梅雨入りと近況報告
生物学者と書店員のインターネットラジオ、本の虫のススメ。
本を偏愛する生物学者の椿と、書店員のさとぅが、本にまつわるあれやこれやをゆるっとお届けします。
もう6月も半ば、12日ですね、これのリリースが。そうですね。
実は1週間前ぐらいに撮ってるんですけど、現時点ではまだ日本は通入りしてないくて。
え、いやいや、あれやで、ニュースで見たで。あれ知ったっけ? 九州したって言ってたで。あれ、そうやったっけ?
情報にあれが。遅延が。
そうですか。関東はまだ通入りしてない。関東はしてない。してないよね。
そうなんやね。そうかそうか、通入りしてはいるけれどっていうとこですね。徐々にこれから。
そうやね、あの通前線というか、バイオ前線と一緒に通入りが始まる感じやね。そうですね。
あ、昨日やな。今6月5日に収録してるんですけど、6月4日に九州、中国近畿が通入りしたと見られるっていう発表があったみたい。
うんうん。じゃあこの収録が公開される頃には、結構日本全国で通入りが発表されてるかもしれないですね。
うん、関東もね、そろそろかもって感じですよね。
「窓ぎわのトットちゃん」との再会
最近さ、読んだ本があってさ。
お、何何? 実は、読んだ本というか、読み返した本なんですけど。
うんうんうん。
これです。
おー!佐藤さんが一番好きな本?
そうですね、自動書で一番好きな本かな。
よく名前をあげてくれる、あの本、書名と著者タイトルお願いします。
今あの、ズームで収録してて、椿さんにはちょっと画面越しに見てたんですけど。
そうですね、窓際のトットちゃん、黒柳哲子さんですね。
いやー、いい本ですよね。
はい、そうです。すごくいい本です。
なんか、これをでも読んだのが、20代前半とかだったのかな、ちょっとまだ東京に馴染みがないような時期に読んでいて。
なので、全然その地名とかがわかってなかったんですよ。
確かに確かに、結構具体的な地名出てくるもんね。
そうなんですよ。
で、その一番、最初の一行目に、
自由が丘の東京大嶺線の駅を降りたらっていうところから始まるんですよ。
うんうんうん。
で、その自由が丘っていう駅がどういう、なんていうか、場所のどういう駅がなんてことを子供の頃とか、全然知らないから。
そうやんね、そうやんね。私たち二人とも大阪出身なんですよ。
はい、そうだから。
だから、全然東京のこととか知らないから。
そうそうそうそうそう。そうなんですよ。
だから、なんて言うんですかね、その、海外とか、なんなら宇宙っていうかファンタジーの世界の。
あ、ファンタジーわかるわかる。
そうそう、なんか全然別世界の異世界の場所で行われてるようなことみたいに捉えてたん、当時はね。
そう、でも東京に来て、その自由が丘っていうような場所が、実際に自分も足を踏み入れて歩いたりとかして、その後に今回初めて読んだんですよ。
自由が丘っていうのが実際どういう場所かっていうのを知ってから読んだのが初めてだったんで。
舞台となった土地への訪問と親近感
ともえ学園っていう、あの、そのトットちゃんの舞台が確か自由が丘とかその辺なんでね。
そうそう、そう、ともえ学園が自由が丘のその、今は建物が変わってるんですけど、ピーコックっていうあのスーパーの今は、前は知識地だったところがともえ学園だったんですよね。
で、今建ってるかわかんないんですけど、石碑がともえ学園がここにあったみたいなのが、ピーコックが建ってた時期は建ってて、
その時期に私はそこに、聖地巡礼というか、行ったんですけど、
具体的にその、結構ローカルな地名が何個か出てきて、でその。
