2025-04-17 13:46

#1418. 「ゆる言語学ラジオ」のターゲット1900を読む回 --- right はなぜ「右」も「権利」も表すのか?

▼パーソナリティ,堀田隆一(ほったりゅういち)の詳しいプロフィールはこちらの note 記事よりどうぞ.


- https://note.com/chariderryu/n/na772fcace491


▼heldio のビデオポッドキャスト版を Spotify で始めていますので,そちらのフォローもよろしくお願いします.


https://open.spotify.com/show/0xOyOIXBUrIZbnwSLeJsSb?si=zH5V2CjkS0ekqNz5ro7caw


▼helwa リスナー有志による月刊誌「Helvillian」が2024年10月28日に創刊しています.第4号まで公開されています.


- 創刊号(2024年10月28日):https://note.com/helwa/n/ne2b999d5af72

- 第2号(2024年11月28日):https://note.com/helwa/n/n94e9d9a74706

- 第3号(2024年12月28日):https://note.com/helwa/n/na7394ab1dc4c

- 第4号(2025年1月28日):https://note.com/helwa/n/nb6229eebe391


▼2024年12月30日に『英語史新聞』第11号がウェブ発行されています.


khelf(慶應英語史フォーラム)による『英語史新聞』第11号がウェブ公開されています.こちらよりアクセスしてください


- 第11号:https://keio.box.com/s/kk0jss15l22pz1rpuysa0ys4nkpc3lwr


第11号公開については,khelf 公式ツイッターアカウント @khelf_keio (https://x.com/khelf_keio) を通じても案内しています.

リツイートなどを通じて「英語史をお茶の間に」の英語史活動(hel活)にご協力いただけますと幸いです.


▼2024年第3四半期のリスナー投票による heldio 人気配信回


- 第1位 「#1219. 「はじめての古英語」第10弾 with 小河舜さん&まさにゃん --- 「英語史ライヴ2024」より」 https://voicy.jp/channel/1950/6049608

- 第2位 「#1212. 『英語語源辞典』の「語源学解説」精読 --- 「英語史ライヴ2024」より」 https://voicy.jp/channel/1950/6052858

- 第3位 「#1139. イディオムとイディオム化 --- 秋元実治先生との対談 with 小河舜さん」 https://voicy.jp/channel/1950/1298775

- 詳しくは hellog 記事「#5645. リスナー投票による heldio 2024年第3四半期のランキング」をどうぞ http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2024-10-10-1.html をどうぞ


▼2024年9月8日(日)に12時間連続生放送の「英語史ライヴ2024」を開催しました.英語史界隈では前代未聞のイベントとなりました.詳細は以下の配信回,あるいは khelf の特設ページを! イベント後は,数ヶ月間かけて各番組をアーカイヴで通常配信していきました.


- heldio 「#1119. 9月8日(日)「英語史ライヴ2024」を開催します」 https://voicy.jp/channel/1950/1296042

- khelf 特設ページ: https://sites.google.com/view/khelf-hotta/英語史ライヴ2024特設ページ


▼2024年8月26日より特別企画「helwa コンテンツ for 「英語史ライヴ2024」」が始まっています.ぜひ特設ホームページに訪れて,ライヴ当日まで毎日1つか2つずつ公開される helwa メンバーによる英語史コンテンツをお楽しみください.


- http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/etc/helwa_content_for_hellive2024/


▼X(旧Twitter)上で「heldio コミュニティ」が開設しています.


Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」のリスナーさんどうしの交流と情報発信の場です.heldio やそこで配信された話題を「待ち合わせ場所」として,英語史やその他の話題について自由にコメント・質問・議論していただければ.heldio が広く知られ「英語史をお茶の間に」届けることができればよいなと.今のところ承認制ですが,お気軽に申請してください.

https://twitter.com/i/communities/1679727671385915392


▼「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズ(有料)を展開しています.


英語史の古典的名著 Baugh, Albert C. and Thomas Cable. *A History of the English Language*. 6th ed. London: Routledge, 2013. のオンライン講座です.毎回1セクションンずつゆっくりと進んでいき,内容について縦横無尽にコメントしていきます.シリーズについて自由にご意見,ご感想,ご質問をください.皆さんで議論しながら読んでいきましょう.1回200円です.

https://voicy.jp/channel/1950/570931


▼プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) も毎週火木土の午後6時に配信しています


「英語史の輪」にこめる想い


1. レギュラー放送は,これまで通り,最大限に良質な内容を毎朝お届けしていきます.プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」のための課金の余裕がない方々(例えば中高生や英語史を真剣に学びたい苦学生など)は,無料のレギュラー放送のみを聴き続けていただければと思います.レギュラー放送では,皆さんに最良の放送をお届けし続けます.


2. プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」で得た収益の一部は,レギュラー放送の質を保ち,毎日円滑にお届けするための原資とします.


3. また,収益の一部は,Voicy 以外でのhel活をさらに拡大・発展させるための原資とします.


4. ときに khelf(慶應英語史フォーラム)やプレミアムリスナーにも協力していただき,hel活の新機軸を打ち出していきたいと思っています.企画本部としての「英語史の輪」です.

