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2025-09-27 12:09

#140_MONO NO AWARE の音楽と逡巡

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MONO NO AWARE ワンマンツアー 2025 @梅田クラブクアトロ 行ってきた!

 

▼『異邦人』

琉球音階だけでなく、ところどころアラビア音階も紛れていますね。間奏もエキゾチック。

 

▼『走馬灯』

今月24日にリリースされたばかりの曲。MVでは周啓さんが棺桶に。死後の意識をも描き、よかったと締めくくる。救いの歌だと思った。

 

▼『言葉がなかったら』

とても共感できる歌詞。うだうだ逡巡してくれてありがとう。

 

#高校 #国語 #教員 #声日記 

サマリー

モノノアワレのワンマンライブに参加した方が、音楽の独特な音階やメロディーについて語ります。特に琉球音階やギターのエフェクターがもたらす広がり、そして歌詞の考察を通じて彼らの音楽の魅力を紹介します。

モノノアワレの音楽体験
どうもお疲れ様です。いかです。この番組では、高校の国語科教諭をしている私、いかが、仕事のことや仕事以外のことを緩くおしゃべりしていきます。
昨日はですね、モノノアワレというバンドのワンマンライブに行ってきました。 ということで、今日はそのお話をしていきましょう。
昨日ね、珍しく5時台に学校を出ましたね。 もうそんな日なんてあっただろうかというほど珍しいんですが。
で、向かったのが大阪梅田にあります、梅田クワトロですね。 で、今回はソウマトっていう新しいEPが発売されるということで、そのツアーでした。
いやー良かったですね。
で、最後の方ね、ボーカルのシュウケイさんが音気持ちいいって言いながら始まった曲があったんですけれども、本当に音気持ちよかったですね。
モノノアワレの音楽は、島の雰囲気をまとっているのが多いなと思います。
というのも、そのボーカルのシュウケイさんと、それからギターの加藤さんは八丈島のご出身でいらっしゃると。
で、まあその島生まれ育ちの方々だからなのか、独特の音楽だなと思います。
で、例えば音階ですね。 一般的によく聞く音階としては、ドレミファソラシド。
これ西洋音階っていうらしいですけど、ここからレとソを抜いて、ドミファラシドシファミドかな?
こうなると、なんか沖縄っぽくなりますよね。
これを琉球音階と言うそうで、まあこれ沖縄に限らずなんかこう島っぽく聞こえるというか、南国っぽい音楽になるんですよね。
私はこのモノノアワレの曲の中でも、イホウジンというのがね結構好きなんですけども、これもイントロは琉球音階のメロディーが高らかになっております。
しかもね疾走感があって、踊りながら走り出したくなるような感じですね。
この気持ち良さを作っているのは、今言った音階だけじゃなくて、例えばギターの速くて細かい動きだったり、逆にフワーンとした響くような音だったり、
あとは美しいコーラスも特徴的ですし、ずしんと響くね、ドラム、ベースドラムだったり、まあいろんな要素があるかなと思います。
あと最近のバンドって、あのシンセサイザーが編成にデフォルトで入っているのが増えてるなぁという印象で、
このシンセサイザーで音の幅っていうか、伸びやかで重層性のあるサウンドが作られているなぁと、最近のバンドの曲っていうのは多いのかなと思うんですが、
でも物の余れはシンセは入ってないんですよね。でもそれを思わせるような広がりっていうか奥行きがあって、
多分それはギターのエフェクターとか、エフェクターは音色とかを変える機械なんですけど、それで実現しているんだろうなと思うんですが、
4人編成のバンドでここまで遠くの世界に連れて行ってくれるっていうのはすごいなぁと思いますね。
ライブの感想とメンバー
で、あとライブに行ってより感じたのは、ボーカルのシュウケイさんの声の最後の方の響き方がいいなっていうことですね。
ちょっと細かいんですけど、ホールって言うんですかね、こうスーンと落ちていくような、空気に混じっていくような音の終わり方がたまにあるんですけど、それが素敵でしたね。
あと今ね、シュウケイさんの話しましたけど、メンバーに注目するならば、ギターの加藤誠潤さんが本当楽しそうで、
演奏しながら顔がすごく笑っていてというか、ほがらかに笑顔で見ているだけでね、こっちも幸せになれるような感じがしました。
で、昨日大阪のホテルに泊まってたけど楽しみでほとんど眠れなかったっていうふうにおっしゃってましたね。
