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生物学者と書店員のインターネットラジオ 本の虫のすすめ
本を偏愛する生物学者の椿と書店員の佐藤が 本にまつわるあれやこれやをゆるっとお届けします。
はい、今回も始まりました。始まりました。 佐藤さん、何がきっかけで書店員になったんですか?
その経緯みたいなね。
本が好きなのは、もちろんあったと思うけど、 私も本好きやけど、書店員にはなってないからさ。
そのへんの、やっぱりさ、職業として選ぶって、 結構ね、がっついのと違うからさ。
そうやね、そりゃそうやね。
あたりとかを、できれば本を絡めてお願いします。
本を絡めるのか?
本を絡めてもいいんやけどさ、 ここでなんか、キルケボール書くいけりみたいなのを入れつつ。
そんな高尚なことできないけど。
ちょっとどこまでたどるかなんですけど、 簡単に言うと、もともと私、大学が経済学部だったんですけど、
大学院に進んで、それが法科大学院って言われる、 弁護士さんとか、検察とか、そういう人になるための大学院に行ったんですよ。
だから弁護士志望だったんですよ、もともとね。
びっくりやね。
だけど、自分がすごくなりたいって気持ちで目指したというよりは、
本が好きだったりとか、いろいろ芸術が好きだったりとか、 絵が好きだったりとか、
そういうのが、もともと自分の中であったんだけど、 資格を取ってしっかりしないとな、みたいな感じの動機だったので、
足場がちょっと崩れてしまった時があって、
弁護士になったら絶対それはそれでやりがいがあって、 幸せな人生を送れるだろうけど、
本当にこれでいいのかなっていうのがあるしね、
そうやね、それはそうやね。
あんまり口がうまいほうでもないし、 弁護士になっても、やってきるかな、みたいなのもあったんですけど、
その時に、ブックオフで、
中古の本屋、古本屋さんですよね。
そうですね、古本の大手ですよね。
で、アルバイトしてたんですよね。
あ、そうやん!
知らなかった。
で、そこで、
それが、だから大学院。
そうそう、大学院の時に、ちょっと進路迷ってる時に、 アルバイトしたんですけど、
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その時に、あるお客さんで、
アマチュア無線の本を探してほしいんだけどって、
そのアマチュア無線の本が、なかなか新刊の本屋さんで、
マイナーなこともあって、見つからないっていうので、
えー、ちょっとあるかなーって、
ここから後、一緒に探した頃があったんですね。
で、一冊だけそのアマチュア無線の本が見つかって、
で、その本がそのご案内したお客さんにすごいかまって、
ああ、こういうの探してたんですよ、なかったんですよ、ありがとうございます、
めちゃめちゃ喜んでくれたことがあって、
で、そこで、
ああ、私こういう仕事がしたいんやーと思って、
本を作ってるのは人じゃないですか、
たくさんの人が本を作って、たくさんの人が届けてるじゃないですか、
そういうのでつながってる、
たくさんの人と本というものと人とつなげて、
喜んでもらえる、こういう仕事めちゃくちゃやりたいと思って、
で、それに近い資格、
ということで図書館司書の資格を大学院大学士にとったんですよね。
で、その後卒業して法律専門の図書館に就職したんですよね。
すごいね、私そんなの考えたらあるんやろうけど、
あるっていうのもそうやって聞くので知らなかったね。
だからすごい何がどうつながるかっていうのはわからないっていうか、
結構ね、そういう専門図書館だと職域?
そういうところで働いてた経歴がないと、なかなか採用してもらいづらいんだけど、
法科大学院にいて法律の組織があるかつ、
なるほどね、ニッチな組み合わせを持ってて、
そうそうそう、でそれがいい具合にマッチングできたっていう、
だから無駄になることは本当にないなって思うんですけど。
で、そこで何年働いて?
でもね、結構短かったんですよ、それが。
1年ぐらい働けないと。
すごい短くて、そうなんですよ。
なんかそのすごいブックオフで、
図書の資格をその後見てたら、
これこそ私やりたいことめっちゃマッチしてるやんと思って就職したんですけど、
結構その図書の仕事の内容の一つで、
プログラミングに近いような仕事内容が実はあって、
どういうこと?
いわゆるその図書館で検索したときに、細目?細かい?
