なので、よくね、パフォーマンス課題、どんな内容にしたらいいんだろうって迷うんですけど、
AIとか、今、生成AIで文章を作る子とかも出てきちゃってるから、
そういうのに対して、私たちは別に、そのAI使ってたから、評価0点ねってなかなか言えないというか、
見分けが完全につくわけじゃないから、
じゃあ、こっちの解かせる側の問題の内容を工夫しないといけないねっていうことになっているんですね。
じゃあ、どういう工夫をしたらいいかっていうのは、
生徒自身の経験とかに、その教材や理解したことを結びつけていくような、
それが表現されるような課題にしないといけないなっていうことで、
さっき言ったような、自らの生活の中で、政治的思考が必要になる場面っていうのを書く。
その理由も含めて書くっていうような内容にしました。
ただ、500字から600字ぐらいの論術なんですけど、
生徒たち、高校に入って、そんなたくさんの字を書いていない。
まあ、論理的に自分の考えとか、自分の理解っていうのを示した経験がないと思うので、
もう紙を配られた、プリントを配られた瞬間、もうどんびきで、
えー、みたいな、やばいこれは、みたいな感じの反応でした。
なので、すごいこう、生徒たちは、怯えてるというか、難しそうって最初は思ってたと思うんですよね。
で、しかも、その内容っていうのが政治?
もう全然生徒にとって、あ、身近じゃない内容。
なんで、その評論の内容を理解するっていうことも大事なんですけど、
いかに自分ごととして捉えられるような工夫を、こちらがしかけていくかっていうのも大事だなと思うんですよね。
なので、昨日は、途中ではあるんですが、教材まだ読み終わってもないんですけど、
ロールプレイという感じで、言語活動を導入しました。
それではまず、言語活動の紹介に入る前に、
教材がどのようなものだったかっていうのを、簡単にお話ししておこうと思います。
全体を通して、政治的思考にとって大切なことって何なんだろうねっていうことを話しています。
政治と距離が近いと、一見、ちゃんと政治に関わろうとしているっていうことで、
距離が近い方がいいんじゃないかって 思いがちなんですけれども、
筆者はそうではなくて、政治とは距離を取る必要がある。
距離を取ると、一見、政治が生きてこないように 見えるんだけれども、
実際には距離が必要なんだというふうに、最初に逆説的なことを言っています。
では、距離を取る中で、政治的思考を働かせていかないといけないんですけど、
まずは、政治というのは、さまざまな価値観に関わるものであって、
多様な価値観の間の調整こそが政治なのだ。
これを理解していくこと、理解することが、まずは政治的思考にとって大切だよね。
政治というのは、別に善悪を論じる場でもないし、
自分が一番正しいと思っている人がいたとしたら、
その一番正しい答え以外は、いらないよねっていう姿勢、
これもダメだよねっていうようなスタンスです。
それぞれの意見には、部分的な正しさがあるはずだから、
何も考えずに、ただ批判しているだけは 違うよねっていうような感じです。
もう1つが、他の人との間の距離を保って、
みんなが一緒なんだと考えないこと、これが大事なんだということも 言っています。
誰もが それぞれ違うということを ちゃんと 大事にしないといけないよね というのを言っています。
みんなが 同じものだと 捉えてしまうと、それは 一人一人の存在を 内側にしているとも言える。
そしたら 一人いなくなっても かまわない。
意見を 一人ずつ聞く必要が なくなってしまうし、
人と違った考え方を 抑制することにも つながって、
結局 その中にいる人は 自由を縛られてしまう ということになる。
最後に、政治というのは、利害関係が違う人たちことにする 生身の人間たちの対立というのが前提で、
そういう 複雑で 見通せない 不透明な世界の中に 政治はある というのを ちゃんと 考えておかないといけないよ ということも 言われています。
いろんな 意図しないような 動きの中で 政治の中での物事は 決まっていくから、
当然 その過程には 見えない部分 不透明さが つきまとう。
だから 政治的に 何かを変えようとするのは すごく 難しいんだと。
