二富文化学園は幼稚園から短大までありますけれども、子どもを主語にする教育っていうのは具体的にはどういったことをされてるんですか?
そうですね。やっぱり一つは学校運営が子どもたちの手になるべく渡していきたいなというふうに思っていて、学校のルール作りとか運営とか行事はどうするのとかですね。
そういうあたりを一つ子どもたちに今まで大人がいろいろ決めてたところを子どもに渡していきたいっていう面が一つあります。
もう一つは学び方ですね。学び方のボールをどんどん子どもたちが自分で持っていて、それをうまく自分たちで考えたり、
今日は何をするかを選んだり、そういうことをしながらしっかり自分たちが学びたいことを学んでいく。
そういうのを私たちは自立型学習者って呼んでるんです。自立の率は立する方の率を使ってるんですけど、
子どもがやっぱり自立型学習者になることが将来の目標に近づいていくことじゃないかというふうに我々は考えてます。
ありがとうございます。子どもが運営ってお話聞くと素晴らしいなと思うんですけど、やってみたら結構難しいんじゃないかなと思うんですけど、
どんなふうに子どもたちが運営してるんですか?
難しいですよね。本当にルールを作ってはうまく回らなくて、修正してみたいなのを繰り返しをしてる感じなんですよね。
中高で言えば高速になるでしょうし、小学校でもいろんなルールを見直してやってるんです。
例えば僕が聞いた事例だと、筆箱の中身って何っていう話をこの間はしてたんですけど、筆箱の中身って結構先生が決めてるケースが多いんですよ。
黒の鉛筆を2本と赤を1本ととかシャーペンはダメでとかいろいろ決めてるんですけど、この間子どもたちがそれに対して何でこういうルールがあるんだろうっていうのを問題提起してくれて、
じゃあそれ取り上げてやってみようっていうのがうちの小学校でやってることなんですけど、それで話し合いを始めるんですね。
話し合いの方だけは伝えてあって、子どもたちもそうなんだけど、そこには先生もいるし保護者もいるし、それぞれの立場からやっぱり思ってることがあるよと。
そこはしっかり聞こうねと。
子どもたちも見事に先生たちの意見聞いて、保護者の意見も聞いて、自分たちなりのルールを作って今筆箱の中身を決めて回してるんです。
細かく決めるっていうより、これはさすがにNGだよねとか、これは持ってきた方がいいんじゃないとかっていうのを決めて今やってるんです。
例えばそれをこうやってみて、もしかするとそのうちそれでうまく守れない子が出てくるかもしれませんよね。
その時にどうするっていうのはまた話し合いを子どもが始めてくれると。
これが学びの始まりで、今までは要はそれを大人がボンとルール作っちゃうんで、そういう試行錯誤の機会を奪っちゃってたところがあると思うんですよね。
そんなふうにして、本当に行きつ戻りつしながらルールを頑張って子どもたちがやってる感じですね。
なるほど。僕、息子が普通の東京都の公立の学校なんですけど、ルールがしっかり決まってますからね、筆箱は。
キャラクターものダメとか、文字じゃないとダメだし、黒が何本とかね、しっかりHBかBか2Bかも含めて全部きっちり決まってますけど、確かにでも子どもたちがそれを変えるって考えもしないですもんね。
二戸部文化にもいろいろな歴史や伝統も当然ありますので、創立者はどんなことを考えていたのかとか、初代の校長がちなみに二戸部稲造さんなので二戸部文化学園なんですけど、
二戸部稲造さん初め、どういう願いで来たのかとか、今90数年の歴史がありますので、その歴史の中でどんな出来事があったり、どんなことが大事にされてきたのかというようなことをいろいろ紐解いたり、
ですので、いわゆる未来からのバックキャスティングをしたし、創立の理念に立ち戻るようなこともしたしと。
もろもろ考えていった結果、やっぱり一つたどり着いたキーワードが幸せとか、今で言うとウェルビングって言葉もありますけれども、そのあたりのところだったんですね。
