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2025-04-23 32:17

#11-5 「あなたをタグ付けしました」SNS依存を生んだFacebookの魔力

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:::::::::::::::::: 今週の内容 ::::::::::::::::::

Facebookが単なるプロフィールサイトから抜け出した転機とは?
今回は、ユーザー体験を一変させた「ニュースフィード」と「写真のタグ付け」機能に注目!

鍵となったのは、「ニュースフィード」と「写真のタグ付け」機能。
いまでは当たり前の機能ですが、導入当初は大きな賭けでした。
そこには、習慣と技術が交差する絶妙なタイミング設計がありました。

「自分がいないのが怖い」と感じさせたタグ付け。
炎上を乗り越えて実装されたニュースフィード。
どちらも、“つながり”を強化する仕掛けでした。
プライバシー設定やモバイル対応にも、周到な戦略が光ります。

「いつ、なにを出すか」が勝敗の分かれ道に!
SNSの成長を支えた機能設計の裏側に迫ります。
ぜひお聴きください!

:::::::::::::::::: 再生リスト ::::::::::::::::::

■Meta編
Spotify:⁠⁠⁠https://spoti.fi/4aE8Nk6⁠
Youtube Podcast:⁠⁠⁠https://bit.ly/42OLIYs

■全シリーズ
Spotify:⁠⁠⁠https://spoti.fi/3zxsWd3⁠⁠⁠
Youtube Podcast:⁠⁠⁠https://bit.ly/49HTSEZ⁠⁠⁠

:::::::::::::::::: 出演 ::::::::::::::::::

⁠⁠尾原和啓(IT批評家)⁠⁠

京都大学院で人工知能を研究。マッキンゼー、Google、iモード、楽天執行役員、2回のリクルートなど事業立上げ・投資を専門とし、内閣府新AI戦略検討、産総研人工知能研究センターアドバイザー、現在13職目、近著「アフターデジタル」は11万部、元 経産大臣 世耕氏より推挙。「プロセスエコノミー」はビジネス書グランプリ イノベーション部門受賞

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⁠⁠けんすう(アル株式会社代表取締役)⁠⁠

アル株式会社代表取締役。学生時代からインターネットサービスに携わり、2006年株式会社リクルートに入社。新規事業担当を経て、2009年に株式会社nanapiを創業。2014年にKDDIグループにジョインし、2018年から現職。

::::::::::::: 番組への感想・メッセージ :::::::::::::

⁠⁠⁠https://forms.gle/bHQjcgjCCQkFEFDg9⁠⁠⁠

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■音声編集:株式会社BOOK

■アドバイザー:⁠⁠樋口聖典(株式会社BOOK代表取締役)⁠⁠

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サマリー

このエピソードでは、Facebookのニュースフィード革命やユーザー体験の転換点について話されています。特に、写真のタグ付け機能がユーザーの活性化に与えた影響や、SNSにおけるユーザーの行動変化が深掘りされています。また、Facebookのニュースフィード機能がどのように開発され、SNSの利用者に影響を与えたのかが探られています。さらに、クラブハウスなどの競合サービスの成功と失敗の要因についても言及されています。Facebookの発展は、ユーザーのプライバシー意識や設計思想の違いに影響され、モバイル環境に適した機能の早期導入が鍵となったことが述べられています。最後に、Facebookの成功と次回のニュースフィードや「いいね」ボタンの誕生についても触れられています。

