2025-04-23 25:15

#1424. 著者と語る『ヴォイニッチ写本』 (3) --- 安形麻理先生&安形輝先生との対談

▼パーソナリティ,堀田隆一(ほったりゅういち)の詳しいプロフィールはこちらの note 記事よりどうぞ.


- https://note.com/chariderryu/n/na772fcace491


▼heldio のビデオポッドキャスト版を Spotify で始めていますので,そちらのフォローもよろしくお願いします.


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- 創刊号(2024年10月28日):https://note.com/helwa/n/ne2b999d5af72

- 第2号(2024年11月28日):https://note.com/helwa/n/n94e9d9a74706

- 第3号(2024年12月28日):https://note.com/helwa/n/na7394ab1dc4c

- 第4号(2025年1月28日):https://note.com/helwa/n/nb6229eebe391


▼2024年12月30日に『英語史新聞』第11号がウェブ発行されています.


khelf(慶應英語史フォーラム)による『英語史新聞』第11号がウェブ公開されています.こちらよりアクセスしてください


- 第11号:https://keio.box.com/s/kk0jss15l22pz1rpuysa0ys4nkpc3lwr


第11号公開については,khelf 公式ツイッターアカウント @khelf_keio (https://x.com/khelf_keio) を通じても案内しています.

リツイートなどを通じて「英語史をお茶の間に」の英語史活動(hel活)にご協力いただけますと幸いです.


▼2024年第3四半期のリスナー投票による heldio 人気配信回


- 第1位 「#1219. 「はじめての古英語」第10弾 with 小河舜さん&まさにゃん --- 「英語史ライヴ2024」より」 https://voicy.jp/channel/1950/6049608

- 第2位 「#1212. 『英語語源辞典』の「語源学解説」精読 --- 「英語史ライヴ2024」より」 https://voicy.jp/channel/1950/6052858

- 第3位 「#1139. イディオムとイディオム化 --- 秋元実治先生との対談 with 小河舜さん」 https://voicy.jp/channel/1950/1298775

- 詳しくは hellog 記事「#5645. リスナー投票による heldio 2024年第3四半期のランキング」をどうぞ http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2024-10-10-1.html をどうぞ


▼2024年9月8日(日)に12時間連続生放送の「英語史ライヴ2024」を開催しました.英語史界隈では前代未聞のイベントとなりました.詳細は以下の配信回,あるいは khelf の特設ページを! イベント後は,数ヶ月間かけて各番組をアーカイヴで通常配信していきました.


- heldio 「#1119. 9月8日(日)「英語史ライヴ2024」を開催します」 https://voicy.jp/channel/1950/1296042

- khelf 特設ページ: https://sites.google.com/view/khelf-hotta/英語史ライヴ2024特設ページ


▼2024年8月26日より特別企画「helwa コンテンツ for 「英語史ライヴ2024」」が始まっています.ぜひ特設ホームページに訪れて,ライヴ当日まで毎日1つか2つずつ公開される helwa メンバーによる英語史コンテンツをお楽しみください.


- http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/etc/helwa_content_for_hellive2024/


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Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」のリスナーさんどうしの交流と情報発信の場です.heldio やそこで配信された話題を「待ち合わせ場所」として,英語史やその他の話題について自由にコメント・質問・議論していただければ.heldio が広く知られ「英語史をお茶の間に」届けることができればよいなと.今のところ承認制ですが,お気軽に申請してください.

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▼「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズ(有料)を展開しています.


英語史の古典的名著 Baugh, Albert C. and Thomas Cable. *A History of the English Language*. 6th ed. London: Routledge, 2013. のオンライン講座です.毎回1セクションンずつゆっくりと進んでいき,内容について縦横無尽にコメントしていきます.シリーズについて自由にご意見,ご感想,ご質問をください.皆さんで議論しながら読んでいきましょう.1回200円です.

https://voicy.jp/channel/1950/570931


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「英語史の輪」にこめる想い


1. レギュラー放送は,これまで通り,最大限に良質な内容を毎朝お届けしていきます.プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」のための課金の余裕がない方々(例えば中高生や英語史を真剣に学びたい苦学生など)は,無料のレギュラー放送のみを聴き続けていただければと思います.レギュラー放送では,皆さんに最良の放送をお届けし続けます.


2. プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」で得た収益の一部は,レギュラー放送の質を保ち,毎日円滑にお届けするための原資とします.


3. また,収益の一部は,Voicy 以外でのhel活をさらに拡大・発展させるための原資とします.


4. ときに khelf(慶應英語史フォーラム)やプレミアムリスナーにも協力していただき,hel活の新機軸を打ち出していきたいと思っています.企画本部としての「英語史の輪」です.

5. ぜひとも「英語史の輪」のプレミアムリスナーになっていただきたい方


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 ・ レギュラー放送のような一般向けの話題にとどまらず,もっと専門的な英語史の話題も聴いてみたいという方

 ・ レギュラー放送で言えない/配信できないような「低い」話題(対談のアフタートークや飲み会での雑談など)も聴きたいという方

 ・ パーソナリティおよびリスナーさんどうしで,もっと交流したい方


以上,よろしくお願いいたします.

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おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語詩ブログの管理者、 そして、英語のなぜに答える初めての英語詩の著者の、ホッタリュウイチです。
英語の語源が身につくラジオheldio。英語詩をお茶の間にをモットーに、英語の歴史の面白さを伝え、 裾野を広げるべく、毎朝6時に配信しています。
本日は4月23日水曜日です。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
本日は、ヴォイニッチ対談の第3弾、最終回となります。 著者と語る『ヴォイニッチ写本』Ⅲ 安形麻理先生&安形輝先生との対談です。
前回、前々回お聞きいただけましたでしょうか。 これまで2回にわたり、昨年末に正解者より出版されました新書、
『ヴォイニッチ写本』。 こちらの強調者であられます安形麻理先生と安形輝先生を、私の研究室にお招きしまして、この本について、そしてこの本ができる背景にある研究についてですね、いろいろとお話し聞かせていただきました。
第1回はですね、もう少し正式、公式に収録しようと思っていたんですが、最初からもう話が面白いということで、かなりアフタートーク的にですね、いろいろ脱線しながら始まった、そんな対談シリーズだったんですが、2回目、そして今日3回目なんですが、3回目になりますと、もうですね、アフタートークらしいアフタートークという感じになってきますね。
話はいろいろと脱線していくんですけれども、最後には『ヴォイニッチ写本』に帰っていく。 強調者のお二人にとって、『ヴォイニッチ写本』って何なんでしょうか、というような話も聞くことができたと思います。
今回もとても充実した話なんですけれども、肩に力を入れずに聞くことができるのではないかと思います。これを機にぜひ皆さん、『ヴォイニッチ写本』、写本そのものにもご関心を寄せていただければと思いますし、もちろんこの新書、『ヴォイニッチ写本』と題するこちらの本もお読みいただければと思います。
それでは対談の第3弾です。お聞きいただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
おはようございます。
2回にわたりまして、『ヴォイニッチ写本』こちらの本をお出しになりました、あがたまりさん、そしてあがたてるさんにお話を伺ってまいりましたが、今回3回目ということで、本当にアフタートークで自由におしゃべりしましょうということで、まだお付き合いいただいております。本日もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
これはもうこぼれ話ということで、いろいろこの録音回っていないところでもお話いただいたんですけれども、このヴォイニッチの研究、クラスタリングの研究なんですけれども、これ最初に発表されたのが、いつでどういう学会だったんでしょうか。
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2006年の国内の学会ではあったんですけれども、その後に国際学会で発表させていただいたんですけれども、それがイギリスの初期書物学会ということになります。
