2025-04-10 24:07

#1411. 著者と語る『ヴォイニッチ写本』 (1) --- 安形麻理先生&安形輝先生との対談

▼今回の対談のお相手の方々と関係するHP


- 安形麻理先生(慶應義塾大学文学部教授)のHP:https://www.k-ris.keio.ac.jp/html/100000234_ja.html

- 安形輝先生(亜細亜大学経営学部教授)のHP:https://researchmap.jp/agata

- 星海社のHP:https://www.seikaisha.co.jp


▼パーソナリティ,堀田隆一(ほったりゅういち)の詳しいプロフィールはこちらの note 記事よりどうぞ.


- https://note.com/chariderryu/n/na772fcace491


▼heldio のビデオポッドキャスト版を Spotify で始めていますので,そちらのフォローもよろしくお願いします.


https://open.spotify.com/show/0xOyOIXBUrIZbnwSLeJsSb?si=zH5V2CjkS0ekqNz5ro7caw


▼helwa リスナー有志による月刊誌「Helvillian」が2024年10月28日に創刊しています.第4号まで公開されています.


- 創刊号(2024年10月28日):https://note.com/helwa/n/ne2b999d5af72

- 第2号(2024年11月28日):https://note.com/helwa/n/n94e9d9a74706

- 第3号(2024年12月28日):https://note.com/helwa/n/na7394ab1dc4c

- 第4号(2025年1月28日):https://note.com/helwa/n/nb6229eebe391


▼2024年12月30日に『英語史新聞』第11号がウェブ発行されています.


khelf(慶應英語史フォーラム)による『英語史新聞』第11号がウェブ公開されています.こちらよりアクセスしてください


- 第11号:https://keio.box.com/s/kk0jss15l22pz1rpuysa0ys4nkpc3lwr


第11号公開については,khelf 公式ツイッターアカウント @khelf_keio (https://x.com/khelf_keio) を通じても案内しています.

リツイートなどを通じて「英語史をお茶の間に」の英語史活動(hel活)にご協力いただけますと幸いです.


▼2024年第3四半期のリスナー投票による heldio 人気配信回


- 第1位 「#1219. 「はじめての古英語」第10弾 with 小河舜さん&まさにゃん --- 「英語史ライヴ2024」より」 https://voicy.jp/channel/1950/6049608

- 第2位 「#1212. 『英語語源辞典』の「語源学解説」精読 --- 「英語史ライヴ2024」より」 https://voicy.jp/channel/1950/6052858

- 第3位 「#1139. イディオムとイディオム化 --- 秋元実治先生との対談 with 小河舜さん」 https://voicy.jp/channel/1950/1298775

- 詳しくは hellog 記事「#5645. リスナー投票による heldio 2024年第3四半期のランキング」をどうぞ http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2024-10-10-1.html をどうぞ


▼2024年9月8日(日)に12時間連続生放送の「英語史ライヴ2024」を開催しました.英語史界隈では前代未聞のイベントとなりました.詳細は以下の配信回,あるいは khelf の特設ページを! イベント後は,数ヶ月間かけて各番組をアーカイヴで通常配信していきました.


- heldio 「#1119. 9月8日(日)「英語史ライヴ2024」を開催します」 https://voicy.jp/channel/1950/1296042

- khelf 特設ページ: https://sites.google.com/view/khelf-hotta/英語史ライヴ2024特設ページ


▼2024年8月26日より特別企画「helwa コンテンツ for 「英語史ライヴ2024」」が始まっています.ぜひ特設ホームページに訪れて,ライヴ当日まで毎日1つか2つずつ公開される helwa メンバーによる英語史コンテンツをお楽しみください.


- http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/etc/helwa_content_for_hellive2024/


▼X(旧Twitter)上で「heldio コミュニティ」が開設しています.


Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」のリスナーさんどうしの交流と情報発信の場です.heldio やそこで配信された話題を「待ち合わせ場所」として,英語史やその他の話題について自由にコメント・質問・議論していただければ.heldio が広く知られ「英語史をお茶の間に」届けることができればよいなと.今のところ承認制ですが,お気軽に申請してください.

https://twitter.com/i/communities/1679727671385915392


▼「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズ(有料)を展開しています.