Facebookの成長とネットワークエフェクト
スピーカー 2
はい、というわけで、前回は初期のFacebookの経営的な観点からお話ししましたが、今回はどちらかというと執行の話ですかね。
スピーカー 1
そうですね。前回は、今までというのは、Facebookがコアとしてなぜ成長できたかというネットワーク外部性、
アトミックネットワークを大学単位で積み重ねていくことで優先結合を誘い、
その急成長の裏側には資本として、本当にユーザーの拡張だけに専念して、
ある種マネタイズは後回しにできるための経営としてのリソース集めという話をさせていただいたんですけども、
今回は戻ってですね、じゃあ本当に、尾原はネットワークエフェクト大好き人間でございますけれども、
そんなにネットワークエフェクトだけで成功できるのかよ。当たり前ですけれども、
その裏側にはコツコツと積み上げたユーザーに支持され続けるための機能の積み重ねがあるわけですね。
これを振り返っていきたいというのがメインのテーマで、
今日のテーマはニュースフィード革命、ユーザー体験の転換点という話をしたいと思います。
スピーカー 2
ユーザーフィード、今となっては当たり前の機能で、SNSといえばこれという感じですけどね。
スピーカー 1
そうなんですよ。ただ、フェイスブックって、実はニュースフィードを入れたのって2006年なんですよね。
だから実はフェイスブックが始まってから、2年と半年ぐらい経ってからなんですよ。
それまでの間、どうやってユーザーに支持されるサービスになり続けたんですかという話と、
ニュースフィードによって何が革命が起こったんですかという、この前後後編で話をしていきたいわけなんですけれども。
その手前で前回言い忘れた大事な話があって、ケンスが思い出させてくれたんだけれども、
新しい機能を入れていくためには、やっぱりタイミングが満ちてるってことが大事なんですよね。
じゃあこのタイミングの時のタイミングが満ちるかっていうと、2つの因子があって、
1つはやっぱり通信速度と通信の気軽さ。
これに比例する形で、ユーザーが情報をアップしていいという習慣に慣れていくっていうユーザーのアップする情報量。
この2つが因子になってきて、前回やっぱりケンスからフィードバックがあったように、あのタイミングって通信速度も遅かったし。
そして拍車をかけて、ユーザーがここまでネットに情報を出していいのっていうユーザー習慣ですよね。
これが定着していくっていうのには結構時間がかかって。
これって大事なことは、人ってやっぱり機能がうまく動けば、いきなりユーザーの行動が変わるって思いやすいんですけど、
機能が満ちても、ユーザーがその機能に重当することをやっても大丈夫かなっていうところに至るまでには時間とステップがいるんですよね。
スピーカー 2
そうですよね。わかりやすく言うと、YouTubeが始まってから15年ぐらい経ってから、いわゆる芸能人の人も入ってきたと考えると、
アップロード機能は15年前からあったけれども、やっぱり習慣的にそこまで時間かかったって言えますよね。
スピーカー 1
そうなんですよね。という中で、じゃあこの習慣っていうものをうまく誘うための機能を埋め込んでいくことによって、ユーザーがどんどん情報をアップしていいよっていうふうになっていくわけなんですよね。
そういう観点で考えたときに、初期の頃のFacebookの機能担当だったりUX担当だったら、件数だったら、もちろん今思い出したらこれだなみたいなのでもいいんですけど、どういうものを機能として重視して入れていきます?
スピーカー 2
どちらかというとプロフィールページなので、プロフィールページの更新とか編集がしやすくすると、プロフィールページの表示速度を上げるとかにコースを割きそうですね。
スピーカー 1
というか、本当にあなたすごいよね。おっしゃる通りで、このタイミングの通信速度であって、かつユーザーもまだ慣れてないっていうことだと、いかにそんなに更新頻度は上がらないんだけれども、
友達に対してアップデートをしていくっていうことだったりとか、友達につながっていくっていうような機能を充実していくよね。だから前回そのための機能として、初期のFacebookがプロフィールだけのページにウォールっていう自分のページに掲示板を作って、自分がアップデートしていくみたいな形から始まってるんだよね。
