生物学者と書店員のインターネットラジオ、本の虫のススメ。
本を偏愛する生物学者の椿と、書店員の佐藤が、本にまつわるあれやこれやをゆるっとお届けします。
今回も始まりました、本の虫のススメ。
もう6月19日ですかね、この放送は。そうですね、はい。
つゆまっただ中のはず。
きっとそうやな。じめじめじめじめ。
でも椿さんは、ずっとじめじめしてる状態だもんね。
そうそう、シンガポールと、たぶんだから、シンガポールと日本のさ、差が縮まってくるころですね。
そうですね。
気温的にもね、けっこう暑くなってるはずだから。
たぶん同じくらいか、もしかしたらシンガポールのほうが涼しいかもしれん。
最近の日本、ほんとに暑いから。
ほんとに、35度ぐらいがふつうになってきてるもんね。
みなさんほんとに、おからだをお気をつけて、本読むにもね、からだが第一やから。
最近、仕事の関係で本を読むことが多くて、
イラストの仕事をしてるんですけれど、
ちゃんと本にまつわるイラストを書いてほしいっていう依頼があって、
へー。
古典の、いわゆる古典の文学にまつわるイラストを書いてるんですよ。
だから、銀河鉄道の夜とかさ、
あー、もうじゃあ、ほんまに青空文庫とかに入ってるような、古典だ。
そう、変身、カフカの変身とか。
あー、変身いいよね。
いいよね。
私、すごく好きな本。
あーね、中学生ぐらいのときに読んで、好きだって言ってたような記憶がある。
ザムザがね、すごく、目になんか迫ってくるんですよね。
うんうん。
中学生のとき読んでたときは、
虫に変わってしまう人のままならなさみたいな、そういうものを私は感じてたんですけど、
今、もう1回読み返すと、家族側の混乱と葛藤みたいなものが書かれてるくて、
なんか、虫になった男の話っていうふうに捉えてたけど、
関係性も結構描かれてたんだなっていうことを思いましたね。
確かに、今読むとそうかもしれない。
最近っていうか、私も読み直したいなって、今タイトルを聞いただけで思った。
なんだっけな、何番かな、ちょっと忘れたんだけど、
うんうん。
表紙のイラストが、扉が少し開いて、何かわからないものが少し見えそうな、見えなそうな、みたいな表紙のなんか、
版があって、もうなんか名著なんで、本当にいろんな表紙で、いろんな形で出てると思うので、ちょっと今わかんないんですけど、
なんか、それのすごい不気味さみたいなのを、すごいよく覚えてるんですよね。
へー、なんかその変身で、その謎の何かの虫に変わってしまう男側の恐怖みたいなのもそうだけど、
当たり前だけど、家の家族が虫に、巨大な虫に変わってしまったら、
そしたら、何て言うんですかね、家族だから、家から追い出したりするわけにもいかないし、
でもなんか、家にそんな巨大な虫がいて、それが元人間だなんてことを、世の中に知られたらまずいし、っていうことで、
家族側の混乱っていうものが、結構リアルに描かれてるなっていうふうに思って、
確かに、絶対ありえない話なんだけど、もしこんなことがあったら、そうなるだろうなっていうのが、すごい生々しくて、
そう、だから、なんかね、主人公側の視点だけじゃない話だったんだなっていうのを、大人になって読むと、そこ思いましたね。
確か、あれじゃなかったっけ、違ったっけ、なんか、結構家の大黒柱っていうか、じゃなかったっけ、そのザムだって、
そう、そう、両親も結構年とってたりとか、仕事できなかったりとかして、
妹もまだ、ちょっと10代ぐらいなんで、働きに出るにはちょっと早いみたいな、
なんか、うん、それはすごい覚えてるな。
どうすんの?