英語史の古典的名著 Baugh, Albert C. and Thomas Cable. *A History of the English Language*. 6th ed. London: Routledge, 2013. のオンライン講座です.毎回1セクションンずつゆっくりと進んでいき,内容について縦横無尽にコメントしていきます.シリーズについて自由にご意見,ご感想,ご質問をください.皆さんで議論しながら読んでいきましょう.1回200円です.

https://voicy.jp/channel/1950/570931


▼プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) も毎週火木土の午後6時に配信しています


「英語史の輪」にこめる想い


1. レギュラー放送は,これまで通り,最大限に良質な内容を毎朝お届けしていきます.プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」のための課金の余裕がない方々(例えば中高生や英語史を真剣に学びたい苦学生など)は,無料のレギュラー放送のみを聴き続けていただければと思います.レギュラー放送では,皆さんに最良の放送をお届けし続けます.


2. プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」で得た収益の一部は,レギュラー放送の質を保ち,毎日円滑にお届けするための原資とします.


3. また,収益の一部は,Voicy 以外でのhel活をさらに拡大・発展させるための原資とします.


4. ときに khelf(慶應英語史フォーラム)やプレミアムリスナーにも協力していただき,hel活の新機軸を打ち出していきたいと思っています.企画本部としての「英語史の輪」です.

5. ぜひとも「英語史の輪」のプレミアムリスナーになっていただきたい方


 ・ hel活を応援したい方(資金援助,広報支援,盛り上げ係りなど.研究者,学生,一般の社会人など職種や専門は問いません.)

 ・ 毎日もっともっと英語史に触れたい方,レギュラー放送では足りない方

 ・ 私(堀田隆一)の話をもっと聴いてみたい方

 ・ レギュラー放送のような一般向けの話題にとどまらず,もっと専門的な英語史の話題も聴いてみたいという方

 ・ レギュラー放送で言えない/配信できないような「低い」話題(対談のアフタートークや飲み会での雑談など)も聴きたいという方

 ・ パーソナリティおよびリスナーさんどうしで,もっと交流したい方


以上,よろしくお願いいたします.

