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生物学者と書店員のインターネットラジオ、本の虫のススメ。
本を偏愛する生物学者の椿と、書店員の佐藤が、本にまつわるあれやこれやをゆるっとお届けします。
もう3月ですよ、3月。ねえ、早いね。年度末、皆さん忙しい時をお過ごしでしょうか。
ねえ、どうですか。未来の自分への。ちょっとね、収録とラグがあるので。
オーディオレター。オーディオレター。どうお過ごしですかと。
結構、私は年度末、慌ただしいタイプの仕事ですね。ああ、そうなんですね。
そういう人はね、多いんだと思いますよ。多分ね。
なので、ちょっとホッとする時間をね、本と一緒に撮れたりなんかすると、本当にいいですよね。いいですね。
別にホッとする本じゃなくてもいいけど、佐藤さん最近、面白い本とか読みました?
そのね、ホッとするっていう意味では、どっちかというとホッとする本なんじゃないかなと思う方が。
いや、別にホッとしばりないんやけど。たまたまね、読んだ本がちょっとホッとしばりじゃないけど、ホッとするっていう。
これ私の感覚なんでね、どう捉えるかあれなんですけど。
川上博美さんっていう小説家さんの本を最近2冊読みまして。
お名前は見かけたことがある。
さらっと紹介できるかと思うので、2冊ちょっと紹介しますと。
えっと、パスタマシーンの幽霊っていう本と、僕の死体をよろしく頼むっていう本。
なんか僕の死体をよろしく頼む、ちょっと重そうに聞こえるけど。
でも表紙がなんか、何やろうそれ、アジ?
アジかな。
なんかお魚が、死体か、お魚の死体が転がってる感じ。
死体なんかなこれ。
生きてる感じしないよ。
どうなんやろうね。
生きてる感じとはって感じやな。
いやけどね、上向きというか、何て言ったらいいの。
ちょっとでも市場に並んでるみたいな。
そうやね、見えるよね。
4匹ポンポンポンって、頭とお尻が反対になって、互い違いです。
4匹ぺとって並んでる。
並んでる感じの。
で、パスタマシーンの幽霊の方は、これ両方文庫版見せてもらってるんですけど、
アボカドやねこれ。
そうやね、アボカドやね。
のなんか、くり。
切り口。
断面。
断面が見えてるみたいな。
なんか統一感があるね、2冊並ぶ。
そうやね、まあ両方これは新潮文庫の本なので、
余計そのデザイン的にも統一感があるかなと思いますね。
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なんかね、すごく読み口がさらっとしてて、読みやすい本で、
そんなに、なんていうのかな、読んだ後にすごく嫌な気持ちになる本、
本てか、物語少ない、短編集なんですね。
あ、そうなんやね、両方とも。
両方20編ぐらい入ってるので、
結構短編?
うん、短いね。
そう、短い短編集の文庫版なんですよ。
結構すごい、ノンフィクションじゃないねんけど、
全部フィクションねんけど、
リアルにありそうな話の回もあるし、
小人が出てきたりとか、
ホロボックルが出てきたりとか、
妖精やね。
妖精さんやね、出てきたりする。
ちょっとファンタジーっていうか、
なんていうか、リアル寄りのファンタジーみたいな。
魔法とかそういう、ハイファンタジーとか。
エルフとか魔法とかドワーフとか、
そういうまでは行かないくて、
日常の中でポッと小人に会ったとか、
だからそういうぐらいのファンタジー性のある本、
本じゃない、物語があったりしますね。
これが同じ短編集の中に取り混ぜられてというか。
そうそうそう、そうなんですよ。
なんかね、すごい物語の切り取り方がすごく上手だなって思う感じで、
なんていうのかな、
そのある一人とかの人生の、
ちょうどその3日間を切り取ったとか、
そういう感じで、
この物語の前にもその登場人物の人生があるだろうなっていう、
その余白が想像できる。
でその後ろにも、
普通に日常が続いていったりとか、
いろいろ感じたりして、
その人が生きていくんやろうなっていうのが、
ちゃんと切り取られてる感じの物語なんですよね。
それは短編同士は繋がってるの?