だけど、僕は本質的にこのタイミングのFacebookの一番のイノベーション機能は、写真のタグ付けだと思ってるんですよね。
スピーカー 2
おだしょー なるほど、ここからあったんですね。
スピーカー 1
そうなんです。実は写真のタグ付けって2005年なんですよ。
スピーカー 2
おだしょー へえ、知らなかった。
スピーカー 1
しかもすごいのが、写真をアップしたいっていうのはみんな言ってたわけですよね。当たり前だけど、友達とつながってどうやるためのものですから。だけどこの写真のアップをすることのときに、もう本当に遅れ2週間1ヶ月ぐらいで写真のタグ付け作ってるんでしょ。やっぱりこれって結構すごくないですか。
スピーカー 2
おだしょー すごいですね。早いですね。
スピーカー 1
しかも大事なことが、日本だとパイレーツ理論って言ってわかるかな。ARRRっていうフレームワークのほうがみんなわかるかな。
おだしょー そうですね。ちゃんと説明いたします。ちょっと古すぎてARRRは最近言わなくなったのかもしれないんですけど、新しいサービスを定着するときに何のステージにフォーカスして機能開発していくかっていうフレームワークがARRRってやつで。
これは順番に言っていくと、最初はやっぱりユーザーを獲得しなきゃいけないから、アクワイヤル。要は獲得ですね。次に獲得したユーザーが来ても、使わんかったら意味ないわけじゃないですか。
今はボーディングって言い方をしたりするんですけど、自力させるっていう意味で。このタイミングではアクティベート。アクワイヤルで獲得して、アクティベートで活性化させて。じゃあ次どうするかっていうと、今度はリテンションですよね。何回も来たくなる。
その次が友達とかを他の人も連れてきたくなるリファー。最後にマネタイズをしていくってところのレベニュー。アクワイヤル、アクティベート、リテンション、リファー、そしてレベニューでARRRっていうんですね。
このステージのネットワーク外部経済性を使って、アクワイヤルは比較的順調なFacebookが、やっぱり本質的に大事なステージがこのARRRでいうと、やっぱりアクティベートなんですよね。
そうなったときにアクティベートとして、やっぱりここにいないとダメだって思わせ続けるための機能の重要視が、やっぱ写真へのタグ付けだったと思うんですね。
なんで写真へのタグ付けがそんなに効いたんですか?
スピーカー 2
FOMOなわけですね。Fear of missing outですね。
見逃したら怖いなっていう恐怖で引き付けるみたいな感じのやつですよね。
スピーカー 1
そういう意味で仲間との写真って、自分だけ仲間外れされたくないじゃないですか。
そういう意味で単に写真がアップされてるだけじゃなくて、その写真にちゃんと俺の名前もタグが付いてるよっていう話になったら、やっぱり自分のだけタグが付かないのって嫌だし。
最初は仲間がみんなタグが付くってことは、ケンスがあるイベントに行っていて、樋口さんとキャッキャしてましたというタグが付いてますと。
友達である僕にはそれが見えますと。そうするとなんで俺いないのってなるじゃないですか。
そういうふうに繋がり続けることへの恐怖感を煽るって、アクティベートとして居続けなきゃって思わせるのにすごい重要なんですよね。
スピーカー 2
なるほど。これも今聞くとピンとこないかもですが、当時はiPhoneとかもないので、柄系とかでもそんな写真ないので、みんなデジカメで撮ってパソコンに取り入れてやってたんで、一枚一枚の写真がちょっと重いんですよね。
重みがあるんですよね。
スピーカー 1
さらに言えば、常時接続という感覚がまだないので、言い方悪いんですけど、ニュースフィードっていうのは常時繋がってる時代に常に今何やってるんだろうなんですよね。
それに対して、この写真へのタグ付けっていうのはおっしゃるように、よいしょっていうちょっと重めの写真を上げた時に、そこに俺がいること大事だよねっていう。日本の民族学的な言い方で晴れとけっていう言い方をしたりするんですけど。
日常におけるフォーモの設計と、この晴れの場における非日常的なところのイベント間の時にいる、そこに俺いないのっていうフォーモの設計ってちょっと違うんですよね。
そういう意味では、その晴れの日の設計としての写真へのタグ付けっていうのは、なんかあいつ写真上げてんの?それは見なきゃだし。そこに俺いないの?なんかちょっと絡みたいなとかっていうところを設計していくみたいなのって非常に大事だったりするわけですよね。
