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2025-03-14 15:17

第516回 評価項目の「具体度」と「抽象度」の最適なバランスとは?

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▼今回の概要

評価基準は評価者に委ねられる/評価者の成熟度/管理職の思考は抽象度が上がる/横断的な共通の評価項目:コンピテンシー/評価者と被評価者の「日頃の対話」の抽象具体度

サマリー

このエピソードでは、評価項目の具体度と抽象度のバランスについて掘り下げられています。井上健一郎が、評価者の成熟度や状況に応じた具体的な評価方法の工夫を解説し、組織マネジメントの重要な側面を示唆します。また、評価項目の「具体度」と「抽象度」のバランスについての議論が展開され、特に日常のコミュニケーションにおいて具体的な会話が重視され、評価者にはその背景にある理論や意図を理解させる必要性が強調されています。

評価の重要性と状況
井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中場企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということで、今日も行きたいと思います。
最近はどうですか。お忙しそうですね。
やっぱり組織変更とか、4月に向けて昇格だとかって、
そういう時期ですもんね。
そんなのに合わせて、新しく評価するんです、という評価者のための研修やったりとかも、
このところは多いですね。採用のお仕事とか、
この季節だからこその研修のお仕事とかっていうのがちょっと増えてるような状況ですかね。
改めて評価ってキーワードが出ましたけど、
今日ですね、すごくシンプルな質問が来ておりますので、
その件、ご紹介させていただけたらなと思います。
質問だけいただいております。
評価項目の具体度と抽象度のバランスについて悩んでおります。
どう考えれば良いものでしょうか。
評価者の視点と抽象度
これいい質問ですね。
いやいやいや、皆さんが悩ましいところだと思うんですよね。
例えば、自主的な動きで仕事を進めていますかっていうのって、
抽象度としては、ある程度抽象度があるなっていう質問で、
そういう項目が評価項目にあると、
それはどこからその判断をしなきゃいけないかの、
場面とかエピソードとかっていうのは、
評価者に極めて委ねられるわけですよね。
言われたことだけじゃなくて、自分で考えてやってますか、
自主的にやってますかっていう評価項目が例えばあったとすると、
どうだったっけなーって思い出しながら、
あの時そういえば、結果はこっちが言ったこと通りやったなー、
みたいなこととかを思い出しながらやるわけですよ。
評価者に委ねられますね、完全に。
なので、やっぱり評価者の成熟度っていうのもあって、
ある程度評価にも慣れてきて、
それからこの評価項目が何で大事なのかが意味が分かっている人は、
その意味が分かっているので、
自主的ですか、主体的に動いてますか、みたいな言葉に対しても、
やっぱりしっかりとした、
信頼性のある仕事をしてほしいんだよ、このぐらいの人には、
っていうのがあれば、
意味付けがしやすいっていうか、
場面の紐解き方もしやすいのでできる。
例えば、そういうことができるよう慣れている人もいるし、
どんどんやってきたから上級管理職になっていると思うので、
ある意味、上級管理職が評価する、
例えば部長が課長を評価するという場面では、
ある程度の抽象度が高いほうが私はいいと思っています。
なぜならば、部長さんになるくらいなんだから、
それなりに評価もしてきてるだろう、
もしくは人を見てきてるだろう、業務を見てきてるだろうっていうのがあるので、
さっき言ったような、人に頼らず、
言われたことだけやるんじゃなくて、
自主的に動けてますかっていう問いだって、
日頃の見方がそういう見方はできてるはずなので、
できてるなとか、
もうちょっと半分ぐらいはできてるけど、
ちょっと半分、難易度が高いことになるとちょっと動きが鈍くなるよねとか、
わかるんですよね、きっとね。
抽象度が高いのっていうのは、
逆に言うと評価者に委ねるんだけど、
評価者のスキルがあれば、
ちゃんと応用が効いて、
使いやすいものになる。
この話は、評価者目線ですね、まず。
まずまず。
その観点か。
例えば、全然違う営業と製造の差があったとしても、
管理部なんかで言えば、