あ、そうだよね、仙俗とか。
そうですね、仙俗池とか、九本仏とか、なんかそういう名前、とどろき渓谷とかそういう、結構東京でもローカルな地名が出てくるんですけど、
その地名どこも、あ、実際に行ったことあるみたいな地名だったんで、
なんか、たぶん窓際のトットちゃんは3、4回目読むんだと思うんですけど、
前回とか前々回読んだ時とは全然違う、
なんか、ああ知ってるところの知ってる場所の話やっていうのを、すごい思って、
急になんか身近に感じられるようになったというか。
そうやんね、確かにその、一箇所やったらさ、舞台が、
なんか逆に、その身近感っていうのは感じにくかったりするかもしれないけど、
結構そのトットちゃんって、いろんなとこにその遠足みたいなのに行ったりとかで、
その周辺のいろんな地名っていうのが出てくるから、なんか本当に息遣いみたいなの。
私も大人になって、東急沿線に私も住んでたので、
自由川岡とかあの辺りを、まあそれなりに行ったことあるなっていう状態で読んだので、
結構そういう息遣いっていうか、みたいなのを感じたりして、
そういう意味でもすごい面白かったなって覚えてますね。
もちろん結構年代がこう違うので、その時の街と全く変わってはいると思うんだけど、それは。
とはいえその馴染みのある地名が出てくるっていうのがすごいなんだか、
なんだろう、全然遠い世界の近しい友達の話みたいな、
会ったことないなんか文通友達の話みたいに小っちゃい頃思ってた感じだったんですけど、
それが実際にリアルにいる人の話みたいに思われて、
楽しかったんですけど、なんか一個逆に煮詰まされて思ったのが、
戦争の現実と歴史の重み
確かそのトットちゃんの学校の職員さんかな、
養務員さんみたいな人が出生する軍に取られて兵隊として行くって話の中で確か出てきたんだったと思うんですけど、
その何々さんが東横線の電車に乗って出生していったみたいな描写があって、
当たり前やけどそっか、その東横線の自由が丘とかから出生していく人も当たり前やけどいたわけやと思って、
教科書でその白黒の写真で兵隊に行く人の姿みたいな歴史上の出来事みたいな感じですごく自分の、
なんて言うんですか、そのリアルにそういうことがあったって感じづらかったんですけど、
でもその東京の自分が行ったことのあるなじみのあるような駅から兵隊に行ったっていうその実際にそういうことがあったんだって思ったら、
なんて言うんだろう、今の時代でも例えば渋谷から兵隊に行ったとかさ、
なんかそういうようなことがもしかしたらあり得るかもしれないんだなと思って、ちょっと怖くなったというか。
うーん、そうやんね、そのそれこそもう戦争から80年経って日本は、
なかなかそのおばあちゃんからお年寄りから聞くとかいうのもなくなってきてるから、
そうやんね、なかなか私たちの世代でももう、なんていうか歴史上の出来事みたいなさ、
そういうふうにこう、裸感覚としての理解ってやっぱり難しい部分がかなりあるよね。
うんうんうんうん、でも当たり前だけどその、なんだろう、最寄駅からみんな兵隊に行ったわけで、
普通に生活していたその生活のなんか延長線上にその兵隊に取られて出生していくみたいなことがあったんだなっていうのをちょっと肌で感じてドキッとしたんですよね。
岩崎千尋美術館訪問と教室の再現
その窓際のトットちゃんのイラストを岩崎千尋さんという絵本作家、画家の方が描かれていて、それが印象的なんですけれど。
その岩崎千尋美術館にこの前行ってきて。
あ、そうなんだ。岩崎千尋さんってどこのご出身?