スピーカー 2
なるほどな。今だとね、写真アップするってすごい気軽な感じですけれども、当時は重い作業だし、そういう時って本当特別なイベントの時だけっていうのがより強かったんでしょうね。
フォーモの設計とタイミングの重要性
スピーカー 1
そうなんですよね。でもこの晴れとけのフォーモの設計の概念って、間違えるとものすごく失敗するし、成功するとすごくうまくいく例っていうのが僕はBDRだと思うんですね。
BDRってもうスマホの時代でいつでも写真なんて共有できるじゃないかという当たり前感を逆手にとって、ある一定のタイミングで写真撮るし、しかも相手を撮るだけじゃなくて裏側のカメラの自分側も同時に写真を撮ってるから飾れない。
それによって日常の中の非日常みたいなものを切り出すっていう、毛の中に晴れを生み出すための特殊装置設計だったりするわけですよね。
スピーカー 2
これ雑談ですけれども、2016年に僕そのアプリ作ってたんですよ。
スピーカー 1
そうなんですよね、実は。
スピーカー 2
フロントカメラで撮った、それがプロフィールになるスナップチャットみたいなやつ。惜しかった。
スピーカー 1
いやー惜しかった。
スピーカー 2
めっちゃわかる。
スピーカー 1
それは言い方が悪いけど、やっぱり件数って間隔が早すぎるので、木が熟したタイミングに熟してる相手から広げていくっていうことが大事で。
スピーカー 2
まさに今日この話までいければいいなと思ったのはそこで、さっきこの時期は表示を早くしますとか、この時期からタイムラインやりますとか、いろんな話が出ると思うんですけど、
後から聞くと当たり前じゃんって聞こえるが、タイミングが多分一番難しいんですよね。
そうなんですよ。
早くやるのは簡単なんですよ。
Facebookの競争とユーザーの反応
スピーカー 1
結局、前の話で話したように、Facebookに対するライバルっていうのはマイスペースとして、当時で芸能人だったり歌手だったりっていう人の近況がわかる。
その近況につながりたいっていうことでワーッとユーザーが殺到したわけだけれども、結局その当時の表現でいうと音楽みたいな話になるから通信量がその当時でいうと重すぎて落ちがちになってしまうよねっていう話だったりとか、
あとそういった自分を発信するっていうのが日常ではなくて、やっぱりそういう何かを発信するみたいな強さを持つと、もうもともと発信できる人しか発信できないから、その発信受信っていう関係が固定化されちゃって。
っていうのもタイミングっていう話になる。
スピーカー 2
タイミングですよね。
スピーカー 1
逆に一方でタイミングが良かったけど晴れに降りすぎてダメになった例がクラブハウスで。
音声でつながっていくっていうことが端末の性能的にも通信速度的にもOKだし、ましてやコロナっていうみんなが引きこもっていて誰かと喋りたいなっていうタイミングは最高だったんですけど。
クラブハウスの最大の欠点は非日常的な人が集まるっていう晴れのフォームを強くしすぎたゆえにずっと発信してなきゃとかずっと言いなきゃっていう圧力がかかりすぎて、みんないわゆるSNS疲れ。
スピーカー 2
いや思いましたあれは。あの設計したら絶対めっちゃ疲れるじゃんと思って見てたんですけどやっぱり疲れましたね。
スピーカー 1
そのクラブハウスの設計は同時に発信者受信者がみんな集まらないと音声コンテンツが成り立たないから。
フォームが晴れのフォームがかかってるうちはあの人に会えるあの人と喋れたうわーみたいなヤバさでグーッと盛り上がるんだけど疲れて離れていくとあれ行くとあれいないじゃん。
スピーカー 2
じゃあ私も帰ろう。その5分後にその人と話したかった人が来てもあれいないじゃん。じゃあ帰ろうみたいな形でこういうのをネガティブネットワークエフェクトっていうんですけども逆回転が始まっちゃってダメになるみたいな。
そうですよね。
スピーカー 1
この辺のやっぱタイミング管理が大事であれサニーだっけ?ケンスがやってた写真をBDR的な写真を上げるサービスで言うとやっぱりサニーを始めたケンスがタイミングってまだみんながその日常の写真をアップするには疲れて本当の仲間に日常を特別な感じで切るっていうのはちょっと早すぎたし。
