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生物学者と書店員のインターネットラジオ、本の虫のススメ。
本を偏愛する生物学者の椿と書店員の佐藤が、本にまつわるあれやこれやをゆるっとお届けします。
はい、本の虫のススメ始まりました。始まりました。
今日はもう、え、今日12月29日にこれ、放送会だよね。そう、29日。
うちの犬の誕生日。あ、そうなんや。おめでとうございます。ありがとうございます。
個人、子犬情報を、本件にことわりなく、全世界に公開。
めでたいね。ね、7歳に。7歳になるんや。なりました。セブンスアニバーサリー。
全然なんか、見えないね、7歳に。
子犬っぽい。全てが子犬っぽい。
かわいい、イノセンスな子なんです。
あとなんかあの、普通に顔立ちとか体型が、大人っぽくならずに終わった。
結構だからプロの人、トリミングサロンとかでも、子犬と間違われるでしょうとか言われる。
あ、プロの人に、そう言われるってことね。
なんかペットショップの人とかにも、何ヶ月ですか?とか言って、いやー、7、70ヶ月みたいな。
80ヶ月。パピーではない?みたいな。そうそうそうそう。なったりする感じ。
あーなんか嬉しい、嬉しい日の配信です。おめでたいですね。
で、えーと、年末もさしてまってきてね、そろそろ、皆さん手足乾燥する季節かと思うんですけど。
ねー、もう仕事納めの方も多いんかな?29日という日は。
その導入の方がいいね。ちょっと手足乾燥する季節って、ちょっと気持ち悪いよね。
いや、そんなこともないと思うけど、なんか手と足に介入してきたみたいな。
いや、そんなこと誰も思わない。その発想が気持ち悪い。その発想やって。
そっちか。そっちやそっちや。誰もそんなこと思わない。独特すぎる。
お塗りしましょうか?みたいな。えー、なんでそうなんねん。
なんか江戸川乱歩みが出てくる。なんか人間椅子みたいな。そうやん、そっちになっちゃう。
椅子に潜んでますみたいな。気持ち悪い気持ち悪い。
それは置いといて。それは置いといてね。年末またいろいろ本とかね、読める季節だったりする人もね、きっと多いと思うから。
なんか今回もね、回もですけど、これまでの回とか、前回もホリデーシーズンにおすすめのね、本紹介したりしているので、
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読書の参考とか、あるいはまたアホなこと言ってるなぁみたいな。
だいたいアホなことばっかり言ってる。
移動時間のお供に、ちょっと。
そうね、ぜひね、帰省の時のお供とかにね、してもらえても。
結構やっぱ新幹線とかね、本読んだら寄っちゃったりとか。
ね、意外と集中できなかったりとかするしね。
そうそうそうそう。なので、そういう音のお供にもしてもらえると、嬉しいななんて。
さて、今回はまたいろいろ何の話しようとか、ちょっとうんうん二人で唸ったりもしたんですけど、結局はいつものアレでいきます。
最近何を読みましたか?という話は。
定番のね。
そう定番。でもやっぱりね、そこからこう、どんどん広がっていってね、結構毎回終わってみると、いいんじゃない?みたいな。
自画自賛みたいな感じになったりもね、したり。
というわけで、サトゥーさん最近何か面白い本読みました?
え、もういっぱい読みましたけど、例えば。
本重。
本重やで。本重本重。
例えばね、古典的な名作をあんまり読めてないなと思って。
で、トルマン・カポーティの、ティファニーで朝食を。
お、映画に載ってるやつ?
そう、あれ私映画しか知らんくてさ、原作があるって知らんくて。
私も知らんかった。
あ、ほんま?そうそうそう。なんか映画好きの方から教えてもらって、原作あるよって。
あ、そうなんや。
え、いつ頃のなんやろうね。
えっとね、えっとね、1940か50、だって映画が1950年ぐらいじゃなかったっけ?
だからだいぶ前やで。
だいぶ前やね。なんかちょっとガビガビのなんか、ヘップバーンだっけ?
ヘップバーン、ヘップバーン。
頭の中に浮かんでるからだいぶ前のはず、はずとか言って。
映画って私でも全然見ないんだから、あんまりわかんないんだけど。
でも私でも知ってるぐらいやから。
まあ超名作やね。
超有名だよね。
1958年頃なのかな?ちょっとごめんなさい、正確ではないです。
初めて出たのが1958年に雑誌かな?発表されたみたい。
なるほど。
1961年に、ちょっとwikipedia情報なんでこれあってる?まああってると思うけどね、さすがに。
61年にオードリーヘップバーン主演で映画になったそうです。
なるほど。
まあだからやっぱ60年以上前ですよね。
そう考えるとすごいね。
そうでさ、そのティファニーで朝食王のさ、映画のさ、まあというかそのヘップバーンのイメージってさ、
あのすごい清楚で上品で、なんかまあでティファニーで朝食王はちょっとエレガントなイメージな感じ?
