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生物学者と書店員のインターネットラジオ、本の虫のススメ。
本を偏愛する生物学者の椿と書店員の佐藤が、本にまつわるあれやこれやをゆるっとお届けします。
はい、今回も始まりました。
始まりました。
今回は、夏の本屋さんの話をちょっと聞こうかなと思います。
前、何回かな、だいぶ前の回になると思うんですけど、本屋さんに行ったときに、本の表紙に透明のビニールがかかってるっていう、シュリンクっていう話をして、
それをつけるときに、熱で圧着というか、ひっつけるから、かなり機械が熱くなって、バックヤードは、夏は地獄みたいな話を聞いたりしたんだけど、
そういう夏ならではの本屋さんあるあるみたいな話とかって。
夏ならではか、まず、書店全体のイベントとしては、夏100っていうのを、もう結構20年くらいやってるのかな。
各社大手の出版社で、文庫本のフェアを。
言われてみれば、そうだね、あれ文庫本だね、確かに。
で、大掛かりな文庫フェアを組むっていうのがあって、やっぱりすごい売れるんですよね、あれって。
夏100フェアで、大体その帯を出版社もそれ専用に付け替えて、かなり大掛かりにやるんですけど、
書店員側としては、毎年、ノベルティに注目してるっていうか、ドキドキしてるっていうのがあって、
大体その、しおりとかそういうものが、買った人に付くっていうのがあるんですよね。
付くね、あるね。
それが結構毎年いろいろ変わるので、本に付けやすいやつとか、付けにくいやつとか、形状によって、これちょっとでかすぎやろとか。
なるほどね、なるほどね。
そういうのでね、配りやすさとかもあるし。
なるほど。
でも結構ね、毎年すごい各社凝ったのを出してて、
例えばちっちゃい内輪型の文庫サイズのしおりとか、ちょっと仰げる。
なんかでももらったような気がする。
何年か前にね、やってたりしたんですけど。
だからそういうしおりとかを、もう在庫ないよとか、その辺をバタバタバタバタ毎年こう、わちゃわちゃしてる印象がありますね。
季節によってっていうことで言えば、私はその児童書と学習参考書の担当してたんですけど、やっぱりその子供というか広く言えば子供がに関わる本って、すごい季節ごとのフェアっていうか、流れがすごい大事で。
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例えば入学入園。
もうなんか、人生と関わりがなすぎて忘れてたイベント。
でもそう、やっぱすごい大きいよね。
だからその時期は児童書だと、辞書が売れるとか、図鑑が売れたりとか、電気物のセットが売れるとか。
で、学習参考書も辞書はそうか、教科書に関係する本が売れたりとか、入学入園の関係の本が売れたりとかあるし、そういう感じで前もってだいたいその1年の流れでどういうジャンルの本が売れるかっていうのがはっきりしてるので、事前に季節ごとのフェアを注文書出したりして含むことが多いんですよね。
そう、だから前回だったっけな、で話したけど、課題図書、読書感想文とか自由研究のフェアを前もって出版社ごとに何個ずつ頼むみたいなのをやるんですけど、
結構その、私がいたところの会社だと、ちょっと早めに本を課題図書を出して、どの本が売れた、どの本が売れてないっていうデータをもとに。
課題図書ってさ、確かに毎年何か発表してるから入れ替わってるんやろうと思うんやけど、そんな売れ行き毎年変わるほどラインナップって変わってんの?毎年。
毎年全然違う。
全然違うの?知らんかった。
基本かぶらないようにしてるし、しかも課題図書に選定されるような本って、あんまりベストセラーにならないような本が多い。
例えばその、アマゾンで絶滅の危機に瀕してる動物がどうの、みたいな本って、あんまりその一般的にめちゃくちゃどんどん売れる本じゃないよね。
うん、なんか環境について考えようとか、科学の本とか。