さらに言えばBDR的なユーザーっていうのはオープンにどうやることよりも本当に仲間にだけひっそりと写真を共有したいっていう人だから比較的若いユーザーから始めなきゃいけなかったんだよね。
そこら辺がやっぱりずれるとものすごい先見の明はあるけれども動かないみたいなことが起こっちゃうっていうのがやっぱファンクションの難しいところなんですね。
サービスのタイミング管理
スピーカー 2
難しいところですね。その2年前はダンスとか非言語でつながる短い動画のサービスやってたんですけど。
やってたね。それもTikTokの先取りだったもんね。
クソほど滑りましたね。
TikTokとかも結構いろいろピポットして口パクで歌うっていうところとダンスっていうのに行き着くのに結構時間かけてるんだよね。
スピーカー 1
だからタイミングを引き寄せるって2つで、そのタイミングに狙いを打って出すかタイミングが来るまで細々とスモールピポットを続けながら待てる体力があるかっていう。
比較的TikTokとかTikTokが合併したミュージカリーとかって後者のタイプなんですよね。そこら辺がやっぱり自覚的に設計していくかっていうのがすごく大事になってきていて。
やっぱダメだね。気づくとさ、俺たちさ、ニュースフィードの話をしようと思ってるのに写真タグの話だけでここまで引っ張ってるんですけど。
スピーカー 2
戻しましょう。要はニュースフィードの前には写真のタグ付け機能があったと。その数年後にニュースフィードが始まった。なんでこのタイミングかっていうのを小原さんに聞いてみたいなと思って今の話をしてました。
スピーカー 1
さっき話したARRの話になっていくわけですね。獲得としてのアクティベート、活性化としてのアクティベート、そして続けていくっていうためのリテンションっていうところでいうと、
なんとなくこのARRって言っちゃうから、順番としてアクワイヤーが獲得の部分が大事ってみんな誤解しがちなんですけれども、やっぱり持続的なサービスになるためには、アクティベートとしてちゃんとこの場所にいたいなって活性化することが大事だし、
さらに言えばリテンションとしてずっと続けていきたいなって思うことが大事なわけですよね。そうするとFacebookが明らかに大事なのは、このアクティベートとリテンションっていうものをどういうふうにちゃんとやっていくかっていうことが大事になってくるわけですね。
さらにもう一個大事なことが、さっきのアップできる情報量っていうものが通信速度が上がっていくに加えて、みんなが情報をアップすることに慣れていくっていうタイミングがあって、ここで要はザカバがある種、地動説から天動説へのシフトチェンジっていうものを決断するっていうのがニュースフィードなわけ。
今までのプロフィールとかウォールっていうのは、私のページに私の活動を見てみに来てくださいっていう主義なわけですね。これはページのアクセスを重たくしないっていう理由だったりとか、あとそこまで常時接続じゃないタイミングで言えば、
繋がったときにノーティフィケーションに出ている、私ちょっとアップデートしたからよろしくねっていうのを周りにポークって言ってお知らせしてたんですよね、昔は。なんだあいつ言ってんのか、じゃあ俺が言ってやるかみたいなところから常時接続が伸びてきて。
もう当たり前のように、あの友達に出会えたんだ、この友達に出会えたんだっていう、このアクワイヤーとアクティベートによって友達が増えていくっていう感覚って当たり前だけど、だんだん減ってくるじゃないですか。そこが減ったときに結局、友達が今何してんだっけ、新しく何してたっけっていう、今でいう当たり前のステータス更新。
ニュースフィードの導入とプライバシー
スピーカー 1
これがシフトするし、じゃあこのステータス更新を見に行くっていうのをしてるんじゃなくて、自分がログインしたページに、友達が今何アップデートしてたっけっていうのを一覧で見ますっていう変更っていうのがニュースフィードなんですよね。
スピーカー 2
これ多分今の人ピンとこないと思うんですけど、要は今までは友達リストを見て、この人の情報を見よって言って初めてその人のステータスとか、最新情報を見れたけど、それが全部一括でタイムライン、ニュースフィードとして並ぶっていうのがめっちゃ革命的だったんですよね。
今聞くと何がってなると思うんですけど、当時確かめっちゃ炎上した記憶はあるんですよね。
スピーカー 1
