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2025-11-28 37:28

Ep.144 問題はどこにある?ままならなさへの向き合い方

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受刑者と相対する精神科医が書いた本、育児中の著者がケアについて書いた本。一見すると全く違うように思える2冊の本にも共通するテーマがありました。今回はその2冊を中心に、加害者とそうでない人を分ける境界線はあるのか、加害について反省するとはどういうことなのか、といったことについて語っています。


【紹介したイベント・場所など】


・本の虫のススメのrooom「本の虫の集い」
https://rooom.listen.style/p/honmusu


・ジャケギキ
https://jacketgiki-2025.com/


・アンティーク山本商店
https://www.antique-yamamoto.co.jp/


【紹介した本・日記帳】
・グウェン・アズヘッド(著)アイリーン・ホーン(著)宮﨑真紀(訳)「そして、「悪魔」が語りだす 司法精神科医が出会った狂気と共感の物語」海と月社


・Potter Style(編集)住木美優 (訳)「Q&A Diary : My 5 Years」海と月社


・竹端寛(著)「能力主義をケアでほぐす」晶文社


・向谷地生良(著)白石正明(聞き手)大澤真幸(特別寄稿)「向谷地さん、幻覚妄想ってどうやって聞いたらいいんですか? (シリーズ ケアをひらく)」医学書院


【よりぬき】

・夜逃げ書房の最近は?
・ジャケギギ始まったよ
・素敵な出版社、海と月社
・「問題行動」が起こる原因はどこ? 
・誰でも加害者になりうる

サマリー

本の虫のススメでは、生物学者の椿氏と書店員の佐藤氏が新しい書店のオープン準備について話し、内装や家具選びの楽しさを分かち合っています。また、ポッドキャストアートイベントや「ROOM」という新たなサービスについても言及しています。このエピソードでは、犯罪者の心理に焦点を当てた書籍「悪魔が語り出す」と、その著者アズヘッド氏の視点から、受刑者とのセラピーや人間性についての考察が展開されています。さらに、能力主義とケアの関係についても触れ、社会問題の根源に迫る重要なメッセージが伝えられています。このエピソードでは、統合失調症などの精神疾患に対する新しいアプローチや、犯罪者の再犯防止に向けた取り組みについて議論が行われています。具体的には、妄想の理解や社会との繋がりを重視する手法が紹介されています。