そっか、いや、私課題図書って言われた時点で多分アレルギー出てて、子供の頃からすごい天の弱やから、だから多分読んでないんやと思う。
あー、そっかそっかそっかそっか。結構最近に出た本で、やっぱそういう教育に資する本みたいな感じのイメージが強くて、なんかやっぱり読めって言われて読むと楽しくないみたいなのが。
あってあんまりイメージが良くなかったんですけど、大人になってからその課題図書を読むと、結構すごいやっぱりちゃんとこう選ばれてる本やなって。
確かに、大人の願いがね、こもってるという見方もあるんやろうし。
そうやね、選定してる人がやっぱ本のプロの人が選定してるから、すごいちゃんとしっかりした内容で、筋も小説だったりしても面白い本が結構多いから、
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やっぱなんか先入観を持ってたらアレやな、ダメやな、損してるなって大人になってからは思うんですけどね。
まあまあとにかくそういう感じで、毎年全然ラインナップをゼロから作るので、だから売ってみないと売り行きがわからないというところがあって。
だからその、例えばこのAっていう本が、この試しでモニターみたいに置いたところで50冊売れたから、それを各店50冊置こうってやっても、いざ置いてみたら意外と開けない。
そういうのありそうやね。
逆にこっちの本、全然違うCの本がすごい売れるとか。結構難しいところではあるんですけど。
でもなんかそれでそのベストセラーじゃない本が、でもすごく売れるので確実に売れるじゃない。
確かに確かにそれにね、選ばれたら。
そう、だから出版社としてはすごいありがたいんじゃないかなっていう風には思うんですよね。
そうだよね。
でもね、そのね、フェアをね、だいたいまあ結構3ヶ月とかかな、4ヶ月とか前から準備したりとか、注文したりするんですけど、
1回ね、正月明けに出版社が夏休みの課題図書の、課題図書じゃない、自由研究の注文書を持って引き張ったことが。
そんなタイムスパンでやるの早すぎるよね。
さすがに早いよね。
さすがに早いよね。
早い。さすがに早いけど、まあでもそれはちょっと極端ですけど、でも結構1シーズンぐらいは早くに注文するから、
なんか自分で注文したのに、いざそれが来てみると、うわーって、なんじゃこりゃーってすごい物量が一気に来るから、
結構ね、シーズンごとにこう、あーってなるっていうのがちょっと特徴なんですよね。
夏以外のフェアって、秋冬春とかってさ、どういうのが典型的に組まれるの?
入学。
あ、春は。
で、その次が6月から課題図書なんですよね。
うん、なるほど。
で、夏休み、自由研究、で、秋だと、まあ、その合間に春の絵本とか春の本みたいなフェアとか組む、春夏秋冬の。
けど、それ以外だと、えっと、ハロウィン。
ハロウィン。
を、まあ10月前ぐらいからやり始めて。
ハロウィンの本ってそんなある?
あるよ。
ほんと?
うん。
なんも浮かばんねんけど。
あるある。
虚無なんやけど今。
虚無。めっちゃあるめっちゃある。絵本とかいっぱい出てるし。
ほんと。
ハロウィンのなんか行事の由来の本とかもあるし、なんかハロウィンにまつわるお化けの絵本とかもあるし、いろいろある。
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やっぱなんか、ハロウィンがあのイベントとしてすごいね、雰囲気で定着してるから。
私らの子供の頃ってやっぱそこまでじゃ全然なかったから。
なかったね。だから新しい本が。
うん。
ね、やっぱり。
結構ある。
クリスマスだね、それこそ。私らの頃から。
うん。
十分浸透してたけど。
してるけどね、そう。
ただその10月31日をもって、ハロウィンからだいたいクリスマスにガラッと入れ替える。
あ、そりゃ町もそうやもんね。
最近ね。
っていう感じですかね。
へー、なるほどね。
うん。なんで結構、ま、保育園なんかもそうだと思うんですけど、すごい行事ごとっていうのが密着。
密着?
