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2016-02-04 17:24

第42回『民間・大手企業から地元・医療機関への転職で感じる組織への違和感の解決策とは?』

第42回『民間・大手企業から地元・医療機関への転職で感じる組織への違和感の解決策とは?』
井上健一郎が、組織・人に関わるあらゆる問題をわかりやすく解説する番組です。
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井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感。
上場企業から中小企業まで延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、ナビゲーターの遠藤和樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、
井上さん、本日もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
今日も早速質問をいただいておりますので、読んでまいりたいと思います。
ありがたいですね。
33歳、医療機関、事務職の方からの質問をいただいております。
民間の大手企業から地元の医療機関へ転職しました。
転職とどうしても比較してしまうのですが、現在の職場制度は古いと思います。
人事評価制度はなく年功序列、統一された主任・係長の役割が明確でない、
キャリアアッププランが立てられていないため、一社員の不満が増えつつあります。
以前は全国でも名の知れた医療機関だったようですが、
今は地元でも名前を辛うじて知っているかどうか程度です。
このままでは確実に世代に合わなく、組織が縮小となるのではないかと危機感を覚えています。
まずは何から変えることができるのでしょうか?
というご質問です。
まず民間の大手企業、民間の企業と医療機関の差の中で、
どちらかというと民間企業は、もちろんそういう市場もあるのですが、
2つ分けると、プラスアルファに対する欲求というものを刺激するビジネスと、
欲求市場を満たすか満たさないかというのと、
根本的に解決しなければいけない悩みを解決したい市場、悩み市場と言っておきましょうか。
だから悩みを解決したいというのも欲求ではあるけれど、
ここで言う欲求というのはプラスアルファ、こんなのは欲しいなという感じ、必要か必要ではなくて。
悩みというのは絶対的に必要なので、
そうなると、医療機関というのは悩みであり必要な機関ということになって、
社会的にということですか?
大手企業、普通の企業が今市場に向かっているときに、物は豊富なので、
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物資的な欲求というか、必要性というよりは、
必要なものとしても、とにかくプラスアルファのエンドユーザー生活者が
何かそこに価値を感じたりとか、いいなと思うものじゃないとダメなので、
それはまさしく欲求市場的なものを対象にしていて、
そういう人たちは何をするかというと、やっぱり基本的なコンセプトを立て、
自分たちは何者で、どういうものを誰に提供して、どうやって提供するかまで
しっかりと考えないと事業は成り立たない。
まさにいわゆる経営戦略から落とし込む。
戦略というか、企業が向かうべき一つの経営の方針、計画、戦略、
これを定めるということが前提で、組織はそれに従うというか、
組織は経営に従う、戦略は組織に従う、両方あるんだけど、
特に戦略重視という部分があると思う。経営的に。
じゃないとマーケットに浸透しないというのかな。
そういう場で働いている人と、日本の中でもかなりそれが分かってきているので、
企業はそれに向かう。
例えば一、ここにあるように評価制度でも、何をしなきゃいけないかというのは、
全部が定まっているわけではないけど、方針はある。
だけど、やっぱり医療機関、特に地元であれば、患者さんという数は、
人口とか、競合医療機関ができたとかであるかもしれないけど、
一応は、それなりに風邪をひく人もいるだろうし、
病気にかかったら病院に来るというのは当然なので、来ますねと。
何が起こっているかというと、ここで来た患者さんは、
医療機関、なんとか病院に来るんだけど、
病院と向き合っているよりは、そこの担当のドクターと向き合うと、
非常に極めて個人、一対一の世界で成立しちゃうでしょ。
だから、やっぱりドクターからすると、
方針が何を言おうが、自分が向き合っている患者さんという感覚はあると思う。
組織の中の自分というよりも。
だから、患者さんに対して、この患者さんの、
私はここの役割だという感覚はあまりない。
組織への帰属意識は薄くなりがちですか。
そこよりも、自分がいかに病気に対して、
それを治すことのできる知識・技能を持っているか。
ということだと思うので、
ある種個人の力量の世界というか、スキルからレベル。
いろんなものでプライドもあるだろうし、
非常に自分というものになると思う。
これでもしょうがないと思う。ある意味。
だから、そういうのがベースにあるとすると、
そういう業界特有のものがまず基板にあるということを認識してほしい。
