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世界AI大会 トップ肝いりイベントから見えるもの
2026-07-27 12:39

世界AI大会 トップ肝いりイベントから見えるもの

毎日新聞特派員や外信部長の経歴をもつ元RKB解説委員長・飯田和郎が、中国をはじめ東アジア情勢について、歴史的・文化的背景についても触れながら解説します。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

中国・上海で開催された世界AI大会では、習近平国家主席が「世界AI協力機構」の設立を発表し、グローバルサウスへの影響力拡大と欧米への対抗姿勢を鮮明にしました。AI技術の発展とガバナンスにおける国際協力を謳うものの、参加国には中国の影響力が強い国々が多く、欧米諸国は警戒を強めています。中国はAI分野で巨額の投資を続け、オープンソース化や人材育成を通じてアメリカに対抗しようとしていますが、軍事利用や悪用の懸念も存在します。AI産業の急速な成長を背景に、米中間の技術覇権争いは今後も激化すると見られます。

AIの普及と中国での世界AI大会開催
この時間は、日替わりコメンテーターが独自の切り口で、多様な視点を提案するCatch Up。 月曜日は、元RKB解説委員長で、福岡女子大学副理事長の飯田和郎さんです。
飯田さん、おはようございます。 はい、おはようございます。
そうで、今日はAIを取り上げていくということですけども、中国最大の経済都市、上海で、先頃、2026年、世界AI大会と名付けたイベントが開かれたそうです。
習近平国家主席が北京から駆けつけて演説したということなんですけども、今日はそこに込めた中国の世界戦略などに迫っていけたらと思います。
はい、AI、人工知能は本当は予想をはずかに超えたスピードで、私たちの社会に浸透してますよね。
お二人の周辺ではどんな感じですかね。
もうパソコン、スマートフォンなどで頻繁に使いますし、勝手に検索したらAIで出てきたりとかっていうのもあるし、身近になりましたよね。
仕事でもプライベートでも使ってますね。
総務省が調査したら、AIの利用者は去年58.8%の国民が使ってたって言いますよね。
結構高くなってきてますね。
私が今勤務している大学の現場でも、授業に使うパワポイント作り、これで活用できるそうですよ。
便利なのがありますからね。
データを入力したら、AIがパワポイントを作成してくれると。
本当、60代半ばの私は時代に取り残されそうな感じですよね。
頑張ってついていきましょう。
結構今、マーケットとか見てもAIが押し上げているところがありますよね。株価とか。
そのAI技術ですけども、やっぱり世界で見るとアメリカがリーダーであるのは間違いないと思うんですけど、
研究、開発、資金、そして優秀な人材がアメリカに集まって世界をリードしているという。
そのアメリカに追いつこうとしているのが中国ということですけども、こちらは明確に国家戦略として巨大な投資を続けてますよね。
その中国で世界AI大会が開かれたって話なんですよ。
当然ながらアメリカを視野に入れたイベントだと思います。
この大会は中国政府が毎年開いています。
9回目の今年は国連のグテイレス事務総長も出席してるんですよね。
ですからマネータ中国にとって相当な力を入れようと思います。
その中国でもAI開発の先頭に立ち、葉っぱをかけているのが習近平主席。
開会式で自らが貴重な演説を行って、こんな風に訴えていました。
世界AI協力機構の設立とその狙い
世界AI協力機構がここ上海で設立されました。
これは中国がグローバルサウスの要望に応え、国際社会を団結させてAIの発展とガバナンスを積極的に推進する重要な措置です。
AIが今後発展していく歴史において重要な節目となるでしょう。
この世界AI協力機構というのは聞いたことがなかったんですけど。
習近平主席が貴重講演を行うのに合わせて、その前の日に同じく上海で新しく設立されたんですよね。
ロシア、ベラルーシ、ブラジル、キューバなど、世界29の国々が加わっています。
もちろん中国が呼びかけたので、本部は上海に置かれるということです。
どういう内容の国際組織なんですか。
AI分野において国際協力を推進する政府官組織ということのようです。
中国の外務省はこう説明しています。その中心にはもちろん中国がいるからなんですけどね。
中国はAIの発展戦略、ルール、技術の連携、調整を強化し、
AI分野における国際協力と国家を超えたガバナンスを促進していきます。
AIが有益で安全かつ公平な方向へ向かうよう、健全で秩序ある発展を遂げるよう取り組んでいきます。
29の国々がこの世界AI協力機構に参加したんですが、
国の名前でいうとロシア、ベラルーシといった国々、
そして中国が支援するアフリカ、アジアから22の国々が参加しています。
これでわかるように中国の影響力が強いお友達が中心なんですよね。