密接にこう連携してるジャンルですね。
なるほどね。
はい、ま、えっと、で、また、あの、前回に引き続き、突然ですが、
せーの、お便り、むすむす。
はい、このちょっと、
狂気じみたコーナー。
狂気コーナーなんですけれども、このコーナーのコンセプトは、リスナーの皆様からいただいたお便りを紹介して、
それに対して私たちがおしゃべりをするというコーナーです。
なんですけれど、残念ながらまだ、
リアルなお便り。
リアルなお便りがいただけていないので、本日も、
イマジナリーリスナーの、
リスナーを。
私たちの妄想上のリスナーの方からの、
リスナーさんを呼んでますのでね。
お便りを紹介して、いろいろおしゃべりをしていきたいと思います。
はーい。
本日お便りをくださった、イマジナリーリスナーさんは、
はい。
くじらんらんさん。
くじらんらんさん。
東京都板橋区在住。
え、そうなんや。
なるほど。そこまでね、書いてくれはって。
寝り込んで、そうそうそう。
せって寝て。
せって寝てねな。
いつも楽しく拝聴しています。
僕はワンルームのマンションに一人暮らしなので、本はできるだけ電子書籍で購入しています。
ですが、お二人は結構紙の本を買われてるようですね。
電子書籍って全然使わない感じですか?
ちなみに僕は、漫画は電子書籍に完全移行しました。
電子書籍ってどう使ってるっていう。
あー、なるほどね。
私、旅行するのが好きだったりとか、移動して電車に乗ったりするのが好きなので、
すごい、とにかく機動性重視なんですよね。
なので、そういう旅先とかだと、電子書籍を持ち歩いて読んだりとか。
何で読む?iPad?
えーっとね、いやiPhoneかな。
あ、なるほど。
電話、携帯電話というか、スマホで読みます。
とにかく1gでも荷物を減らしたい。
なるほどね。
あ、旅先でってこと?いつでも。
いつでもでも荷物少ないよね。
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そうそうそうそう。結構手ぶらでね、出かけたりしてるので。
私はいつもなんかもう遠足に行くんじゃないかって言われるぐらい。
対照的よね。
そう。
どんどんどんどんなんか、ひそがれていった結果なんかこう、なんかハンドバッグみたいな。
え、それだけで旅行も行くの?
旅行行く旅行行く。
やべえ。
そう、ようになってしまいました、今では。
だから、そういう時に、文庫本、本当は紙の本で読みたいけど、
うん。
もうね、1gでも減らしたいので、電子書籍で読むかな。
普段は結構紙?
紙が多いですかね。やっぱりなんか、うん、安心する。
なんか手触りとかそういうのも感じながら、想定もこう楽しみながら読みたいので、紙が多い。
あの、なんか人によって多分逆だったりもすると思うんですけど、
私の場合その、紙で読んで、だいたい1回読んだらもう手放してしまうんですよ。
だけどその、電動入りしたような、もう何回でも読みたいみたいな本を電子書籍で購入してたりします。
ああ、それは私もある。
何回目かな、夏におすすめしたい漫画で紹介した、室星大二郎先生の著作なんかは、
だいたい両方持ってる、紙と電子書籍。いつでも参照できる。
どうですかね、電子書籍って皆さんどれぐらい使ってますかね。
なんかその辺も、ハッシュタグ本物で教えてもらえると嬉しいです。
結構なんか、若い人とかは電子書籍のイメージあるけど、どうなんだろうね。
いや意外と、まあやっぱ人による気はするかな。
私も、漫画はもうほとんど室星先生の作品以外は、だいたいもう、あんまりにやっぱ漫画って、かさばっちゃうんじゃないですか。
二十何巻とかあったりするから、さすがにちょっと置けないなっていうので、だいたい電子書籍かな。
でもなんか、漫画は基本的に、スマホじゃあんまり読みにくいので、見開きとかなんかやっぱり全然見えないやんか。
だからタブレットで基本的には読んでる。
絵の細かいとことか見たいしね。
そうそうそうそう。だから、本当はね、紙がいいなという思いは私はありつつ。
で、単行本というか、活字のいわゆる本は、普通、だいたいは、まあ、紙の本かな私は。
ただ、なんかサクッと読める本とかは、出先で、なんかそれこそ電車で読んだりとかするような、ちょっと短いエッセイみたいなやつとかは、電子書籍で読むことが多いかなって感じ。
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なんかそのさ、漫画、私、電子書籍便利なのわかってるんですけど、あんまり買わないようにしてるんですよ。
っていうのは、把握が私できなくなっちゃうのが嫌で。
把握?
