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生物学者と書店員のインターネットラジオ、本の虫のススメ。
本を偏愛する生物学者の椿と、書店員の佐藤が、本にまつわるあれやこれやをゆるっとお届けします。
今回も始まりました、本の虫のススメ。
春やな。
春やな。新学期とか、新年度とか、新入社っていうの?
いいんちゃう?新入社で。
新入社?
新入社ってなんかでも、ちょっと変やな。
あの、新入してきた人みたいな。
おまえやな。新しく入社した人?
新入社員っていうよな。
まあまあ、そういうこう、新しいことがいろいろ始まっている方も多いんじゃないかと思いますが。
ねえ、そんな時期だわ。
ねえ、本むすをあれちゃう?4月やし聞いてみようみたいに聞き始めてくれた方もいらっしゃるかもね。
4月やし?
わからんけど、なんか新しい生活とともに、ポッドキャストでも聞いてみるかって。
なんかポップキャストも盛り上がりを見せる。
いや、わからん。てきとうに言ってる。見せて欲しいなみたいな。
欲しい。もっとね。もっともっとね。
っていうような願望も込めつつ、いかがお過ごしでしょうか。
ねえ。
どうですか?本日和ですか?本読んでる?最近どうよ?
なんかこう、すごい嬉しそうな。
嬉しくないよ。
大変よ。人生が大変。
何が起こったんですか?
104回でちょっと話したんですけど、
その時からもうね、勘のいいリスナーさんは気づいてはったと思うんですけど、
すっごい、とある映画に狂っちゃってさ。
いや、とあるとか言わんでいいや。もう。なんでちょっと引き伸ばしてんの。
いや、待って恥ずかしい。
ほらほら恋と一緒なんでしょ?
そう、そうなのよ。本当にそう。
いわゆる最近の言葉で言うと沼ですね。
にハマってしまって。
劇場版にたまらん太郎独特忍者隊最強の軍師。
2024年の12月に確か公開した映画で、ロングラウンでね。
そうそうそう。いわゆる冬休み映画で公開されたのが、
春休みまでロングラウン上映されてて、
ありがてえありがてえみたいな感じなんですけど、
それを104回でお話したんですけど、
私はちょっともう忍魂乱太郎っていう作品がもうこれまでの積み上げてきた厚みもあるし、
映画のビジュアルとか見てこれは危ないと思って、
絶対に近寄ったらあかんと思って、久吉綾之に近寄らずだったんですよ。
だったけど、友達と旅行に行ったんですよね。
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そしたらその旅行先で友達がチケット買ってるからみたいな感じで。
え、その子が映画チケット買ってくれたってこと?
そうそう。
すごいなあ。
エスコートですよ。もう握られない状態。あなたは座るだけみたいな感じだったから。
めっちゃ外掘りをもうめちゃくちゃ埋められたわけね。
その人がまだほんまヤバくてさ、なんでそんなひどいことするのって聞いたら、
それでハマったんですよね。
それも忍魂乱魂のこれまでの蓄積、30何年もやってるわけですよ。
だからすごい量の蓄積があるから、それを今摂取してるから本なんて、
落題忍者しか読んでない状態、ほとんど。
60何巻あるやったっけ?
65巻。
アニメはこの4月から皆さん33シリーズ放送中ですよ。
それ1年に1回1シリーズ更新って感じ?
やっぱり33年くらいはやってるってことだよね。
でもちっちゃい頃から見てたようなアニメやもんな。
だからちょっとそういうのにハマると本当にいけないから、生活が狂うからやらんと思ってて、
でもハマっちゃった。ハメられたんですよ。
そのハメた人になんでこんなご無態な仕打ちをするのって聞いたのよ。
そしたら、なんやっけな、メンズ地下アイドル、メンチカとホスト以外やったらハマって大丈夫って言う。
それ暴露?
なんでそんな私のこと決めんの?みたいな。
恐ろしい返事が返ってきて、まあまあそういう人に目をつけられたのが最後ですよ。
だからあんまり読んでない。
読めてない?
無理よ。だってそんな膨大なものをまず消化せなあかんやんか。
だからこれからも読めるとは限らない本が。
まあ1日って24時間しかないからな。
そうやね。読書ポッドキャスターのに、読めるとは限らないとかなんで偉そうなんて。
でもそうじゃない?いろんなこと、別に忍魂とかハマってるとか限らずさ、いろんなことあるからさ、本って読めるときと読めるときあるよね。
そうやんね、そうやんね。
だから本読めないときの、なにやろ、この人らこんなん言ってるわっていうお供にもなると、番組嬉しいですよね。
忍魂乱魂乱魂も見ていただけると、どうかな、ちょっと言えないわあたし、やっぱり生活ってすごい大事やから。
いやいや、どんだけ生活まで捧げてるよ。
いやでも本当に自分のその、箇所分自由時間?