繋がってるの。独立してる。
どっちだったかな。
パスタマシーンの幽霊の方では、
修蔵ちゃんっていう子、自分のことをゲイじゃなくてオカマって呼んでって言ってる、
オカマの修蔵ちゃんっていうキャラクターがいる。
修蔵ちゃんはどのぐらいの年齢?
多分20代ぐらいじゃないかなと思う。
それかもしかしたらもっと下なんかな。
中学生とか。
社会人ぐらい。
働いてる感じ。
働いてる感じの年かな。
修蔵ちゃんと安子っていう、
お友達の女の子が出てくるんですけど、
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女性か、出てくるんですけど、
その安子の後のストーリーとかも、
少し離れて入ってるんですよね。
じゃあ、2人のトリーマークじゃないけど、
住んでる世界の別の場所で起こった物語たちみたいな感じかな。
とか、ちょっと時系列が先の話とか。
安子っていう主人公が恋をしてるんですけど、
その恋してる、恋というか付き合って、
恋してる、ちょっと忘れちゃった。
恋してる相手と、その後結局どうなったかみたいなのが、
ちょっと違う物語で触れられたりとかしてて。
だから本当にこう、ずっとその人生が続いてってるんだろうなっていうのがすごくわかる。
し、なんかその物語の出てくる登場人物が好きになるというか、
いいなってこの人いいなって思った時に、
続きの物語が気になるやん。
そうだね。
それがちょっとこう、何編か物語挟んだ後に、
ふって挟まってたりして、
ああ、安子こうなったんや。
なるほどね。
っていうようななんか良さがあったりしますね。
で、後味は良いと。
基本的にそんななんか嫌な気持ちにはならない。
これ安心して読めるね。
うん、本ですね。
はい。
これは後味がいい話なんですけど、
いい話?
後味が悪い話っていうのを。
今のこの川上さんの2回は良かったけどってことね。
そうそうそうそう。
すごい後味が悪い小説を紹介したいなって今思い出したので。
生き生きとしてるでもさ。
好き?そういうの。
好き。
わかるわかるよ。
結構好きですよ。
それがね、11の物語。
パトリシア・ハイスミスさん書かれてて、
小倉たかしさんが訳されてる物語ですね。
全然知らんわ。
どういう話?
すごいね、不穏な話。
不穏?
これの序文でこういう話だよみたいなのを導入で、
パトリシア・ハイスミスじゃない方が解説じゃないけど書いてる序文があるんですけど、
そこにこのパトリシア・ハイスミスの本を読んだことで、
恐怖と不安っていうものが別のものだっていうことに気づいたみたいなことが書かれてて。
そうやな、言われたら別やけど、
自分の中でその感情の揺れるタイミングとかがどう別かって言われると確かにちょっと難しいかな。
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このパトリシア・ハイスミスのこの本は、
恐怖ではなくて不安について書いてるっていうことを言われてる通り、
読んでいくとだんだん物語が不穏な方向に入っていく。
これも11の物語とある通り、11個の短編集。
物語が入った短編集なんですけど、
すごいね、びっくりするような展開になっていく。
言えない。
言えない。
1点を見つめて佐藤さんが静止してるから、これは言葉を探してるけど、
ネタバレを避けるのが出てこないんだと思って。
言ってしまうと、せっかくの不安っていうものが。
特にそういう、聞いてないけど概要を聞いたら、そうなんやろうなと思って。
この本は出会い方が面白くて、
佐藤さんと?
そうそう、私がその本に出会った、その出会い方がちょっと、
本から出会ったとかじゃなくて、映画の中に紹介され、紹介っていうか、出てきた本だったんですよね。
なんていう映画?
パーフェクト・デイズっていう映画知ってる?
いや、知らない。
一昨年かな、2023年ぐらいに確か崩壊された映画で。
それはどんな話?
役所工事さんって俳優さんが、トイレの清掃員の役をしてるんやけど、
そのトイレの清掃員の生活というか暮らしぶりを描いた映画かな。
日常系みたいな?
でもない、日常系?
日常系って言わへんけど、なんかそのサスペンスみたいなのではない?