細かい絵って書いて、細目。
図書の詳細が載ってるページをクリックしたりするとさ、
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目次の内容が書いてたり、厚さとか、
情報、書紙情報みたいなページがあるんですけど、
それを結構手打ちで入れてるところとかがあるので、
それがね、本当にすごいプログラミングみたいな。
タイトル書いて、そのタイトルの前後に暗角スラッシュを入れて、
暗角の行動を入れるんじゃないけど、そういうのに近い仕事があるんですけど、
すごいね、鮮密で細かくて正確な作業がなわけなんですよね。
まあでも、スラッシュが抜けてるから変になるとかそういうのはちょっと嫌っていうか、
好きな人は好きなんやねんけど。
そうそうそうそう。
完全に抜いてない。
そういうのはしんどいやろうね。
そういう細かくて手にならない人ってないんやけど、
本当に純粋に抜けてる。
もう半角でも全角でもどっちでもいいやんけーってなってしまうから私は。
本当に抜いてなくて。
わかるわかる。
わかるけど、のりこもそうやろし、私もそうやなと思って。
まあそれだけがもちろん理由ではないんですけど、
憧れて入った仕事やけど、なんかもうちょっと本の仕事にしたいなって。
ちょっとね、いわゆる図書館ともまた違う。
そう、それもあるやろね。
だから一般図書館か、あるいは一般的な書店に一回働きたいなって気持ちもあって、
ここで本屋さんに結びつくんですよね。
できるだけ大きい書店がいいなみたいな感じ。
大きい書店にこだわりはあんまりないけど、
書店とか本の流通とかそういうものがどうなっているのかちょっと勉強したいなって気持ちがあったので、
だと大型の書店の方がいろいろ勉強になるかなって。
取り継ぎとかは考えない?出版社とか。
取り継ぎっていうのがあるんですよ。
本と出版社の間にいる本屋さんのことなんですけど、
仲介をいろいろしてるんですよね。
取り継ぎっていう存在は私どうにも知らなかったので、
そうかもね。
だし、客が好きなんで、
直接お客さんと話せる仕事がいいなっていうので、本屋を選んだんですよね。
最初入社して、3ヶ月ぐらいで学習参考書の担当になったんですよね。
今だから言える話というか、贅沢な話ではあるんですけど、
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すごい内心に、なんでよりもよって学習参考書の担当なんだって思うよね。
私たちの本好きの中の本に入ってない。
正直言うと、まあまあ本の形はしてるからなんちゃいか。
なんでかっていうと、大学受験っていうのをすごく苦手で、
いわゆる受験のために勉強するのが本当に苦手で、
大学受験が終わった早々、もう本当に私、一生もう学習参考書なんて絶対見ないから、
よっしゃーと思って、開放やーっていうふうに、
まあね、贅沢な話なんですけど、でもその当時は本当にちょっとつらくて、
その受験勉強って、やだな、やだなって思ってたのに、
なんでよりもよって、こんな赤本にまみれるんや、
人生というふうに、
おかえりーっつって、
久しぶりだねー。
もう見たくない、忘れた、大学どんだけ学ぶあんねんか、
もう全然わからへんのか。
確かに、私は関西人やからね。
関西人やからね、受験のなんかね、中学校の受験のさ、
あ、わからんね。
名門校とかの温度感がなかったり、
3期とか3中とかにもかと思ったんです。
そうかしらね。
わからへんよね。
名門のお坊ちゃん、お嬢ちゃんが行くけど、
そんなに印刷屋高くないよね、とか、
なんかそういう学校独自のカラーみたいなのは、
全然わかんない。
あるらしい。
ある、ある、ある。
関西だとね、なんとなく、あーってわかるんだけど、
その辺がわかんなかったりして、
それで反動って結構確かに、
結構ローカルな業界や。
そうそう、そうなんですよね。
やっぱり自分の店の沿線の学校が売れたりとかするから、
全然大学でもどれが私立でどれが公立かがわからなかったりして、
神奈川大学って神奈川ってつくから、
公立やんと思うやん、神奈川県立大学かなと思ったら、
自立大学やったりとか、すごく難しいんですよね。
で、その学習参考書の担当は、あーみたいな。
よりにもよって悪縁やなーみたいな。
でも担当を持ちたいと思って入ったので、
その中で一生懸命やろうと思ってたんですけど、
なんかあるとき、中学校とか高校のときに、
出会った学習参考書が、すごい自分に合ってるものが見つかったらさ、
なんかそれでさ、例えば生物好きになったりとかあるやん。
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学校に先生に出会ったりとかあるやん。
同じやなと思って。
そしたら、やっぱり特に中高生って大事な時期の、
人生に関わってるような本との出会いを、
提供できてるっていうのと全然同じやなって思えて、
それでね、すごくようやく覚悟というか、
前向きにしたりとか。
前向きにはあったんですけど、
でもね、なんか心の底下にあった、
なんていうか、卒業したはずのあの分やな。
あいつらなんや。
っていうのがなくなったんですよね。
でも結果的に良かったなっていうふうには思うんですけどね。
結構じゃあ、中、高、大、全部見てみたら、
大学の学習参考書って何やった?
小、中、高。
いや何だから、小学校、中学校、高校?
小、中、高か。
ずれるよね。だってさ、一瞬分かんなくなるんだけど。
小学生が中学受験の参考書を。
あれあれってなるよね。
中学受験って誰がするんやっけ?
中学生がするんや。
最初で私もあれ?あれ?
え?中学受験って小学生だっけ?