書店オープンの準備
生物学者と書店員のインターネットラジオ、本の虫のススメ。
本を偏愛する生物学者の椿と、書店員の佐藤が、本にまつわるあれやこれやをゆるっとお届けします。
今回も始まりました、本の虫のススメ。 佐藤さんが明るい。
いやいや、そう? 別にそんな空元気じゃないよ。大丈夫よ。
今日、放送、配信、リリース日が、11月28日でして。
いい肉の日の前の日や。
微妙やな。いいニヤの日。 微妙や。
なんの日でもない。なんの日でもないけど、まあいいでしょう。
おめでたい。 すみません。余計なこと言いました。
いいニヤの日。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
今日、ちょうど原宿の原門さんで、ジャケギキのイベントが開催されるスタート日なんで、もしかして行ってくださった方いらっしゃるかもしれないね。
12月2日まで開催されるんですけれど、
ポッドキャストアートイベントで、ポッドキャスト番組のジャケットが、原宿の原門を一部ジャックする形で、たくさん展示されている。
100番組以上ですよね。 そうですね。
きっと壮観だろうなと思って。
私たちもね、ドーンと出てますので、ぜひチェックして訪れていただけたら嬉しいです。
私たちね、ルームという新しいサービスも参加させていただいていて、
ROOMでルーム、Oが一つ多いサービスなんですけど、
それはサブスクの形で、ポッドキャストに応援できたりとか、
コミュニティを作れるみたいな感じで。
私たちもリスナーさんとの交流の場にもなったらいいと思って。
そうですね、あとリスナーさん同士も交流できる場所があったらいいなって思いもあって、そこに参加させていただいたので、
ジャッキー劇とROOM両方、このエピソードの説明の欄のところにURL貼っておくので、
ぜひチェックしていただけるととても嬉しいです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
ROOMの方もね、ちょっと遅い歩みではあると思うんですが、限定の音声配信とかもしていきたいと思うので、
ぜひぜひチェックしていただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
さあさあ、そんなような、ちょっとね、もう12月も差し迫って、年の瀬もちょっとね。
シワス?
シワス、シワス、シワスというだけあって、あっちゅう間に去ってしまうかもしれないね。
私たち今やっぱり本屋さんの準備してるじゃないですか。
私たち来年の3月公式オープンに向けて。
そう、それが結局いろいろ、まあどうしようかなって話をしたんですけど、3月10日にしようかっていう話になってまして。
オープンを?
そうそう、本オープンを。プレイオープンは1月頃に、1月中旬頃ぐらいにできたらいいねっていう話をしてるんですけど、
まあ本オープン、いろいろちょっと時間が結構ない中でやってるので。
あれですよね、やっぱりあと、ならし運転しながら。
そうなんよね。
で、やるべきこと。
こここうしたほうがいいなっていうの多分いっぱい出てくるから、まあ2ヶ月弱ぐらいならし運転の期間を設けて、で3月10日にグランドオープン。
グランドオープンってなんかすごい偉そうやな。
なんかかっこいいな。
正式オープン?
正式オープンしたいなって思ってる。
はい、する予定で、今動いています。
はい、横浜丹町っていうね、あの横浜駅の東急東横線という電車で1個隣に行った駅の徒歩を4分ぐらいのとこでオープンする予定ですので、
ぜひあの近くの方も、まあもし遠くの方も機会があったら遊びに来てほしいです。
ね、なかなかアクセスはいいので、横浜にもしご用事ある方とかについてで。
そうですね、ついでに来やすいかな。
来やすいかななんて思っています。
ちょっとね、狭いお店なんですけれども、私たちの思いとかギュッと詰まったようなお店にしたいなと思っています。
はい、どうぞよろしくお願いいたします。
どうぞよろしくお願いします。
内装と家具選びの楽しさ
というわけで、ちょっとねバタバタしてるんですよね。