なんか、男が虫に変身してしまった後に、家族が働きに出なきゃいけなくなって働きに出るんだけど、
その変化の様とかも生々しくてさ、
全然働きに出てなかった父親がすごい、働きに出るようになると、すごいパリッとした、働きに出てますみたいな感じの、しっかりものなふうに変化するよね。
だけどだんだん疲弊していって、それがヨレヨレになっていくみたいなさ。
めっちゃ読み直したい。
読み直して、ぜひ。やっぱり今読むと、全然また捉え方が違う気がする。
たしかに、きっとそうやと思うが。
でもたしかに、細部は忘れちゃったんですけど、
一人の男が虫になっていくっていう、そのセンセーショナルな、ある意味グロテスクなところ、
グロテスクな様子を描きつつも、やっぱり人間の心理とか、そういうのをすごい描き出したような記憶はすごいあって、
ザムザ自身も出し、周りも出し。
だからその、人間の心の動きの解像度の高さによって、
まあありえないことなんだけど、虫になるっていうことが、
リアリティを持って描かれてるみたいな、解策だよね。
本当に。
なんかその、家族との関係性によって、各家族の反応が違うっていうのも生々しくて。
主人公と妹はすごく、妹によくしてやって、世話をしてやってたりとか、仲良かったりしたから、
妹は結構、虫になってしまった主人公に対しても、結構尽くしたりするんだけど、
父親の反応と母親の反応はそれぞれちょっと違って、
またそれぞれの多分関係性をもとに、そういう反応してるんだろうなっていうのが、生々しいんだよね、すごく。
カフカーって、やっぱり生々しい不条理をやっぱり描くから。
シロとかもさ。
うんうんうん。ホームスで言ってたことあったよね。
あ、そうだっけ?そうかもしれない。
なんかもうぐるぐるぐるぐるして、で、やられてることは本当になんていうの、
シロにたどり着けないっていう話なんだけど。
なんかね、その生身のごつごつした手触りみたいなのが伝わってくるような描き手で、私はカフカー好きですね。
そうですね、なんか突拍子もない設定だったり、そういうものをうまく描く人っていう印象があったんですけど、
なんかむしろリアルなことを描くのが上手い質問やなっていう。
なんかこう、あり得ない状況設定だからこそ、余計に生々しさ、リアルさが浮き彫りになるような時だなっていうふうに思いましたね。
そう、だから名作とか古典とか言われてるもので、自分がかつて読んだものも、読み直してみるとまた全然違った印象で立ち現れてきて、なんかすごく面白いなって。
あんまり本を読み返すことって普段しないんですけど。
読みたい本いっぱいあるもんね。
そうなのよ。きりがないからさ、読み返してるとさ。
そう、だけど、当たり前だけど、読み返すとね、違った発見があって面白いななんて思いました。
私もすごい読み直したいなっていう気持ちになりました。
では、といったところで、今回もあのコーナー行ってみたいと思います。
お便り。
むすむす。
お便りむすむすは、お便りを通じてリスナーのみなさんと楽しく交流するコーナーです。
はい。
今回は、とうかさんから2通お便りをいただいています。
とうかさん、お便りありがとうございます。
ありがとうございます。
すごく本当に、本むす楽しんで聞いてくださってるんだなっていうのがすごくすごくすごく伝わってくる温かいお便り。
本当にありがとうございます。
ありがとうございます。
ちょっとあの尺というかの関係で、少し要約しながら読ませていただきたいと思います。
はい。
つばきさん、さつゆさん、こんにちは。とうかです。
おすすめの本を紹介させてください。
3月上旬ぐらいに本むすでつばきさんがカルビーノの冬の夜一人の旅人について少し触れられていたとき、私はとてもびっくりしました。
というのもその時読んでいた本の中で、まさしくその作品が取り上げられていたからです。
その本は、私の上海勇気。
勇気の勇は三随に遊ぶの信仰のない部分ですね。
に記録のキーで上海勇気。
洋子のほとりで本を読む。
この本は、中国の大学で日本文化について教鞭を取る筆者カシンさんが、
違法人として試行錯誤しながら過ごす日常を通じて、さまざまな本を絡めつつ、中国という国について考える日々を綴ったものになります。
カシンという名前はペンネームで日本の方だそうです。