人生の最上位の目標ってやっぱり幸せだよねと。
親御さんが子供が生まれて願うのは、いろいろ実際は願いますけどね、いい会社に入ってほしいなとか、余裕がある人生がいいよねとかですね、いろいろ願いますけれども、
でも一言で言えば幸せになってほしいと。唯一それを願うんだと思うんですよね。
というのであれば彼らがやっぱり幸せになる。その幸せになるためにはどうかって考えたときに、やっぱり自分だけ幸せって結構難しいだろうなと思うんですよね。
やっぱり誰かを幸せにできるような人が幸せになる。
そういう異人の言葉もあって、マーク・トゥエインさんってトム・ソニアの冒険を書いた人がいるんですけど、自分が元気になりたかったら誰かを元気づけることだみたいな言葉があるんですね。
なので確かにそうだよなと思って、本当に自分が幸せになりたかったらやっぱり誰かを幸せにできたっていう思いなんだろうと。
となると、もろもろそれらを合わせると、幸せを作る人が生まれるといいよねと。
それは当然自分の幸せを作ることでもあるし、誰かの幸せとか社会の幸せを作ることでもある。
それを最上位の目標にしましょうっていうのが段々に定まっていったんです。
たまたまというか、それも含めてだったと思うんですけど、初代校長の二戸稲造さんはすごくそういう発言をよくなさってた方で、
自分が生まれた意味っていうのは、人の誰かの役に立てることだと。
少しでも役に立てたらもうそれだけで生まれた甲斐があるよねっていうことを二戸さんはよくおっしゃってたんですけど、
それとも本当にぴったり合致することができて、それでこれが固まっていったっていう経緯ですね。
平岩さんがハピネスクリエイターで行くんだぞって言ったわけではなくて、みんなで話し合って生まれた言葉ってことなんですか?
そうですそうです。
どういう経緯というか、幸せだよねってなったけど、言葉ができるまでって結構大変だろうなと思って。
その辺はやっぱり先生たちと話しながらできていったっていうのが実際ですけれどもね。
言葉って生きてますので、ずっとその言葉が固定されてるかはまだわからないんですよね。
将来少し見直すこともあるかもしれませんし、当然社会背景もそこには影響しますので、
どの言葉を選ぶかっていうのは、本当に未来永劫そうかと言われるとわからないですけれども、その時点ではハピネスクリエイターっていうのは選びました。
ウェルビーングみたいな言葉もやっぱり当然候補としてはあったことはあったんですけど、ちょっとまだ概念的に固まりきってないかなっていうところもあって、
よりダイレクトにわかりやすいハピネス幸せっていう方を取ったっていう感じですね。
僕はですね、2年前に外部スタッフ募集のオンラインの説明会に参加しまして、
その時にハピネスクリエイターを、その時は自分も他人も幸せにする力を創造する、クリエイトするってことでおっしゃってたんですけど、
いやもうそれだなと思って。
まさしくそれと思って、20分のプレゼンをしたため。
衝撃のプレゼンでした。
お一人目だったんですよ、面接の。
すごい人が初回から来たなと思って。
すごい準備してくれて、モニターの前でも待ち構えてくれて我々をね、感激しましたね。
ありがとうございます。
でも僕もそのハピネスクリエイターって言葉と、それに付随する理念とか実践されていることっていうのを聞いて、
いやもうそうだなと。
これだなって、実際自分にも足りてなかったかもしれないし、社会にも足りてないかもしれないし、
いやもう本当に根本のことをおっしゃってるな。
こういう学校だったら力を使えないかなっていうふうに思って参加させていただいた形だったんですよ。
なので、いろんな訳し方がありますけど、
自分も他人も幸せの力を創造する、クリエイトするっていう部分にも共感してるんですけれども、
幸せだけじゃなくて、幸せにする力を作り出す、生み出すっていう部分ではいかがですか?