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を多分連想する方が多いと思うんですけど、
原作のティファニーで朝食王のそのヘップバーン役の人?の、なんて言ったの?その登場人物が、全然イメージと違ってその映画版と。
あ、そうなんだ。
小説版がなんか結構やんちゃっていうか、自由奔放な感じの人なんか。
へー、そうなんや。
例えばその、ちょっと正確な数忘れたんですけど、その19とか20とか、まあそれぐらいの年齢の時代を描いてるのね、主に。
で、なんやけどその20ぐらいの時点で、なんか10、11人やったかな?まあそれぐらいの人と今まで付き合ったわ、みたいなこと言ってて。
でも14歳以下のことは感情に入れなくていいんでしょう?みたいなこと言うっていう。
だからだいぶこう男性関係派手な感じの人として描かれてるし。
だしそのすごくまあ、これは映画でももしかしたらあったかもしれないけど、すごい貧乏な設定で。
あ、そうなんだ。
まあ貧乏でさ、その当時いるっていうことはさ、やっぱり今もそうやけど、ちょっとこの治安があんま良くない環境で育つから、
まあそれで結構、なんていうのかな、あんまり良い少女時代を過ごしてないみたいな設定があったり。
なるほど。
でもそれでも結構お金とか関係がすごい派手でパーティーしてたりとかして、
ちょっとその清掃みたいなヘップバーンのイメージと真逆むしろ。
ちょっと宝刀というか。
宝刀っていう言葉でうん、合ってると思う。自由奔放。
え、どう、あたし全然見たことないんやけど、あらあら筋っていうか、あれはどういう話なん?
なんて言ったらいいのかな。
ロマンス?
そうやね、ロマンスって言っていいんやろうかな。
小説版の方だと、小説家を目指している僕っていう主人公がいて、
その人がちょっと昔を回想するって形で物語が進むねんけど。
なるほどなるほど。
で、その中で同じアパート、アパートって言わない?アパートでいいか。
アパートに住んでる女の子がちょっと奔放な子で、いろいろかき乱されるけど、ちょっと引きつけられるみたいな。
なるほどなるほど、そんなんなんだね。
だから二人の間に、でもあんまり言いすぎるとあれなんで、あれなんですけど。
そうなんだよ、いつもこれが難しいんだよ。
難しいねんけどね。
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結構その女の子の奔放さっていうところで、ストーリーに彩りがすごい加わって、見てる側がドキドキハラハラさせられたりワクワクさせられたりするような感じでしたね。
映画版のティファニーは、で朝食王は、ヘップバーンの魅力がすごいあふれてて、それに引きつけられる感じやったけど、
なるほどなるほど。
なんか真逆の魅力があって引きつけられるような話でしたね。
へー、それはじゃああの映画を見た人こそ逆に楽しめるかもしれないね。
見てほしい見てほしい、ぜひ見てほしい。
映画版もすごい素敵なんですけど、
全く違うけどちょっと共通しているような魅力がありましたね、小説版も。
なんかさ、自由奔放な感じの人ってさ、魅力があったりするやん。
わかるよ、すごい私自由な人好き。
そう、肩にはまらないような人っていろんな迷惑を起こしたりとか、はみ出たり社会からしたりとかするけど、
でもなんか憎めなかったりとか、
なんか憧れたりする部分とかもあったりするやん。
自分にはできない肩破りさに魅力を持ったりとか、そういう感じの魅力がある人物でしたね。
なるほど、そういうなんかね、キャラクターって物語をぐいぐい引っ張っていくもんね。
そうそうそうそう、まさにそういう感じの物語だったね。
それは食わず嫌いはせず読んでみたいなと思いました。
そう、村上春樹さんの役で出てるものがあって、それが結構今は一般的かなと思うんですけど、新しい版としては。
なんか私ちょっと村上春樹さんが苦手意識があって、
私もなんです。
あ、そうなんですね。
文体がちょっと合わない感じで。
ちょっと私たちもさ、日本人読書好きでさ、今まで考えたら不自然だよ、出てきてないの村上春樹さん。
村上春樹さん、確かにね、あんなに一番有名な、世界的に有名な、確かに一回もあげたことがない。