そうなんですよ。そうなんですよ。
やることめっちゃない?
めっちゃ多い。やばいやばい。もうほんまになんかもううじゃうじゃ出てくる。
そう。
やることリストがほんまにやばいやばい。
そして当たり前やけど、すごい大変やんね、当たり前やけど。
でも楽しい楽しさなんですよ。なんか自分が望んでやってる大変さなんで、つらいよとかじゃないんですけど。
つらいよとかあるって。今日のエラーとかさ。
今日のエラーつらかったな。今日のエラーやばかったな。
今日、いろいろと仕入れに関する申し込みとか事務手続きとかがいっぱいあるんですよね、開業するときって。
それを2人でやってて、タトゥーさんが作ってくれた書類が、なぜか全部もう1回開けたらエラーエラーっていう謎の。
ワードファイルに表があって、もともとのひな形があって、それに全部住所とか細かい細かい項目を、すごい何十項目も埋めたんですよ。
それをそのまま送ったはずが、その1項目ずつに左にエラーですびっくりマーク、エラーですびっくりマーク、エラーですびっくりマークっていうのがもうずーっと貼り付けたみたいに書かれてて。
だからもう1時間ぐらい無駄になったね。もう慣れない作業をしたのに無駄になった。
まあそんなもんですよね、でもね、何やるにしても何始めるにしても何を続けるにしても、新しいこと始めるってそんな。
そういうやっぱ自分手続き系はきついね。
なんかね、しゃあないけどね。
そう、なんでそういうのと格闘車してる。
したりしてますね。
そう、でもあの物件も決まりまして、ちょっとこうどういうお店にしていこうかなっていう話をしたりして。
内装とか、やっぱり家具選ぶの楽しいね。
楽しいね、家具めっちゃかわいいの見つかったよね。
そう。
ちょっとレトロな、アンティークな感じの家具を。
ちょっと?めっちゃじゃない?
めっちゃやね、めっちゃやね。
すごくアンティークな雰囲気の家具とか、かわいい小物とか。
そうそう、壁紙とかも。
そうなんです、ちょっとね、とらわれましてね。
楽しみ。
そう、で、壁紙と床材と天井と、結構なんていうの、前にいぬきとかじゃないんで、完全に内装を作る必要があって。
ゼロからね、作る必要があって。
そうなんですよ。
だから全部自分たちで決めれるっていう。
逆に言えばね。
もあるんですよ。
お金と労力はかかるけど、自分たちでゼロからやれるっていう。
そうそう、そうなんですよ。
なので、結構選択肢が多くて。
いや、そうなんですよね。
すごいね、悩みながら、楽しみ悩みやね、でもあれは。
本当に本当に、ここの幅どうするとか、入り口をどういうふうにするとか、どういう導線にするとか。
まあ、書店オープンするときに、そういうアドバイスをする仕事もしましたけど。
まあでも、なんていうか、本当に自分自身がゼロから、あそこまでゼロからやることはなかったから。
そうやね、だって壁紙の色決めてくださいとかないやん。
ないからそう、それはそのご依頼する方が決めていく話やけど。
そうやね、ある箱の中でどうレイアウトするかっていう話やったからさ。
ね、でもすごく楽しい。
楽しいよね、リアル動物の森みたいな感じ。
本当に本当に、一生に一回ぐらいはね、お店をやるっていうのを経験してもいいのかもしれないですね、なんて思ったりします。
自分の城って感じやね、やっぱり私たち。
しかも驚くべきことに、私と佐藤さんのセンスがかなり近いの。
そうなんよね、驚くよね。
なんか、これちょっとみたいなのあんまないんだよね、なんか互いに。
これがいいなって言ったのが、なるから。
そう、壁紙もさ、これがいいっていうのが2人とも一致したよね。
そうそうそう、怖いよね、ちょっとね。
そうやね。
なんでやろみたいな。
なんかその、よにげしょぼうも、なんていうの、日本語?カタカナじゃない言葉、外来語じゃない言葉。
素敵な独立系書店さんって、結構カタカナのイメージ。
なんとかブックとか、なんとかブックスみたいなね。
そういうのももちろん素敵なんですけど、私たちはちょっとそうじゃなくて、もうちょっとこう。
なんとかどうみたいなね。
そうそうそう、なんかちょっと古めかしさっていうか、があるのがいいなと思ってて。
