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井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感。
上場企業から中場企業まで延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
井上健一郎の組織マネジメント研究所第11回
井上さん、本日もよろしくお願いします。
研究テーマ、早速いってみましょうか。
今日の研究テーマですね。
今回のテーマは、良い社内ルールです。
良い社内ルール、良い社内ルール。
あんなもんないでしょ。
ないんですか?
ルールって規則のことですよね、大体。
ルールはあるからね。
規則的なことを捉える、申請書を出せたら何だろうというのもあるんでしょうか。
そうですね。
いや、理想はなくてもうまくいくのが一番いい気がするけれどね。
良い社内ルールの前に、ルールないほうがいいんじゃないかと。
だから、ルールができること自体がもう良くないんじゃないかと。
それはどういう…
例えば、修行時間は、うちの会社は朝9時から夕方5時までです。
これは決まりごととして決めなきゃいけない。
開始と終わりとかって決まらなきゃいけないことだから。
ルールっていうよりも、もうちょっと原則的なもんかな。
だけどルールって、例えば外に出るときにはこういう申請をしてくださいとか、
お客さんが来たらこういう対応をしましょうとか、雨の日はこうですねとか。
何かやらなきゃいけないことをフォーマット化する形にしていく。
みんながちょっとそういう風にするためにルールで縛っていくみたいなのが規則。
だから髪の毛は何のカラー以上の金髪にしちゃダメみたいなのもルールだろうけど。
でも…
私、昔ファストファッション、アルバイトしてた学生時代があるんですけど、
髪の色の指定の番号とか決まってましたから。
でしょ、僕も知ってるそういうの。
びっくりしました。
でもあれ、髪によっても番号で色が違うでしょ。
だから何の意味があるんですかって。
そうですね。
ルールって、例えばあの人たちお行儀悪いんですよ、社長。
何かルールにしましょうって、分かった分かった、じゃあこうしようって作られたルールだとすると、
お行儀の悪い人たちはどこまでやったら許してくれなくなるのか、
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徐々に机を押して陣地を増やすみたいな、少しずつやるからね。
その範囲が分からない。
だから根本的にそれはなんでいけないのかの話の方が重要で、
なんでいけないと思う人がいるかの方が重要で、
それをルールにして守ればみんな大丈夫じゃんっていう考え方がもう良くないと思う。
じゃあまずはルールを作る前に何を話せってこと?
それがなんでルールにしなきゃいけないか。
要するにルールにしようという議題になぜ登ってるんですか。
例えばですよ、遅刻者多いですと。
うちの会社、9時から7時、どうも9時3分とかね、微妙に遅刻する人がいるから、
9時までに、例えば8時55分までに来なかったら、
8時45分までに来なかったら罰則みたいなルールを作る。
普通にあると思うんですよね、そういうのって。
これは?
それはルールによって罰則っていう、ルールを破ったら罰則がありますよ。
組織上しょうがないんだけど、それよりもなんで9時3分に来る人がそんなに多いんですかのが問題だと思う。
要するにそこを語らないで、じゃあわかった、9時にしようって言っても問題解決にならないですよね。
でも多いですよね、モグラ叩きみたいに出た、発生した問題に全て対応するかのように。
はいルール、遅刻だからルール、朝来ないからルール、服装が乱れてるからルール。
でもみんな守るようになったらどうなんですか、そのルールって話になってしまうでしょ。
みんな守ってるんですからいいですよねって話だよね。
そうするとじゃあその時にやめてみたらどうなるのかね。
でまた9時3分になる人が多いんだったら根本的解決は何もしてない。
だからルールが何をさせたいのか、何のためにさせたいのかが語られないままルールが作られていくっていうのは、これ自体が良いことじゃないと思う。
ルールをつける前の根本の話をされてるんですね。
だから9時にはもうとにかくスイッチオンをみんなでするんだよ、なぜならばもうお客さんがそこにいるから、例えば。
うちはもうその代わり残業やらないだろうと、とにかくビシッとこの時間の中ですべてがパフォーマンス上げるのがうちの考え方だ。
となったら9時3分に来ようが何だろうが関係ないんだよね。
パフォーマンス上がってるかどうかを見なきゃいけない。
じゃあそうするとそこの議論がちゃんとふんだんにされていて、だから起きた問題、それを問題だと捉えたときに何で起きてるのかとかも議論をちゃんとした後に、どういう形のルールができていればこれは良いルールって言えるんですか?
おそらくこれを大切にしろっていうのはルールじゃなくてメッセージとしてあること。
例えばとにかくさっきの9時から5時までをビッシリ働けと、その代わり遅刻もするな残業もしなくていい、その中でやれって言ったらとにかく就業時間内にパフォーマンスを上げようっていうのがメッセージだと思う。
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でそれが優先されるべきだと思う。
遅刻云々とか残業しないとかっていう話じゃなくて。
うちの会社は9時、5時でみんなしっかりとタイムコントロールできる会社にしたいんだ。
何が違うんですか?
