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2025-03-21 16:09

第517回 そもそも評価制度ってなぜ作るの?

▼番組への質問はこちら

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▼今回の概要

そもそも評価制度はなぜ必要なのか/給与、処遇のため/給与原資の配分/等級制度:給与を決めるレンジ/等級の決め方:職能、職務、職責/経営者と社員に共通しているのは「成長」/人材の流動性は魅力合戦を加速化させる/評価制度の目的は、「現状把握」と「成長」

Summary

このエピソードでは、評価制度の基本的な目的や重要性が語られています。特に、登給制度や給与の決定方法に関する側面が議論されており、成長を重視する視点から組織の人事制度の方向性が探求されています。評価制度の目的は、企業の魅力を高めることと従業員の成長を促進することです。現状把握を通じた評価が行われ、成長のための方向性を示すことが重要とされています。

評価制度の基本
井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中場企業まで延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤克樹です。井上健一郎の組織マネジメント研究所
井上先生、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
ということで、今日も行きたいと思いますが、前回、評価項目の抽象度と具体度のバランス
どうすればいいんですか?という質問をいただいたところ、回答が非常に面白くてですね。
10年も番組やってて、意外と喋ったことなかったなと。
はい、そうですよね。
井上先生自身もなんか、あれ、喋ってなかったなって感じがあったんですね。
そうですね、ありましたね。ああいう表現していなかったなみたいなね。
そうですよね。ぜひね、その回答聞いてない方はぜひ前回のやつ聞いていただきたいんですが、
その中で、今日はですね、改めて評価項目を何にするかとか、統計制度を考えてとか、
この間のように評価の抽象度、具体度、どのようなバランスとかっていろいろ話していくと、
だいたい評価制度を設計しているときに、わからなくなってくるのが、
俺らって何で評価制度を作ってたんだっけっていう。
作ることに行き過ぎて、大元のそもそもを忘れがちだと思うので、
改めて、この間は具体的な話をしましたので、
今回は改めてそもそも評価制度って何で評価制度の項目を作るんだっけって話をしたいなと思います。
登給制度の重要性
はい。ある意味、複数の側面があることは事実だなと思っていて、
評価、人事制度的なところで言うと、やっぱり給与とか処遇というものを決めなきゃいけない。
これはもう会社と社員が顧問契約している以上必然なんで、
あなたにはいくらの給料を払いますよということですけども、
給与とか処遇に至るものを決めるための指標は必要ですね。
ということがまずは大前提として人事制度の中にあります。
ここには少し補足的に言うと、この事業形態、売上規模とかいろんなことから、
うちとしてはそういう人件費としてここまでは払いたいし払えるよという、
よく言われる労働分配率とかね、人件費率とかっていうところから見える、
ある種の原資の幅っていうのは、おのずとそこが背景になるので、
給与を決めるときに、かつてあったような純粋年功序列みたいに、
みんながどんどんどんどん上がっていくってことはできないよねっていうのは、
これはもう当然、何十年も常識的になってますけども、
とすると、給与はどうやって上がっていくのか。
これを決めるために、登給制度っていうのが、
多くの会社でそこの横に、評価の横にあって、給与を決めるレンジ。
こういう人たちに関してはいくらからいくらまでの給与のレンジがあるんですよ。
こういう人だったらもうちょっと高いレンジですよっていうレンジを示すという必要があるので、
そこを給与原資の配分っていう背景を持ちながらレンジを決めていく。
そのレンジが登給ということになりますよと。
その登給のどの登給にいるんでしょうね、この人はっていうことを、
推し量らなきゃいけないし、
その中のその給与レンジのどのあたりにいる給与がふさわしいんでしょうか、
ということも量らなきゃいけない。