東京の練馬に住んでらしたんですね。
あ、そうなんや、そうなんや。じゃあ練馬にあるかな。
で、それが2つ美術館があって。
あ、そうなんや、全然知らんかった。
そうそうそう、東京の練馬の、ちょっと詳しいの忘れちゃったけど、
まぁ練馬に、もともとその岩崎千尋さんが実際に住んでた場所を美術館として作ってるっていうのと、
あと長野の安住野市。
あ、いいところだ。そこにもゆかりがある。
そこがご両親の出身地で。
あ、そうなんや。
そこが岩崎千尋さんのふるさとでもあったんですよね。
なのでそこの2箇所に美術館があって。
そうそうそう。なんで、練馬の千尋美術館と、
安住野の千尋美術館両方につい最近行ってきたんですよ。
あ、両方行ってきたんや。
両方行ってきた。
で、その安住野の美術館に、
友恵学園の教室の様子っていうのが再現されてるんですけれど、
それが、皇帝に古い電車の車両が置いてあって、
その車両のつり革と座席を外して、
で、机と椅子を置いてるっていう、
そういう教室を使ってたっていう面白い学校だったんですけど、
それが実際にどういう様子だったかっていうのを広場に再現してあるっていうのがあって。
えー面白い、それは。
なんかそれも岩崎千尋さんの差し絵だったりとか、
窓際の鳥取ちゃんの文章の中から、
想像してこんな感じかなーみたいな自分の中で思い描いてたものが、
実際に目の前に、それそのものじゃないけど、再現だけど、
実際に見ることで、
本当に何ていうのかな、
実際に当たり前だけど、小学生が使ってた教室だったんだっていう、
物語の話じゃなくて本当にあった話みたいな、
物語じゃないですけど窓際の鳥取ちゃんは、ノンフィクションですけど、
資料から見る「ともえ学園」の現実
そう感じるよね、やっぱり遠くからさ、読んで。
で、やっぱり私たちとその、結構時代背景っていうのもだいぶ違うし。
そうそうそうなんですよね。
そうだから本当にあった話なんだっていうのが、より近く感じられて。
友恵学園のその実際に撮られた写真とかも、
その美術館で見ることができたんで。
へー、そんな記録というかも残ってるんよね。
うん、残ってた。
かなり短かったよね、たしか友恵学園が。
8年そうか。
第二次世界大戦の空襲で焼けてしまって、
なのでそうですね、戦前から8年ぐらいしかやってなかったらしいんですけど、
貴重な資料も残ってて、
その、あの、なんだろう、
高堂が小学校の中にあって、
その小学校の高堂でテントを張って野宿をするっていう、
そういうイベントがそうそうあったんだけど、
実際にその高堂の中に児童が寝そべっててたりとか、
あとテントを高堂の中で張ってる白黒の写真とかが見られて、
へー。
そう、だから本当に、本当にやってたんやーっていうなんか、
ね、そうやね、たしかに。
そうそうそう、なんかリアルに生々しくこう、
それをちょっと見ることができて、
そうですね、なんかすごく、
ここ1ヶ月ぐらいに急にトットちゃんが、
より身近に、自分の生活の延伸上、延長線上に、
あの、あるような感じがしてすごく嬉しかったっていうことがありました。
子供時代の自分と「トットちゃん」
へー、なんかまたさ、その自分の、
のりこのさ、あの子供時代とかを支えてくれた本を、
そういうふうにその、読み直すっていうのもすごいいいね。
なんかやっぱ子供の頃ってさ、自分の足で行ける範囲ぐらいしか、
あの、行動範囲もないから、その、そもそも東京も行けないし、
長野なんてもちろん行けないしっていう状況やけど、
今はさ、やっぱり大人やからこう、よし行こうかって行けたりとか、
そういうのでまた読み方が変わったりとかっていうのも、
本の面白いところかな。
うんうんうん、そうですね。
なんか私も読み直したくなった。
うんうんうんうん。
いい本なんでね、ほんとに。
うんうんうん。
窓際のトットちゃんは、こう、
集団生活に馴染めない、こう、個性を持ったトットちゃんっていう子が、その、
黒柳哲子さん本人ですけど、そのトットちゃんが、
あの、すごいこう、独創的で先進的な教育をしてる
友江学園の校長先生だったり、先生に出会って、
で、のびのびと自分らしく教育を受けて、
こう、暮らしているその小学生の話を主に書いたノンフィクションなんですけど、
その小学生当時も、なんかすごい、
佐藤さんってすごい変だよねって、いろんなクラスメイトとかに言われたりとか、
なんか、その学校の担任の先生に、ちょっと変わった子ですねとか、
なんかこう、あんまりこう、ポジティブな意味合いじゃなく、
そういうことを言われてたりしたんだよね、その当時ね。
本に救われた経験と感性の重要性
うーん。
そうそう。