言われたことだけやるんじゃなくて、
自分で考えて、自分で動いてますかっていう問いかけに関して、
想起する場面が全部違うわけなんですよね。
そりゃそうですね。現場違いますもんね。
でもその応用が効くのは、
評価者のある種のスキルが高ければできちゃう。
かつその項目が、抽象度が高ければできますよね。
全社横串の評価制度にしやすくなる。抽象度が高いと。
ここに走ってるのは、よく言うコンピテンシーとかがそこに位置づけられるんですかね。
だからコンピテンシーをやるに関しては大事なのは、
具体的な評価の工夫
それをより具体的な行動レベルに、
ということに評価者と非評価者の間で、
ちゃんと対話ができちゃう。
この抽象度の高いコンピテンシー項目の概念があれば、
これを…
私たちの場合はこういうことを言うよね。
例えば何ですか。
結界の責任性みたいなのがあって。
我々にとってこの結界の責任性っていうのは、
営業現場においてはこうだよねとか、
製造現場のほうだとこうだよねの、
対話議論が行われて、言語化がちゃんとされて、
共通認識があるかが超重要と。
営業だったら売り上げだよね、これは外せないよねとか。
ただ顧客満足度もあるし、
あるエリアマネジメントなんかで言えば、
顧客とのグリップを強くするとか、
ということだってあるだろうし。
確かにね、総務になったらね、
今度結界の責任性ってなんだってまた議論だいぶ。
数字出ねえしなとかね、変わりますよね。
日頃やってる業務よりも、
やっぱり社内横断的な、前者的な視野で、
課題見つけてますか、みたいな話になる。
ああ、とかね。
さすがにスラスは出ますね。
そういうのって、
でも応用が効く人によってはとてもいいので、
セクションを超えたい、
共通の評価項目にしやすい。
ただ今度逆に言うと、
現場に近いマネジメント、
ましてや、
今回から新たに評価することになりました、
なんていう人には、
抽象度が高いと、
消化するというか、
具体的にこれってどういうことを見ればいいの?
どこからそれを紐解けばいいの?
っていうのが、
まだイメージが弱い部分があったりする。
そうすると、
非常に、
ここの職場においては、
こういうことがありますよね、
っていう、
責任感って言ったら、
こういうことの場面で、
こんなことをちゃんとやってますか?
っていう、
具体的な場面が分かる、
分かりやすいものに、
具体性を強化しなきゃいけないんだよね。
そうか、
評価者の成熟度に応じても、
抽象度、具体度の調整とか、
バランスが問われる。
そりゃそうですね。
あとそれから、
評価者と非評価者の間の、
対話度、関係性によっても、
やっぱり、
関係性が強ければ強いほど、
抽象度が高いほうが、
実は応用が利きやすい。
具体的な場面だと、
この場面のことしか、
非評価項目としてないので、
例えば、
営業なんかで言えば、
オープニングとクロージングが、
ちゃんとできますか?
みたいな話が、
できる、できる、できてる、
できてるっていう話は、
その場面が分かりやすいので、
不慣れであれば、
評価者がね、
評価逆にこっちの方がしやすいわけです。
なんだけど、
クロージングができますか?っていうのは、
逆に言えば、
その背景には、
お金の管理、
お店の全体の締めっていうのは、
こういう意味ですよね。
っていうのが、
後ろにあるはずなのよね。
そこが、
やっぱり、
なんていうのかな、
広く言えば、
お金の管理とか、
物の管理とか、
在庫の管理、
みたいなのが背景にないと、
本当は締めとは言わないよね、
みたいなことってあるわけですよ。
そうすると、締めを考えるのにも、
レベル差があるわけです。
あるわけです。
ただ、最初のうちは、
より具体的な場面で、
落とし込んだ評価項目にしてあげるのは、
大事なことだと思います。
なるほど。
さあさあ話を、
どこに落としていくかっていうのもありますけど、
まずなので、
評価者、
非評価者、
それぞれの、
まずは評価者の成熟度と、
評価、
非評価者か。
はい。
非評価者って評価される人?
される人。
逆。
非評価者が評価される人。
その人ですよね。
非評価者と、
今度は評価者との、
このコミュニケーションというか、
対話がどれだけなされて、
共通理解があるかによっても、
コミュニケーションにおける具体度と抽象度
評価をするこの基準となる項目が、
あまりに抽象度高いと、
普段コミュニケーション取れてない人間が、
確かにやり取りできないですもんね。
でね、
日頃のコミュニケーションといえば、
非常に具体的な場面のコミュニケーションでしょうか。
ですね。
