1. 社労士久野勝也の「労務の未来」
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2023-02-17 11:57

第12回 「服務規律」と「会社で大切にしたい価値観」の境目とは?

【毎週金曜日/朝8時配信】
社会保険労務士の久野勝也が、混迷を極める「労務分野」について、経営者と労働者のどちらの立場にも立ち切り、どちらの立場にも囚われずに、フラットな視点でお届けする番組です。

●番組への質問はこちら
https://ck-production.com/kuno_q/

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こんにちは、遠藤克樹です。久野勝也の「労務の未来」久野先生、よろしくお願いいたします。
お願いします。
さあ、ということで今週も行きたいと思いますが、今週はですね、質問が来ておりますので、ちょっと質問の方をね、やっていきたいなと思います。
よろしいでしょうか。
お願いします。
えーと、ちょっと質問だけなので、肩書きがわかんないんですけど、就業規則関連の質問ですね、いただいております。
新会社としてスタートして3期目が終わろうとしているタイミングです。
コロナ禍により助成金や補助金の情報が多く入ってきており、取得のためにも就業規則が必要だと作成することになりました。
当初は、提携でいいだろうぐらいに考えていましたが、実際責任者として内容を考えてみると、おだわりも出てきて、会社にとってどんな働き方がベストなのかを考える機会になっています。
そんなプロセスの中で、服務規律と社内のルールや大事にしたいことのようなものとの境目がわからなくなっています。
新入社員も入ってくることを考えると、あまり既存社員に根付いた価値観のようなものを言語化すると、乖離が生まれてしまいそうな気もしております。
しかし、会社としては大事にしてほしい内容であることには変わりありません。
就業規則内において、どのように位置づけ、反映していけばいいものでしょうか。
ぜひ、久野先生のアドバイスをいただけたら幸いです。よろしくお願いいたします。
こういうことですね。
質問ありがたいですね。
服務規律と社内ルールや大事にしたいことの境目じゃないですか。
そうですね。
境目研究家にお付き合いのある久野先生としては、特異領域かと思いますけど。
はい。
結構明確な答えを持っていると思っていまして。
というのは、昔は就業規則さえ作れば、会社の社風とかカルチャー文化って作られると思っていたんですね。
それは久野先生が。
僕自身が。
お客様のニーズも就業規則イコール会社の文化づくりをしたいと。
要は遅刻する社員を減らしたいとか、そういうふうにご依頼されるんですけど。
今はこういうふうにやった方がいいよっていうのは明確にありまして。
まず一つ就業規則の位置づけなんですけど。
就業規則って会社のルールの、かなりホテルの薬缶に近いかなみたいなのがあるんですけど。
ホテルの薬缶絶対見ないやつですね。
読まない。基本的に読まれないっていう前提で。
ただ、ものすごい大事なことが書いてあると。
例えば、備品を壊したとか、陰炎の部屋で出演したとか。
そんな大事なこと書いてあるんですか。
薬缶とかホテルの薬缶とかはね。
ホテルの薬缶って入ってテーブルに置いてあるんで、引き出し開けてしまうやつですよね。
人がそうですね。私もそれが本当に書いてあるかも、正しいかわからないんですけど。
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でもそういう感じになる可能性高いよねっていうところと。
以前の収録の中では、配った方がいいよって話をしたんだけど。
従業員が読み込んでるかどうかわからないよねって話だって。
やっぱり就業規則自身は魂を込めて作るのがすごい大事だと思うんですけど。
本当に大事にしたいことっていうのは、別で作った方がいいよっていうのが1つポイントかなと思うんですね。
就業規則とは別に。
別に。逆に言うと就業規則の内容を、うちは姿勢のルールっていうので作ってるんですけど。
就業規則の内容を転記しているというよりは、就業規則のさらに内容を簡単にして、
就業規則に書くまでもないような内容が中に入ったりするんですけど。
それを入社前と入社してからですね。
ここをとにかく大事にしてほしいんだと。
入社前と入社してから。
この2回必ず説明してて。
あと月の1回の会議とかでも、できてないところに最初はピックアップをして、
説明するってやると、初めて会社のルールっていうか文化ができてくるんで。
こういったことが結構大事になってくると。
御社の中のやつだと思うんで、どこまで公開していただけるものなのかちょっとあれですけど。
例えばどういった類のものですか?
本当に就業規則で書くまでもないようなことで言うと、
例えば挨拶は相手に聞こえる声で顔を見て行うとか。
お客様が来所されたら立っていらっしゃいませと声掛けをするとか。
ちなみに今言った内容っていうのは就業規則に入れてもいいんですか?
はい、もちろん。
今のは就業規則に入れることは、要は法律の範囲内なんでどっちでもいいよってことですか?
就業規則に法律ではないと思うので挨拶するかどうかっていうのは、
何か入れてもいいんですけど、読まれない可能性もあるし、
あといろんなものが混ざっちゃう可能性もあるので、
法律の必要事項でもないので、逆に外に出したっていう僕らの感じですけど。
なるほど。今のは法律でもないし、姿勢の話ですよね、まさに。
働く姿勢ですよね、あり方とか。
もっと顕著なやつだと、僕らはお客様との面談の準備は10分前に完了するとか。
仕事のイロハみたいなやつですね。
そうですそうです。でも、あと提出期限を守るとかですね。
でもこれって提出期限でいっぱいあって、