5. ぜひとも「英語史の輪」のプレミアムリスナーになっていただきたい方


 ・ hel活を応援したい方(資金援助,広報支援,盛り上げ係りなど.研究者,学生,一般の社会人など職種や専門は問いません.)

 ・ 毎日もっともっと英語史に触れたい方,レギュラー放送では足りない方

 ・ 私(堀田隆一)の話をもっと聴いてみたい方

 ・ レギュラー放送のような一般向けの話題にとどまらず,もっと専門的な英語史の話題も聴いてみたいという方

 ・ レギュラー放送で言えない/配信できないような「低い」話題(対談のアフタートークや飲み会での雑談など)も聴きたいという方

 ・ パーソナリティおよびリスナーさんどうしで,もっと交流したい方


以上,よろしくお願いいたします.

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おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語詩ブログの管理者、 そして英語のなぜに答える初めての英語詩の著者のホッタリュウイチです。
英語の語源が身につくラジオheldio。英語詩をお茶の輪におもとに英語の歴史の面白さを伝え、 裾野を広げるべく毎朝6時に配信しています。
本日は4月17日木曜日です。みなさんいかがお過ごしでしょうか。 今日お届けするのは
ゆる言語学ラジオのターゲット1900を読む回 right はなぜ右も権利も表すのか、です。
一昨日4月14日に配信されましたゆる言語学ラジオの最新回ですけれども、 こちらで久しぶりにターゲット1900を読む回がアップされました。
水野さんの元気な声で全国の受験生の皆さんこんにちは で始まるあのターゲット1900を読む回ということですね。
今回フィーチャーされるのはいくつかの単語があるんですけれども、 取り分けタイトルに関されているのが right
right はなぜ右も権利も表すのか。 このお題でたっぷりとお二人がターゲット1900の単語たちを語っています。
その中で私もですね言及していただきまして 実際ですねあの監修のお手伝いさせていただいたということもありまして
このヘルティオでも皆さんにご紹介したい次第です。 まずはこのチャプターにリンクを貼っておりますので、おとといのゆる言語学ラジオの最新回
こちらご視聴いただければと思います。 その上で今日はですね
そのこぼれ話を私の方でもさせていただければと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。
今回のゆる言語ラジオでのターゲット1900読む回 いろいろな単語が扱われましたが
注目されていたのがこのrightなんですね。 タギ語です。右も権利もありますし正しいもありますね。
それから all rightであるとかright awayのように
イディオム的に使われる表現も多いですよね。 いろいろと出てくる単語なんですけれども、これがなんでここまでタギなのかということですね。
これは語源を探るとですね、いかにタギ化してきたかということがわかるんですね。 ここでじっくりお話しするというよりは
ゆる言語学ラジオでもお話がありましたし、さらに沖のこのヘルディオでもですね 527回で語っています。
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rightのタギ性、正しい、右、権利ということで1回丸々お話ししておりますので、そちらご参照いただければと思います。
このチャプターにリンク貼っておきたいと思います。 またこのrightの単語については実は
英単語には4つのrightがあるということなんですね。 ゆる言語学ラジオのターゲット1900回、冒頭でrightという発音を
聞いた堀本さんがですね、各の方のrightをまず最初に思い浮かべたという下りがありましたよね。 確かに同じくらい頻度が高い日常語ということでどっちのことなのかというのが
発音からは分かりにくいことになっていますが、このように同音異義語が実は4つあるんですね。
他に2つあるんですが皆さんお気づきでしょうか。 これについても実はヘルディオで語っています。
535回、4つのright。 RITEのrightとWRITEのrightとRIGATのrightと、そして最後はWRIGHT。
このrightがあるんですよね。 この辺りの話題についてもなかなか面白いかと思いますのでぜひお聞きになってください。
535回が4つのrightということなんですね。 このrightという単語については語り出すとですね、本当に時間が経ってしまうということで不可言ですね。
さらにその反対語として、右の意味の反対語としてはもちろん左、leftというのがありますよね。
文化的に右が上なのか左が上なのかというのがですね、ゆる言語学ラジオのコメント欄でも盛り上がっていますが、これもですね、なかなか面白い話たくさんありますよね。
古今東西、どちらが優位なのかということをめぐってはですね、文化差があったりして話がつきないところかと思うんですが、今日は深入りしないでおきたいと思います。
もう一つですね、これ監修の段階から面白いなと思っていたことがありまして、水野さんがですね、指摘されていたのが、重要であるという、通常であれば形容詞、形容動詞で表されるようなところがですね、
英語ではmatterという一語の動詞があるって言うんですね。もちろん英語でもbe importantという、bたす、形容詞で表すという言い方があって、こちらの方が一般的頻度も高いだろうと思われるんですが、
動詞一語で重要であるという意味を表すmatterに注目されていましたよね。これ本当に私もですね、最初にこの単語、動詞としてのmatterですね、重要であるという意味を知ったとき驚きました。
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なぜこれが動詞なんだということですね。 さらに配信会の中で触れられていましたが、似たような意味を持つcountという動詞もある。