この本に洋子さんが出会った経緯というのが独特で、
中国旅行をする予定をしていまして、それで雲南省を巡るツアーに行かれることにされたそうなんですけれども、
その事前知識を何か仕入れようということで、
本屋さん図書館に行かれて、この私の上海勇気が目に留まって読まれたということです。
これすごい読んでて、そんなにっていう感じだったんですけど、
私の上海勇気はこの本と出会えただけでも中国旅行を決めてよかったというぐらい良い本でした。
ということで、本当にすごい面白かったということで、
私も実はちょっとこれ気になってた本なので、ぜひ買って読んでみたいなと思いながら読んでいました。
この本の中でたくさんの本が取り上げられている中でも、
先ほどのカルビーノの冬の夜一人の旅人がも触れられていたということです。
私がすごい一番かなりめちゃくちゃ好きな本の一つとして、
何度か挙げさせていただいているイタローカルビーノの見えない都市っていう本があるんですけれども、
それについてもたくさん取り上げられているということで、
カルビーノってイタリア人なんですけれども、
被写は中国人の同僚の図書館職員さんから、
日本語訳じゃマルコポーロとフミライハンの対話の一端も理解できないだろうと言われてしまったというようなこともこの本で書かれているらしくて、
そういう翻訳と文学との摩擦というか、みたいなところを掘り下げているような本だそうです。
被写と一緒に読者の私も何度も頭がこんがりながら翻訳について考えていくと、
終盤で引用されるカルビーノの文学とはコミュニケーションを均質化するためのものではなくて、
差異を際立たせ、差異を土台としたコミュニケーションなのだという言葉にハッとさせられました。
毎度こんな感じの濃い話が23章あり、読んでいると頭がプスプスしてきますが、
音楽や食、お酒を愛する花心さんの文章は軽やかで、また章の構成もドラマティックで短編映画のように感じるときもあり、リズム感のある読み心地で楽しく読めます。
お二人もきっと興味深く読んでいただけると思います。私の2026年暫定ベストのおすすめ本です。
ということで、非常に読んでて、めっちゃこの本読みたいってなる熱いお便りをいただきました。
とうかさん、ありがとうございます。
ありがとうございます。
ちなみに、カルビーノの見えない都市は、よにげ書房がオープンして一番最初に売れた本なんですよね。
いやー、本当に思い出深い本ですよね。
私、そこに出てくる都市の一つのエウサピアという都市があるんですけど、架空の都市ですね。
その小説が好きすぎて、私会社を運営してるんですけど、会社の名前にもしてるっていうぐらい思い入れがある本なので、
それがよにげ書房で最初に旅立っていったっていうのはもうなんか、なんだろう、あんまり非科学的ですけど、なんかすごい運命的な、なんか。
事実は小説よりきなりって本当にあるんだなっていう。
そしてまた、カルビーノを通じて、またこうやって、とうかさんと不思議なクロスをできたっていうのは、すごい不思議な感じがします。
なんか、このとうかさんの熱が直接私たちにも伝わってきて、心を動かされるお便りでした。
本当に、ぜひぜひ読んでみたいと思います。
とうかさん、ありがとうございます。
ありがとうございます。
そしてもう一通、とうかさんからいただいているので、一緒に紹介させていただきたいと思います。
はい。
椿さん、佐藤さん、こんにちは。とうかです。
今回は本の話ではなくて、生き物の話をさせてください。
実は先日、私は先日千葉市にある中央博物館に行ってきました。
一通りの展示を見て、磯の生き物観察の展示コーナーに行くと、理科室風の部屋でその磯の生き物観察が開催されていました。
中央博物館の文館である海の博物館が企画する勝浦の海で行われる磯磯探検隊というイベントで採取された磯の生き物を展示しているとのこと。
テーブルの上にはウミウシ、ゴカイ、イセエビ、アメフラシ、そしてカイメンが。
最初にウミウシについていろいろ教えてくれた職員さんがそのままカイメンについても解説してくれたので、私はごくりという唾を飲み、カイメンス的なスカスカの話を振ってみました。
すると、「いい本ですよ。知ってる人が書いててとても面白いんですよ。」と返事が返ってくるではありませんか。