そしたら佐藤さんも独立になぜかそう思ってて。
そうそうそうそうそう、そうなんですよね。なんか落ち着く木の感じとかいいなと思ってたら、そういう感じがいいって、えーみたいになって。
いやすごいよね、ほんとすごいなと思って、それって。
だって本屋さん、本好きやったら、まあやりたいって思うのは、まあ結構自然な発想じゃないですか。
でもじゃあどんな本屋さんが作りたいってなったら、本当になんかそのスタイリッシュなホテルみたいな本屋さんっていうのも、
もちろん素敵で、そういう方向性も全然あると思うんですけど、なぜか2人は違ったよね。
ちょっとレトロな、大正風というかな空間で、ちょっと落ち着くような感じにしたいなっていうところが、なぜか共通しててね。
だからどんどん良しよね、なんか迷うことはいっぱいあるけど、これがいいっていうものに関してはブレがないというか。
そうそうそうそう。
東京でね、ある方が紹介してくださった素敵なアンティークの家具屋さんが、もうそれはそれはそれは素敵で。
あんなとこ帰られへん、もう最高やったね。
本当にありがとうございました、そのある方さん聞いてくださってるかなと思うので、ありがとうございます。
名前もしかしたら言ってもいいかもしれんけど、ちょっと。
聞いてみましょう。
そうなんですよ、もう本当にその方にも本当にめちゃめちゃ開業にあたって、いろんなことをお世話になりまして。
本当にいろいろもう教えていただいて。
本当にそのアンティーク家具屋さん、やばいね。
ほんまだ、なんか1平方メートル進むのにさ、20分以上かかるっていうか、1メートル進むのに20分以上かかるっていうような場所でしたね。
いやすごいね。
本当にアンティーク好きにはたまらないお店だったな。
ポッドキャストイベントの紹介
というか紹介してもいいかお名前は別に。
確かにそうやね。
アンティーク山本商店っていう、下北沢から歩いて10分ぐらいかかったかな。
15分ぐらいかかったかな。
の場所にあるお店なんですけど。
もう本当素敵、私たちのもう好みに、バッチリぴったり。
そうですね、もう結構ほとんどと言っていいぐらい、重機っていうのかな、そのお店に置く家具みたいなものについては、かなりの数をそのお店さんで揃えましたね。
ね、また行きたいね、でも。
いや行きたいね。
すごい本当に素敵で。
まだ今の時点では平台、中央に置きたいと思っている平台がまだ白紙あったりとか、結構ね。
綱渡りですよ。
かなり綱渡りなんで、空っぽのお店になってもらうような、ガランドウ、ヨニゲドウ、ヨニゲ処方じゃなくて、ガランドウに変えられる。
ヨニゲ語になっちゃう。
ヨニゲ処方、ヨニゲ、スタジメル前に。
あまり縄対を表さないように。
いや本当にしないとね。
本当に本当に。
密に行きたいですね。
ほんとほんと。
まあまあその平台とかを見に行きたいね、みたいな話をしてたりとか、はい、するんですよね。
まあ、なのでちょっとバタバタはしてますけど、そんな中本は読んでますか、椿さんは。
読む時間あんまないよね、正直。
あんまりちょっとない。
正直とかって、読書系ポッドキャストにあるまじき、感じですが。
そうなんですよ、あまりながら読んでないんですけど、そんな中でもちょっと読んですごい印象的やった本を一冊紹介したいと思います。
もうね、タイトルから印象的。
そして悪魔が語り出す、司法精神科医が出会った狂気と共感の物語。
司法ってどんな、法律の司法か、司法取引の司法ね。
犯罪者の心理とセラピー
そうそうそうそう。なのでその、刑務所とか、たぶん精神鑑定とかにも携わられるような精神科医の方。
刑事刑とかの精神科医ってことですね。
そうそうそうそう。の、グウェン・アズヘッド・アイリーン・ホーンさんという方が書かれて、宮崎真紀さんが役された本で、海と月社から。
おー海と月社、いい出版社さんやね。
もう名前が素敵ですしね。
私すごい好きな本というかダイヤリーというかがあって、海と月社から翻訳みたいな形で出してて、確かイギリスやったかな、どっかかでね。