ではないかな。なんか淡々と規則的に過ごしていく毎日の中で、
ちょっとしたイレギュラーな出来事が挟まったりとか、
例えばその、一人で淡々と本当に正確に毎日をきっちりきっちり送ってるんやけど、
急にその、妹っ子が訪ねてくんやんか、
主人公の元に。
おじの元にね。
で、なんでかって言うと、妹、主人公の妹の娘なんやけど、
その妹、お母さんと喧嘩したっていうことで、家出して、
急に一人暮らしを仕掛けてくるみたいな流れがあって、
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だから淡々とした日常がザワザワってそういうかき乱されるようなところも書いてたりするんやけど、
基本的にすごいこうなんか人が死ぬとか、なんか爆発するみたいな、
大きい出来事があるわけではない淡々としてる感じかな。
なるほど、その中で出てきた。
出てきた。
で、その、妹っ子が、そのおじさんの持ってるその蔵書の中から、
随地の物語を面白そうって言って、読んで、
ママも好きやったって言ってるんやけど、
その中の短編で、スッポンっていう短編があるねんな。
で、スッポンの中の、
え、ごめん、著者海外の方やなかった?
あ、そうそうそう。
スッポン。
スッポン。
スッポン。
スッポン。
まあその、うーんとネタバレがない程度に言うと、
スッポンが、えっと、
その主人公の少年の家の窓あるところで、
スッポンがこうおるねんな。
で、あ、スッポンやんって思って、
こうちょっとウキウキするわけ。
珍しい生き物が。
するよね、私も家におったら。
ウキウキするやん。
する、スッポンが家におるから。
友達になれるかなって。
って思うやん。
思うんだけど、
でもそのスッポンは、
今日のご飯のスープにするために買ってきたやつやでって言われて、
そしてその少年がちょっとどうなっていくかっていう話なんやけど、
その映画のパーフェクトデイズの中で、
そのメイコさんが私を粗末に扱ってると、
そのスッポンに出てきた少年みたいになっちゃうよっていうセリフがあるんや。
だからちょっとその少年も、
なんか思わぬ方向。
またこう。
ボグボグね。
ハキボグボグ。
思わぬ方向にちょっと話が進んできて、
へーみたいになるっていう。
それはじゃあ、
映画の中ではネタバレされてるってこと?
されてない。
そんな少年みたいになっちゃうよっていう。
ちょっとじゃあ謎めいた感じ。
謎めいた感じ。
なるほど、なるほど。
でもその話の流れから、
たぶん飛行少年みたいな、
なんか悪いことする子供に私もなっちゃうよみたいな流れでは言ってる。
けどそれはなぜなのかわからない。
っていうので、
その映画の中で出てきて、
気になって、
読むことにしたんやけど、
でもその前に、
キャロルっていう、
別の女性同士の恋愛を描いた、
すごい素敵な映画があるんやけど、
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そのキャロルっていう映画を見てて、
また全然違うタイミングで、
ミシラの乗客っていう、
こっちはサスペンスホラーっぽい、
すごい怖い話なんやけど、
そういう映画を見てて、
でその映画の原作があるってことを知って、
それがパトレシア・ハイスミスだったっていう。
あの著者の。
著者のね、11の物語の著者の。
っていうのがあって、
そう思って、パーフェクトデイズに、
パーフェクトデイズじゃん。
パーフェクトデイズに、
そう、パーフェクトデイズだったはず。
パーフェクトデイズに、
そのパトレシア・ハイスミスの本が出てきたっていうきっかけで、
これは読まなあかんなと思って。
そういうなんか縁が重なるみたいなタイミングがあるよね。
あるよね。
あるあるある。わかる。
なぜか同じ本を3回続けてなんか、
耳するって感じちゃうんだよね。
そうやんね。
わかるわかる。
じゃあその読みどきが、
来たんだと思う。
来たんやね。
ミシュラの乗客もめっちゃ怖いからね、
すごいドキドキするけど、
あれはたぶんその、11の物語とかとも共通して、
ちょっと不安になる感じの話なので、
おすすめですね、あれも。
なるほど。
ミシュラの乗客は、
有名なテニスプレイヤーの主人公の男性がいるんですけど、
