台湾のエネルギー政策と原発ゼロ達成
この時間は、日替わりコメンテーターが独自の切り口で、多様な視点を提案するCatch Up。 月曜日は、元RKB解説委員長で、福岡女子大学副理事長の飯田和郎さんです。
飯田さん、おはようございます。 おはようございます。はい、おはようございます。
さて、今日はエネルギーをテーマに進めていくということなんですけども、中東情勢は依然として緊迫したままですけれども、
日本をはじめ、資源を持たない国は、どこも安定供給に向けて、エネルギー政策の見直しを迫られていますよね。
そうですね。先週行われた日本とフランスの首脳会談、ここでも協議されましたね。
高市総理はマクロン大統領との間で核融合発電、また次の世代の原子力の開発について、日普通で協力していこうということを確認しました。
今日取り上げたいのは台湾のエネルギー事情なんですよ。
これがイコール原発問題と考えてもいいと思います。そして本来は台湾内部の話なんですけど、そこにまた中国が絡んでいくっていう、そういう話なんですよね。
その台湾の原発ですけども、台湾は去年原発ゼロを達成したそうですね。
そうです。台湾では合わせて6つの原発が稼働してきました。
それは運転期間が40年に達したものから順次停止して、昨年5月でしたけど、台湾南部にある原発を最後に止めて原発ゼロになりました。
原発ゼロっていうのは、前の総統の蔡英文さんが在任中に打ち出しました。
同じ民進党の現在の賴清徳総統もその路線を継承しています。
つまり脱原発政策っていうのは与党民進党の看板政策なわけなんですよね。
その脱原発ですけども、台湾は東日本大震災による福島第一原発事故の影響もあったそうですね。
その原発ゼロになって、まもなく1年なんですけど、
その台湾で早くも原発の再稼働に向けた動きが出てるんですよね。
台湾電力は原発の再稼働に関する計画を政府の原子力安全委員会に提出しました。
政府は今後1年半から2年かけて審査を行います。
安全性が確認できれば再稼働するかどうかを判断する運びです。
今紹介してもらったの再稼働の計画を提出したのが3月の末でした。
原発を運営する台湾電力っていうのは政府が出資する公営企業なんですよね。
ですから、ある意味で政府の方針・意向を色濃く反映していると言えます。
ということは、民進党の雷聖徳総統は、脱原発の旗を下ろすっていうことなんですかね。
はい、明確には姿勢を示していません。
つまり安全性、それと放射性廃棄物の処理、
台湾社会が再稼働を容認するかどうか、それが前提条件だと雷聖徳総統は繰り返し言ってるんですよね。
一方で台湾社会の中には、原発を容認すべきだっていう声も強いんですよ。
ですからさっき言ったように、公営企業である台湾電力が政府に再稼働計画を提出したというこの事実は、
世論の動向のほか、政府の意向も多少なりと測っているのかなと感じてしまいますね。
これでも原発容認に台湾社会が傾くっていうのはなぜなのかってことと、
あと有権者が選んだ与党民進党が打ち出したこの脱原発、そして原発ゼロっていうのを否定するのはこれなぜなんですかね。
そうですよね。ここにやっぱりやはり経済の問題があります。
そしてそこには焦りっていうか焦燥感が明確にするんですよね。
で、賴清徳総統はこう言ってます。つまりAIの時代には新しい電力需要が必要だと言ってますね。
原発再稼働の動きと背景にある経済的要因
そうですね。台湾は半導体の自宅生産で世界トップでシェアの7割を占めて独創しているような状態ですけども、
そのAIに不可欠な半導体を安定して生産と供給するためにはエネルギーの安定供給が必須っていうことですね。
そうですね。台湾といえば半導体、半導体といえば台湾ですよね。
で、台湾の国際的地位を維持し、また高めるためにはこの半導体っていうのは最も重要なコンテンツと言えると思います。
そうなると電力、多くの国や地域でこの原発は安くて安定した電力の供給源だと宣伝されてますから、そういう原発の誘惑が台湾の社会にも待ってるってわけなんですよね。
そんな中で台湾のエネルギー問題に関連して中国でこんなやり取りがありました。