それでその初期書物学会の会場が、このヴォイニッチアフォンにも関係します、ジョン・Dですね、捏造者とか作者の一人だと言われている、あるいは所有者の一人と言われている、ジョン・Dというイギリスの有名な錬金術師の方がいて、多分世界の錬金術師の中で一番出世された方で、
一時マンチェスター大聖堂ってですね、錬金術師の方が本来はあまり馴染まないような大聖堂の委員長なのか責任者の方なのか、それにもつかれたという方で、この国際学会の会場がたまたまマンチェスター大聖堂の付属施設であるチェトナムライブラリというところですね、
それこそ鎖付き図書があるような図書館なんですけれども、そちらのところで発表させていただきまして、
本当発表で僕が海外でしたのが初めてだったんですけれども、非常に記念になりました。それで非常に古い図書館なので発表施設、プロジェクターとかスクリーンとかはかなりイマイチだったんですけれども、
その壁に中世の鎧がかかっていたり、槍がクロスにかかっていたりというところで、イギリスの書士学者の前でこのボイニチャ本の話をさせていただきまして、非常に記念になったところです。
はい、雰囲気満点ですよね。その時の受け具合といいますか、その発表自体の受け具合というのはどんな感じだったんでしょうか。
私自身が英語での口頭発表が初めてだったので、かなり僕自身は緊張していたので、どちらかというと質問などはマリさんに答えてもらったりしていたんですけれども、かなり質問が来て、
その書士学会の後にあるパーティーでお菓子を、名前入りのお菓子をいただきまして、チョコレートだったかケーキだったかだと思うんですけれども、その時に何か僕自身はその書士学会の新しい新人さんのイニシエーションというか、
06:04
何か新人さんに渡すお菓子なのかなと思って、少し拗ねたような顔で写真とか残っているんですけれども、実際にはそれなりに評判の良かったような発表に対してお菓子をあげるというか。
そうだったんですか。後で聞いて。
それ恒例では別にないんですけど、初めてだったし、やっぱり写本とか初期印刷本の研究者が集まっている学会で、こういうやっぱりデータをどうこうっていう発表は多分当時すごくまだ珍しかったと思うんですね。
いろいろあって、多分その記念にグッジョブみたいな感じで。
というのは後から聞きまして、何か写真忘れたような顔しか残ってないんですけれども、非常に嬉しかった。
これが記念になって、やはり今まではどうしても狭いテーマというか、自分が着実にできるテーマで学会発表して、いつものメンバーに質問を受けてというようなことだったのが、
このボイニーチャー本の発表した後に、やはりその懇親会でその後の質疑が非常に関心を持ってもらって、質問なども盛り上がりまして、
そこからもう少し今までの狭いテーマよりは、いろんなことに手を出してもいいんだ、研究っていうのはもっと自由なんだという考え方になったきっかけのテーマでもあります。
おだしょー それは素晴らしいですね。絵でして研究者っていうのは一つの非常に細かいテーマで、例えば論文を書くであるとか学位を取るということで、
やはり広くね広い視野を育みなさいと言われはするんですけれども、最終的に専門的にやっていくには一つ尖ったものを見せなければいけないということもあって、
なかなか両立難しいんですが、一旦ある程度まで一つのことをやって、それなりに研究と年を重ねていくと、自由なのが本来は研究だよなということも改めて思い起こされるというか、そんな感じはありますよね。
しかも実際そういう発表をすると受けるというか多くの人が声をかけてくれるとか、そういうことって本当にありますよね。
そうですね。やっぱり何かに関心を持ったり、あれと思ったり親と思ったりしたときに、そこでちょっと何か調べて満足してしまったら終わりで研究にはならないんですけれども、
その時にやっぱりあれが使えるんじゃないかとか、これが使えるんじゃないかとか、こういう見方しかされてないけど、別の見方をしたら全然違う見方するんじゃないかとか、
いろいろとにかく考えてみるっていうことが、ちゃんとした研究につながる可能性ってどんなものでもあるんだなと思いました。
そうですね。今回のこのボイニッチシャフォンについても、ある意味では推挙、これを解読するというのは場合によっては一生不意にするかもしれないし、というような一つの監視の対象ということなんですが、
09:11
まさにこれに入れ込んでいる学者っていうのはいるわけですよね。このちょっとした危うさと魅惑性とか麻薬性みたいなのってかなり近いところがあって、