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特に病院の中では、そういうドクター。
それから、それをサポートする看護師さんたち。
ナースたちの周辺で動く人。
それから、自民医さんとか。
それからさらには、医療法人の経営をつかされるために、
それとは全く関係ない理事会みたいな。
そうですね。医師会だといろんな別の圧力というかね。
そういうのもあります。
そこは経営効率みたいな全体の。
そうすると、個人で一生懸命やるドクター。
だから、ドクターを中心としたチームで動く。
ある意味、僕は本当の関係者に怒られるかもしれないけど、
やっぱりナースの人たちは、ドクターの方針に従うという、
やっぱりサポートメンバーだと思う。
勝手に動けないというようなことがあって、
やっぱりドクター中心の世界観があって。
で、自民医さんというのはまた全く別の世界観。
それで、経営という世界観。
みたいなことが起こるので、
入れない要素をたくさん抱えたのが、
医療法人のある意味の悩ましいところかなと。
なるほどですね。
僕らなんかもよく評価制度を入れたいんだけど、
医療法人から聞くけど、
最後入らないことが多いのは、
それぞれ今みたいな立場が違うので、
同じ評価で語れないから。
なるほど。
一つの組織のはずなんだけど、
実際には、ちょっと言い方分かりませんが、
3つのある種の違う組織が
混合しちゃってるような状況。
で、看護師さんにとって大切なものから、
自民医さんにとって大切なものが違うので、
それを統一で話す場がない。
結構価値基準とか価値観の部分も、
違くなってしまいそう。
違くなってしまいそう。
だから、そういう意味では、
やっぱり大手企業の方が、
経営としてここを向かうぞというのを、
みんなで徹底しようとする流れがあるので、
一貫性っていうのを作りやすいから、
そこで感じるんでしょうね。
なるほど。
この方は民間の大手企業から、
地元の医療機関への転身ですからね。
このままでは、確実に世代に合わなく、
組織が縮小となるのではないかと聞かれる。
はい。
医療法人の組織が縮小となるのは、
もちろん国の医療制度とか、
例えばベッド数がいくつくらいだと、
結構厳しい医療制度の改革が起こったりとか、
したりする現実もあるので、
そういう国のレベルというか、
そういう環境の変化による影響も受けるだろうけど、
やっぱり患者さんが来なくなる。
ということは、
やっぱりある意味では、
ドクターの力量とか、
すべての一定安心感とか、
助かるなとか、
感じがいいなということで、
いくことは事実なので、
何が言いたいかというと、
09:00
医療法人の場合は、
さっきバラバラな組織、
理事会という経営の組織は現場には降りてこないけど、
すべての人が共通して対峙するのは患者さん。
確かに。
そこがあって初めてなりた。
受付の人も、
会計も、
看護師さんも。
だから、やっぱりどこかで患者さんというもの、
一般の企業で言うとお客さんに向かって、
何ができる、
何をしなきゃということが、
もうしょうがないので、
バラバラになりがちなので、
まずは自分たちのエリアでそれを話せるようになっていく。
この方で言うと、
事務職、スタッフ系なんですかね。
そこのチームというか、
チームとして、
患者さんに向き合うときに気になること、
こういうことをやったら、
患者さんとしては気持ちよく通院してもらえる、
というようなことを話し合えるような組織にするしかなくて、
だから評価制度とかで先にルールで決めるのではなくて、
事務員さんの事務員さんたちでテーマを設定して、
それについてどう思うかを、
みんなで語り合って、
そのためにはこんなことをやろう。
まずこの人にやってほしいのは、
自分の周辺の人たちと、
そういう仲間を作ってほしい。
よく言う井上さんがたまにお話しされる小集団とか、
そういう感じですか。
最初は誰か2人ぐらい巻き込んで、
3人でどう思うとか、
こういうことをしてみたいんだけど、
そういう見方ができたら、
その3人でできることから始めるとか、
やってみたら良かったのでって提案するとか、
だんだん増やしていった方が良くて、
組織だって、
ジムはジムで、
20人の全部でのチームなんだけど、
ここでトータルのルールを作ろうとか、
制度を作ろうってすると、
またおかしくなるよね。
そうじゃなくて、
よく言う関係性が、
ちゃんと整えられる周囲の中から、
ちっちゃな動きをしていく、
っていうことが非常に重要なのかもしれませんね。
この方が、
普通の民間で言うお客様、患者さんを、
大前提と置いた状態で、
その事務職として、
小集団というか、
関係を大事にしていくものを作り上げていく上で、
アドバイスというか、
何か考えておいた方が良いこととかってあるんですかね。
やっぱり最初は、
すごく平たく言えば仲良くなることしかなくて、
その周辺のまずはその方々と。
とにかくね、
今だと事務の方もそうでしょう、
パソコンに向き合って会話せずに、
黙々とやる、
書類の流れをチェックするというようなことは、
多いと思うんだけど、
極力声がけから始まるという、
シンプルな、
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ベーシックなことを、
あ、なんとかさん、
今日は顔色いいですね、でもいいし、
最近どうです?