分からへんみたいな。
レースにも高いって当たり前なんで。
結構本屋さんがすごく少なくなってきてるじゃないですか。
店舗数が。
自分が勤めてた最寄駅のところも、
もともと自分のお店含めて駅の近くだけで、
結構大きな書店があったらしいんですけど、
どんどんどんどんなくなって、
自分が勤めてた間に、とうとう最後の2つのうちの1つがなくなってしまって、
唯一、唯一その地域というか、
そう、本屋さんだったんですよね。
で、それを考えたときに、すごい責任があるなって思って、
特に学習参考書とか、あと児童書、
子どもの本っていうのを私は担当してたから、
それこそさ、この本屋さんで、
本に出会ったことで本が好きになったり、人生変わる。
子どもの大事な時代の文化を。
そう、文化。
この駅の、この街の文化を背負ってるんやっていう気持ちで、
やらなあかんよなってすごい思ったんですよね。
適当な線書とか、適当なお店づくりできないよなって。
確かに。特にやっぱりさ、小さい頃って、
お母さんもやっぱりちっちゃい子連れて遠くまで行くの大変やったりさ、
子どもも一人で行動できるようになっても、
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やっぱり電車鎮かかるし、定期の県内でとかで、
すごい生活の県内が狭い時期でもあるから、
その中でやっぱり街の本屋さんってすごい大変だよね。
いつも行くホームっていうか。
そうそうそうなんですよね。
思った以上にさ、自分の子ども時代の行動範囲ってすごく狭い。
大きくなるね。
大きなところ狭い。
ほぼ10分県内ぐらいしかないんじゃないかなっていう。
すごい遠いと思ってたら、スーパーがチャリで5分やったりとか。
そうそうそう。
だから本当にすごく大事だなって。
そこの中にあるところ。
そうなんだ。
今私本屋さんで直接勤めてるわけじゃなくて、
本屋さんを応援する係みたいな感じ。
ちょっと変わってるよね。
そういうことというか、相応してるっていうね。
新しく本屋さんを立ち上げる人に書店員というか、
大型の店舗でいろいろ仕事してきた立場から
ノウハウとかをアドバイスしたりするような仕事をしてるよね。
なんかね、ありがたいことに、
この前徳島の新しい丸と四角っていう本屋さんがあるんですけど、
最近オープンしたところ。
そこの売り場作りとかをダズさんがしてもらったりとか、
素敵なところなんだよね。
そうですね。
私は直接行ったことはないんだけど、
作品の話とか、あとおすいのおすいとか、
予約の先とか。
いろいろお写真とか拝見して。
ゲストホールスと一緒にやってるから、
そうなんだね。
泊まれる本屋さん。
すごいよね。
あと本当に行きたいんだよね。
もうちょっと脱線をしても。
なんか本読むのってさ、
けど自然の音。
カエルの声とかさ、
鳥の声とかがあった方が、
最高やん。
最高、最高、最高。
ちょっと草の匂いとか感じながらさ、
読むのがいいやんか。
静かすぎてさ、
私たちは東京圏に住んでるんですけど、
そういうところで読みたいなって、
本当に思うんですよね。
いいですよね。
そういうところなんだな、ここは。
って写真を見ながら、
勝手にね、カエルの声なんか聞こえてる気がしたり、
してるんですよ。
やっぱ生き物の気配がすごいするところなので、
いいところだね。
だからね、本当に、
本当に超微力微力の微力ではあるんやけど、
本屋さん少なくなってるとか、
紙の本がどうこうっていう話は色々聞くんですけど、
一方で、一人でやってる出版社の面白い出版社が出てきたりとか、
街の本屋さんで面白いところが出てきたりとか、
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してるっていう流れもあって、
そういう新しい本屋さんをやるっていう人に対して、
背中を押せるような、
そういうことができたらなと思って、
今はそういうような仕事をするんですよね。
やっぱりね、大手じゃないからこそっていうところもね、
あるんやろうかなね。
そう。
前の回でもお話ししたんですけど、
売り場作りってどの本を押して、
どの本を押さないかっていうところで、
やっぱ全然そのお店のパワーって変わってくるので、
そうなんですよね。
いい意味で、新しい出会いが起きるような、
そこの方へ行かないと出会えない本に出会えるって、
すごいこれからの時代の新しい本屋の価値だし、
やっぱり場って大事だよね。
オンラインだとやっぱりスマホで完結しちゃったりとかで、
自分の家から一歩も出ずに本が手に入るっていうのは、
いいことではもちろんあるけど、
実際の目的があって、
こういう本を探したいっていうのがある時に、
インターネット上でいう本を探すのって、
すごい便利なんですけど、
自分の思考回路にないおすすめっていうのを、
人が選書した本なのだと、
それができる。
やっぱりね、冊数が特に限られる中で、
っていうのもあるだろうし、
本屋はいいぞ。
本屋はいいぞ。
本屋さんはほんとに。
そうなんです。
もし本屋さんやりたいけど、
どう始めたらみたいな話があったら、
そういう答えることもあったらいいかもしれない。
ぜひぜひね。
さつのツイッターにゲームをください。
あ、そっち?
そっちでもいいよ。
もちろん番組でも。
お便りぜひお待ちしております。
という感じで今回お送りしました。
また次回もお楽しみにしていただけたら幸いです。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
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