それだけやっぱこう、彼らにとってライブっていうのは大事っていうか、生きる上ですごく大きなことなんだろうなぁと思いましたね。
で、あと物の哀れを語る上で外せないのがやっぱり歌詞ですかね。
特徴的だなぁとか好きだなぁと思う点が3つありまして、
一つが具体をきっかけにしている点、次に余白がある点、
で最後にずっと俊々していて、うだうだ悩んで考えて、別にこうだってシンプルな言葉で言い切らないんだけど、
なんか全体を見ると言いたいことが分かるし共感できるなぁっていう点ですね。
で例えば最新曲のそうまとうっていう曲があるんですが、これまざっくり言うと死ぬ時、
あとは死んだ後にお墓に入っている時にどんなことを考えているかっていうのを描写したような曲で、
もうこのテーマ自体がなかなかない視点だなぁって感じなんですけど、
冒頭の歌詞を紹介すると、
経済学部の経済学科、将来のために入ればよかった、アドバイスをちゃんと聞けばよかった、恋愛の色波を知りたかった、
こんな歌詞ですね。
でこれ一言で言っちゃえば後悔なんでしょうけど、それを後悔っていうふうに言わずに具体的な事例を列挙する形で提示している。
でそこからストーリー的なものは展開していくんですが、全然分かりやすいっていうわけではない。
とびとびにこれはこう捉えたらええんかなみたいな言葉の並びで、
このとびとび感っていうのは言い換えると余白で、私はこのすべてを説明しきらない余白のあるような詩が好きですね。
これは物の哀れに限らず、いろんなバンドの曲で見られるかなと思いますが、やっぱ物の哀れの曲もそうだなと思います。
あとはずっとうだうだ、俊々しているところですね。
例えば、言葉がなかったらっていう曲があるんですけど、これもねすごい歌詞好きですね。共感できますね。
1番では言わなくていいことと言わなくちゃダメなことを選んでいる間に、君は背を向けて、言葉がなかったら迷わず抱きしめたろう、手紙を読み返し泣く手間も省けただろうと言っています。
まあ、だからこう、もし言葉がなかったら良かったんじゃないか、みたいなスタンスで喋ってるっていうかね、考えてる。
で2番ね、2番では言葉にすることで醜くなることも言葉にしなければ忘れてしまいそうでっていう風に言ってて、
これは言葉にするっていうことが暴力的なことというか、醜くなるっていうことはもう前提で、でもどうしても言葉にしないと忘れてしまいそうで言葉にしちゃうんだよなぁ、みたいなことがこう描かれてて。
で最後、まあ大サビというか最後には、言葉に直したら嘘になってしまうとしてもギリギリのところまで表していたいんだというふうに、やっぱり言葉にせざるを得ないんだっていうようなことが言われている。
言語化とか分かりやすさっていうのが大手を振って歩いているこの現代社会でですね、こんなふうにウダウダ言葉にすることについて、迷いやぐねながらも考えてくれてありがとうっていう感じなんですよね。
言葉にすることの怖さや醜さっていうのを自覚しながらも、それでも言葉にせざるを得ない、それを諦めたくないっていう人間の心の底から分けがってくるような感情が迷いそのままに表現されていて、すごいいいなと思います。
で、他にもそういうね、ウダウダ迷いながらもがきながら、それでも進もうとしている曲がたくさんあって、そういう歌詞っていうか在り方自体が素敵だなと思うし、共感できるところが多いですね。
彼らの世界観を作っている主要な部分が、この歌詞っていうか、その歌詞の中に現れている姿勢とか思想なんじゃないかなと思います。
で、その昨日行ったライブのMCで、こういう人もいればこうじゃない人もいるし、っていうそういうことをずっと考えてきたんだと。
みんな明るくいてほしい。で、その明るいっていうのは、みんな同じ明るさで光ってほしいっていうことじゃなくて、それぞれのね、明度で明るくね、楽しんでみたいなことを言ってて、
まあ集計さんらしい伝え方だなぁと思いましたね。
結構いろいろ喋りましたけども、そんな素敵なバンドのライブに行ってきましたよというお話でした。
今回のツアー、名古屋もすがりますが、名古屋はもう売り切れてて、10月8日にある東京はまだチケットを買えると思います。
なんでぜひね、気持ちいい音、そして彼らならではの世界観に包まれてみてはいかがでしょうか。
まあ、あのツアーに行けない方もね、概要欄に今日紹介した「違法人」、「相馬と言葉がなかったら」の3曲のYouTubeの動画のリンク貼っておきますので、ぜひ聴いてみてください。
じゃあ今日はこれで終わります。ありがとうございました。
12:09

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