2025-12-10 10:14

#31|女性が入ると戦争が続きにくくなる?「紛争37%減」の国連研究とジェンダー

国連の研究によると、和平プロセスに女性が参加すると、その後の紛争再発リスクが最大37%下がる――。
今日は、このデータを入り口に、内戦と和平を経験してきたネパールの先生と「女性・平和・ジェンダー」のことを語り合いました。
リベリアのピースハットの話や、女性の声がテーブルに乗ることで何が変わるのか、日本のジェンダーギャップや企業での「女性社会参与」の議論ともつなげながらお届けします。
今日も世界のどこかに住む素敵な女性との女子トークのお裾分け💕

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サマリー

国連の研究によれば、女性が和平プロセスに参加すると、紛争再発のリスクが37%減少することが示されています。このエピソードでは、女性の平和構築の重要性や、リベリアのピースハットプログラムの事例を通じて、その効果が探究されます。

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言葉で旅する思考と暮らしのエッセンス、パーソナリティのうつみひろこです。
今日も立ち寄りいただきありがとうございます。
毎回遅10分、オンラインで英語、中国語、スペイン語を学び続けている私が、
世界のどこかで働く女性たちのライフスタイルや価値観から見えてきた
発見や暮らしのヒントを平日ほぼ毎日を目標にお届けしています。
言葉を通して文化を越えて、ちょっとだけ世界を旅する
そんな脳内物流学、言葉旅のひとときをお一緒できたら嬉しいです。
前回までのエピソードにいいねなどで反応してくださった皆様、
フォローしてくださった皆様、掛け起こしのノートに好きをしてくださった皆様、
本当にありがとうございます。
最近、ここ数日ですね、ポッドキャストを更新できていないのですが、
言葉旅のゆるい女子トークというより、ちょっと真面目で重めのテーマを先生たちと話をしていて、
かなり先生たちのパーソナルだったりとか、こちらのパーソナルの経験をシェアしあっていて、
プライバシー的になかなか音声として残すには難しいなという話が飛び交っています。
ポッドキャスト配信としてまとめにくいなということで、
今回はですね、どんな記事の内容をいろんな先生と話をしているのか、
これからいろんな国の先生と話をしていくのかというところだけをちょっと味わう形にしたいなと思っています。
女性と和平プロセスの重要性
キーワードはですね、戦後の紛争再発が37%少ない。
和平プロセスに女性が加わった場合という研究のお話です。
25年前にですね、国連安全保障理事会が女性、平和、安全保障に関する画期的な決議を出しました。
そこで強調されていたのが、紛争の予防と解決における女性の重要な役割というポイントです。
最近この言葉をデータで裏付けるような研究が出ていて、
私もとても面白く興味深く、記事をいろいろな国の先生と読んでいます。
このデータでは何を調べたかというと、マリデスとかリベリア、シエラレオネ、ミャンマーなど11カ国で行われた14の和平プロセス。
ここで国連が現地の女性団体と一緒に働いていたケースとそうでないケースを比べてみたところ、
女性が平和交渉や平和合意に参加していた場合、その後に紛争が再び起きる可能性が最大で37%低くなっていたという結果が出たということです。
その後、世界各地の286件の平和合意でも同じように検証したところ、やっぱり同じ傾向が見られたということなんですね。
しかも国連が関与していないケースでも、女性が平和の構築やコミュニティの調整役として関わることによって、紛争再発のリスクは11%低くなるということがわかったのだとか、
数字だけ見るとそんなに違うのってちょっと衝撃的じゃないかなと思います。
具体例としてのピースハット
この研究の中で具体例として紹介されていたのが、UN Women の支援しているリベリアのピースハットプログラムという取り組みです。
ピースハットというのは、伝統的な小屋ハットを使って女性たちが集まれるスペースを作って、家庭内の揉め事だったりとか、近所同士のトラブル、
地域の中で溜まっている不安や怒りを、暴力ではなく対話で解決するという場なんですね。
研究者たちは、こうした女性たちの場があることで、本来であれば和平プロセスから排除されがちな人たち、
民間の一般の人たちだったりとか、少数者だったりとか、被害者側の声がきちんとテーブルに届けられるようになると指摘しています。
このニュースを題材に、今日はネパールの先生とレッスンでお話をしてきたんですけれども、
ネパールも長い内戦と和平のプロセスを経験した国ですよね。
なぜ女性が和平のプロセスに入ると紛争の再発リスクが下がるのか、
研究者たちはいくつか理由を挙げているんですけれども、いろいろそれを私なりに要約すると、
一つ目は拾える利害関係が増えるということです。
例えば、戦闘当事者だけで交渉している、どうしても武装グループ同士のメンツだったりとか、