何かが、何かが。
といっても、著作を何個も何個も読んだわけじゃないから、わかってないんですけど。
いや、私もでも中学校の時に読んで以来なんだよね。だからきっと今読むと違うんだろうなと。
そう、違ったりするんやろうなって。
思いつつも読んでないから、紹介できないみたいな。
そうなんですよ。2作ぐらいしか読んでないんですけど、その2作はちょっと、なんかあんまり得意じゃないなと思って。
それでちょっと距離を置いてたんで、ティファニーもちょっと村上春樹さんの役がちょっと文体が自分に合うかなっていうのが心配だったんだけど。
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翻訳結構大事やもんね。
歌詞がそうあるからね。
だけど、村上春樹さん版のティファニーで著作はすごい読みやすくて、なんかあんまり村上春樹さん節みたいなものがあんまり感じなくて、なんかスルスル読めちゃう感じだったんで。
もしいらっしゃったら、村上春樹さんが合わないなって思ってる方でも、おそらく楽しめるんじゃないかなと思います。
なるほど、なるほど。
確かにね、なんかその文体もだけど、その構成っていうの、なんか極度に内省的なシーンが入ったりとか、
多分ああいうところがちょっと苦手な人は、私とかはそうだったので。
なんかあの、阿部工房の箱男みたいに、もう行き過ぎた内省みたいな、何やってんの?みたいな風になると逆に行けるんだけど、
なんかちょっと神戸っぽいっていうの。あ、神戸の人の悪口じゃないですよ。
なんかちょっとオシャレすぎて。
あ、神戸っぽいなんかわかるなぁ。
わかるなぁ。
これ関西の人しかわからないかもしれない。
オシャレ、ハイソってイメージやな。
ちょっとね、大阪人やからさ、神戸の人やねんな、実際。
え、神戸の人なの?村上春樹さん。
めっちゃ納得してる。
神戸っぽいなぁ。神戸っぽいなぁ。神戸っぽい。
アンチじゃないですよ、全然。
神戸住んでたしね、私。大好きなんですけど。
住んでた、住んでた。
超大好き。
センスの良さとか、美しく整った文体とかに、素敵やなと思いつつちょっと苦手やなみたいな部分はあるのかもしれない。
それはあるよね、人の好みというか。
好みの問題ですよね。
私、ホテルみたいな部屋って嫌いなんですよ。
整えられたね。
人工的な感じ。生活感がない感じ。
なんかちょっとそれに通じる感じ。私はこたつが真ん中にどんとあって、そこにずっと入ったままメイク用品も冷蔵庫も全部手が届く位置にあるっていうのが理想の部屋やからさ。
なんかちょっと違うみたいな。
なるほどね。
言ってる意味はわかる気がするな。
なんかそうやね、人間臭さみたいなものがもうちょっと欲しいのかもしれません、私は。
批判とかじゃなくてな。
そうそうそう、そうですね。
はい。
また転がっていったね、話が。
転がっていったね。
そんな感じでちょっとティファニーおすすめしたいと思いますが。
なるほど。
椿さん、最近読んだ本でなんかおすすめのもんってありますか?
ちょっとね、最近驚いたことがあって。
私さ、忘れてたんだけど、めちゃめちゃ夢の旧作好きだったじゃない?
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忘れてたの?
忘れてたのよ、そう。
あんなに好きだったのに。
そう、私だって中学か高校の時にドグラマグラの続編勝手に書いたりしてたんですよ。
面白い。
あれに続編ってありえるんや。
すごいな。
堂々巡りやのに。
どこ行ったんやろって感じやけど、
なんか多分その時に、
昔ってコンピューターとか持ってなかったからその時。
原稿用紙に普通に書いてて、
散逸してしまったんだけど。
ああ、もったいない。
でも手で書くってさ、
タイピングする以上にすごいなんか、
自分に刻まれる感じがして、
だから多分私のその文章、特に小説風のものを書くときって、
めっちゃ夢の旧作の影響が今もあるんやなって、
すごい久しぶりに読んで思った。
で、読んだ本がメイド更新局っていう、
門川から出てる、
最近なんかまた新しく編み直して、
出された短編集なんで、
何編か入ってる中の一つがそのメイド更新局っていう。
夢の旧作さん?
