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2025-03-20 21:32

#121_日常の差し色(お便り)

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サマリー

高校の国語科教育をテーマに、リスナーからのメッセージが紹介され、ビブリオバトルや生徒の手紙を書く活動について語られます。日常の中での小さな感動や発見が「さしいろ」に例えられ、教育の成果が広がっていく様子が伝えられます。エピソードでは、掃除中に出会った生徒との思い出が振り返られ、ディジュリドゥという楽器を通じて心のつながりについて語られます。手紙を通じて、その出来事が彼女にとって特別な意味を持っていたことに気づき、国語を学ぶ意義について考えが深められます。

冬の寒さと心の準備
どうもお疲れ様です、いかです。この番組では、高校の国語科教育をしている私、いかが、仕事のことや仕事以外のことを緩くおしゃべりしていきます。
昨日は雪がまた降って、もう3月19日なのに、まだ雪ですかと、早く暖かくなってほしいんですけれど、
今日も結構寒くて、ちょっとね、こたえてますね。
足がめちゃくちゃ冷たくなっているし、肩もめちゃくちゃ凝るので、さっきはマッサージ、オイルマッサージに行ってきましたね。
身体温まりましたよ。
明日からは、わりと暖かくなってくるという噂なので、ちょっとそういう春らしい季節が続く日を、私は待ち遠しく思っておりますが、その前にちょっと身体の調整をしたという感じでした。
皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
身体を整えたことも嬉しい出来事ですが、最近ね、他にも嬉しい出来事がありまして、なんとですね、
リッスンのメッセージ機能を使ってお便りをくださったので、今日はね、それを紹介させていただきたいと思います。
ラジオネーム、たかなさんからです。
いかさん、はじめまして。
はじめまして、たかなと申します。
どんぐりFM経由でこの番組を知り、初回からスポティファイで拝聴して最新回まで追いつきました。
私は学生時代から国語は苦手で、教育現場で働いているわけでもないのですが、言葉の面白さや授業の工夫が知れて興味深く聞いています。
特にビブリオバトルを授業に取り入れた話は、こんな授業を自分も受けてみたかったなと思いました。
また、ご紹介されていたビアリストックスを聞いたら、とてもよくて気に入っちゃいました。
察し色をヘビロテ中です。
ご紹介ありがとうございました。
今後も配信を楽しみにしています。
お仕事大変かと思いますが、お体にお気をつけてお過ごしください。
それでは。
ということで、とっても丁寧で嬉しいお便りをくださいました。
たかなさん、ありがとうございます。
そうですね、どんぐりFM経由ということで、
以前、夏目国リッスンの良さを説明するという名前だったかな。
その回で、こちらのポッドキャスト番組も紹介していただきまして、
どんぐりリスナーさんの中で聞いてくださった方がちょこちょこいらっしゃったという感じだったんですが、
たかなさんもそのうちの一人であるのみならず、
なんと全ての回を聞いてくださっているというね、
ちょっと物好きという感じですけれど、ありがたいですね。
まずそうだな、ビブリオバトルを印象に残った話としてあげていただいていますが、
そうですね、生徒たちにとっても割と印象に残っている授業だったみたいです。
というのも、学期末に授業アンケートを取ったんですけれど、
そこに挙げている生徒が割と多かったです。
実は、ビブリオバトルはまだ続きがあるんですよね。
まずこのビブリオバトルのことを一応ざっと説明しておくと、
2学期にね、現代の国語の授業の中で、もしもシェア型書店の店主になったらという単元をやったんです。
単的に言うと、おすすめの本を紹介するっていうビブリオバトルをやったんです。
その設定として、もし自分がシェア型書店で本を置くよということになって、
その反則イベントをね、ビブリオバトルをやるっていうことになったら、
どういうふうにやりますか、みたいな設定にしたんですよね。
その授業の中で、例えば話の展開の仕方とか、あるいは話し方とかを指導したんですよ。
最終的には内容とか話し方が優秀だった子の本を、地域の本屋さん、シェア型書店に実際に置いてもらえる、展示してもらえるよっていう地域連携的なこともやったんですよね。
そういう授業がありました。
その展示とかも終わった後ですね、12月、2学期の末にですね、
学校の中の行事として、学習成果発表会っていうのがあったんですよね。
この行事はいろんな科目の授業の成果がね、そこで発表されるっていうやつで、
現代の国語からも発表者を2人選出して、全校生徒の前で本の紹介のスピーチをしました。
体育館のステージの上で、他の科目の発表者たち基本的にはみんな円台に立ちつつ、スクリーンにスライドの資料を移して発表してたんですけれど、
でもビブリオバトルはそういうスライド資料とかありませんので、
スクリーンに何が映っていたかというと、自分がスピーチをする様子ですね。
まあ私がiPadのカメラを構えて、2人が喋ってる時にね、
それをスクリーンにリアル中継、リアル中継?