研究っていうのはやっぱり怖いところは怖いですよね。ただ逆に本当に何でも自由にテーマさえ決めれば、そこに向かって一心してですね、脇目も振らずにっていうことができるのも研究で、対象は合法的でありさえすれば本当に何でもいいっていうのが、後から分かってくる感じですかね。
そうですね。この提談の中でも荒又さんに、今は変なものでも研究テーマにできていいねって、今はいい時代だねって言われたんですけれども、確かに今そうだと思うんですね。手法も割と自由だし、対象に変なもの、変なものっていうか、伝統的には扱われてこなかったようなものっていうのを選んで、でもきちんとした方法論で取り組めば、
それって十分研究になるんだ、どんなものでも研究になるんだっていうところはすごく言えると思います。
それと関連して、先ほどちょっと触れられていたんですが、回ってない時にですね、録音が、なんとかレッカ君という、強制レッカ君という、面白い機械って言うんですかね、これを導入したという経緯、なんか面白かったんでお話いただきたいんですが。
ボンニッチ刃本でやっぱりいろんなテーマ扱ってもいいんだという気持ちになっている時に、マリさんの方が資料保存の関係で劣化調査などに関わっている時に、本の劣化する時にやはりそのコピー機に押し付け動作が影響するといった時に、
そこで強制劣化装置というのの導入を考えた時に、機械を外注するというと非常にお金がかかる時に、その当時出したレゴのマインドストームという、レゴのブロックですね、こちらで強制劣化装置を作るということを試みまして、
研究費で青のコンテナデラックス、レゴの青のコンテナデラックスとレゴのテクニッククレーン、レゴのマインドストームを購入させていただいたということがあります。
多分研究費でレゴのブロックを買ったのはあんまり例がないんじゃないかなと思います。
いや、正当な理由ですよね、今お話を聞くと。
レゴでそんな強度出るんですか、その推し。相手は本ですから、何百キロとか何トンとかは必要ないわけですよね。
はい、それで強制劣化実験をしたわけなんですけれども、確かにご指摘の通りでして、本の背割れをするところまで実験もできたんですけれども、
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あれは確かバージョン6だったですかね、強制劣化君の方が強制劣化してしまったという、1万回ぐらいでも押し付け動作はしたんですかね。
はい、それで背割れも再現できましたので、一定の成果は上げられたんですけれども、はい、というような形で。
なるほど、こういう研究もあるということですね。
そうですね。
こちらボイニッチ社本の真相が出たというところなんですが、もちろん先ほどおっしゃったように、これを中心に、これをまっすぐ見つめて研究しているわけではないということで、
いろいろなところにご関心があられると思うんですけれども、お二人それぞれなんですが、今どんな問題に関心を持っていられるかというのをお聞かせいただけますでしょうか。
私は古い本の研究をしているというところで、特にその15世紀半ばにヨーロッパで活版印刷が始まった頃の本の特に印刷の歴史にも関心を持って、ずっといろんな方向から取り組んでいるんですけれども、
最近は活字の形の分析をうまくできないかというところで、コンピューターの助けを借りながら、尚方テルさんの助けも借りながら取り組んでいます。
活字の具体的には字体というか文字の形ということなんでしょうか。
そうですね。活版印刷って型を作って、それを鋳造機にセットして同じ形の活字をたくさん作っていったというのが発明のポイントとされているわけですけれども、そうじゃなかったんじゃないかというような説も出てきたりするんですね。
それが字の形のバリエーションがどのぐらいあるのか、ただそのインクの滲みとかかすれとか、印刷機を押すときの力の具合とか、そういうところのいろんな要素があるはするんですけれども、でもそういうのを全部工場に入れても同じ形と言っていいものなのか、それともやっぱり型がそもそも違うんじゃないかというようなところを検証できないかなと思って、いろいろ試行錯誤をしています。
面白いですね。私も15、6世紀あたりの印刷が始まった後ぐらいの英語のスペリングっていうのに関心があるので、どこかで繋がってくる可能性がありますね。今後ともよろしくお願いします。
形なくなってしまった文字の形とか。
そうですね。
で、テルさんの方はどういうところに関心がおありでしょうか。