仕事の違反するのは多分懲戒処分とかに対してなると思うんですね。
分かってて上司に報告せずに。
でも、例えば昨日の勉強会でレポート出せって言われたときに、
出さなかったことって法的にはかなり微妙なラインかなと思ってて。
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なるほど。
でも、ちょっとここで整理したいのは、会社として、
例えば今質問いただいたのが3期目で、
どっちかというと会社として良いカルチャー、良い方向に進んでいくために
文化性作っていきたいって話になったときには、
就業規則全面に出してやっていくよりも、
こういう本当に会社として大事にしたいことを、
栄養の1枚でもいいと思うようにまとめて、
毎日みんなとすり合わせる方がすごく大事だなと。
うん。なるほど。
そうか。
ちなみになんですけど、就業規則で言うと、
前々回ですかね、御社、当会の中においては、
会社に出社したら5分間は掃除をしなきゃいけないと。
それは労働時間に入りませんよって若干、
労働法的に言うとグレーかアウトじゃねって思いがちなニュアンスのものが
もう入ったりするってことですよね。
ここはでもね、強制できないのはね、
推奨ルールっていう、またもう1個むしろ見たくないやつがあるんですけど。
なるほど。
逃げてるだけじゃないかっていうかもしれないですけど。
推奨ルール。まさにカルチャーですね。
でもそこは結構大事で、
話しといておくと野球の甲子園に行くチームとかって、
グラウンドに入ったらちゃんとレイをしてとか、
掃除の整備とかめちゃくちゃ一生懸命やると思うんですけど、
キャッチボールも胸元に向けてこのぐらいのスピードで投げるとかって結構決まってて、
ああいう基礎がしっかりしてるところって、やっぱり甲子園行って強いんですけど、
会社も全く一緒で、お客さん来たらちゃんと挨拶するとか、
5分前にちゃんと人が揃ってるとか、
まあ確かに。
当たり前なんですけど。
言われてみれば。
いやでもやっぱりね、10人、20人の会社って、
そこは結構できてなかったりするので、
そこをやっぱり多くの経営者の方が、
就業即で懲戒処分するんだって話になるんですけど、
そこだけじゃやっぱりダメだよねって話かなと。
確かに極端ですよね。できてない。
懲戒処分。
その間あるでしょっていうこのプロセスを無視して。
そうですね。
だからそれをやっぱり入社前とかにきっちり説明しといたら、
すごく分かりやすいと思いますし。
なるほどですね。
というか当会社自体がそうやった中からちゃんと作っていって、
労働法の専門家でありながら、
法律に則ったところじゃないところもしっかりと作ってやってらっしゃるっていうのは、
非常に参考になりますし、
なんかそういったセミナー聞きたくなりますね。
今思いましたけど。
本当にそうで、僕ら労働法を理解してるから、
人が一生懸命働くとか、
いい会社の文化になっていくかっていうことは違うなってことを。
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誰よりも知ってるわけですね。
それ気づいたんですね。
そこをやっぱり解決するものって、
もっと意外とウェットなものかなっていうところと、
あともう1個いいところがあって、
例えば人が増えてくるとか、
多分4,5人の会社でもそうなんですけど、
例えばゴミが落ちてますと、
会社の大半はこんなのバカだなと思うんですけど、
例えば1センチ四方のゴミが落ちてたら、
大半の人は拾うんですね。
拾って捨てて。
でもこれが5ミリ四方になった瞬間に、
人によって気になる人と気にならない人が分かれるんです。
イメージ分けますね。
多くの人は拾う人を気が利く人だって話しちゃうんですよ。
拾わない人は気が利かないみたいな話になるんですけど、
でもこれ生きてきた何十年が違うわけなので、
合わせていくのって実はすごい大変なんですね。
そこに例えば、
うちはゴミ拾えない会社だなと思ったら、
社長がよくあいつはできない、あいつはダメだって話しちゃうんだけど、
それはやっぱり良くなくて、
ゴミが落ちたら1ミリのものでも拾ってくださいって、
こういうところに書いておくんです。
そうするとそれで、
拾わなきゃいけない、うちはルールだよって話をすると、
結構その人間関係も結構、
お互い注意もしやすいし、
気を付けるべきポイントが見えやすくなってくる。
その基準を曖昧にして、
良いとか悪いとか、
こっからの線でできたらできなかったとか、
良い悪いって分けちゃうことで、
起きてしまうハレーションをやれっていうのを、
根本を抑えて拾ってくれっていうことを置くことで、
全体が整うわけですね。
そうですね。
全部やる必要ないんだけど、
社長がやってほしい、
何とか会社として持ちたい文化ってあるじゃないですか。
そこに向けては絶対に進んでいく必要があるので、
言うべきことをちゃんと言えと。
そうですね。
ちょっと援助して言えなかったりしますからね。
言えって言いたくねーなーみたいな。
書いてやると言いやすいですよ、お互いやっぱりね。
なるほどですね。
それが御社においては、
姿勢?
姿勢のルールっていう。
姿勢のルール。
はい。
という形で一枚ペラにまとまってるわけですね。
そうですね。
これは労働法のプロの人たちが
行き着いた労働法の集約則じゃないところに
定めている内容っていうことなんでね。
非常に参考になりますので、
ぜひ皆様もそれぞれの立場で
活かしていただきたいお話ですね。
ということで、境目見えてきたんじゃないかなと思いますので、
今日のところ終わりたいと思います。
河野先生、ありがとうございました。
ありがとうございました。
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