そうですね、アメリカやイギリスで大人気っていうふうに記載があるので、そちらでもともと出てたもののスタイルのダイヤリーが日本語版で出されてる、海と月社で出されてるっていうのがあって。
ダイヤリーってどういうこと?日記?自分で何か書く日記ってこと?
そう、Q&Aダイヤリー、My 5 Yearsっていうのかな、っていうタイトルのようなんですけど、同じ質問を5回分同じページに書けるようになってて。
なるほど、毎年書いていくみたいな。
そうそう、だからあなたにとって大切なことは?とか例えばそういう質問があって、2025年はこう思ってたけど、2010年はこう思ってて、自分の変化が変わってるとか変わってないとか、そういうのが見られるっていうのがあるんですけど、それがね、すごい想定が可愛くて。
素敵やね、紺色字に金色の白押しみたいな。
白押しではないんですけど、金字の白押しっぽい印字があって、この本は表紙カバーがないので、そのまま本というかダイヤリーか、そのままの本体にそれが刷られてる、Q&Aダイヤリーっていうのが刷られてて、
文庫版に確か近いぐらいのサイズでコンパクトで分厚いんですよ。
だけどその、質問とかが結構ハッとさせられるような質問があって、すごい素敵です。まだ入手できそうなので。
全然知らなかった。それって本屋さんで売ってる?
本屋さんで売ってる?
私、ヴィレッジヴァンガードで昔見つけて買ったよね。
そういうちょっとこう変わったものが置いてあるようなものがあるかも。
4人処方でも置けたらいいかもしれないね。
ちょっとなんかそう、本っていう括りではなさそうやなと思って。
そうですね、そうですね。という本じゃない、ダイヤリーがおすすめですっていう話でした。
で、ごめんね、それで。
全然全然。そして悪魔が語り出すは、もうタイトルに結構書いて、副題のほうで書かれてる通りなんですけど、
犯罪者正聞の精神科医の著者のアズヘッドさんが、いろんな犯罪を起こした犯罪者ですよね、方たち。
それで刑務所の中に習慣されている方たちのセラピーを行っていった中で、
その著者の方が感じられたこととか、体験したことっていうのを、短編集というか、それぞれの受刑者ごとに書いてるっていうような本になります。
で、たぶん10名ぐらい扱ってるのかな。
なのでその、いっぺんいっぺんはそんなに長くなくて、そういう意味でもすごく読みやすいんですけど、
その、やっぱり結構その、犯罪の中でも、殺人とか重い犯罪を犯した人が結構、
この対象でとしてる、この本で扱ってる、その犯罪者の方は多いんですね。
なので結構その、はっきり言ってしまうと、まあ人によるんですけど、もう言ってみれば、これから出所する見込みがはっきり言って、まあないような犯罪者の人とかも。
無費帳駅みたいな。
そうそうそうそう。もう結構含まれてて、だから結構その、なんやろう、そもそもこの著者のアズヘッドさんがよく、一般の方から聞かれる問いとして、
加害者、そんな加害者と心をかよわす意味って何ですか?っていうところで、それは結構印象的な、あの言葉というか問いでもあるんじゃない?
なんか、結構この本の中でも、あの随所で語られてて、胸がまあ痛くなるんだけれど、
その、やっぱりそういう必要を感じない人がいる分野っていうのは、どうしても予算の削減の対象にどんどんなっていってしまうっていうのが、まあ万国共通で、あの財源が限られる以上。
で、あの公的な資金がやっぱり、その、まあ犯罪者の方がお金を払ってセラピーを自費で受けるというわけではないので、どうしてもそういう声とかが結構強くて、なので、結構この本を読むと、まあその、受刑者の方に変化があったケースをまあピックアップしてるっていうのは、
もちろん、あの割引って考える必要はあるとは思うんですけれど、やはりこれを通じてすごく感じるのは、まあ難しい問題ではあるんですけど、犯罪を犯した人も人間だっていうことなんですね。
だから、あの、この表紙が結構印象的な、あの、軟禁状の、あの、写真が、あの、表紙になってるんですけど、この軟禁状の、これ、あの、4桁のね、番号が、あの、正解というか、正しい番号になったら、悪っていうようなね、形の軟禁状が、あの、表紙なんですけど、これが、あの、全編を通じた比喩、比喩として用いられてて、