そうそう、夢の旧作なんだけど、
それがもう本当に、
なんていうの、ああ夢の旧作みたいな。
The夢の旧作みたいなちょっと、
振り回される感じ。
なんていうんだろうな、
不気味な世界観で、
なんか点々が多いみたいな。
点々が多かったっけ?夢の旧作って。
で、なんかちょっと狂人、
当時の呼び方で狂った人の狂人ね。
のなんか独り語りみたいなんとかがこう、
すごい写真派さんっぽい。
なんかすごいそれを久しぶりに読んだら、
なんか痺れちゃってさ、
すごい好きだわと思って。
で、出てくる言葉もさ、
なんかあの時代の本って、
大なり小なりそうなんやけど、
すごい今じゃ絶対言わんみたいな表現もいっぱいあってさ、
すごい人間がね、
船の事故というか事件で、
みんな海の中に落ちちゃって、
溺れて、お互いを掴み合うみたいな、
描写があるんやけど、
その描写がすごくて、
珍妙極まる人間の珠玉って。
もう夢の最悪。
そう、もうなんかこういうのすごいな、
そういう表現すごい好きで、
あとなんか、
何?もうずっと同じ釜の飯を食った仲間みたいなのの表現で、
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白身を分け合った仲とか。
やだな、たまらんな。
そう、このセンスよと思って。
わざわざね、同じ釜って言えばいいところを白身で例える。
そうそう、そのなんかねっちょりした感じ。
ねっちょりしてんな。
完全に息づいてるセンスだなと思って、
すごいあの、中学生とか高校生どっちか忘れちゃったけど、
の時にその夢の旧作を初めて読んだ時の衝撃がすごいありありと思い出されて、
すごい懐かしいような、
ちょっとしばらく小説書いたら、
夢の旧作風になりそうみたいな気持ちになった。
衝撃が大きすぎてね。
そうそうそうそう。
やっぱりね、その、
昔読んだものと印象が変わるものってすごく多い。
その中でもなんか全然変わらない、
私の中でピンと響くみたいなのがあって、
万人に全くオススメできる作家ではないんだけど、
ハマる人には本当にドンピシャでハマるなぁと思ったり、
本当に昔のその、
それこそ授業中にドグラマグラの続編を書いてた。
授業中に?
書いてた書いてた。
そうなんや、知らんかった。
なんかそんな自分の姿とかもありありと思い出したりした。
知らんかったな、当時。
同じクラスやったのに。
なんなんやろうなぁ、ノリ子にも見せてなかったんか。
いや、見てないと思う。
そうやんな、インパクトあるよな、そんなことしだしたら。
違う小説は見せてもらったことあるけど、ミステリーで。
ミステリーもなんかそう、あの時書いてたね、いろいろ。
書いてた書いてた。
今もね、小説とか、とにかく文書くのが好きなので書いたりするんですけど、
しばらくはもう、知らみを分け合うとか言い出しそう。
いいですね。
私もゆめの旧作一番好きな作家っていうのは未だに変わってないので、
ちょっと読んでみようかな。
そうそう、その、なんだ、メイド交信局っていうのがその本のタイトルで、
読んでないな。
いや、それが今回初収録みたいな。
そうなんや。
昔のなんか本やったら手に入るかもしれんけど、
とにかく今は手に入らなかったのが、この、最近?
なんかこの、11月とかかな?
あ、だいぶ最近。
に出た本で。
それはチェックせねば。
いやーもう久々に、もう狂うよ。
一応多分知らない方のために、ゆめの旧作さんの一番有名な本って、
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あのドグラマグラっていう本だと思うんですけど、
日本三大奇書って言われてるよね。
奇妙の奇で。
そうそう、書物の書の奇書。
なんか読んだものは必ず狂うとされているみたいな歌い文句が。
そうそう。
あれ、そう、あのなんかふ、ふたつなみたいなのに、
やっぱり中学生とかさ、高校生って惹かれてさ、読むわけや。
そしたらなんか、また思ってたのとは全然違う世界がさ、
キテレツ。
キテレツって言葉がすごいハマるよね。
ほんとに。国際式の本だよね。
そうだね、ほんとに。
キテレツもなんか漢字で書くようなイメージのね。
いやーそう、これだーと思って、
すごいなんか、全集買おうみたいな気持ちになってる感じ。
いいよね、ゆめのさんだったら集めたいよね。
いい。なんかまた10年後こうやって多分驚けるんやと思う。
すごい幸せな読書体験よね、それってね。
ほんとに、ほんとに。
だからさ、多分自分が経験してきたこととかがさ、
あんまりなんか重なる部分が少ないっていうの?
だから多分その鮮烈さっていうのが変わらなかったんだなーと思ってさ。
確かにゆめの急作さんはいつ読んでももうゆめの急作すぎてさ。
すごいよ、あんなのもう。
あの世界観をたっぷり楽しめる短編集になってるので。
短編集だったらちょっと読みやすいかもしれないしね、導入としてね。
読みやすい読みやすい。
え、どうかな?わからん。
ゆめのさんの中では読みやすいかもしれない。
すごい原点みたいな自分の読書のところを久しぶりに見たなーなんて思ったりしました。
なるほどです。
じゃあ今回は2冊全然違う方向の本をご紹介しましたけれど。
まあそれもね、本ムースらしいよね。
らしいと思いますね。
なのでこれをきっかけにこの2つの本を手に取ってもらえると嬉しいです。
では皆様良いお年を。
そうだ良いお年を。
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