00:02
おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語詩ブログの管理者、 そして英語のなぜに答える初めての英語詩の著者のホッタリュウイチです。
英語の語源が身につくラジオheldio。英語詩をお茶の間におもっとうに、英語の歴史の面白さを伝え、 裾野を広げるべく、毎朝6時に配信しています。
本日は4月10日木曜日です。皆さんいかがお過ごしでしょうか。 本日は
著者対談です。著者と語るヴォイニッチ写本 パート1 安形麻理先生&安形輝先生との対談
と題しまして、新刊書の紹介をいたします。 ご紹介する本は
昨年末2024年に正解写より出版されました正解写新書です。 この本につきましては
先日ですね私が1398回のheldio配信会で世界一謎めいた写本 ヴォイニッチ写本を知っていますか
と題する回お届けしたんですけれども、そちらで本書の内容をざっくりとなんですが、お知らせしております。
今回は著者お二方直々にお招きいたしまして 3人でたっぷりとこの本について、そしてヴォイニッチ写本そのものについて
さらにはこれを研究するということはどういうことなのか こんな話もしております。
長い対談となりましたので3回ほどに分けてお届けしていこうと思いますが その第1回ということでこれからお聞きいただきます。
研究の裏話であるとか、ヴォイニッチ写本の面白話みたいなことが満載ですので 楽しんでいただけるかと思います。
それでは行ってみましょう。著者対談です。どうぞお聞きください。
おはようございます。本日は対談ということでですね、実は昨年末に出版されました ヴォイニッチ写本という本がございまして
こちら先日私一人でですねご紹介させていただいたんですが、なんと今回はですね 著者、共同著者お二方にいらっしゃっていただきまして
著者とともに贅沢な対談会ということをお届けしたいと思っております。 著者はですね、あがたまりさんそしてあがたてるさんということでお二人おいでいただきまして
ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
今日お話の話題となるご紹介したい本なんですけれども あがたまりさん、あがたてるさん著のですねヴォイニッチ写本
03:06
副題が世界一有名な未解読文献にデータサイエンスが挑むというものなんですけれども 正解者より正解者新書として昨年末12月に出版された
ということですね。こちらですね出版されるということはあのまりさんの方は同僚でですね 慶応義塾大学文学部でご一緒することがありましてこの本が出るということを伺っていて大変楽しみにしていたんですが
そちらのご携答いただきまして早速読ませていただきましたと いや本当に面白かったということでこれはですね
あのぜひ著者対談をしたいということを申し入れておりましたら エヴァ協調ということであのてるさんにもですね今日お越しいただいてということでお話し伺いたいと思います
まずあのお二人の協調ということなんですけれども これヴォイニッチ写本これはのお二人ともあの古くから研究されているんでしょうか
古くから研究と何をもって古くからにもよるんですけれども 10年以上前からやっているという意味では古くから
ということになります。十分10年の実績があればということなんですけれども こちらのヴォイニッチ写本というのはその副題にもあった通り世界一有名な未解読文献
ということでこれはまああの暗号解読者であるとかこれプロもアマチュアも関心を持って見てきており そしてまた後ほど話題となるかもしれませんがいろいろこの日本の中でもサブカルチャーであるとか
アニメあとゲームなどですかね 小説のような形でいろいろな形でモチーフとして出てきたりして
いわば文化的価値があるというところで知っている方もいらっしゃるかもしれませんが まだまだ知名度がもっと上がるべき
おそらく写本を知るものだろうということでこちらの本を書かれたのかなというふうに 読ませていただいたんですけれども
そもそも狙いって言いますかねターゲット 読者層的にはどのあたりを意識して書かれたんでしょうか
そうですねやっぱりあの若者向けの新書ということで特に高校生ぐらいに読んでいただけ たらと思って書きました
普段は論文を大人向けに書いているので若者向けといった時にでもその 中身はやっぱり研究の歴史とか方法とかそういうことも分かってもらいつつ
でもそういう研究の楽しさとか そういうことも伝えられればいいなというふうに思って書きました
そうすると狙いと言いますか読んでほしいなっていうのは高校生あたりとかもうちょっと 早くて中学生ぐらいでこれを読むと暗号解読なり
06:08
あるいはそのデータサイエンスのこと書士学のことなり 関心を持って研究したくなるという生徒さんが増えるんではないかなという
そんな意味合いも込めてということでしょうかね
このお聞きのチャンネルのボリューム層が40代50代ということですので息子さん娘さんがいらっしゃったらぜひこの本をお勧めいただければと思うんですけれども
確かに非常に読みやすくて新書の中でも比較的薄めということですかね
190ページぐらいということで本当に私も一気に読んだんですけれども中にはですね本当に最新の文献やこの社本をめぐる研究であるとかURLなども含めて
豊富ですしあとやはり図版が非常に多いですよね
でこのお話に出ると思うんですが暗号解読の対象は主に文字の部分ではあるんですがその周りも取り囲むようにして
そもそも図版なんていうか絵ですかね
そうですね絵でいいと思います
様々なジャンルの植物とか薬草とかいわばなんか怪しげな絵がたくさんあってそれとの関係で何とか解読しようというふうに試みているわけですが
そのやっぱり社本の美しさと言いますか私驚いたんですけど結構ちっちゃい社本だということで
大きくねイラストの図鑑みたいなイメージしてたんですよね草とか薬草みたいな
かなり小さいっていうことを伺いまして
そうですね普段割とインターネットでたくさんこの画像もいろいろ出てますしこれを持っているイエル大学の図書館のウェブサイトでも綺麗な画像が見られるので