誰でも、この4桁、4桁か、まあわからないけれど、このダイヤルが揃ってしまうと、そういう犯罪というか、まあ人の道に戻ることをしてしまうのは、そういう瞬間だっていうふうに、あの、この著者のアズヘッドさんは、あの、考えていて、
で、その、じゃあ最後のダイヤルを合わせた原因は何だったのかっていうのを解きほぐして考えていくことは、その、一人のその、今、セラピストとして、アズヘッドさんが退治してる犯罪者一人の問題ではなくて、結構やっぱり社会的問題に深く深く紐づいていくものなんだよね。貧困だったりとか、虐待だったりとか。
能力主義とケアの関係
ちょっとじゃあ私の本をちょっと一つ、それでこう、ああって思った本があって、あの、全然違うねんけど、あの、トピックというか扱ってるものは、全く違うねんけど、えっと、まあ通じる部分があるなと思ったので、少し紹介させていただきたいと思いまして、タイトルが能力主義をケアでほぐすっていう本です。
著者が竹畑博さんという方が書かれている本で、小文者から出ている本ですね。
で、これの、まあ、この本はその、結構能力主義、ガリガリ能力主義みたいな感じで生きてきた作者さんが、育児をすることにあたって、子供が生まれたことで、全然子供って思った通りにならへん、当たり前やけど、急に病気になったり、急におえって吐いちゃったりとか。
そうやね、言うこともね、聞かないし。
言うことも聞かなかったりとかして、だからそういうこう、ままならないものに巻き込まれるっていう、でもこのことがケアっていうことってそうなんじゃないかって気づきがあって、で、だから能力主義とか成果主義っていう範囲内で自分は生きてきたんだってことにはっと気づかされて、まあそこでこう、ケアってなんだろうなっていうことをこう、考える。
すごくこれ良い本なので、これはぜひ読んでほしいなって思う本ですね。自分自身が思ってもなかった視点をもらえる本だったりするので、その本の中でですね、いろいろこう、教育現場の中で、この子は問題があるとか馴染まない子だよねとか、扱いにくい子だよってされてる子だったりとか、
あと精神疾患があることで子供のケアができないっていう状態なのに、まあなのにというかそういう状態で毒屋っていう風なラベルを張られてしまう人だったりとか、あと認知症があることであの、幻覚が出てしまったりして、そういう大声で歌歌っちゃったりとか、
幻覚が見えたことで人を巻き込んじゃったりする問題行動。鍵かっこつきの問題行動を、まあそういう風に起こす人の問題っていうのは個人じゃなくて社会にあるんじゃないかっていうことが書かれてて、その、そして悪魔が語り出すとすごく近しい問題意識だったりとか、提示をしているなっていうふうに考えさせられました。
あの、その、えっと認知症のお年寄りですごい大声で歌ってすごくまあまあ正直うるさくて困っちゃうっていう人に対して、えっと、かつてはその薬物を投与しておとなしくしてもらうみたいなことが結構あったらしいんだけど、まあそういうその、あの、わーって歌っちゃう人をよく見たら便秘だったみたいなことがあったりして、
その人は言葉とかでこう便秘で苦しいとかっていうのを訴えられない代わりにそういう行動を起こしてた。でその便秘の処理をこううまくできたら、その大声で歌うというのはなくなったっていうようなことがあって、
だとするなら、その問題行動はその便秘に気づいてない介護側が引き起こしたことなんじゃないのっていうことを言ってて、だからやっぱりその本人側にそれをあまりにも、まあそのいろんなケースを挙げてるんですけど、その問題行動を引き起こしている側じゃなくて、引き起こさせている状況にあるっていうことなんじゃないのってことをこの本は言ってるんですよね。
それはでもすごい本当に複雑な問題を解きほぐすっていう視点かなって聞きながら思った。
具体的な一つの例だから、誰かを責めるっていう話では、もちろん全然ないと思うけど、
例えばさっきののりこが言ってくれた、その介護側が便秘に気づかなかったっていうケースでも、多分介護側もそんなに人がいなくて、すごいたくさんの人を見なきゃいけなくてっていう配給があって、
