わせるんじゃなくて、こちら側が?
拾っておく。社長外交の中で、このナンバー2が主に担当していて、
おそらくそういう場面って必ずあるから。ナンバー2がほとんど相手にしている。
社長が行かなくても住むって状態にしてるはずなのよ。
あえていつもお世話になってますって言って、どうですかと。
うちに関して何かさらに要望とかありますかとか。
たださっき言ったように、私も今後この会社はこういうふうに考えてるんで、
何かぜひご参考になる意見がいただければと思ってきました。
うちに対してどうですかっていうことはイコール、
ナンバー2に対してどう思ってるかっていうことに近づいてるはずなのよね。
その人が窓口やってるから。ほぼ千人で相手してるはずだから。
それは彼を批判するためとかではなくて?
どういう状況で彼が成立しているのか、もしくは不足なものは何かないのかっていう、
これも課題発見のためなんだけど、持っておく。
そうすると、ここはできてるなっていうところは、
君のおかげでこういうことができてることは確かなので、
そこはしっかりやりたいんだよっていう、ある種の共感領域を作ることと、
でももっとこういうことをやりたいんだけどが、
今その人が足りてないと思われてるものに合致してたらより話がしやすい。
だってうちってこういうことまだできてないじゃないって言えちゃうんだよ。
あなたがじゃなくて。
うちはこういう領域ちょっと苦手だろうって、でもここは必要だと思うんだよね。
っていう話ができると思うんね。
批判ではなくて課題の共有という形でそれを議論できるってことですね。
そのために人を育てなきゃいけないよねっていう話とか。
どう彼は成長してるって聞いたときに、部下がいまいちなんですよねって言ったら、
ここは若干厳しい言い方で、でもさ、成長できてないってことは、
僕の責任でもあるけどあなたの責任でもないのって。
ということは真剣に向き合っちゃったほうがいい。
精神的な強さの必要性
我々の責任だよね、それって。
っていうふうに言って、それでも自己防衛と社長に対する責任を受ける、
っていうことがあるとしたら、やっぱり実はナンバー2としての所有をクエスチョンなんだよね。
最後問われるのは、なぜそれをそこに据えたんだっていうのが、社長には問われちゃうとこですかね。
そうだ、問われた。
でもだとしたら、やっぱりあるとき冷静に、
現場力っていうことではあなたは優れてるのはわかったから、そこを活かしてくれと。
別に役員を下ろすわけじゃないけど、
あなたは役員としてこの分野はとにかく必須でやってくれと。
ある意味、範囲限定をする。
いまのケースはありそうですよね。
そこに踏み込んでいくと、結果出てくるのは、
いや私は別に現場の仕事はいくらでも命懸けてやりますけど、
人と育てる気なんて花っこらないですからって、
何の問題意識もないみたいなことも出たりしますしね。
でもそれじゃ困るんだと、いうことを思わなきゃいけないので。
だから総合姿勢言うとね、先ほど方向性を社長自身がしっかりと考えないと退治できないですよっていうのと、
ある意味の弾力、腹のくくりとかっていう、
今までにあんまり使ってこなかった自分の精神的強さみたいなのを鍛えないと向き合えないよね。
退治できないよねって感じがします。
そのときにこの精神的な強さを支える方向、自分の方向が何なのかがないとね。
マインドセットって終わる話じゃないですかね。
マインドセットだけじゃないけど、ある種マインドセットも大事だと私は思いますね。
こういう場合は特に。
絶対見ている世界の広さは、おそらく社長のほうが広いから。間違いなく。
逆にそうじゃなかったらね、乗っ取られますよね。
そう。それだったらもう諦めなさいね。
器が向こうが上でしたっていう話。社会にとってもいいことかもしれないんでね、それは。
やっぱりいろんなことを言ってくる。
自分の給料を上げろみたいなことを遠回しに言ってくるかもしれないけど。
ありそうですね。
でもそういうときって、
いや俺は役員の報酬はこの営業利益に対して何パーセントだと思ってるんだよねって言っちゃえばいい。
はいはい。でも労働分配率との割合で決まってますって話ができる。
お前経営者だろって話ですからね。
俺の経営だってそう決めてるんだぞって。
そこで嘘があったらあれってなりますけどね。
あれ?ピューさんは会わなくないですか?みたいなね。
ちょっとその辺も、ちょうどそういう勝負どころのタイミングに来てるってことなんですかね。
そう。
っていうフェーズなんでしょうね。
やっぱりこの会社はどうしたいかっていうところに大いなる違和感を持っているんだとしたら、
極端なこと言うとね、ある方向性Aという事業をやってるけど、
Bという事業とかCという事業を始めたかったら別会社立てるとかね。
なるほどな。
っていう小さな10人であろうが発想としてはできなくはないので。
この人が言う反対している理由が、社長から見てどうしてもある種の自己本位性を感じるとなということであれば、
その人たちとその人が権限が及ばない状況にそこの領旗をしていくというのは、
クールな対象としてはそこは必要でしょう。
ということですね。
ビシリとお答えいただいたかなと思います。
すみません。
すごく似たような質問が多くて、今回これを取り上げさせていただいたんですけども、
すごく共通のテーマがあるなという気がしますので、ぜひ出していただけたらというふうに思っております。
また何か質問がありましたら加えていただけたらと思います。
そうですね。
終わりましょう。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
番組では井上健一郎への質問を受け付けております。
ウェブ検索で井上健一郎と入力し、あからクリエイト株式会社のオフィシャルウェブサイトにアクセス。
その中のポッドキャストのバナーから質問フォームにご入力ください。
21:01

コメント

スクロール