政党や軍のパワーバランスが中心になりがちです。
でも、そこに女性団体や女性リーダーが入ることによって、
子どもや高齢者の安全はどうかですとか、
性暴力の被害者のケアはどうか、難民や国内非難民の生活再建の可能性だったりとか、
水、教育、医療みたいなものの暮らしのインフラといった生活者の目線がテーブルに乗りやすくなると、
合意文書の中にそういった項目がきちんと入ってくると、
その後の不満や取り残された感が少なくなって、
結果的に紛争がぶり返しにくくなるというロジックです。
二つ目は、和平の平和の担い手の層が厚くなるということ。
和平交渉でどうしても一部のリーダーたちの写真がニュースに出がちなのですが、
実際に合意を現場で支えているのは、学校の先生だったりとか、地域のリーダーだったりとか、
お母さんたちのグループだったりとか、名もなき一人ひとりがつながっているネットワークだったりするのです。
その中に女性たちがしっかりと組み込まれていると、
合意はあの人たちだけのものではなくて、私たちの平和の約束だという感覚が生まれやすくなると、
その自分ごと感というのが長期的な安定につながっていくのかなと感じています。
女性の役割の課題
でもですね、この研究がまた一方指摘しているのは、ちょっと残念な現実でもあって、
女性が和平プロセスで重要な関わりを果たしていることはデータで証明されているんだけれども、
実際には女性が参加することが以前より難しくなっていると。
UN Womenの調査では、世界的な資金のカットによって女性の権利団体が大きな打撃を受けているとか、
つまり、やった方がいいということは分かっている、効果があることも分かっている。
でもそこに必要なお金と時間がなかなか回ってこない。
これは日本のジェンダーギャップや女性の社会参加の問題ともすごく重なって見えます。
こう聞くと、いやいや紛争なんて遠い世界の話でしょうと思われることもあるかもしれません。
でも、オンラインで世界中の先生たちと話をしていると、
家庭の中での小さなすれ違いだったりとか、会社の中のハラスメントだったりとか、
コミュニティの中でも孤立、こういったミニ紛争みたいなものが積み重なって先に大きな暴力だったり分断があるのだろうなと思います。
そこに女性の声がきちんと入っているか、声を上げられるかどうか、
マイノリティの声がテーブルに乗っているかどうかは、国レベルでも家庭レベルでも実は同じくらい大事なのかもしれませんねというところです。
この、紛争再発37%減という研究をきっかけに、
自分の身近な場所でどんな声が取り残されているのかなという問いを私自身にも投げかけてみたいなと思いますし、
ぜひ皆さんも考えてみるきっかけになったら嬉しいなというふうに思います。
この後もちょっと音声に残せるかはわからないんですけれども、
この話はすごくセンシティブな話がむちゃむちゃ出てくるので、
どこまで残せるかちょっとわからないんですけど、
世界各地の女性たちとの対話を通じて、ジェンダーや平和のテーマも少しずつ言葉にしていけたらなというふうに思います。
また私ですね、古典ラジオというのがすごく大好きで人気のポッドキャストですね。
今の古典ラジオではジェンダーギャップ、女性の社会産業について特別編みたいな形で配信をされているんですけれども、
27回のシリーズですごくボリュームのあるもので、
かつこれは全員が聞けるものではない状態で、
ある一定の古典クルーという形で昔から参加されている方だったりとか、
会社としてそのポッドキャストを購入というかね、
されている方だけが今聞けるような状態になっているんですけれども、
そこからも非常にこのジェンダーギャップという構造の問題、
女性男性の精査というところではよりもどっちかというと構造上の問題なのかなと思うところもあるので、
またどこかのタイミングで全部聞き終わった後ぐらいかな、どうでしょうね。
今27回分の20回目ぐらいを聞き終わっているので、
少しこの話も共にいろいろポッドキャストに残していけたらなというふうに思っています。
今日も世界のどこかに住む素敵な女性との女子トーク、
言葉旅のお騒ぎにお付き合いいただきありがとうございました。
本日のネパール人の先生と私の対話が皆さんの今日彩る小さなヒントになれば嬉しいです。
今回の言葉で旅する思考と暮らしのエッセンスはここでここまでとなります。
この番組ではリスナーの皆さんからのメッセージもお待ちしています。
オンライン映画ワードを通じて私もこんな言葉旅を楽しんでいますというお話や、
オンライン映画を続ける中でのお悩みがありますなどのご相談まで、
あなたのエピソードや経験、前回までのエピソードの感想などぜひぜひお寄せください。
SpotifyもしくはスタンダードFMのコメント欄からお待ちしています。
それではまた次回の言葉旅でお会いしましょう。
爪広子がお届けしました。
グラシアス、アストラエゴ、チョウチョウ、デワデワネ。
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