給料も安かったりとか、全然保証がなかったりとかさ、でもそれもさ、社会側の問題であったりして、絡まってもう複雑に。
ほぐすっていうのすごく難しい。これが悪いんやって言ってしまえたら一番それが楽だけど、本当はそうなってないから。
だからすごいそれは確かにこの私が今日紹介したいと思った、そしてあとクマが語り出すにも通ずるテーマやなと思って、この本の後書きですごい印象的な言葉があったので、ちょっと読ませていただきたいんですけれど、
処罰をするよりも誰もが持つ人間性を認める方が人の心は遥かに良い方に変化するっていうふうに書いてて、処罰はもちろんその社会的な私たち生き物なので、その社会生活っていうのを円滑に営んでいくための法っていうのはもちろん必要なものなんですけれど、
じゃあその後、法を犯してしまった人を単なるはぐれもの、もう社会のお荷物としていくのか、それともダイヤルの錠がどうしてはまったのか、どういう状況があってその法を犯す道が開けてしまったのかっていうところにフォーカスしていくっていうのは、
その一人一人の個人の問題を超えて、本当に社会の問題になるので、その予算とか時間っていうのはすごくかかるけど、その効果っていうのはそのコストは遥かに上回るに違いないっていう、すごいある意味、この著者の希望を込めた言葉がすごい最後、あの結びで印象的で、
私もきっとそうだと思うし、そうであってほしいなという強い共感を持って読みましたね。
やっぱり自分はしないって、たぶんみんな思ってたんですよ、そんなこと。
でもやっぱり、いろんなことが重なったときに、それでも絶対にしないって、ずっと言い続けられるっていうのは、ある意味すごく恵まれたというか、恵まれたっていうとあれなんだけど、
まあ偶然であって、その偶然が違う方向に向いた人たちに対して、ただ除外するんじゃなくて、同じ人間であるっていうところに目を向けるっていうのは、私としてはすごく、もちろん被害者の方とかがいる中で難しい問題ではあるんですけど、その視点っていうのは共感を持って読みました。
ちょっと一冊だけ関連するのがあるので、少しだけ紹介してもいいでしょうか。
えっとですね、まあその犯罪者の処罰っていう意味でちょっと関係するなと思った本があって、直接はこれ主題じゃないんですけど、むかいやちさん、幻覚妄想ってどうやって聞いたらいいんですかっていう本があります。
むかいやち。
変わった苗字ですね。
そうですね、すごく変わった、えっとそうですね、3文字でむかいやち、むかうに谷に地名の字、むかいやちさんっていうお名前。
ね、初めて聞いた。
確かにかなり変わった方、変わった、珍しいお名前の方、むかいやち育吉さんっていう方が書かれてて、白石正明さんかな。
ケアを開くっていう医学書院の、ここでもホームスでも何度か紹介したんですが、方が聞き手になって、特別寄稿が大沢、なんて読むのかな、ちょっと読み方がわからないんですが、すみません、真実の真に幸福の幸で、
まさゆきさんかな、ちょっとごめんなさい、読み方がわかんないんですが、という方が特別寄稿されている本で、
まああれですね、統合失調症っていう、その幻覚妄想が出てしまうようなところのある病に対して、社会福祉の法人のベテルの家っていうのを、
何だっけ、降りていく生き方。
精神疾患への新たなアプローチ
生き方ですね、とかに関連する、社会福祉法人かな、社会、そう。
佐藤さんが昔紹介してくれた本もありましたね。
そうですね、ありましたね。その本に関わっているソーシャルワーカーとして、その向谷知さんがずっと携わっていらっしゃるんですが、
まああれですね、その幻覚妄想とか、統合失調症の幻覚妄想っていうのは、その相手のことを聞き入れちゃいけないよっていうのが、
通説っていうか、もう結構過去たるものがあったんですよ。
じゃないと本人の妄想とかがどんどんどんどん加速してしまって、現実に戻ってこられないっていうのがあったんですけど、
通説だったんだけど、それを結構このベテルの家は覆して、むしろそれってどういう感じなのっていうのを突っ込んで、
どうしてその、例えば、ヤマンバに襲われるっていう妄想をしてる人がいるんですけど、