おっしゃる通りで、一方でさっきのユーザーの習慣からしてみると、友達の何か更新したのが見えるってことは、私のも誰かに伝わってること?みたいな、やっぱりプライバシーの懸念がすごいあったんでしょうね。
それですごい炎上したっていうのがあって。
スピーカー 2
わざわざ見に来る分にはいいが、別に見る気がない人にも情報が全部伝わっちゃう。え?っていう感じですよね。
スピーカー 1
この辺って、例えばオンラインショッピングが出た時って情報が盗まれるんじゃないの?みたいな話とか、不安って慣れてないものに対しては、ポジティブよりもネガティブな想像力って人間が働くので、よりそこを見ていく必要性があるんですよね。
で、大事なのが、じゃあマーク・ザッカーバーグはそういうプライバシーの懸念があるからやめたかとか、炎上したからやめたかって言うと、彼はどちらかというと、いやここで踏ん張らないと結局その友達との本当のつながりっていうことがずっとこの場所で見続けれるっていう本当の価値を実現できるようにならないからここは踏ん張るんだって。
ここは踏ん張るんだっていうやっぱり決断をしてるんですよね。
じゃあ彼が何をやったかっていうと、初期の頃から埋め込まれてるんですけれども、要はこのタイプのアクティビティは友達までしか見せない。
このタイプだったら友達の友達まで見せるっていう、ここをこの設定をものすごくわかりやすく、最初は固めにして徐々に広げていくっていうことを今やっていくってことをむちゃくちゃ丁寧にやるんですね。
スピーカー 2
なるほど、これタイミング的にもうツイッターで出てるんでしたっけ。
スピーカー 1
いい質問しますね。ここは常に議論を呼ぶ話なんですけれども、ツイッターは2006年3月21日にスタートします。
で、Facebookがニュースフィードを正式に導入したのは9月5日です。半年あります。
やってんじゃないですか、これ。
そうなんだよね。
スピーカー 2
でも、発想の一つには絶対なったでしょうね。
スピーカー 1
ただやっぱり、ツイッターって初期からみんなに全部公開するぜっていう前提で始まってたんですじゃないですか。
スピーカー 2
そうですね、パブリックな感じですもんね。
スピーカー 1
しかも、ツイッターってわざわざそれを明示するために、昔は入力欄に今何してるのだっけ。
そうですね、これ大事なところなんで調べないとですけど、時期によってちょっと違ってたぶん。
スピーカー 2
今何してるとか、ちょっとずつジャック同士が権限を持ってるのか、エヴァンウィリアムスが持ってるのかによって。
スピーカー 1
あのタイミングだとエヴァンさんな気もするな、確かにな。そういう柔らかいところはエヴァンさんだもんな。
スピーカー 2
つながり重視かメディアっぽく扱ってるかとかで全然違うんですけど、この話するとツイッター編が始まってしまうので。
スピーカー 1
また別のシリーズが始まるな。特にジャック同士好きの小原とエヴァンウィリアムス好きのケンスで、多分宗教論争が始まるぐらい、多分ツイッターに関しての議論はまた別に言っちゃうんだけど。
少なくとも大事なことは、ツイッターは初めからオープンに単文で今何してる。
だからどっちかっていうと自分自身のプロフィールを流すというよりかは、今どんな行動をしてるのとかっていうことを中心に設計されたもので。
それに対してFacebookはプロフィール欄をお互いに見に行く。写真も投稿できるようになった。
このタイミングでニュースフィードを入れていってるから。
スピーカー 2
そうですよね。Facebookのニュースフィードって要はステータス更新のログが見れるみたいな感覚に近くて。
そうです。
ツイッターは昔のSkypeとかにあるステータスみたいな。今何してんのみたいなことを。
スピーカー 1
今何してんのっていうのを単文で書いてあって。
Facebookの発展とユーザー意識
スピーカー 2
そこが投稿するっていう。ちょっと違いますよね。
スピーカー 1
そういう意味で言うと、これやっちゃってんの?やっちゃってんの?っていう話で言うと、半年前にTwitterが出てるから見て焦ってるということは絶対あると思うんですけれども、
もともとプロダクトの試行性が違うところにどういうふうにFacebookらしさの中にマージしていくかっていうのはものすごい議論になったはずなんだよね。
スピーカー 2
そうですよね。
スピーカー 1
設計思想が違うから。
スピーカー 2