そうですね。やっぱり創造するっていうところは、創造は作る方の創造ですけれども、
それはすごく大事にしてますね。
やっぱり新たな価値を作るもそうですし、新たな学校像を作るっていうことなのかもしれませんよね。
今、企業ではパーパスなんて言われますけれども、やっぱりみんなが知りたいことって、
これからこの学園がどういう学校になっていくのかっていうのは一つと、
もう一つはこの学園がどう社会に役立つのかっていうことだと思うんですよね。
それを僕らは日本中の学校を幸せにするっていうような思いを持ってるつもりでいるんですね。
我々のチャレンジっていうのは、私立ですので1校だけの話でやってるんですけれども、
逆に言えば1校だけだから意思決定も早くできるし、
みんながちょっとやってみたいけどちょっと怖いとか、なかなか変革できないっていうのは積極的にトライしていって、
うまくいくこともあるし失敗することもあるし、
それは積極的にやっていくのが私立の学校の役目だと思っていて、
未来の学校像っていうのをまさに我々が描き出したいっていうのが我々としての思いで、
それを持って日本中にノウハウを渡ししたり、
先に失敗したことはちょっと失敗したから気をつけてって言えたりですね、
そんな学校になりたいっていうのが、これが一つの僕らの社会的パーパスに当たるものだったので、
そういう意味では新しい姿を描き出す、作り出すっていうところには我々もこだわりがあって、
このクリエイトっていうのを使ってますね。
いいなって思いますよね。
本当にみんな夢中で一生懸命で、
こんな夢中になれる仕事ってなかなかないんですよね。
それはやっぱり子どもたちの成長に貢献できるって、
本当にみんなその思いでやってますんで、
本当にいい仕事だなとは思ってやってます。
いいですね。
そうやって言葉を一つ、
わかりやすい形で定めてみて、
2年以上経ってると思うんですけれども、
実際に目標を定めて、
言葉を設定してみた効果ってあるものなんですかね?
やっぱりありますね。
いろんなところで立ち戻ることになりますし、
説明会の冒頭では必ずその話がどこの学校でもされるようになって、
うちの場合特に子ども園から短大まで全部でそれを通してますので、
そういう意味でもすごく一つの学園の向かう姿っていうのは、
はっきりしてきたし、
言葉って僕はすごくわかりやすく、
誰でも頭にパッて思い浮かぶのが大事だなと思っていて、
よく学校の教育目標とかって結構長いのがありますよね。
3つよつ書いてあったりして、
言いたいことがいっぱいあるのはわかるんだけど、
それだと誰もがパッと教育目標何ですかって言われるときに、
いろんなことをいろんな人が言っちゃうっていうのはやっぱりなかなかだなと思っていて、
そういう意味では短くてわかりやすい言葉っていうのは良かったかなと思ってますね。
実際その思いっていうのは、
失敗も含めて広めていきたいっていう思いが終わりだとおっしゃってましたけれども、
広がってる、まだまだ2年だからですけど、
広がっていってる、影響できてるなっていう実感ってあるものなんですかね?
そうですね。まだまだこれからっていうのは正直なところですけど、
この2,3年で100ぐらいの自治体とかいろんな方たちが見に来てくれてるんですよね。
本当かなりの頻度でご見学にいらしていただいてるんですけど、
そういう意味では一生懸命今までそれも受け入れてきてやってます。
それもやっぱり今のような気持ちがあって、
うちの今の現状を見てもらおうと、
やっぱり良いところもあるけどまだまだのところも含めて見てもらって、
何か持って帰ってもらえればというふうに思ってますし、
何人かの先生っていうのは公演なんかにいろいろ行ってる先生もいっぱいいらっしゃるんで、
そういう先生たちにはどんどん一生懸命行ってきてねと。
で、現在を伝えてくればいいと思うということで、
完璧な出来上がった姿は全然ないし、
もうちょっというと一生出来上がることはないと思うんでね、
現在地をしっかり伝えてこようということで行ってってもらってますね。
実際いらっしゃった方は何て感想をおっしゃるものなんですか?
そうですね、やっぱり新しいことにチャレンジしてるって意味では褒めてもらうことが多いし、
その辺は逆にそれを知ってそれを見に来たってところもあると思うんですけど、
もう一つ実際来てみて褒めてもらうのはやっぱり子どもたちの顔ですね。
非常に明るく前向きで元気がいいというところですね。
それも何か作られたような元気の良さっていうよりは、
いろんな表情の子がいるんで実際にはみんながハツラツと、
こんにちはみたいに言う学校ばかりではないと思うんですけど、
すごく自分らしく彼らが言ってるんだというところが来てもらって褒めてもらうポイントの一つですかね。