割とそうすると大きさって意識しないんですけれども
手元で実際の私たちもまだ本物は見たことがなくて本物そっくりに作ったという
レプリカのパクシミリ版というのしか見たことないんですけれども
手に取ると本当に思ってたよりもずいぶん小さい割とその実用的な社本で決して豪華社本ではないなという感じの大きさの社本です
文字自体は小さいというわけでもなく普通に平均的なサイズっていう感じですか
そうですね割と普通のって言ってもなかなか馴染みがない中性社本って言われても変わると思うんですけれども
遠くから見ると本当に割と普通の薬草のことが書いてあったりしてそういう仕事に関係する人が使うのかなっていうふうなそういうような社本ですね
09:01
身の回りにある今の普通の本って言った時にイメージするようなものの中性版みたいな
そして本書の内容に入るんですけれどもその前にですねお二人で書かれた強調ということなんですが
お二人のそれぞれの研究分野といいますか専門というのは異なっているわけですよね
かつてのご所属は同じこの慶応大学の図書館情報学ということでご夫婦でいらっしゃるということなんですけれども
向いている方向は割と違うのかなという印象を受けたんですがまずマリさんの方からなんですが伺いたいんですが
ご専門は何かと聞かれたらどういうふうにお答えしているんでしょうか
基本的には書史学といってもあまり馴染みがないと思いますけれども
古い本の研究ですね私の場合は特にヨーロッパで15世紀16世紀くらいに印刷された本の研究をする
しかもその中身を読む研究ではなくてここに使われている活字であるとかそういう物理的な要素の分析をしています
外形であったり物理的だったりするっていうことですかね
そうですね作っている技法であるとかあるいはただそういう形が持っているものが当時の人がその本とか
そういうものに対して持っていたイメージあるいはその作り手が読者はこういうふうなものを期待しているだろうと
いろいろなオンワークが交差するところに形があるというふうに考えて形にも意味があると思って研究をしています
なるほどそのような研究対象がマリさんの研究分野でそしてテルさんの方なんですけどもお聞かせいただけますでしょうか
もともと大学時代は情報検索のシステムを作るところから始まりまして
自然言語処理とかですねそちらの方からこの母日写本の方にも行くんですけれどもそれ以外にも
画像分析だったりメタデータの大量に集めてそれを分析するといったような形で今でいうとデータサイエンス的なところを扱うことが多いです
なるほどそうするとやはりパッと見パッと聞きですねだいぶ異なる方向からただ本であるとか今回の母日写本のようなものを
見る場合に異なる角度からのアプローチですけれどもこの本で結実したといったような方法論といいますかねということになるかと思うんですよね
この全く違う角度っていうのがこの本をやはり面白くしているっていうかいろんな角度から読むことができるというふうに思ったんですよね
12:01
はいそれでは本の紹介の前にですね1チャプター終わりましたが次のチャプターついて紹介したいと思います
それでは本の紹介をと思ったんですけれどもこの紹介自体は先日私が目次をなぞるという形にすぎませんがこんな章がありますということを述べたので
これ録音が止まっている間にですねいろいろ面白い話が出てきましたのでもういきなりアフタートーク的にというか面白い話からいきたいなというふうに思ったんですけれども
先ほども出ましたが写本自体は思ったよりずっと小さいということでこのレプリカの話出ましたけれどもこれはなんと慶応技術大学が持っているということで
そうですねレプリカといってもですね結構本当に外側の箱から中身も用紙の破れているところまで再現しているっていう本当に本物そっくりに作ってあるものなんですね
値段もそれなりなんですけれどもやっぱりページの折りたたまれている具合であるとかどことどこがつながっているであるとかまだ抜けているところもあったりもするので
そういうことを研究するためにも必要なんだというふうなことを申請して慶応の図書館で買ってもらいました
これは最近ですか入れたのは
そうですねコロナのちょっと前ぐらいですね
なるほどこれ私まだ見ていないので今度ご一緒していただいてご日差本解説みたいな感じでよろしくお願いできればと思うんですが
現物はイエル大学の図書館にあって本の中にもありましたけれどもやっぱり人気そこに行くとみんな見たがるっていう感じなんですか見ることはできるんですか
はいできますけれどもそこの社本部長と前お話しした時にはいろんな人を引きつけるので誰にも彼にも見せるわけではないというふうにはおっしゃってました
なるほどただこの社本研究自体は未解読ということもあってやはりプロからアママで非常に多くの世界中のですね人々が注目していて
私びっくりしたのが本格的なこのご日差本を注目する学会があると国際学会があるということで
最近がマルタで数年前ということでしたっけ そうですねあの2022年でしたかに開かれていて我々ちょっとそれが終わった後でしたので
参加できなかったんですけれども ちょうどその数年前から所蔵館のイエル大学が公式の写真集を出したりとか
そういうのもあってすごくまた研究が盛り上がり出していていろんな新しい手法が適応できる ということでいろんな手書きの文字の形の分析から
15:11
持っていた人が誰なのか最初の所有者が誰なのかを探ろうとする 文献に基づく研究ですとかいろんなタイプの新しい研究が前から行われているんですけれども
新しい情報とか技法とかを使いながら進めていくということで本当にいろんな発表がありました
なるほどちょうど第1章が謎めいたご日差本ということでそもそもご日差本ってどういうもの なのかなぜ魅惑的なのかみたいなところから始まって
第2章がこれまでのご日差本研究 ということでねいろいろな手法が紹介されていて
しかも誰が持っていたのかであるとかそもそも誰が書いたのかっていうところまで これは読んでも立ちどころに解決するわけではないということかと思うんですけれども