え、だってその目的のために自主性が出ればいいじゃない。
それがやっぱりとは言いながら、ここは朝10分早く来ないと無理なんです、だったら来りゃいいしって思う。
それは何なの?会社の大事にしている価値観みたいなイメージですか?
価値観。
価値観による価値観を徹底してみんなで共通言語にしていく方法が重要。
価値観をベースに共通言語を作っていく。
だから僕が言った前の会社でいうと、今一度考えろっていうのがメッセージ。
だから何かがあると、お前それって全然再考されてないだろうっていうのは、ある意味のルールとは言わないけどみんなの規範。
規範か。
規範論が大切なんだよね、ルールより。
規範があることでルールがなくてもぶちゃぶちゃみたいな感覚ですよね。
規範が定着したらルールは外すべきなんだ。
ルールっていうのは作っていったらどんどんそのまま背負われて重ねていくでしょ。
一番いいのは、うちは10個のルールで回すっていったルール設定もいい。
で、えーって11個やりたかったら何やめるんで。
それは井上さんにとって大事にしているのは、限りなくルールを少なくする。
少なくすること。
むしろみんなで何のためにこれやるんだろうねの、何のために目をいかせた方がいいよ。
価値観というかビジョンというか。
目的観。
私の付き合いある不動産の社長さんなんですけど、彼の中心に置いてるのは愛だって言うんですよ。
ただもうそれだけでルールなしですよ、ルール。
組織の組織図もなし、何もないんですよ。
大事にしている方向だけは明確にみんなで握ってて。
それがステキステキって感じ。
それに近いってことですかね。
だからそういう場合に、その会社は愛だっていうのがルールだって言ったら、それはいいルールですねっていう。
ちょっと拡大解釈。
ルールというのは大きく捉えたときにね。
大切にする価値観だから、バリュー。
これが浸透させることを努力した方が良くて、守ってりゃいいんですねっていう人が出てくると困るんでね。
そもそも守るって何のために守るか知ってるって決まり事ですから。
特にバックヤードというか事務的なことをされている方って特に社内ルールを一つの正義としてかざしてかざす。
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ルールを守れてないからあなたは。ルールを守れてるから私は正しいので行くじゃないですか。
で、秩序を守るという意味では正しいんだけど。
本来のその会社が出すべき、アウトプットすべきパフォーマンスなのかどうかは違う話だと思う。
そこを前提に捉えたら、もしかするとルールが足活になっていることもあると思うんで。
そんな中でルールって多分いっぱいでもんですよ。
常に持ってしまってる会社とかルールを作らなきゃって思ってる会社いっぱいあると思うんですけど、
なんかその辺りにアドバイスとかありますかね。
ルールについて話すときは、今年何辞めるっていう辞めるルールの語り合うのが一番いい。
辞めるルール、そんな議論してる会社あるんですか。
ないと思う。だからやった方がいい。ルール少なくしようね。
だから俺が言ってるのは、うちは10個というルール制限を設けてるっていう方がいいのよっていうのはそういう。
例えばの例として。
で、10個以上のルールは作らないと。
作らないでもみんながちゃんと気持ちよく地図を立って会社運営ができる状態にしたいっていう方がいい。
そのためには本当に明確な、さっき弥生さんがおっしゃったバリューとか価値観みたいなものとか、
どこに目指すのみたいなものをふんだんに共有しない。
することでしかカバーできない。
できない。
そっちの方が強そうですよね。
だったらさっきのシンクハンスモアじゃないけど、
いまいちど考えるっていう言葉の徹底の方がいいほどいいんだよね。
遅刻したな、お前。いまいちど考えてみろ、自分の行為をって言った方がいい。
なるほど。
いまいちど考えてないよねって言って、だったら評価が悪くなる。
ルールじゃなくて懲罰ではない。
でも極端に言っちゃうとルールはなくて、
ビジョンとかバリューっていうことと評価っていうところだけで、
組織マネージメントできるんじゃないのっていうようなメッセージですかね。
分かりました。
最後にこの良い社内ルールというものについて何か最後一言、
何か言いたいことがあればぜひ。
良い社内ルールはないので、
良い社内ルール運用っていうことで言うと、
ルールをやめるっていうことを真剣に皆さんで話し合いましょう。
なるほど、分かりました。
非常に面白い質問ですね。
一度皆さんもやめるルール考えてみると。
そっから新しいことが生まれるはずなんです。
確かに捨てることで生まれるものもある。
面白いと思います。
本日もありがとうございました。
ありがとうございます。