そう、電子書籍って、まあ、無限に置いとけるやんか。
で、それがいいとこなんやけど、でもなんか自分自身がどれぐらい本をつんどくにしてるかとか、電子で。
だから、どれぐらいの本を持ってるかっていうのが、把握できなくなってしまうのが嫌やから。
そういう理由なんだ。
そう。
なんか意外な理由。
っていうのもある。
例えば、この本気になるなって思ったときに、電子だったらすぐにポチで買えるけど、でもそういうふうな買い方をしてたら、
でもそれはそう、私も電子書籍つんどく一冊もない。
そうそう、そうやね。
それはそうかも。
で、そのつんどくにしてしまうと、ずっと読まないまま、そういうのが100、200、300ってなる気がして、それがあってあんま使ってないっていうのもあるんよね。
なるほどね。
それは意識してなかったけど、言われたそうかも、私も。
だから、厳選して電子書籍を買うようにしてますかね。
なるほどね。
だけどその、コミック担当の違う人は、逆でその、電子書籍で基本は最初買うけど、好きな漫画は紙で買うみたいに言ってる人もいたし。
でもそれ、今私それにかなり近い感じかな。
そういう人が多い気はするかな、本好きの人とかだと。
あとあの、Kindle Unlimitedってあるじゃないですか。
あー、あれね。
あれをたまに契約して。
あ、そうなんだ。で、解約してみたいな。
そう、1ヶ月で解約とかして、1ヶ月間その、めっちゃなんか漫画読みたい時とかない?
あるあるある。
何かを、特定のジャンルをなんかすごい読みたい時。
あるあるある。
そういう時にUnlimited加入して、めっちゃわーって読んだりとか。
うん、私もUnlimited加入して、ジャリンコチン全部読んだ。
あ、いいねー。
ジャリンコチンいいよね。
Unlimitedなんや。
あるよ、あるあるある。
へー、ちょっと見てみようかな。
よきよ、よきよ。
できるだけなんかやっぱり、著者の方に還元したいなとも思うから、使う時にちょっとなんか、罪を犯してるみたいな気持ちに私はなるから、あんまりちょっと、
Unlimitedはね。
Unlimitedはちょっとね、積極的には使わないけど、使う、使っちゃうなー。
なかなかやっぱ、この経済というか、そういうシステムの過渡期だからね。
ちょっといろいろ、その、非地消費者がどうこうできるってわけではないけど、なんか最適な、というかより良い振る舞いってなんだろうなーとか思いながらね、考えたりもするわ。
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難しいとこやけどなー。
そうやねんなー。やっぱり誰にも読まれず死んでいく作品が、それによってたくさんの人に読まれる機会を得るっていうさ、側面もすごくあるし。
ハードル下げたっていうとこもあるしね。
そうやねー。そうなんだよ、そう。だから言い違いね、滅びろとかではないんだけど。
極端。
なかなかね、思ったり複雑な思いを抱えながら、特に私、絶版本の進める確率めちゃ高いので、
紙の本とか言いながら、もうお前が言ってる本ないかなーみたいな感じになってるかなっていう。
だけど、聞いてくれた方で、こういうの復刊してほしいっていう人が現れたら、
それ最高の流れ。最高すぎる。
そういうこともあり得るかもしれない。
夢を持ちつつ。
いいと思う、そういうの。
じゃあ今日は夏の本屋さんの話から、ちょっと狂気のまた。
このコーナーどうしていくかっていうのもちょっと悩んでるので、アイデアがある方はぜひ、
ハッシュタグホームスで、あのコーナー怖いよとか、
何もないご意見をお聞かせいただければと思います。
では皆さん、まだまだ暑い日が続きますが、引き続き体に気をつけて水分を取りながら、
良い読書体験を。
はい、良い読書体験を。
本の虫のすすめでは、皆様のご質問ご感想をお待ちしています。
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