世界は狭い、名前は伺わなかったのですが、千葉のミウシに詳しい先生という時点で椿さんは察しがついたりするのでしょうか。
そうですね、もう名前まで分かってると思います。
たぶんね、前一緒の職場でいた方だと思うんですよね。
世間狭いね。
本当に。
それでその後もイベントとか、ちょっとしたシンポジウムとかでちょくちょくお会いしたりして、何年か前に千葉県博の方に移られたというふうにお伺いしていたので、
まさかまさかそれが、研究者界隈は本当に狭いんで、そこで椿さん会ったよとか言って言われても驚かないんですけど、まさかホームスとつながる。
そう思ってなかったので、本当に驚きながら読みました。
こちらの展示以外にも小動物展示室という、水の生き物とか蜂類を飼育しているスペースがあるらしいんですけれども、そこでの騒がにに詳しい職員さんから、
その隠蔽種、南の方に、この論文あったな、うんうんとか言って。
騒がにの一種類ってされてた種でも、
違う、もともとは一種類だと思われてたんだけれども、別種だってわかったっていうような研究の、最新の研究のお話を聞いたりとか、非常に楽しかったっていうようなことを書いてくださっています。
で、生き物ってなんてドラマティックなんだろうと思い、椿さんや千葉中央博物館で働く人々は、その魅力にずっと魅せられてきたんだなぁと思いを馳せました。
また生き物本特集もお待ちしています。というふうにお便りいただきました。
はい。
福岡さんありがとうございます。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
いや、ほんとこんなことってあるんだなっていう。
ほんとにね。
ねえ。
たぶん、予想?予想?印象なんですけど、
桃子さんってたぶん、もともとそんなに生き物に興味があったっていう方じゃないのかなと、
うんうん、そんな感じやんね。
ねえ、思っていて。
桃子さんが私の書いた本とか、あるいはポッドキャストとかを通じて、
生き物に魅せられた人間の目のレンズをこう、なんか眼鏡をかけて、世界を見てくれてるんだなっていうのがすごい伝わってきて、
なんか嬉しい、嬉しいっていう言葉でちょっと足りないんですけれども、感無量になりました。
うんうん。
やっぱりなんか、この本屋に行ったりとか、
ま、ホームスもそうですけど、
それのなんかこう、素敵なところって、自分で言うとあれですけど、
素敵なところって、なんかこう、自分の枠の外にあるものをこう知れるってことかなって思うので、
うんうんうん。
そうそうそう、なんか、そうですね。
この前も本屋さんに来た人が、全然生き物に興味がなかったんだけどっていう話をしてて、
でもここは生き物の本がいろいろあって面白いですねっておっしゃってくださってて。
ありがたい、嬉しいね。
そうそうそう。
でね、全然その、結構、椿さんの持ってた元蔵書を古本として並べてるので、
うんうんうん。
なので椿さんの持ってた専門的な生物の本とかも、とか図鑑とかもあって、
うんうんうん。
だからこういう本になかなか、この本屋に来なかったら出会えなかったって言って、
すごい喜んでた方がいらっしゃったりしたんですよ。
嬉しい。
そう、だから、やっぱりなんかね、こう知ってることを深めて知るっていう楽しさもありますけど、
知らない、興味のないことを広げてもらえると、なんかそれはそれでより楽しいと思うので、
なんか桃花さんがそういう風にして、なんかこうね、生き物だったりとか、
今まで興味がなかったことにも関心を広げるお手伝いができたんだったらすごく嬉しいです。
いやー本当に本当に、ポッドキャスター妙利に尽きますね。
本当にね、はい。
というわけで桃花さん、2通全然違うお便りありがとうございました。
ありがとうございました。嬉しく、読させていただきました。
また引き続き、本の虫の爪を楽しんで聞いていただけると嬉しいです。
そして私たちも、ぜひぜひ、私の上海雄起、読んでみたいと思います。
また読んだら、番組の方でもね、報告したいと思いますので、また楽しみにお待ちいただければと思います。
はい、ありがとうございます。
ありがとうございます。
それでは皆さん、良い読書体験を。
良い読書体験を。
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