その人の給与の適正を量るという意味の評価、
つまりその人の現状を把握するという意味での評価っていう側面は、
これは否めないですよね、会社としてはね。
給与は間違いなく必要で払っていかなきゃいけないわけで、
無限大に払えない給与原資というのは会社の立場からすると決まっていて、
それが労働分配率だったり、人件費率というところで決まってますけど、
じゃあそれを、その総人件費のこの原資をどう、
人ですよね、社員で分けるのかっていうときに必要になるのが登給。
当たり前すぎる話かもしれないんですが、
登給ってそういう意味で言うと、登給って何って言われたら?
給与原資ですね。
あ、そっか。登給って給与原資なんですね。
ただその給与原資をどういう人がどうですかって決めるときに、
日本に多かったのは職能性って言って、能力で決めましょう。
能力が高まっていくことによって登給が昇格していくような、
そういう決め方をしましょう。
職能と職務の職能ですね。
逆に言うと、こういう仕事のレンジはこうですよって決めている職務レンジっていうのもあります。
だから登給を共通して言うのは給与レンジですよって言い方をしてるんだけど、
登給をどう決めるか、その登給の定義はどう作られてるかによっては、
内容は職務型だったり職能型だったり、
前によっては役職者になると役割の重さ、職責によって決まってきたりとか。
成長と人事制度
そんなようなことはあるので、登給の決め方はいろいろありますということは、
そこには添えておかなきゃいけないでしょうね。
改めて職能と能力に応じたのと職務、これがジョブ型と言われるやつですかね。
そうですね。そう考えていただいて構わないと思いますね。
職責という責任に応じてというのもあると。
ただそうして給与を決めるレンジが。
そうです。
人という立場から見れちゃうと、登給って社員としてはですよ。
俺は何登給だから、俺はどのくらいのポジションなんだっていうか、
どのくらいのとこに位置づいてるんだっていうのが登給だっていう、
その目線になっちゃうやつですけど。
会社側からするとあくまで制度上は給与のレンジなんですね。
非常にわかりやすいですね。
ただ今すごくいいことを遠藤さんおっしゃって、この後の話がそれなんですよ。
ただ社員側からすると自分の位置づけなんですよね。
なっちゃいますよね。
だから給与がいくらっていうことよりも、
私はどういう位置づけとして認められてるかということになる。
共通してることは何かというと、
できれば人材は登給を順調に上がっていくように成長してほしいわけですよ。
会社として。
会社としても本人としても。
本人としても。
この共通してるのは成長という軸なんですよ。
レンジだけど登給が上に行くということは、
その成長が認められたからレンジが上に行くので、
登給が上に上がっていくっていうのは成長の証なんですよ。
AA社と社員の共通してるところは成長なんです。
登給制度が上がっていくということは成長すれば上がっていけるっていう社員側の感覚と、
成長したんだらそれに見合う給与を払いましょうっていう会社側っていうのは一致するんですよ。成長で。
ここがでもそうか。成長という点においての両者の対立が統合する点か。
そう。なので人事制度というか評価制度は、
人の成長ということを主においた運用とか考え方に沿った方がいいわけですよ。
結果給与に反映しますよ。
でも給与を決めるためにやってるよっていう文脈は会社側だけの文脈なの?
大事なテーマですね。これ話をとっちらかしたいそうですけど、
そうなるとその通りなんだろうという前提ですけど、今時代背景として、
先ほどの職能よりも職無というポストに対しての賃金が決まっていると、
会社の人材の流動性が増えて、外からでもみんなでそのポストを取り合いになるじゃないですか。
っていうときって、成長という概念を結構横に置いちゃいがちになりませんかね。
なりやすいでしょうね。
なりやすいですよね。
ただこれもね、なんで外部から入れるのなんですよ。
優秀な?
あの手っ取り早さっていうのがありますよね。
わかりやすく表現されます。
手っ取り早く職務が全うできる人を入れるといいよねっていうのがあります。
でももう一個は、社員が育たないからっていう背景もあるわけですよ。
うちにはいないので。
まあ確かにね。
ってことはうちにいればいいわけですよ。
まあ確かにね。
でも成長はやっぱり貴重なテーマなんです。
会社側がそういう意味で言うと成長というものを手放してしまったらこれ本当に、