箇所分自由時間っておもろいな。
好きに使える自由時間。
仕事とか家事とかなんか、他の雑事を取り除いて、使える時間にほぼ全て捧げてるから。
すごいな。
そうなるともう削るとこは睡眠しかないみたいな感じになって、睡眠も削られてさ。
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いやなんかさ、その物事にハマるとかさ、惜しいみたいなんてさ、すごいハッピーみたいなさ、こう生活が彩られて楽しくなる感じかなっていう私印象やってんけど、
削ってるよね。
命燃やしてる。
ハマってるって言葉がもはやあってるのかわからへん。
何かわからんよね。
捧げてる?なんやろな、なんかな。
わからん、同一化しようとしてる。そんなことはないけど。
同一化、忍たまらん太郎と?
やばい、ちょっとわからん、何言ってるか自分でも。
何言ってんの?
つまきさん何言ってんのよ。
ハマってるって言うんじゃちょっとない気がすんだよね。
何やろうな、狂ってるっていうのがやっぱり。
かもかもかもかも。
近いかな、やっぱ自分の中の獣と戦ってるみたいな。
意味わかんない。
いやなんかその、君子綾生に近寄らずで、見なかったみたいなこと言ってて、何でって思ってたら、楽しい趣味が増えていいやんぐらい思ってたけど、
なんか今のこのつまきさんの感じを見て、これは確かに思想が出てるわっていう。
あーってようやく納得した感じですね、私は。
そうそう、だからハマるって言葉、いろんな多分プリズムがあって。
プリズムが。
七色のハマり方があってさ。
しかもかなり極彩色のハマり方。
極彩色。ある意味楽しそうではあるけど。
まあでもすごい猛烈に生きてるって感じする。
よかった?
どうなんやろうね、なんか。
やっぱりその、すごいハイコントラストな性を感じる。
もうなるほどね。
まあ生き甲斐があっていいのかなという気はしますけれどね。
もうちょっと私は判断できないけど、とりあえずそんな感じなんです最近。
なるほどね。
そんで本、本全く読んでないの?何回読んだ本はあるの?
ちょっとこのままだとほんまにのめり込みすぎて行けないと思う。
なんていうの?
頭の中でもなんか、ずっと勇気100%みたいな。
あのテーマソングね。
そうそうそうそう。
感じでちょっとさすがにちょっとそれだと思って、
あの、読んだ。
おー、読んだ本もある。
面白かった。
すごい面白かったんやけど、
ちょっとなんやろ、やっぱりその重たい本っていうのはちょっと今、
読めない状況になってて。
そのリソースを裂けない。
そうそうそうそう。
そんな中でも読んで楽しめた本なので、
まあさっき佐藤さんが言ったことにもつながるんですけど、
いろんな状況でなかなかその本が今読みにくいなっていう方でも、
なんか読んで楽しめるかなっていう意味もちょっとあったりする。
で、これちょっとまた違う本と関連する本なので、
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まずその本のタイトルから紹介したいと思うんですけど、
著者岩見義明さんタイトルが、
漫画の方法論 漫画原作発見伝 その知られざる現場のすべてっていう
結構古い2011年に出た本なんですけど、
これがそのタイトルの通りで漫画の原作者をされている岩見義明さんという方が、
漫画家の仕事っていうのは結構そのいろんなねテレビとか、
あるいはその漫画家を題材にした漫画とかもあったりして、
結構取り上げられたりするんやけど、
その漫画の原作者っていうのはどういう仕事なんやっていうのを、
漫画原作っていうのを生業にしている岩見さんがご紹介されてるっていう本で、
これがかわり面白くて、
実際なんでじゃあそれ私読もうかと思ったかっていうと、
この岩見義明さんっていう方がいろんなペンネームを使い分けられてるんやけど、
久部六郎さんっていうペンネームで書かれてるラーメン発見伝。
なんか前、あれ100回記念の時に紹介というかしてたやつ。
それの原作者の方で、
私めっちゃこのラーメン発見伝とシリーズが続編でラーメン最悠奇っていうのがある人ってあるんですけど、
その3つのシリーズのすごいファンで、
その作者さんが書いてる本ということで、
漫画の原作者ってやっぱり私たちもピンとこない世界やし、
面白そうと思って読んでみたんですよね。
まずだからどうしようかな、ラーメン発見伝の話からしてもいいかしら。
もちろん。
これがね、本当にラーメンっていう話の軸が全くブレないんだけど、
めちゃくちゃ面白いんですよ。
話の組み立てもバトル漫画調やったりとか、人情調やったりとか、
基本的に1回か数回で完結しながらでも軸になるストーリーが進んでいくみたいな形なんだけど、