だから 単純に ここを変えたら 全部 変わるよね とか、すぐに 解決するよね というふうに 考えてしまってはいけない。
そんな 単純に 済む話じゃないんだと。
政治に対して 距離を取らないような人は 単純化して 取られてしまうことが あるんだけれど、
こういうのは 政治の営みの特質を 踏まえていない 考え方と 言えるよね というふうに 言ってます。
だから そういうことを 意識して 自ら 当事者として 関与していきながらも、
でも 政治には 距離を取っていくっていうのが 政治に対する 向き合い方だよね っていうようなことを 言っています。
こういう生徒にとっては 自分の生活と 切り離された 遠いことの話だと思って 捉えちゃうのかな っていう 懸念があったんですよね。
でも 一見 そうなんだけれど、実は そんな 日本の大きな いわゆる 政府 ニュースとかで見る 政府だけの話 だけなんじゃなくて、
実気なんだよ っていうのを なるべく 感じてもらえるように 言語活動をした というような感じでした。
その 言語活動は ロールプレイだったんですよね。
今から その ロールプレイの 内容を どんな感じで やっていったのかを 話していきます。
設定は 制服を 廃止する 原案が 出たと。
その 回避について 廃止するべきなのか 廃止しないべきなのか。
対立した場合 接中案は あるのか っていうのを 検討するために、
保護者 生徒 教員 あと 中学生による 話し合いが 行われます っていう 設定です。
代表 生徒だけに なっちゃうんですけど、 10名 前の方の席に 来てもらって。
他の人は それを 見ている っていう 感じなんですけど。
その 10名に 異なる 立場とか 背景とかを 与えて 議論を してもらいました。
最後に 感想を 書いた っていうような 内容ですね。
その 役割を もう少し 詳細に 決めています。
今から ちょっと 紹介を しますね。
まず Aさん。Aさんは 教員です。
制服は 時代遅れだ。
完全廃止 というのも 視野に入れて 個性を尊重する 教育改革を 望んでいます。
次 Bさん。この人 教員です。
自由を 与えることによって トラブルを 招く 可能性も 懸念している。
いじめとかも 着ている服が あまりに ボロボロだったりしたら ということ。
秩序と 安心という バランスを 重視している。
次 Cさん。Cさんは 保護者です。
制服に 縛られず 個性を尊重して 自由な 教育環境を 求めています。
子どもの 自由を 大切にしたい ということです。
次 Dさん。この人 高校生です。
親に 私服を たくさん 買ってもらう というのを 言いづらい。
経済的負担や 服選びの ストレスから 制服に 一定の利点を 感じている 生徒です。
次 Eさん。この人 中学生です。
この人は この学校の 制服に 憧れて 志望校を 選びました。
毎日 着たいと思っている。
伝統的な 学校の魅力を 保ってほしいと 思っています。
次 Fさん。Fさんは 保護者です。
この人は 忙しくて とりあえず 会議の結論を 早く出してほしい。
早く帰りたい。
なので 多少の妥協も やむを得ないと 思っている人です。
次 Gさん。この人 教員です。
感情的に Bさんの意見には 反発しています。
とりあえず Bさんのことが 嫌い。
だから Bさんに 反対すること自体が 目的化している という人です。
結構 無茶苦茶ですね。
次 Hさん。この人は 生徒会長です。
この人は 生徒たちの声を バランスよく聞きたい。
板挟みに 合いながらも 公平に 意見を聞いて 中立案を 探りたいと 思っています。
Iさん。この人は また 高校生です。
この人は 親が 制服メーカーに 勤務しています。
もし 制服が なくなってしまうと 家計に すごく 影響が出ます。
だから 制服完全廃止は 反対だと 思っています。
最後 Jさん。この人は 高校生です。
制服が 性別や体型の枠に 合わない というのを 嫌だなと 思っている。
制服というのが 囚われるものの シンボルみたいに 思っちゃっている。
だから 誰もが 快適に過ごせる選択肢 というのを 望んでいます。
こういう 10人分の 属性と 背景と 紙を配って
いろいろな立場を チャットGPTに 手伝ってもらいながら 考えたんですけど