なるほど。でもこれで炎上しつつもユーザーには徐々に受け入れられて、僕らが知る今のFacebookにかなり近い形になったのがこの辺っていうことですよね。
スピーカー 1
その陰には、とはいえこの転換点をやり切らなければ、ARRRっていうところのアクティベートからのリテンションにつながらないよねっていうところの強い思いと。
でも一方でユーザーがプライバシー権限に対してまだ慣れてないしましては、もともと設計思想としては、実名の中でしっかりつながっていきましょうっていう、最初から公開してのに放てしましょうっていうTwitterとプロダクトの中心設計思想が違うから。
そこに対してプライバシーを細かく、これは友達の友達までシェア、ここは友達までシェアみたいなことを設定していくことによって回避してたっていうところの違いなんですよね。
スピーカー 2
またちょっと忘れちゃいけないのが、たぶんこの2005年から2010年くらいまでって、まさにその回線が太くなってブロードバンド化したとか、インターネットで写真や動画が劇的に増えたとか、もちろんモバイルが盛り上がってiPhoneが出たとか、相当激動の時期だったんで、今よりもよりタイミングがシビアというか、変化が早かった感じがしますね。
スピーカー 1
そうなんですよね。しかもこれは時代のあやなんだけど、さっき言ったようにTwitterも2006年3月だし、Facebookのニュースフィード導入も2006年の9月で、iPhoneでのって2007年なんですよ。だから逆に言うとモバイルにものすごい適した機能を先んじて出していたからモバイルにフィットするっていうところにもうまく乗っかれたみたいな話もあって。
スピーカー 2
ありますよね。明らかにやっぱりモバイルと相性がいいですもんね。
スピーカー 1
この辺はやっぱり気をつけなきゃいけないのは、モバイルの波に乗れる資格を持った時にポジション的に入れたから今Facebookがさらに残ってる、Twitterがさらに残ってるみたいなところもあって、全部戦略でやってたというふうに考えるべきではないんですよね。
次世代機能の開発
スピーカー 1
実はこの次回、次々回ですね。Facebookって実はめちゃめちゃ儲かるようになるんだけど、モバイルで失敗して失敗したって言って大転換するんですよ。なのでその変相、成功の訴状にもあるんだけど失敗した時にどう経営的に振る舞うかみたいな話は次の次の話でしていくし。
実はTwitterの方、実はものすごくサービスとしてモバイルに相性良かったにもかかわらず、実はモバイル化ってサードパーティーがやってくれてるんだよね、しばらく。
だからこの辺は成功っていうものが全部自分が作り出したっていうものよりは、その周りにいる環境がうまく作ったものをしっかり主流に取り戻し直すみたいなことだったりとか、間違えてていてもちゃんとピポッとして戻すみたいなところも大事だったりするので、その辺はまた別途お話していければですね。
スピーカー 2
というわけで今日は昨日、執行の話の中でももうかなりこのコアとなる機能をどのタイミングで出したかっていう話だったと思うんですけれども、次回はどんな感じの話になるんですか。
スピーカー 1
じゃあ次回は、例えば今日みんなこのニュースフィードって話聞いたら、そこに当然いいねボタンあるよねとか、いいねボタンってすごいいいネーミングセンスですよね。
これなんかめっちゃいいデザインチームいて作ったよねとかって思いがちじゃないですか。
でも実はいいねボタンって、このニュースフィードが出てから3年後にいいねボタン生まれたし、さらに言えばいいねっていうボタンの名前を作ったのはFacebookじゃなくて、ユーザーが投票制でできたものだったりするわけですね。
この辺の、やっぱりいい機能を浮かび上がらせるための舞台作りとしての経営。そのために大事な概念が、今も逆に志望になってきてるかもしれないけど、グロースハックチームっていう話と、あともう一つ大事な経営基盤が1%ロールアウトっていう。
これはあんまり日本で知られてないのかもしれないんですけど、Facebookの組織経営文化の設計っていう話をしていきたいと思います。
スピーカー 2
了解です。楽しみですねこれも。続きは次回です。ありがとうございます。
32:17

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