寒くなってきちゃったけどね、
ご家族どうですか?とか。
よくあるのは、
あなたのことを知りたいと思っているというか、
知ってもらっている度合いが多い人には、
共感性を持って、
信頼しやすいというのかな。
有名な話で、
田中角栄さんって総理大臣になった時に、
官僚の人たち、
自家の人たちかな、
家族構成とか全部覚えたらしいんだよね。
へえ。
パッと廊下で接し合った時に、
なんとかさん元気?って奥さんの名前で言われるとか、
なんとか元気?ってペットの名前だったりとか、
なんでそんなことを知っているんですか?
というぐらいまで知っていたという。
その話を井上さんとしては、
よく言う関係性の質的な感覚で捉えて、
素晴らしいなと思うんですか?
要は、
田中角栄さんは、
戦略だったかもしれない。
人心掌握の術だったのかもしれないけど、
よくそこに気づいていることと、
それからやっぱり、
その二人の間で、
当然語るべき通常の内容じゃない背景のことを、
知っているというのは、
知られている側はやっぱり嬉しい。
そんなことまでわかってくれているんですか?
という上で、
こういう話をしてくれるのか?
なので、周辺の人たちと、
どこかの機会で、
ご家族のこととか、
仕事場じゃなくて、
その人の背景にあるもの。
どういう今まで人生を歩んできたかとか、
どういう出身で何が専門家とか、
何が好きでとか、
いうようなことを、
さりげなく吸収して、
ある時、
そういえば釣りを好きだって言ってたけど、
最近行かれてるんですか?
なんて声をかけて。
釣りを好きだった話、
ちゃんと聞いてくれてるんだ。
俺言ったかな?
釣りを好きなんてそんな話したかな?
でも、昨日言ったんですよ。
そういう、
なんとなく分かり合おうとする姿勢を感じる、
相手には、
やっぱり寄っていける。
っていう、その関係性を作っていきながら、
その方がそういう人間関係を徐々に、
周囲を含めてできるようになってから、
やっぱり、
患者さんに喜んで来てもらえるような、
病院にしたいですよね。
いきなりそれを言うんじゃなくてね、まずは。
それいきなり、
ある意味新しく来た人が言ったら、
そんなことみんな分かってますよ。
そうですね、確かにそうですね。
どうですかって、
患者さんの動きの中で、
これ気になったんだけど、
どうなんでしょうねっていうような、
そういうこと、
私もそう思うよなって言ったら、
ちょっとまた広げて、
じゃあこの班で、
ちょっとそういう情報収集しませんか、
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みたいな。
なるほど、面白いですね。
この方きっと、
その民家のお手企業いらっしゃったぐらいなんで、
ある程度というか、
優秀な方なんでしょうね。
なので、つい組織全体が見れて、
評価だったりキャリアとか、
いろんなところが見れちゃうんですけど、
今回面白かったのは、
井上さんがフォーカスしているのは、
その全体の構造とかを置いといて、
まずは目の前に、
どう広げていくかみたいなところ。
この話は、
すごいですね。
なので、それがもし事務員さんで、
10人が、
もし共通の違和感を思えたら、
これって、
やっぱり看護師さんとも相談しなきゃ解決しないね、
なんていうのが出てきたら、
なるほど。
広がりそうですね、そうやって。
だからさっきも言ったように、
お手企業は組織体を戦略に合わせて、
作っていこうという夢があるので、
制度とかルールとかっていうのは、
たくさんの人間を、
いい意味でコントロール、
まとめようとする。
でも、医療機関はまとまろうとしていないので、
そもそもが。
だったら、
個別の小さな単位から外に向かって、
大きな組織に向かって、
小さなところから、
中から発信していく。
もしこの人が本当に、
この医療機関の将来について、
考えているなら、
そんな動きもちょっとしてみるといいんじゃないかな。
なるほどですね。
ぜひチャレンジして、
また新しいステージに行っていただきたいですね。
かなりズバリ書いていただけたような気がしますので、
ぜひチャレンジして、
また引っかかるところがあれば、
ぜひ教えていただきたいですね。
ぜひぜひ、やってみたらどうだったとかもね、
含めて教えてほしいです。
教えてほしいですね。
はい。
本日もありがとうございました。
ありがとうございます。
遠藤和樹です。
本日の番組はいかがでしたか。
番組では井上健一郎への質問をお待ちしております。
詳しくは、
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それではまた次回お会いしましょう。
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