中継するっていうスクリーンに映すっていうことをしていました。
まあこれはねかなり緊張したんじゃないかなとは思うんですけれども、
2人ともね堂々とやってくれましたね。
で、まだあるんですよ。学習成果発表会終わりました。
それ12月です。
で、今度は学校を飛び出して地域の小中学生とその保護者の方が見に来る、
その地域の発表会みたいなものにも学校の代表として出ることになりました。
すごいですね。なんか広がってるんですよね。
これはねまだ終わってなくて、もうすぐねあります。
なんかね午前はその各学校の発表会で、
午後は座談会っていうのもあって、
小中学生の質問に高校生が答えるんですって。
あらかじめね質問が送られてきてたんで、
そのうちのね高校の2人にも今その回答を考えてもらっているっていうところですかね。
準備中です。
2人ともねしっかりしてる子たちですし、
2学期末に学校、全生徒の前で話して、
舞台度胸みたいなのもね少しついたかなと思いますんで、
次の回でもね自信持ってやってくれたらなと思いますし、
まあできると思いますね。
こうやってね授業でやったことが拡張していくっていうのは、
なんとも嬉しいことですね。
あれは割と準備も頑張ったっていうか、
狙いをしっかり持って探検のデザインも工夫したんですが、
まさかねここまで続いていくとはね思っていませんでした。
はい、ということで、
ビブリオバトルは今そんな感じです。現在地ここですみたいな話でした。
生徒からの手紙と感謝の活動
それからあと、なんだビアリストックスの話をしてくださってましたね。
高菜さんはサシーロがお気に入りということで、
あの曲ねいいですよね。
この曲は日常の中にあるちょっと心が動くようなこととか、
新鮮な体験、新しい発見とか、
感動、小さな感動とかそういうことの良さをね歌っているような曲ですね。
日常って本当基本的に変わり映えのないものというか、
朝起きて学校行って帰ってご飯食べて授業準備して寝るっていう、
基本それだけじゃないですか。
何の派手さもないし、原色じゃないですよね、色で言うと。
灰色っていうか、なんて言ったらいいの、のぺっとした感じじゃないですか。
だけどたまにそういう中でキラッと光るような嬉しい出来事や、
新しい発見とか、心動く瞬間とかあるじゃないですか。
まさにね、さしいろというメタファーと言いますか、
例えがぴったりですね。
そういうことが感じられる曲です。
なのでおすすめなんですけども、
このさしいろというタイトルから、
ちょっと私の最近のさしいろエピソードを話してもよろしいでしょうか。
ちょっと話させてください。
端的に言うとですね、生徒からお手紙をもらいました。
これは国語の授業の中で、
お世話になった先生に手紙を書きましょうっていう活動をしたんですね。
今、学年末講座が終わってから就業式まで、
授業は午前中までしかなくて、
例えば講演会とか休技大会とか大掃除とか、
そういうのをちょこちょこしてるんですけども、
その中に各教科の授業もちょこちょこと入っているんです。
国語も各クラス一コマだけ入ってて、
担当者の先生と、
ちょっとこの一コマだけ何します?みたいな感じで相談をした結果、
ちょっと単発でできる手紙を書くという活動にしたんですね。
せっかく国語の授業としてやるので、
友達に書くような、
砕けた、いつも書いてるような感じのものではなくて、
あれですよ、背景から始まって敬語で終わる、
時効の挨拶とかもね、
あるちょっとカッチリしたやつをやってみましょうってことにしたんです。
書き方、形式を勉強しましょうって感じでしたね。
ただ手紙で一番大事なのはやっぱり、
要件っていうか内容の部分ですよね。
なので今回はお世話になった先生に、
感謝の意を込めて書こうねっていうテーマだったんで、
その形式だけではなくてやっぱ一番大事なのは中身だよと、
思い出深い出来事、
そしてその時自分はどう感じたのか、
どんなことを考えたのかっていうのをしっかり書きましょう。
具体的に書けば書くほど、
読む相手は、もらった相手は嬉しいですよという、
そんな指導をしましたね。
でまぁみんな最初はね、
どうしよう誰にしよう何書こうみたいな感じだったんですが、
最終的には大体ね、
担任が多いですね。
担任の先生に書くっていう子が多かったですね。
あとはね部活の顧問とかかな。
でたまに教科担当の先生に書く子もいて、
で私もありがたいことに何通かいただいたんですね。
で、今回紹介というか話したい、
ある手紙についてちょっとあるんですけど、
嬉しかったんですよね。もらって。
で、その内容なんですけど、
ある日の放課後の掃除の時間での一幕を、
について書いてたんですよね。
楽器による思い出
でその子は、初めに掃除場所についてて、
で私もそこの担当だったんでそこにいて、
で他のクラスメイトはまだ来てなくて待ってたんですよ。
でもなかなか2,3分ぐらい待ってても来ないわけですね。
まあ暇でしょ。もう待ってるだけ。
でも掃除一人で始めちゃって、
誰も来なかったら一人でやるっていうのもちょっとあれだから、
ちょっと待ってるわけですよ。