中国政府の中に台湾政策を扱う名称で言うと台湾事務弁護室という部門があります。
その台湾事務弁護室で先週1日に記者会見が開かれて、スポークスマンはこんなこと言ってるんですよ。
これが混迷を深める中東情勢に鑑みたことなんですよね。
台湾の民進党当局は、石油やガスの供給に問題はないと主張するが、供給能力がないことに対し、自らを慰めているにすぎない。
中国による台湾への心理戦とエネルギー不安
それは人々を欺く行為だ。生活危機に対処する考えも能力もなく、ひたすら逃避しているだけだ。
これは中国メディアの記者の質問に答えたもので、その質問はどんな質問かというと、
台湾では中東情勢の影響で石油供給が逼迫していると、民進党政権の危機対応能力は常に後手後手を回っていると、
そういう台湾の世論がありますけど、どう考えますか?こんな質問なんですよね。
この質問自体がいわゆる筋書き通りのやらせ質問で、また国営未礼らしく台湾自分の弁公室に存託したものなんですよね。
そんな茶番はともかくとして、スポークスマンはこう続けています。ここがポイントなんですよ。
平和的に台湾を統一した後には、我々は原油、天然ガス、工業原料など台湾地区の不足分を完全に補うことができます。
外部の情勢がいかに不安定であろうとも、台湾の同胞は様々なエネルギーや物資の不足に不安を抱く必要はなくなります。
これはつまりは台湾のエネルギー不安を解消するのは共産党、中国共産党だけだぞっていうことなんですかね?
はい。アメリカ、イスラエルがイランを攻撃して、イランも反撃をやめないと。
中東情勢が混沌とする中で、台湾も日本同様、石油関連価格が上がっているんですよね。
例えばガソリンもそうでして、これまた日本と同じように政府がガソリンに補助金を出して支えているわけなんですよ。
来政督総統はこう言ってます。原発ゼロでも今から6年後、つまり2032年まで安定した電力供給には問題ありませんと。
ただ原発の再稼働問題、それと中東情勢の不安定化に伴い、台湾の人々の心は揺れるわけなんですよ。
そういう中で中国からアピールがこうやってあったっていうことは、台湾に向けた心理戦っていうことなんですか?
はい。心理戦っていう側面ありますよね。現在は原発ゼロ状態の台湾、電源構成、つまりどのようなエネルギーで電力を作っているかという目標があるんですよ。
具体的にはLNG、液化天然ガスが50%、石炭が30%、再生可能エネルギーが20%って比率なんですよ。
台湾の電源構成とホルムズ海峡のリスク
ただですね、石炭火力は脱炭素の気温に反しますよね。
目標の半分の5割のLNG、液化天然ガスは備蓄に困難が伴うことがあります。
しかも台湾の場合、輸入するこのLNGの3割は中東のカタールから入れてるんですよ。
カタールっていうのは地図を見るとイランが自立上封鎖しているホルムズ海峡の内側、ペルーシャ湾の奥深くに位置するんですよね。
だから海峡封鎖が続くと液化天然ガスを運べないってことになっちゃうわけなんですよ。
そんな中でこれ、脱原発の旗を下ろすってことになると、来政権にとっては大転換ってことになるわけですね。
値段が安くて安定した原子力エネルギーを再び手にすることで、半導体生産のエネルギー基盤は強固になりますよね。
一方で支持者の落胆や与党民進党の支持離れを招く危険性もあるんですよ。
ですから来政党総統には難しい選択になってるんですよね。
そこに中国が中東を危機に乗じて様々な手を打ってくる。台湾海峡を挟んだ図式っていうのはそう表現できると思いますね。
最後なんですけど、そんな状況の中で、明日7日から台湾の野党第一党国民党のトップが中国大陸を訪問して、習近平さんと会談するんですよ。
つまり国民党と共産党のトップ会談なんですよね。
頼政権の難しい選択と中国の介入
こちらも注目です。その話題は来週のこのコーナーでも取り上げたいと思います。
はい。ということで、ここまで元RKB開設委員長で福岡女子大学副理事長の飯田和夫さんでした。飯田さんありがとうございました。
はい、ありがとうございました。
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