ラーメン発見伝は脱サラしてラーメンを開業するのを目指してる主人公藤本さんっていうのがいて、
藤本さんが自分の店を持つまでのストーリーっていうのが、
大きく言っちゃうとストーリーなんやけど、
それまでに、
もともと藤本さんはラーメン作るのが自分の独学でやってて、
すごい上手でみたいな設定があって、夜は屋台を引いてる。
昼は商社勤めをしてるっていう二足のわらじみたいな主人公なんだけど、
ラーメンって、このラーメン発見伝と続くシリーズの軸かなとも思うんだけど、
他の和食とかイタリアンとかフレンチとかと違って、自由やんかすごい。
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具材なり麺なりなり、どんな味でもいっちゃいとか。
どんな味でもいいし、これが正道みたいなんないやん。
とんこつとか醤油とか、
ジャンルはあるけど、
これはこうしないといけないとか、こういうマナーとか。
確かにないね。
ないやんか。だからそういうの、
総合格闘技じゃないけど、みたいな面白みがあって、
そこをすごい話として膨らましてて、
めちゃくちゃ面白いんよ。
その主人公の藤本さんっていうのは、すごい熱血感で、
ラーメンが美味しければ絶対売れるはずで、
自分の舌っていうのがすごい確かやし、
自分の望む味っていうのを追い求めてて、
でもやっぱりちょっと既存のものに似てしまったりとか、
まだちょっと自分の腕はあるけど、自分の味っていうのを見つけられなくて、
脱さらかいように踏み切れないみたいなキャラなんよね。
それに対してすごい際立つ悪役として出てくるのが、
芹沢さんっていう。
ラーメンハゲって言われてる。
ネットミームとかでよく使われてる人で、
一番多分有名なセリフは、
やつらはラーメンじゃない情報を送ってるんだっていうのが。
100回でも言ってたね。
他にもすごいいろんな名言があるんやけど、
だからそういうある意味ナイブな藤本さん。
味さえ良ければ売れるはずっていう。
ナイブさを持ってる藤本さんに対する悪役として、
ビジネスっていう部分をすごい突きつけてくるキャラ。
悪役なんやね。アドバイスしてくるキャラとかじゃない?
アドバイスではなくて。
批判してくる?
批判というか、最初はちょっとネタバレになっちゃうんですけど、
そんなに内容に関わらないので言おうかなと思うんですけど、
芹沢さんがお店を自分でも出して成功されてるんですよね。
そのお店に行って藤本さんが行ってラーメン食べるんですよ。
そのラーメン屋さん2種類味があるんですね。
濃い口ラーメンと薄口ラーメン。
お腹空いてきたな。
美味しそうやな。その言葉だけで美味しそう。
今日ラーメン食べようか。
いいね。
それは置いといて。
濃い口ラーメンと薄口ラーメンの違いは何かっていうと、
薄口ラーメンは芹沢さんの理想を突き詰めたラーメンなんですよ。
なんですけど、それはある程度舌が濃えたっていうか、
人じゃないとちょっと分かんない味だったっていうのがあって、
売れなかったんですよ。
ちょっとやけくそみたいな感じで油をバッと足して、
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分かりやすい味付けにしたわけね。
味付けにしたのが濃い口ラーメンなんですよ。
濃い口ラーメンの方がめっちゃ売れてるっていうようなお店なんですよ。
すごい自分の理想っていうのはあるけど、
ビジネスっていうところも考えて経営してる芹沢さんっていうのに対して、
ナイーブな味さえ良ければ売れるはずっていう主人公がすごい気が当たってくるっていう構図なんですよ。
芹沢さんも悪役っていう風に言ったんですけど、
それは一面的というかな言い方で、
すごい深みのある面白いキャラで、
私芹沢さんが一番好きで、
芹沢さんが出てくると話も締まってすごいノリノリになるというか、
でもナイーブさっていうのも芹沢さんが持ってるからこそ、
濃い口ラーメンだけじゃなくて、薄口ラーメンも出し続けてるっていう側面もあって、
ある意味希望をかけたりとか羨ましかったりとか、
自分ができなかったことをやろうとしている眩しさに対する鬱陶しさみたいな。
そういったところがすごい描かれてたりとか。
だからラーメンっていうちょっとなんか、
これで漫画成り立つの?みたいな題材を扱いながら、
こんなに面白い話に仕立てるってどうなってるの?っていう感じ。
なんか人間ドラマがすごいリアルな感じで面白そうやなって。
すごい面白くて、だからラーメンに興味がない人そんなに日本人少ない。
まあ少ないかもしれないね。
でも読める、本当に面白い漫画なんですよ。
で、それを書いた原作の人っていうのが相当手だれやなっていうのを、