そうですね。マリさんのお手伝いで活字画像の分析などをやっている中で、画像処理に関するそれなりのテクニックを身につけた中で、
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例えば別の研究グループでやっている漫画の研究などにもここら辺が応用できないかということで、
例えばセリフの抽出だったりオノマトペの抽出にこのような活字画像の解析で身につけた技術ができないか。
でもその時にやっぱり頭のどこかにボンニチア本のテキスト分析はしたというのがあったんですけれども、
画像についても何かしらの応用ができないかというのは、分析ができないかというのはいつも念頭にあるので、
これをボンニチア本に、このテクニックをボンニチア本に持っていったらどうなるかなというのは、
なんとなくすごいテンションではないんですけど、ずっと下の方にあり続けるといったところがあるので。
文字から画像へみたいなところですかね。これが活字という文字のだけど画像分析をすることによって橋渡しになっていくかもしれないというところですね。
実際に漫画の方もあまり漫画そのものの画像を研究しようというのはなかったんですけれども、
どちらかというと漫画がどういう風に流通するか、都市観学的にはどういう風に流通するかデータから見ようみたいな話から始まっているんですけれども、
画像の分析の技術が少し身についたら、漫画はやっぱり画像でちょっと見る部分もできないかということだったりも手を出す。
これもやっぱり昔の細いところから広い、いろんなことに手を出していいんだという風な広がってからこういう風な考え方になっているのかもしれないですね。
なるほど。
自分からはやらなかったところが、いろんな人との出会いで、研究者仲間の出会いであるものをやることになって、
そこで何かテクニックを身につけたら、これ他のことにも応用できるのではないかみたいな、そういう進歩の仕方という感じですかね。
そうですね、進歩ならいいんですけれども、いろいろ広がりすぎというところもないわけじゃないですけれども、
ただ非常に楽しくやれているというか、
昔のやはりこうどうしてもある尖った研究テーマとか狭いニッチなところですと煮詰まるところがあるんじゃないかなといったときに、
少し周辺とか全然違うところで、またその研究者的なそのモチベーションというか、
やりたいからやるという部分が燃え上がってまた元に戻ってくれば、ちょっと煮詰まったところももしかしたら何かのブレイクスルーにつながったり、
あるいはそこで得られたテクニックなり人脈なり、いろんなところが応用できるのかなという感じがしますね。
あるときは熱情である一つのことをやりたいとやるんですけど、どうしても煮詰まってくるときがあって、
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それでもずっとそこにいるとやっぱり苦しくなってきますよね。一回外れてみて5年後10年後に違う風が吹き込んでもう一回戻ってくるとかね。
これってあるような気がしますね。ある意味積極的にずらしていくということも精神衛生上重要かもしれませんし、
そういうことが互いに研究者同士がいろいろ交差するきっかけになれば、またまさにセレンディピティじゃないですけど、
全然思ってもいないところに5年後研究をしているという可能性ってありますよね。
ありますね。やっぱり人と話すと、特にすごく興味関心の近い人とばかりじゃなくて、ちょっと違う人と話すとちょっと思わぬ視点とか、
自分が当たり前だと思ったことを聞かれて、そういえばそこはもしかしたら検討の余地があるかもしれないというふうなことにやっぱり気づいたり、
使えそうな手法がやっぱりあるんじゃないかとか、すごくいろいろなヒントがあって広がるし、
全然関係ないと思ったから忘れていたことが話しているうちに思い出して、もしかしたら自分の研究に使えるんじゃないかとか、
そういうふうにいろいろ湧いてくるので、本当に誰かと話すっていうのは、もちろん朗読とかもそうなんですけど、
日本語で言ってもそういう出会いはありますけれど、やっぱり話していると、そういう機会ってすごく多くなるなと思います。
そうですよね。そこには何らかのきっかけ、交わるためのきっかけっていうのは、人の場合はたまたま出会ったとか、
友達の友達だったっていうこともあれば、今回のボーイニッチみたいな話題として、これ本当に適材ですよね。
いろんな方向から迫ることができて、しかも究極の目標は解読みたいな、すごく魅惑的な目標があるっていうところで、