で、その当時、いやでも、変わってるってこう、面白いってことやんって言って、
私はあんまり気にしてなかったんですけど、小学生の時は。
変わってるって言われることを、個性的ってことやんって思ってたんだけど、
それでもやっぱり、やっぱりなんかこう、疎外感というか、
なんかこう、私ってこう、なんかこう、
集団に馴染めないんだなっていう、なんか寂しさみたいなのを感じてて、
で、その中でその窓際のトトちゃんの方に出会ったことで、
なんかこう、変わった子とか変な子とか、
あの、言われてる私やけど、でもどっかには、
あなたってそのままでいていいんだよって言ってくれる人が、
どこかにいるかもしれないなっていうことで救われたっていう経緯があって、
特別な、この本は本なんですよね。
私も小学校とかの時に読んでたらよかったなって、私大人になってから読んだんですけど、
本当にそう思う本でしたね。
改めてそうですね、大人になって読んで、
やっぱりこの本に子供時代に出会ってるっていうのは、結構大きいことかなって思って、
自分の子供の頃って世界が狭いからさ、
これしかないんじゃないかっていう風な、
自分の身の回りにしか世界はないんじゃないかって思いがちだけど、
そうじゃない可能性を持ってくれるというか、見せてくれる本だったんで、
そういう経緯もあって、一番好きな本としてあるんですよね。
出てくる人たちもね、みんな、
なんかその、トッドちゃんの目線の中ですごい優しいじゃないですか、トッドちゃんの目線が。
あれ、ああいう、なんだろう、うまく言えないけれど、
温かみみたいなのって、なかなかね、子供時代、自分が変わってるとかやと、結構、なんやろう、
私もやっぱり変わった子供だったんで、結構仲間外れじゃないけど、
まあ、椿さんはそういう人よね、みたいな、なんか一歩みんなが置いてるみたいな、
だからなんか火星に住んでるみたいな気持ちがずっとあったんですけど、
そう、なんか私の言葉と違う言葉を喋ってるんじゃないかみたいな。
だからその、結構私はだから、子供時代は周りのどうせ無理やから、分かり合えないというか、
すごい絶望してる子供だったから、
そういう時代に違う人たちがいっぱい出てくるじゃない、トッドちゃんって、
トッドちゃんみたいな人ってむしろいないじゃない、みんな全然違う人や。
そんな中であれだけ優しいトッドちゃんの目線で、仲良く遊ぼうよ、先生大好きみたいな、
あの、なんやろう、はつらつさみたいなのに触れてみたかったなっていうのは、今振り返って思ったりとかはしますね。
きっと自分を重ね合わせて、自分とその他者との在り方みたいなのにもきっと影響与えたんだろうなとか、
そんなね、今から考えてることですけど、思ったりもしますね。
そうね、トッドちゃんと、あと校長先生、小林先生っていう先生なんですけど、
小林先生がもし、みたいな人が子供の近くにいてくれたら、どんだけ救われる子がいっぱいいるだろうなっていうふうに思って。
本当にね、難しいことだと思うけれど。
うんうんうん。本当に。なんかその、書いてた言葉で結構、なんて言うんでしょう、あーと思ったのが、
リンゴが落ちてるのを見たのはニュートンだけじゃないんだけど、重力の法則を発見したのはニュートンが初めてで、
まあだからその同じものを見てても、そのものごとの本質に気づけるかっていうのは全然違うことで、
何かの匂いを嗅いだり、何かを見たり、何かに触れたりしたときに、なんかそのものの美しさを感じる心がないとか、
それをこう、何かを見たものの本質っていうものをわからないっていう、そのことが怖いことだっていうふうにおっしゃってたらしくて、
それってすごく本質をついてる言葉だなっていうふうに思って。
そうですね、何か物事を見たときに心を動かせるような、そういう感性みたいなものを自分は持っていたいなっていうふうに読んでて、すごく思いましたね。
本当に大人だとね、余計にこう、思うかもしれないですね。
ついついその自分の、何だろう、いつもの範囲で、いつものことだけして生きていけることは生きていけてしまうから。
そうなんだよね。でもそういう、何か本質的なすごく大事なことを忘れないように生きていきたいなって、ちょっと改めて採読してちょっと思いました。
まとめと番組告知
なるほど、というわけで今回はサトゥーさんの長野旅行、そこからトットちゃんの話を2人でししたね。
そうですね。
何かまとめの自信が、でもそうだよね。
そうそう、その通りその通り。
また来週も楽しみに聞いていただけると幸いです。
それでは皆さん、良い読書体験を。
良い読書体験を。
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