ただ著者のお二人はおぼろげにこんなイメージ 答えみたいなものを持ったりしてるんですか仮説的な
そういうもんなんですか いきなり大きい話ですか
少なくともこちらの実験の方で書いたようにですね 捏造文書ではないという確信が得られるような結果を得られていますので
解読する価値があるとは考えています ただし解読したからといってそこに何が書かれているかというのは
もしかしたら今の社会にとっては普通のことかもしれないし よくわからないというところですかね
あるいはめちゃくちゃ怪しいことかもしれないしみたいなね 宇宙からの何かメッセージみたいなのが書かれているかもしれません
そうですよね この本の帯にですね この本の最後に荒又博さんとの三者対談が行われていて
そこも含めて非常に面白く読ませていただいたんですけれども 帯にもあるとおりデタラメ文書説を否定できたのは大前進ですっていうところで
ここは本当に面白いなと思ったんですよね つまりデタラメ文書っていうのは
その場合どういう意図なんですかね 校正の暗号解読者をいわばたぶらかすというか
愉快判的にやるというような説なんでしょうかね
デタラメでって言った時には初期の所有者として有力な候補者がボヘミア王なので
彼は錬金術に大変関心を持っていたので そういう人だったら読めないものでも怠慢にはたくだろうというふうなところで
それを考えると用紙200ページ分を集めてきて せっせと何か意味不明のものを書き散らすっていう風な労力に見合うんじゃないか
18:04
というふうなことが一つ言われています
そのデタラメ説みたいなものって全体の論調としては 有力だったりしたこともあるんですか
とも時代によって多分そういう学説って言いますか 有力説も変わるのかもしれないんですけれども
割とデタラメ説っていうのは古くからあるんですか
昔から解読できるだろうと言って解読できましたっていう
アマチュアだったり本職の方言語学者だったりがいらっしゃるんですけど それぞれその後に大体結局それが承認されなかったり否定されたりするという中で
このデタラメ説を唱えたゴードン・ラグさんの研究は まともな研究者の方がある種のロジックでもってボニッチャ本の中身を説明できたということで
非常に反響を読んでそれこそ日本の アイラというアサシム社が出している雑誌のコラムだったり
ニュートンというサイエンス系の雑誌に その翻訳が載ったりということがありました
先ほどから名前の挙がっているラグさんの研究なんですが それはどれくらい古い新しいものなんでしょうか
ゴードン・ラグさんは2004年にデタラメ説を書いた論文を発表されています
そうすると学問的に論理的にその説を唱えたっていうことは インパクトがあるというか
今まで自分たちは何をしていたんだろうみたいな 解読者が思ってしまうかもしれないというところだったということですよね
こちらを読まれたり見たりしまして テル先生はこれどうなんだろうということを
何かその時思われたということなんでしょうか
そうですね 最初ですね
オカルトニュースサイトX51オルグというですね オカルトニュースサイトがあるんですけれども
そちらでこのゴードン・ラグさんの論文を 勝手翻訳と言えばいいんでしょうか
日本に紹介する 日本語で翻訳してそれを紹介するような記事をたまたま見まして
そちらの中身 ボニーチャフォンで解読できないんだと
さらに言うとデタラメなんだと言った時に ラグさんのデタラメ説よりはボニーチャフォンそのもののデータが
その当時Googleで普通にボニーチャフォンと入れたら たまたまトランスクリプションデータが出てきまして
21:07
そちらで たまたまその時やってた論文のクラスタリングというですね
共同研究でやった実験の手法があるんですけれども そこにトランスクリプションデータを入れてみた
それだけなんですよね そうしたところどうもデタラメ説ではありえないような結果が見えてきた
ここまでは10分ぐらいです
なんかおかきでしたよね
見つけてから
すごい これが新章レベル2までになるという
そうだったんですね じゃあ別の研究と言いますか 学術論文をクラスター分けするみたいな
そういう手法を開発していて たまたまそういうタイミングでボニーチャフォンを知って
そのトランスクリプションデータを入れたらどうなるかなという 遊び心でやってみたみたいな
これは面白いですね その結果どうなったのか本を読んでいただければなんですが
次の回にもう少しお話を聞きたいと思います
エンディングです 今日も最後まで放送を聞いていただきまして ありがとうございました
いかがでしたでしょうか
著者と語るボニーチャフォン あがたまり先生 & あがたてる先生との対談 第1弾をお届けしました
最後のところ とってもいいところで終わりましたね
てる先生がボニーチャフォンに関心を抱いたのは ある意味では偶然だったという
この研究のセレンディピティ こんな話も中盤 後半で出てくることになりますので
今後もこの対談シリーズ ご期待いただければと思います
今回ご紹介した正解者からの新書ですが これ以上ボニーチャフォンについて
分かりやすく研究者が書かれた本はないと思うんですね
そして配信会の中でも述べられていましたけれども
著者として念頭に置いていた読者は高校生あたりである
もちろん中学生でも大学生でもいいんですが
研究ってこんなに面白いんだよということをですね
伝えたい そういう思いでお二方 筆を取られたということなんですよね
暗号解読という極めて魅惑的な話題ですので
ぜひ一人でも多くの方にこの本手に取って お読みいただければと思います
このチャンネル 英語の語源が身につくラジオヘルディオでは
あなたからのご意見ご感想をお待ちしています
Voicyのコメント機能を通じて お寄せいただけますと幸いです
SNSでのシェアもよろしくお願いいたします
それでは今日も皆さんにとって 良い1日になりますように
24:03
英語詞研究者のほったりういちがお届けしました
また明日
24:07

コメント

スクロール