なんでヤマンバに襲われるんやろう、なんでっていうか、その襲われることによってどういう良さがあるのとか、実は良さってあるのとか、
なんかそういうことを聞いたりして、むしろそのヤマンバって何人ぐらいいるのとか、そういうことを具体的に言っていくことで、
実は妄想によって社会がどんどん拡絶されてしまうやん、妄想してる、現実社会からいないっていう人に対して、
実はそれで受け入れてもらったっていう意識があることで、妄想が実は減っていったりとか、現実の社会に馴染んでいけるようになっていったりするっていう、
結構画期的な取り組みをされているところなんですけど、その方、その人に、刑務所に入っている人に対して、
どうしてそういうことをしてしまったのっていうふうに普通は聞いていくと思うんですけど、
なんでそんなことをしちゃったの、ダメじゃないかって反省を促すっていうふうになると思うんですけど、
どうしてあなたはこういうことをしたのかじゃなくて、
何を、どういうメリットがあったのって、あなたはそういう行動することでどういうことを実現したかったのかっていうことを聞くっていうようなことで、
なんだろう、じゃあどうしていったらいいのかっていうことにシフトしていけるっていうことが書かれてたりするんですよね。
だから、なんかこう、その、何だろう、やってしまったことに反省を促すっていうことだけが再犯防止には繋がらなくて、
自分自身、その再犯を繰り返したりしてしまう人に対して、自分自身で、ああこういうふうなことがあるから自分はやってしまうんやなとか、
なんかそもそも、重大な悪いことをしてしまってるって意識もない人もいたりして、
それに対して自分自身が動かしていける自分の責任だっていうことを、自分に分かってもらうっていうことによって初めて反省っていうのが促されるっていうふうに私は書いてると、
読み解いたんですけど、そういうことが書かれていて、
並大抵のことではないと思うんですけど、その犯罪を起こした人も被害者だったりしたりもして、だからって言ってやったことが、
なんか別にいいよってわけではないけど、でもその鍵が、鍵が、キーがはまってしまったら、自分自身もそうなるかもしれないっていう気持ちがないと、
なんかちょっと冷たい、冷酷になってしまうような気がして。
だから、どんどんこう、分断をするのよんで、
やっぱり連続だからさ、私たちの社会って、
平を隔てたからって、刑務所の中にいる人とつながりを立つことは、やっぱりどうしてもできないじゃない?
それこそ、交金を、税金をどうやって分配するかっていうのだって、私たちとのつながりだし、
その方の、つながりのある方とかも、たくさんいらっしゃるわけじゃない?
そう考えると、やっぱりその、もうあいつらダメだっていう、もう一回法を犯したから終わりっていうんじゃなくて、
もちろんそれは、真摯に向き合うべきことだけれど、その真摯に向き合うための手助けっていうか、
っていうのをする体制があんまりにないよな、なんていう風に感じながら読んだり、私もこの本してました。
なので、きっとそれもすごい興味深いというか、考えさせられる本なんだろうなと。
そうですね。でもこういうような取り組みをされているっていうことは一つ。
そして悪魔が語り出すもそうですけど、そういう姿勢を持っている方がいるっていうこと自体が救いになるんじゃないかなっていうふうには、私は感じましたね。
というわけで、ちょっと今回はね、重めな話題になったかなっていう、本のテーマ的に思いますが、
再犯防止の考え方
また引き続き楽しく聞いていただけると嬉しいです。
はい、では良い読書体験を。
良い読書体験を。
本の虫のすすめでは皆様のご質問ご感想をお待ちしています。
取り上げてほしいトピックも随時募集中です。
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本の虫のすすめは毎週金曜日17時に配信しています。
アフターファイブに読書トークをお楽しみください。
37:28

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