これも重要だという意味で使われるんですね。 2つのコアの意味はだいぶ異なっています。
matterはですね、水野さん堀本さんが考察を深められていたようにですね、もともとはやはり物質なんですね。
濃く詰まっている、物質が詰まっているということで、スカスカでないということは重要である。 意味がちゃんとあるというようなずっしり感、これが基本にあるのがmatterという単語、動詞だと思うんですね。
一方、countの方はやはりもともと数えるっていうことなので、これも水野さんが適切に指摘されていましたが、物の数に入る、入らないっていうことですね。
物の数に入らないということは重要ではないということになります。 日本語にも通じるアイディアということで、これなかなか面白いなぁと思うんですよね。
countにつきましては、これ25でして、大元はcomputeなんですね。
つまり計算するということなんです。 count自体は数えるですから意味的にも関係するのがわかると思います。
この25の話題については、ヘルディオの928回で語っています。 英語語源辞典を読むシリーズパート6、ケルフ・フジワラ君と25、コンピュート・カウントを語る
という回でですね、語源辞典を参照しながら、コンピュート・カウントという25について厚く語っています。
コンピュートというのは、もともとラテン語でconが強調ですね。強調の接頭字。そしてputの部分が
考えるという意味なんですね。とすると、よく考える、徹底的に考えるということで考慮に値する。
これが感情に入れられるとか、物の数に入るということになって、ついに重要であると。こんな意味にたどり着くというわけなんですね。
matter、count、これ1単語で動詞として重要であるという意味を表すのが何とも不思議な感じはしますが、英語では両方ともまあまあよく使いますよね。
通常、動詞というのは動作を表すもの、つまり動的な意味を表すというのが一般的です。
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一方で形容詞っていうのが比較的性質を表したり、状態を表したりというふうに静的、静かな、止まっているものを表すという傾向は強いんですね。
ですが、この動詞と形容詞というのは意味的にグラデーションなんですね。確かに典型的には動詞は動作を表す、動的であるということなんですが、
グーッとですね、静的な方に触れて、形容詞のような役割を帯びることもたまにあるわけです。
一方で形容詞の方もですね、本来は静的な意味を表すのが基本なんですけれども、
グッと動詞の側に触れると、動的な意味合いを帯びるということもあって、たまにこの典型からお互いに外れるということがあったりするんですね。
今回のmatter、countなんていうのもそうですね。 普通は形容詞でbe importantと言っておけばいいわけなんですが、
動詞としてcount、matterなどを使うこともできるということですね。 他に例を挙げますと、
動詞ではですね、例えばcost、お金がかかる、費用がかかるっていうcostなんていうのも動的ではないですよね。
どちらかというと性的性質ということで、言ってみればbe worth、
何々の価値があるというのにほぼ言い換えられるわけですよね。 それからresembleなんていかがですかね。
似ているっていうことなんですが、これ似ているのはあくまで性質ですから、 通常はbe likeぐらいに言っておけばいいものですよね。
あるいはbe similar toのように形容詞を使うのがふさわしいところかと思いますが、 動詞バージョンもあるということですね。
逆にですね、形容詞、本来は性質、性的なものを表すんですけれども、 動的な意味合いを帯びるケースもあります。
例えばですね、activeなんていう形容詞は、それこそですね、 アクティブなわけですから、動的なんですよ。
he is activeなんて言った時に思い浮かぶのは、彼が活動的だという性的な意味合いのみならず、 その彼がいつも動き回っているっていう動的なイメージを喚起するわけですよね。
他に形容詞には、現在分詞形容詞であるとか過去分詞形容詞のようなものがあります。
つまり、大元が動詞で、それを現在分詞や過去分詞にしたものが、 そのまま形容詞として使われるということがありますよね。
とすると、大元は動詞なわけですから、やはり動的な含みがあるということなんですね。
12:01
動詞と形容詞、品種として分かれているわけなんですけれども、 この意味はですね、グラデーションでつながっている、この辺りを意識しておくと良いのではないかと思います。
エンディングです。今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。 ぜひですね、今回のゆる言語学ラジオのターゲット1900回、面白いですので、こちら見ていただければと思います。
このゆる言語学ラジオのターゲット1900回と関わりを持たせていただいたのは、 1年ほど前になりますかね。
英単語帳の語源を全部知るために研究者を呼びました。 ターゲット1900withホッタ先生ということで、ゆる言語学ラジオの247回でですね、お招きいただいたんですね。
それがきっかけということで、このように今回も監修させていただいた次第です。 あの時の回はですね、
withというvidで示される、 ラテン語の連結形だけに注目して時間が過ぎてしまったという、おかしな回だったんですね。
1単語も進まなかったというものですね。 こちらにその動画へのリンク貼り付けておきますので、ぜひご覧になっていただければと思います。
このチャンネル、英語の語源が身につくラジオヘルディオでは、あなたからのご意見ご感想をお待ちしています。
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それでは今日も皆さんにとって良い1日になりますように、 英語子研究者のほったりうちがお届けしました。
また明日!
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