だから、
例えばさっきの、
クロージングができますよ、お店で、
っていうことについては話せてるわけですよ。
だから、
対話ができてる状態のものなので、
評価もしやすいんですよ。
確かに。
ただそれを、
お店のお金の管理ができてますか、
っていう会話はあんまりしないんですよ。
日頃。
だから抽象度が高い会話は、
日常ではあんまりしてないので、
逆に言えば、
対話がされてないから、
具体的なほうが、
現場にはいい評価項目になりやすい。
そっか。
言い方変えるなら、
あれか。
関係性のレベル感によって、
項目が変わってくるって感じなんですかね。
で、
関係性。
そして、やっぱり、
もう一度言うと、
評価者の、
やっぱり、
やってきた、
経験とか、
成熟度。
できるとか。
だから、
上に行けば行くほど、
テーマが抽象度って上がるのでね。
そういう意味では、
部長と課長の会話っていうのは、
課長と一般社員の会話とは、
対話とは違うテーマ。
ここがちょっと抽象度が上がったものになると思うんですよ。
だから、
その対話している、
日頃対話されているレベルの抽象度、
具体度に合わせていくのが、
私はいいバランスだと思います。
評価者への背景説明
あー、
なるほど。
いや、
もう、
あれ、
分かりましたね。
一旦。
そっか。
日頃の、
それぞれの関係性においての、
会話がどの抽象度で行われているのかに基づいて、
評価項目っていうのが一つか。
はい。
あー。
意外とこの話、
10年もやってきてて、
出てきてないテーマかもしれないですね。
そうなんですよね。
うん。
案外してないんですよね。
ねえ。
そういうことね。
うん。
で、
ちょっとね、
これ、
混乱するといけないんだけど、
現場のマネージャーとかを、
よりマネジメント力を上げていくためには、
評価項目は非常に日頃の会話の中で出てくるような、
項目の具体的なものにするんだけど、
これって結局どういうものを求めてるかっていう、
少し概念に近いものは、
評価者に与えておいた方がいい。
少し具体的な何か。
さっきの例で言うと、
お店のクロージングできますよ、
っていうやり方、
手順みたいなのがちゃんとできますよ、
なんだけど、
この手順は、
何で必要なのかというと、
正しいお金の管理と、
商品の管理、
在庫の管理に繋がるからなんだよね、
っていうことを、
評価者にはちゃんと説明しておいた方がいい。
ああ。
うん。
そうすると、
そのためのクロージングっていうことだよね、
っていうのが、
評価者であり、
上司という人にその意識が入るので、
クロージングということを、
単純に手順で教えるのではなくて、
何が大事かっていう背景が、
上司として理解が深まるのよ。
なるほどね。
こういうものも添えてあげるといいの。
評価項目としてする必要ないんだけど、
これらの評価項目は、
結局、
このレベルの人たちに何を求めてるんですか、
っていう少し抽象度の高い概念は、
添えておいてあげた方がいい。
たまに旦那が、
なんか手土産買ってきてますか、
で、
○×ついたけど、
その買ってきてる背景が、
本当に家族の妻のいろんなことを考えてなのか、
いろいろ文句言われたくねーかとりあえずって話なのか、
によって、
その後ろ側の背景のやつを添えて、
ちゃんと具体と紐付けて、
渡してあげるっていうのが大事ってことですね。
そうすると、
マネジメント力が高まりやすいんですよ。
ああ。
なるほどね。
うん。
理由っていうのは、
目的意識的な話ですね。
そうそう、そういうことです。
それが、
あのー、
背景がわかるっていうかね。
うーん。
理由が容易に、
その理由がわかる。
いや、ということか。
いやもう、
今日は、
よろしいんじゃないでしょうか。
ありがとうございます。
いや、ということで、
抽象度ですね、
具体とのバランスというのは、
日頃の、
その、
非評価者と評価者との、
コミュニケーションのレベル感、
抽象度合いに応じて、
ちゃんと合わせてやるのが一つですけども、
ちゃんと評価者に、
その背景となるものを、
ちゃんと考えられるようなものは渡してあげる必要があるかもしれない。
はい。
というところで、
また何か質問等々ありましたら、
ぜひぜひ突っ込んでいただいてお待ちしております。
はい。
ということで、
終わりましょう。
はい。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
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