その男性が列車に乗ってる最中に、
いきなりその同じ隣の席に座った人が話しかけられて、
交換殺人をしないかって持ちかけられるんですよ。
なんかあれやね、サスペンスの入り方やね。
でやろ。
主人公の奥さんとの関係があんまりうまくいってなくて、
ちょっと別れたいなみたいな状況っていうことを、
乗客が知ってて、
その隣になった持ちかける方が、
妻を憎んでるから殺したい。
でも、当たり前だけどバレてしまうから、動機があるから。
お互いの妻を殺せば、
動機がないから。
動機がないから絶対勘定犯罪でバレないのではないかって言われて、
もちろん断るんよ、主人公は。断るんやけど、
でもその後にだんだん追い詰められていくね、主人公は。
殺人をせなあかんのじゃないかみたいな状況にだんだん追い詰められていく。
で、包囲網がだんだん狭まっていくので、
すごい怖くなってくるっていう。
なるほど。
まあ序盤の方やから言ってもいいかなと思うんですけど、
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その主人公の奥さんを殺しちゃうね。
あ、もう。
隣の乗客が。
実際に先に。
先に。
僕はやったよみたいな状況になっちゃうわけね。
そうそうそう、そういうことそういうこと。
次はあなたよみたいなね。
やったよねみたいな。
で、で、みたいな。
なるほどな。
感じになって。
まあそういうなんかいろんな方向から。
かしを押しつけられたみたいな感じにね。
そうそうそう、そう。
なってなんか身辺のところにこうだんだんその人が介入してきたりとかするっていう。
不気味な影がどんどんこう。
忍び寄ってくるっていう感じなんですよね。
だから11の物語もそういう感じで、
なんか最初は楽しそうにしてたはずの人がなんかどんどん気打ちに追いやられて。
これ死んじゃうんじゃないかみたいな。
なったりとか。
なるほど。
そう。
そうね。
不安な影がずっと濃くなって。
濃くなっていく。
みたいな。
なのであの最初に言った川上博美さんの2冊と全く真逆で。
ほんまやな。
どこごこ感が悪い本だけどすごい引き込まれてしまう本として紹介したかったです。
なるほど。ありがとうございます。
ありがとうございます。
じゃああの全然ここからまた転換して、
久しぶりにあのコーナーをやりたいと思います。
思いますって思います。
せーの。
お便りむすむす。
お便りむすむすはお便りを通じてリスナーの皆さんと楽しく交流するコーナーです。
今回はお便りを2つご紹介したいと思います。
はい。
えーとまず1つ目はラジオネームおだまんさん。
おだまんさんありがとうございます。
おだまんさんはあの以前もお便りいただいて。
はい2回目ですね。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
椿さん佐藤さんこんにちは。
すっかり本の虫のすすめが定番ポッドキャストになり毎週楽しみに拝聴しております。
先日の放送で私の推し本のミハルアイバスさんのもう一つの街が取り上げられて、
嬉しくなって思わずお便り書いてしまいました。
私がこの本を知ったきっかけは、
以前アメリカの作家エリン・モーゲンスターンさんの
鹿図書館の海というファンタジー小説を読んで、
これが好きな人はもう一つの海もきっと好きみたいなコメントを見かけて、
読んだらやっぱり好きだったというオチです。
カルビーノやカフカに通じる夢の中にいるような素敵な幻想小説ですよね。
文庫版が出ていると聞いてすごく嬉しかったです。
この文庫版の表紙も幻想的でいいですが、
実は単行本の表紙の方が好きだったりします。
街の中からサメがぬっと半分現れているシュールな絵になっています。
いつかこれを持ってプラハの街を散策するという野望を抱いてしまいましたが、
21:04
いつか実現できたらいいな。
この小説、生き物がたくさん出ているところも好きなんですが、
生き物の描写が印象的なおすすめの小説があったらぜひ紹介してください。
過去回もまだまだ追いついていないのですが、
これから楽しませていただこうと思っていますのでよろしくお願いします。
とのことです。
ありがとうございます。