世界中の人がそこを向いて、ある意味ではゆるーくコミュニティができていると、そこにはかなり怪しい論の持ち主もいれば、
ガチガチに学問的にやっているという方もいたりして、一つのコミュニティのしくずみたいな形が、ボーイニッチ、シャフォンみたいな、
大きなマグネット、磁石があるとすごく見えやすくなって、その意義も分かるし、そもそも中入って楽しいと思うんですよ。
みんな一つの目指しているけれども、全く違う考え方を持っているというような、あくまでもそういうところはあると思いますよね、研究っていうのもね。
そうですね、特にこれの場合は本当にみんなやりたくてやっている。
本当にそういう。
誰にも頼まれてないってやつ。
これ検証出たりしたことってあったんですか、これまで。解読ってたまにあるんじゃないですか、検証みたいな形で。
21:03
あまり聞かないんですかね。
聞かないですね。
数学の未解読問題とか、ああいう検証はありますけど、今だったらもしかしたらKaggleとかのデータサイエンティストが集まるようなコンペティションサイトとかに、
解読をうまい具合に依頼すると、最新鋭の人たちが手を出してくれる。
なるほどね。
ただその代わり、検証金が必要になってきますね。
なかなか辛いかもしれないですね。
やりたいからやるっていうのが一番仲良さそうな気がしますけど、
研究者みんなそうですかね。頼まれてもいないのにやってるっていうのが研究ですよね。
はい、ありがとうございました。
これお聞きの方、初回の時にお話ししたかと思うんですが、
このチャンネルお聞きの方、40代、50代の方がボリュームゾーンっていう形でいらっしゃいますが、
息子さん、娘さん等の中学生、高校生が、
もう研究ってどんなことしてもいいんだよっていう一つのヒント、
インスピレーションになってもらえるといいですよね。
本当に読みやすい本ということで、
こちらですね、ボイニッチ社本、世界一有名な未解読文献にデータサイエンスが挑むということで、
まさに21世紀の研究をですね、これ本当に解読してほしいですけれどもね、
お二人ぜひ解読に加えてよろしくお願いいたします。
頑張ります。
エンディングです。
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
3回にわたるボイニッチ対談、著者との贅沢なお話の時間でした。
私自身が一番贅沢な思いをしたんだと思うんですが、
こちらをお裾分けという形でリスナーの皆さんにもですね、
対談を聞いていただきました。
この対談会の間にもですね、収録されていないところでおしゃべりをたっぷりしまして、
収録しておけばよかったなというようなこともですね、多かったんですね。
対談会ってだいたいこうなるんで、
ずっと録音しっぱなしで録っておけばよかったのにと思ったりするわけなんですが、
永遠におしゃべりしているわけにもいかないということでですね、
グッと詰まったものをですね、3回に分けてですが、配信いただきました。
ぜひですね、皆様におかれましては、この3回全体を通してのですね、
ご感想、ご意見、そしてご質問などありましたら、ぜひお寄せいただければと思います。
もっともっとお話を伺いたいということであればですね、
著者の先生方と、とりわけアガタ・マリさんとはですね、比較的近い位置におりますので、
いろいろまたお話を伺いたいなあなどと思っている次第です。
改めまして、アガタ・マリ・アガタ・テル著、
24:03
ボイ・ニッチ・シャ本、正解者から昨年2024年の末に出ております。
こちらの新書、非常に読みやすくボイ・ニッチ・シャ本の基本がわかる本となっております。
対談中にもありましたが、とりわけ中高生であるとかですね、
このようなシャ本解読、暗号解読にロマン、夢を見ている生徒さんたちに、
夢を追いかけていただきたいなあなどと思っております。
のめり込みすぎると危ないという話は何度か出ましたけれども、やっぱりこれはロマンですよね。
アガタ・マリさん、アガタ・テルさん、対談にお付き合いいただきまして、今回はありがとうございました。
このチャンネル、英語の語源が身につくラジオヘルディオでは、あなたからのご意見、ご感想をお待ちしています。
ボイシーのコメント機能を通じてお寄せいただけますと幸いです。
SNSでのシェアもよろしくお願いいたします。
それでは今日も皆さんにとって良い1日になりますように、
英語詞研究者のホッタリウイッチがお届けしました。また明日。
25:15

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