私が懸念してた話はそっちなんでしょうね。
井上先生の話が大事であって。
取って、切って貼ったか、切って貼ったの、
もうなかったからとにかく連れてこいの中で、成長なんてどうでもいいという中で、
評価制度の意義
開いた穴は埋めろという感じになっちゃいそうだなという時代の流れを感じていく中で。
だからそこに言うとね、
じゃあその外部から来た人はなんで前の会社辞めたんですかっていうことになるわけですよ。
つまり流動的になればなるほど企業が魅力合戦しなきゃいけなくなるわけですよね。
そうですね。
そうするとちょっと別テーマとして、
企業がいかに魅力的であるかっていうことはちょっと考えなきゃいけない時代にはなった。
だけど、だから人は流動的なので成長は考えなくていいようは違うんですよ。
この話は大事ですね。
企業が魅力的に見えるっていうのは、社員にとって魅力的に見えるのは、
自分のためになるこの場はっていうのも一つなんですよ。
だからやっぱり成長は大事なんですよ。
外部の人間にとっても成長できるから。
もしくは魅力的に広告だったらいいなって言ったら、
自分のためになる。
それは高い給料もらうとかもあるかもしれないけど、
やっぱりさらなる先を見えるっていうことは大事なことだと思うので、
いる人間であろうが外からであろう流動的な人材であろうが、
この場に来るとこの会社は人の成長ということに
ちゃんと着眼してるよってことは大事だと思うんです。
なのでやっぱりじゃあうちの評価制度は、
最終的には給与レンジのところに、
それに該当するところに給与を払うけれども、
テーマは成長です。
概念的に2つの、シンプルに言うと2つの要素を同時に含んでるって感じってことですか。
人の評価制度は何のためかっていうテーマですもんね。
そのときに人の、お金も払うためにも含めて、
この現状をちゃんと知るための現状という側面と、
それのときにじゃあ今後っていうところの、
どう成長させるかっていう視点での両方をもって評価制度を作っていく。
現状把握と成長っていう。
そうですね。
いい整理をしていただいてて、
現状把握の重要性っていうのは育成のためにも大事なんですよね。
評価制度の中には、
こういう項目をやれる人を私たちは期待してますよとか、
いうことが書かれているのが成長の方向性なんて。
でもあなたは10項目のうち7項目今できてますねっていうのは現状把握。
そうですね。
で、残りの3つが頑張ろうね。
もしくは3つ、君の得意技じゃないので、
この7つのうちのこの3つもっと尖らせようよ、成長だし。
だからそういう意味では、
まず評価制度で評価をした結果の表さなきゃいけないことは現状です。
でもなんで現状を図るかっていうと、
会社的には給油のレンジはどこにいるのかっていうことをちゃんと明らかにしたいのと、
それから社員としては自分の位置づけは今ここで、
さらに上に行くためにはどうしたらいいかが分かるようにしておいてあげた方がいい。
そういうことかというのが前回とひも付くと、
そのための評価項目になってますかと。
成長の重要性
なので現場であればあるほど、
日常の会話の中で何がしなきゃいけないか、
何を覚えなきゃいけないかっていう会話が多いのだから、
それを示しておいてあげなきゃいけない。
結果的に具体度が上がっていくと。
こういうことをまずやってくださいね。
その次にはそれこそ自主性とか効率とかちょっと抽象度の高い文言なんだけど、
でも効率を追求するためにAさんとBさんではやり方が違うかもしれない。
なるほど。
だんだん抽象度が上がっていっていいわけですよ。
いやーそうですね。
改めて勉強になるなと思ったら時間きちゃいましたね。
そうか。
そもそも何のために評価制度を作るのかは、
評価するためじゃないですもんね。
成長ですね。
やっぱり人間が成長すればするほど、
やっぱり抽象度の高い概念的な世界にどんどん入っていくんですよ。
というところですかね。
はい。
ということで評価制度の目的は現状把握と成長、これが同時に含まれているということを踏まえて、
今目の前の評価制度が項目がそうなっているんだろうかという観点でぜひ検証していただけたらということですかね。
はい。
終わりたいと思います。
はい。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
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