通用便り嬉しいですね。
嬉しいですね。
もう一つの街はあれですよね。前、つぱきさんが言ってくれてた。
そうそう、チェコの作家で、それこそお便りにも書いてくださってたんですけど、
一応プラハの街が舞台になっています。
ただその現実のプラハの街っていうよりも、本当にこれ幻想的な小説なので、
ちょっとそのカーテンの裏とか、クローゼットの服の間とかから、
違うもう一つの街につながっていて、
そのもう一つの街と現実との街の間を主人公が行き来しながら物語が進んでいくっていうようなお話なので、
実際にそのチェコの風景っていうのもあるんですけど、そこに幻想的な色合いもあって、
非常に好きな人にはガツンと響く本だと思います。
なので、織田万さんとカルビノとかも好きということで、
だいぶ傾向が近い感じがして嬉しいななんて思いました。
もう一つの街の文庫版の表紙は、なんか瓶が透けてるみたいな青っぽい夜の街に透けてる。
で、その中に魚が泳いでるみたいな。
瓶にも見えるんやけど、内容とちょっと関連してて、一応銅像の中にそういう。
ああ、なんかそれ前も言ってくれてた気が。
そうそう、水の世界みたいなのがあって、その銅像が多分描かれてるかなって感じ。
しかし、長い間絶版されてて、それで今回というか去年の後半ぐらいに文庫化されたということで、
単行本版をすでに読んでらっしゃるというのが、さすが本好きという感じ。
織田万さん実は100回記念のイベントにも来てくださって。
来てくださってね。
お会いできてすごく嬉しかったです。
しかもホームスのTシャツっていうかロンティーかな?を着てくださってて。
すごい嬉しかったですね。
めっちゃ嬉しかったですね。
で、お便りの中で、生き物の描写が印象的なおすすめの小説があったら紹介してくださいというふうなコメントもいただいてるんですけど、さとゆうさんどうですか?
小説か。小説な。ちょっと考えていい?
24:03
あ、いいよいいよ。
椿さんある?
えっとね、有名なやつでパッと出てきて、ちょっと私も読んだのがだいぶ前になるんだけど、
イブセマス寺の三小魚がパッと浮かんだから。
生き物やな。
そうそう生き物やんか。あれは結構義画的に描いてるかなと思うんだけど、
成長しすぎて自分の住処から出られなくなった三小魚が主人公というかの物語。
で、ちょっとユーモアを交えてというかの話なんだけど、
なんだろうな、その三小魚だったらみたいなのを生き生きと想像できるようなすごい。
そういう話なんや。
うんうんうんうん。
へー。
三小魚が確か、私も読んだのがだいぶ前なんだけど、なんか三小魚の目で描くみたいな物語なんで、
ちょっとなんかその、ユーモラスで面白い話で、
だからその彼、三小魚の周りの他の生き物とかのその描写も人間の目というよりもちょっと同じ目線というか、
見てる感じでなんかすごいユーモラスで面白かったなーっていうのをパッと思い出したりしましたね。
なんかあんまり私もパッと出てこなかったんだけど。
あとはちょっとこれも有名どころになっちゃうんだけど、
えっと、しがなおや。
あーもう超有名な。
あの木の先にての冒頭のところで確か、虫がなんか窓辺で死んでるみたいな。
そんなあったっけなー。
確か、うんちょっと違ったらごめんなさい。調べてこいよっていう話だけど。
それのところのなんか、そこから主人公を確か深め、あの詩作を深めていくんだけど、
その虫の死骸を結構執拗に描写してたような記憶があって。
へー。
それのところとかが生き物っていうか死に物やけど、それがなんか印象的あったなーっていうの。
この2つがなんかこのお便りを見てパッと浮かんだ小説2冊かなって感じで、
あんまりなんか生き生きみたいな感じではない。
死んでるしね。
特に木の先はね、木の先にてはないんだけれど。
あとはその小説、小説ではない。
まあでも小説か。
小説も小説でないのも含めて、私がやっぱり生き物描写っていうので素晴らしいなと思ってる作家さんという意味では、
27:06
やっぱり石森美智子さん。
苦害浄土がすごく有名で、南多病のちょっと活動家みたいな、
そういう社会問題を捉えて、ある意味社会派みたいな捉えられ方も、
もしかしたらされてる方が多いかもしれない作家さんなんですけど、