まあ暇で。
でその子は、その場所にある棚の中にある楽器を眺めてたんですね。
その楽器っていうのがディジュリドゥっていうので、知ってます?ディジュリドゥ。
あのオーストラリアの先住民族のアポリジニの伝統的な楽器なんですよね。
長い木の管みたいな形で、低くてブーンみたいな、そういう響きのある音が鳴るんですよ。
で私はね、あの真空ジェシカのラジオ父ちゃんで、
なぜか川北がその、川北めっちゃ呼び捨てにしてるけど、
川北が吹いてたんですよね。
なんか買って吹いてたんですよ。
何をソースにしてんねんっていう感じなんですけど、
そこで音とかも知ってたんですよ、そのディジュリドゥの存在もね。
いや違うな、もっと前から音は聞いたことあったな。
あの私めっちゃ前にオーストラリアに家族で旅行に行ったことがあるんですけど、
吹いてる人いたわ、今思い出したな。
まあいいやとにかくね、とにかくその子がそれを眺めてたんで、
その子に私話しかけてみたんですね。
これ聞いたことある?ディジュリドゥの音、聞いてみる?って言って、
ちょっと私ももう脳内にはちょっと半分川北が吹いてるところをこう思い浮かべながらね、
面白半分でちょっと尋ねてみたんですね。
で、その時私iPhone持ってたんで、YouTubeでそのディジュリドゥって検索して、
2人でその演奏をほんの少しの時間なんですけど、聞いたんですね。
で、その生徒は普段から物静かで感情全面に出さないような感じのクールな感じの子で、
動画見てる間もふーんみたいな、ちょっとなんて言ったらいいんだろう、
こう全面にめっちゃ笑うとか、へーとかめっちゃ感動してますみたいなのは見れないような感じで、
どっちかっていうと私の思いつきに付き合ってやってるぐらいの感じなのかなとも思えるような、
そういう雰囲気だったような気がしますね。
そういう出来事があったんですよ。ずいぶん前なんですけどね。
手紙から学ぶ意義
で、手紙の話に戻るんですけど、手紙の中身ね、なんて書いてたかっていうと、
先生は掃除でみんなを待ってた時に楽器の音を聞かせてくれましたよね、と。
先生にとっては何でもないことだったかもしれませんが、私にとっては温かな思い出として今も残っています。
ありがとうございます。
今手紙をそのまま読んでるわけじゃないんで、覚えてる限りなんですけど、
こんな風なことを書いてくれてたんですね。
これすごい嬉しかったんですよね。
この手紙を読むまで、この出来事を全く持って私は忘れちゃってたんですよね。
何しろね、これ1学期くらいの時期でね、結構前ですよ。
で、読んで、うわぁそういえばあったなぁ、みたいな。
急にその瞬間に引き戻されて、すっごい懐かしくなったし、
あとそんな些細な出来事を彼女はずっと大事に持ってくれてて、
で、今この手紙を書くっていう機会で、私にちゃんと伝えてくれたんだなと思うと、
私は覚えてなかったのに彼女の中ではすごい大事だったっていう部分が不思議だったし、
やっぱりそれを伝えてくれたっていうのが嬉しかった。
この温かな思い出として残っていますっていう言葉選びも素敵ですよね。
こういうことを経験するとさ、国語を学ぶ根源的な意義みたいなものに触れているような気もしますよね。
意義って例えば大人になって社会人として困らないように常識を身につけるとか、
あとは受験のためとか、いろいろあると思うんですけど、
やっぱり書くに近いところにあるのは相手と伝え合う、心を通わせるっていうようなことだと思うんですよね。
で、特に書くっていう行為っていうのは話すことと比べて時間がゆっくりと流れてますよね。
じっくり考えて言葉を選んだり構成したり、読み手のことを想像しながら紡いでいくわけじゃないですか。
もうその時点ですごい愛おしい営みな気がするんですけれど、
こういうプロセスを経て私のもとに届いて、
私はそれがなければ行き着かなかった点に到達して心を動かされたっていうことがあったわけじゃないですか。
こういうことを通して人と人との関係って構築されていくんだなと。
で、国語を学ぶことの意義っていうものの一つ大きなところにこういう部分もあるんだろうなっていうね。
国語の教員であることとか、子どもたちにこういうことを教えられる立場にあるっていうことを誇りに思ったし、
仕事してる中で行き詰まった時とかに立ち帰る場所にしたいなっていうふうに思いましたね。
はい、ということで結構長々と喋りましたけど、私の差し色エピソードはこのお手紙のお話でした。
はい、差し色ね、皆さんの差し色はありますか、どうでしょうか。
またもし私にとっての差し色みたいなことがあれば、高菜さんのようにリスのメッセージ機能を使って、
あるいはコメント欄とかにもちょっとコメントはね、みんなに公開されるような感じになりますが、
ぜひ送っていただけるといいなと思います。
で、あとはね星スターつけてくれるだけでもめちゃくちゃありがたいです。嬉しいです。
ということで今日はこれで終わります。ありがとうございました。
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