読んでて感じて、その裏側みたいのが紹介されてるっていうのは、
これは絶対面白いと思って読んだのが、
漫画の方法論、漫画原作発見伝、その知られざる現場のすべてっていう本なんですよね。
これもだから、自分が好きなラーメン発見伝の裏側を除くっていう意味でも、
すごい面白かったし、
ちょっとやっぱその、なるほどっていうか、やっぱりそうなんやって思ったのが、
この岩見さんがおっしゃってたのが、著者の岩見さんがおっしゃってたのが、
自分は藤本さんに感情移入できなくて、実はあんまり好きな主人公じゃなかったっていう風におっしゃってて、
芹沢さんのことは、自分はどんどんどんどん好きになっていって、
そしたらやっぱりどんどん生き生きしていって、やっぱり自分が乗り移るというか、
そういうキャラは自然と生き生きしてきて、人気っていうのもついてくるみたいなことをおっしゃってたりとか、
すごい面白くて。
それは一人でやる原作っていう作業の部分なんだけど、
他にも、漫画原作者と編集者と漫画家の関係の話とかも書かれてて、
例えばその、すごい印象的やったのは、
本当は、いろいろとこの中で、編集っていうのがすごくキーになる、
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編集者っていう方がすごいキーになって、やっぱり原作者も漫画家も具が強い。
いいものにしたいっていうのはあるけど、実際にシナリオを、
やっぱり原作者は自分が書いたシナリオがすごくいいと思ってるし、
漫画家はそこに、いやこれはこうした方がいいって思ったりとかするから、
それの中ですり合わせや新しい、そこの2つと意見を組んで、
より良いものにしていったりとかっていう部分があって、
ただのすり合わせだけじゃなくて、
生み出すっていう部分もあったりとかっていう、
作業のリアルな会話のところを再現した話とか、
実際に作った原作シナリオとできた漫画の比較とかもあったりして、
そういうのがめちゃくちゃ面白いんだよね。
だから編集っていうのが本当に、
編集っていうと本当に、ただの橋渡しみたいに感じるけど、
すごい大事だっていうこととかも書いてたりとか、
それを書いていて、実際の作業の現場を紹介した上でおっしゃってて、
すごい印象的だったのが、
やっぱりでもそうは言っても、
俺の原作面白いから、
俺が言うように書いてほしいっていう側が常にあるみたいなことを書いていらして、
でもやっぱりそういう気持ちがあるからこそ、
これだけ面白いものが三味一体となって、
編集、原作者、漫画家が三味一体となって、
面白いものができるんやなっていうのを、
すごい熱の部分を感じたりとかして、
すごいめちゃくちゃ面白い本だったから、
ラーメン、発見伝、ラーメン、最悠季、
ラーメン、最悠季、これ漢字が違うんですよ。
これはちょっと言うときややこしいから、書いてくれたらよかったのに。
3作品と合わせて読んでいただくと、
より面白い本なんじゃないかなと思いました。
なるほどね。
椿さんが新玉蘭太郎にハマってるという話で。
その話はもうなんか、どうしていいか分からへん。
何が?
感情が?思っていきようが?置きどころが?
もうまだ語る言葉を持たない状態。
何言ってんねん、ずっと。
こんなにラーメン発見で分かったんだもん。
ねえ、ほんまやね。急に言葉数が少なくなるっていう。
面白いね。
圧倒的な出来事のただ中にいるからさ。
何て言っていいか分からへんねん。
なるほどね。濁流に飲まれてるような状態。
そう、だから、HELP!みたいな。
ヌマ、ほんまにヌマにハマってる人みたいだよね。
ズブズブズブズブ。
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ヌマっていうか、渦潮っていうか。
そういう椿さんの一面もちょっと知ってもらえたんじゃないでしょうか。
といったところで、今回はまたバラエティ豊かな感じでお送りしました。
皆さんもぜひぜひ、ちょっと読書できないなみたいなタイミングとかでも、
漫画が好きな方であれば、漫画原作発見で楽しんで読める本じゃないかなと思うので、
ぜひぜひ、書きぶりなんかもすごいやっぱり上手で、
もともとライターさんとか編集さんとかもやられてたっていうようなバックグラウンドもあったりとかもして、
どういう方が漫画原作者になるの?みたいなところからも知れたりして、
結構そのお仕事者の裏側みたいなところでもすごいすごい面白い。
ぜひぜひ読んでほしいですね。
はい、すごく読みたくなりましたね。
といったところで、来週も楽しみにしていただければ幸いです。
良い読書体験を。
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