彼女自身が南多の地で育って、
すごくその北条の海でいろんな生き物たち、蟹とかもね、すごい愛らしい様子を描かれてるんですよ、石森美智子さんは。
あんまり苦害浄土でっていうよりも、椿の海の木とか、
あとは彼女は詩人だったので、石森美智子詩集とか出てるんですけど、
詩の中とかで非常に親しみを持って、
あまり私たちが普段意識しないような、それこそ背骨のない生き物たちとかをですよ、
すごい愛着を持って、自然の中の一つの命として、
なんか美しく描き出してて、もうその当時の南多の風景が、ありありと水の冷たさまで浮かんでくるような素晴らしい描写なので、
あんまりその小説っていうよりも、石森作品っていうところも、私は思い出したりしましたね。
美智さんどうでしょうか。
そうなの、パッと浮かんだもので、小説というより自動書なんですけど、
ガマ君とカエル君っていうシリーズがあって、アーノルド・ローベルさんっていう方が書いてる本ですね。
多分見たらわかるんじゃない?知らないか。自動書とかも。
知ってる知ってる。見たことある。
ガマ君とカエル君のシリーズという通り、ガマとカエルの。
ガマガエルのガマだよね。
そうそうガマガエルのガマね。が親友で、2人は友達とか2人はいつもとか、なんかそういう本のシリーズで、確か4冊かな?出てる本があるんですよね。
で、それの話を思い出しました。その生き物って言っての描写がって言っていいのかわかんないけど、その絵が添えられてて、低学年向けの本なのでね。
結構イラストがあるんですけど、なんかそのガマ君とカエル君の様子が、なんかこうリアルすぎないけど、妙にリアルというか、カエルっぽさを失ってない感じ。
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足とか手とか、肩もその撫で方の感じ。
そうやね、感じとかね。なんか目がギョロっとしてる感じとか、口が横に大きい感じとか。
他のお友達とか出てくるの?
え、どうやって、出てきた気もするけど、ちょっと記憶がもう曖昧ですね。
かたつむりとか確か出てきたかな?
食べた?
いやいや、郵便物を運ぶかたつむりみたいなのが確か出てきた記憶がある。
それは原作はどういう方が書いてる?
原作って、その絵本の作者は日本の方?海外の方?
いや、海外の方。アーノルド・ローベルさんっていう方が書かれてる。
次のちょっとさ、eメールに対して英語圏やと、普通の郵便物の手紙のこと、スネイルメールとか。
あ、へー、そうなんや。
インオフンで言ったりするから。遅いやんかスネイルって巻き替えて、かたつむりって。
だからそれが運んでくるののメールみたいな。
遅いメールみたいな。
だからそれを踏まえてるんかなと。
多分そうやね。知らなかった、そういうことなんやね。
で、この作者さん、フクロウ君っていう、多分これも見たらわかるかなと思うんやけど。
目がね、すごく大きくてかわいい。フクロウの絵本っていうか、自動車かわいい。
かわいい。
フクロウ君っていうその。
カップがいいよ。
カップがいい。そう、作者の本も書いてたりするんで。
なんか動物とか生き物をすごく、こうなんか生き生きと描くっていう意味で。
まあその生態そのままではないけど、特徴を捉えながら、なんかワクワクする想像力の中で描いてるっていう意味では、すごく大人が読んでも面白い本じゃないかなと思います。
という感じで、また読書の参考などにしていただけると嬉しいです。
はい、嬉しいです。
小田まんさんお便りありがとうございました。
ありがとうございました。
もう一通、お便りをいただいているので紹介したいと思います。
ホームスネームトモちゃんからお便りいただきました。
トモちゃんさんありがとうございます。
ありがとうございます。
お里様、椿様という風に書いてくださってます。
この度はホームス100回突破おめでとうございます。
1リスナーとしてとても嬉しくお便りを書いている主題です。
私ごとですが、体調の問題でなかなか本が読めず、しょんぼりしてしまうことが多い日々を送っています。
ですが、お二人のトークを聞いていると、本っていいなぁとシンプルに思えて、本が大好きな気持ちを取り戻せます。
33:02
優しくて楽しい時間をいつもありがとうございます。