もちろん日本やアメリカなど、G7、主要国などは加わっていませんね。
先ほど紹介された習近平主席の演説の中に、
中国がグローバルサウスの要望に応えというくだりがあったんですけど、
これはグローバルサウスということですから、新興国、途上国を意識したものってことですか。
はい、中国は常々自らを新興国、途上国の牽引者、引っ張り役と位置づけてますね。
これらの国々が発展、成長していく上で、やっぱりAIは大きなツールなんですよ。
アメリカに次ぐAI大国である中国が、
今度はAIを通じてこのグローバルサウスへの影響力を拡大したい。
当然、アメリカへの対抗手段として、
AI開発を急ぐとともに、ルールを作っていく上でも主導権を握りたいってことなんですよね。
上海協力機構との類似性と中国の戦略
先ほど言いました、この世界AI協力機構という名前を聞くと、
私はですね、どうしてもよく似た名前の上海協力機構というのを連想してしまうんですよ。
上海協力機構も中国が主導する地域の協力組織です。
軍事、経済、科学技術などの協力をたって、
アメリカや西欧主導の国際秩序への対抗軸という性格が強いですよね。
これもやっぱり中国が温度を取って生まれました。
この世界AI協力機構も名前が似ているだけじゃなくて、
欧米に対抗しようという色彩が同じように強く出てるなって感じがしますね。
中国のAI開発支援とオープンソース戦略
中国は具体的にどういう方法を繰り出そうとしてるんですかね。
はい、その一端を習近平主席が演説で喋っています。
例えばですね、今後5年間で開発途上国の5000人を対象に、
AI分野での研修を行うと言っています。
この他、中国がAIを搭載して開発した気象のお天気の早期警戒システムを
これら国々に対して、それらの国々の発展具合に適した、
つまり汎用型にして提供していくと言ってますね。
この気象の警戒システム提供が示すように、習近平主席は演説の中で
人類のためのとか、人間中心にしたという言葉を
AIの発展創造の目的だと繰り返し呼びかけていました。
これが特徴だと思います。
もう一つ、中国はAIのオープンソース、つまりデータを一般に公開し、
誰でも自由に研究できるようにすることで、
トップを走るアメリカのプライベートの企業との差別化を進め、
新興国への影響力を図ろうとしているようですね。
AIの軍民融合と国際的な懸念
ただ、AIの軍事的な利用とか、テロリストによる悪用とか、
懸念の方も絶えず存在しますよね。
そうですね。中国国内の主だった都市では、
すでにAIによる無人の自動運転タクシーが走っています。
また、配達員のための無人運搬装置なども実用化されています。
確かにこれらは習近平主席が言う、
人類のためのAIの活用方法だと思うんですよね。
ただ、一方で治安維持のために、
顔認証や人々の居場所を特定するなども、
ことなんかにもAIが大きな役割を果たすようになっていますよね。
こういうふうに民間の力と合わせて、
AIを中心とした先端技術の軍民融合、
軍と民間の融合を国家戦略に据えていますよね。
だから、技術進歩が著しい中国のAI産業への期間を、
アメリカや欧州連合、EUなどは、
国家の安全保障に期間を覚えて、
中国のテク製品の輸入に制限を加えようとしています。
ですから、そういう中で今日の話のように、
新しいAIに関する連合体をつくろうという動きに、
アメリカや西側の国々は警戒を強めているのは当然かもしれませんね。
中国AI産業の成長と人材育成
ただ、政府の手小入れを受けた中国のAI関連業界は、
滑挙を呈しているようですね。
そうですね。
今年の世界AI大会に関連したイベントには、
世界から1100社が参加して、
3000点を超える製品やサービスを出品していました。
ほとんどが中国のAI関連企業なんですよね。
共同通信によると、中国のAI産業の規模は、
2024年には日本円でおよそ21兆円だったんですけど、
去年、25年にはおよそ28兆円と3割も増えてるんですよ。
成長してるんですよね。
こういう統計が中国の政府系シンクタンクは求めてます。
今年もさらに伸びていくでしょうね。
何よりも、中国でこの業界をリードする若手の、
中堅の新興の企業家、イノベーターの多くは、
アメリカの留学の経験者なんですよ。
アメリカの大学や研究機関で学んで、
アメリカのAI大手でさらに研究を積み重ねた後に、
中国に戻って、自らビジネスを起こしてますね。
最近のもう一つのニュースで、
トランプ政権が外国人への留学ビザを厳しくすると言ってますけど、
これも技術の流出への懸念が大きい要因のようです。
米中AI技術覇権争いの展望
本当にAIをキーワードにしたアメリカと中国の攻め合いっていうのも、
今後さらには見逃せないなって気がしますね。
そうですね。
この時間は元RKB開設委員長で、福岡女子大学副理事長の飯田和夫さんでした。
飯田さんありがとうございました。
ありがとうございました。
12:39

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