それを配って 生徒に あくまで その役割を 演じるんですよと。
本当の 自分の 思っていることとは 別の ロールを 与えられる 可能性が あるけれども
あくまで この役を やってくださいね というのを 重々 言ってから 始めましたね。
最初に 私が 司会をやるんですけど 一周 それぞれの立場を 表明してもらって
その後 議論する というような 感じでした。
最初の 1,2分ぐらいは なかなか どこから始めたらいいんだろう どこから探ればいいんだろう というような感じだったんですけど
だんだんと 意見が出だすと それについて どう思いますか とかいうふうに 私がうながすと
割と 意見が ちょっとずつ 出てきて 会議が 活発化していった 印象があります。
格差とか いじめとかを 心配している 先生の立場が あったと思うんですけど
それに対して じゃあ いじめとかが 起こらないように するために
あるクラスは 制服ばっかりのクラス あるクラスは 私服ばっかりのクラス というふうに
クラスで 分けたら 差とかもなくなって いじめも 起こらなくなるんじゃないか という意見が出たんだけれど
これは 政党会長の立場の子ですかね バランスを取ろうとして 説中案を出そうとしたんですよ
だけど それに対して また反対意見が出て そうすると クラスの男女比とか どうなるんですかと
割とね 現実的な部分の課題を 挙げてくれた感じでしたね
また じゃあ それに対して 反対が出たから うーん みたいな感じになってたところで
お!と思うような意見が出ました
それは 自分の性自認や 体型に合わない服を着る 制服を着るということに
違和感を感じているという立場の 政党発言ですね
で その政党は 色だけを統一するなど 部分的に統一をするっていうのはどうか
っていうふうに提案をしてくれました
例えば 紺色の服っていうので統一すれば ある程度の一体感も出せるし
で 自分に合った形の服も選べる っていう感じでしたね
そうそう これは 私も なんかあんまり今まで 制服の議論の中では聞かなかったけれど
だけど すごい みんなが なるほどな と思えるような意見を言うなと感心していました
休み時間になって 観覧していた生徒が 私に話しかけに来てくれたんですよね
で すごい めちゃくちゃ考えたと
で 特に 誰々の 色を統一したりするっていう意見が めちゃくちゃいいと思った
さすが あいつだなっていうふうに思った っていうふうに話しかけてくれたんですよね
だから 見ている生徒たちにとっても すごい 思考を巡らせたりとか
この発言は特にいいよなっていうふうに 考えるようなものだったんだなと
そこは すごい良かったなと思いました
もちろん 議論をしている生徒も 自分の与えられた立場に沿った 発言をしようと心がけてくれたし
その中で 色んな立場があるんだなとか こういう意見も出るんだなっていう
決まっていくプロセスを体験してもらえることが できたんじゃないかなと思います
ということで この言語活動を通して 教材に対する あるいは政治的思考 政治に対する認識というか 理解を深めてもらいました
今回の単元は あくまで書くことの 資質能力を身につけさせることを 目標にした単元 授業でした
けれども 教材を扱うので 国語科の中では どうしても 読むことというか 教材に対する理解っていうのも 必要不可欠になってくる
ただ 私は目標が達成されるっていうことに 重きを置きたいので
読むことの読解の仕方に めちゃくちゃ時間を割くとか 誓読をするってことに リソースっていうか 実感をそんなにかけたくない
書くことの課題を ちゃんとできるようにするために いかにスムーズに そのテーマについて 生徒が実感できるかっていうのを考えたときに
今回の場合は ロールプレイという言語活動をすることにしました
あとは生徒は論述を進めていかないといけないので その書くということで気をつけないといけないこととか
こういう風な構成で書くといいですよっていうのは パフォーマンス課題にすでに文章で生徒に示しているので
その文章やルーブリック評価表を参考に ぜひ生徒にも今回のロールプレイの言語活動を活かしながら
課題を進めていってもらえたらいいかなと思います では今日はこれで終わります ありがとうございました