ここまで来たらマジラブ1000回を目指して突き進んでください。
歌のプリンス様の副題でマジラブ1000%というのがあって、それを踏まえてくださっているところが番組愛をまた深く感じるところですね。
嬉しいですね。ありがとうございます。
さて、勝手に100回記念?でおすすめ本を紹介させてください。
エイリヒ・ケストナー著 終戦日記 1945 岩波文庫の本です。
現代を直訳すると、45年を銘記せよ。銘を刻むの銘に印で銘記ですね。銘記せよ。
日記となり、ドイツの敗戦前後の日々を綴ったものです。
8分の1くらい読んで、辛くてやめようと思いましたが、坂より新一さんの役のおかげもあり、最後まで読みました。
ロシアのウクライナ侵攻が行われている中で書かれた解説文もずっしりと重い一冊です。
ケストナーがナチスにより作家活動を禁じられたのは1933年。
同じ年に発表された飛ぶ教室の前書にはこう書かれています。
賢さを伴わない勇気は乱暴であり、勇気を伴わない賢さなどはクソにもなりません。
世界の歴史には愚かな連中が勇気を持ち、賢い人たちが臆病だったような時代がいくらもあります。
この終戦日記を読む前と後では、ケストナー作品から感じられるものがガラリと変わりました。
一冊の本の持つ力を改めて感じる読書体験でした。
長くなりましたが最後までお付き合いいただきありがとうございました。
これからもお二人の読書ライフがキラキラと輝くものでありますようにとのことです。
いやー愛情あふれる文章で胸がいっぱいになりますね。
いやーありがたいですね。
すごいあの知識がすごいある方なんだなっていうのも感じる。
ねーあふれてる。教養というと軽いですが。
あふれてる文章で。
お勧めしていただいたケストナーの終戦日記1985、あ最近すぎ1945。
もうすごい、そうですね私ケストナーって実は読んだことないんですけど。
私もない。
ともちゃんさんはおそらく読んだことがあってでこれでまたその見方が変わったっていうのも
すごい読書体験として興味深いというか私も読んでみたいなというふうに思いました。
でこの株教室という本の前書きを引用してくださっている部分もすごく
36:08
そうですねやっぱり
考えさせられるというか
今の時代
だからこそこう
重みを持ってまた違うその書かれた当時とは違う重みを持ってまた
受け止め
られる
一節かなというふうに感じますね。
三村図書出版ってあの教科書とかそういうので結構有名な出版社が
飛ぶ教室っていう雑誌を機関誌なんですけど
年4回発行される機関誌出してて
これがじゃあ元の
元のケストナーの名作のから来てる
結構80年代から出てる雑誌で
今も出てるかな
結構児童書の文芸誌かな
ので結構有名な雑誌があるんですけどそういうところにもね影響を与えてたりとかする
本かなと思います
というところでですね
今日は盛りだくさんで
本当にお送りしました
友ちゃんありがとうございます友ちゃんさんありがとうございました
ありがとうございました
体調の問題でちょっとなかなか本が読めない中でも本が大好きな気持ちを取り戻せるというのはすごい私たちにとっても
嬉しい
言葉ですね
私たちもやっぱりねいろんな状況があって本を読めるときばかりではない
ですけどそういう
なんだろうリズムも含めて無理せず
二人の本好きとしてこういう感じで本当に生きていってるよっていうところをまた見てもらうのもいいんじゃないかなと勝手に思ったりしています
本をできるだけもちろん紹介はしていきたいしするつもりなんですけれども
それがねプレッシャーになったらやっぱり
良くないなと思うんですよ
二人らしく楽しみながらこれからもお送りしていきたいと思いますので本当にどうぞお付き合いいただけますと
幸いです
はい
というわけで
良い読書体験を
良い読書体験を
本の虫のすすめでは皆様のご質問ご感想をお待ちしています
取り上げてほしいトピックも随時募集中です
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本の虫のすすめは毎週金曜日17時に配信しています
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