おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語詩ブログの管理者、英語のなぜに答える初めての英語詩の著者、そして6月18日に研究者から刊行された英語語源ハンドブックの著者のホッタリュイチです。
英語の語源が身につくラジオheldio。英語詩をお茶の間にをモットーに、英語の歴史の面白さを伝え、裾野を広げるべく、毎朝6時に配信しています。
本日は8月17日日曜日です。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
ここ数週間ですね、日曜日のコメント返しできていないんですけれども、今日はですね、ちょっと違う形のコメント返しとなります。
リスナーの皆さんの推し接続詞を紹介します。 こちら覚えておいてでしょうか。
数週間前のことになりますね。7月28日の回、1520回ですが、あなたの推し接続詞を教えてください。
と題してこのニッチな話題をお届けしました。コメント欄には多くの
リスナーの皆さんから推し接続詞、ひねり出していただいたということかもしれませんが、
あげていただきました。 こちらですね、私忘れていたわけではなく、その間に何度かですね、私自身が接続詞の話題で配信会をお届けしたかと思うんですが、
このちょっと遅れたタイミングとなりますが、 皆さんから寄せられたコメントをご紹介していきたいと思います。
たっぷりと接続詞の世界楽しんでいきましょう。 それではどうぞお聞きください。
7月28日の回、1520回、あなたの推し接続詞を教えてください。 ということで、このあなたの推しほにゃららを教えてくださいシリーズ、
もう何度目かになるんですけれども、 比較的閉じた語類であるとですね、これうまくいくことが多いということがわかってきまして、
今回も接続詞という比較的閉じた語類ですね。 機能語と言われるもので、そう簡単にはですね、
漠増したり激減したりはしないものだというそんな語類ですよね。 実際のところ、英語詞の中でも結構接続詞が増えてきたという事実は本当はあるんですけれどもね。
これはまたお話ししていきたいと思いますが、本日はこのお題、 あなたの推し接続詞を教えてくださいというお題に対して集まってきた、
寄せられたコメント、こちらを紹介して接続詞の世界に浸ろうと思います。 ぜひ皆さんも1520回にお戻りいただいて、そのコメント欄を眺めつつ、
楽しんでお聞きいただければと思います。 それではまずJackさんからです。
推しの接続詞。 1.yet 2.unless 3.albeit
いきなり面白いところ攻めてきますね。 yet これも典型的には副詞とされることが多いですが、接続詞という括りでも使われますね。
そして unless これもなかなか使いにくい接続詞ということで、これを挙げられた方はですね、他にもいらっしゃって、後で出てくるんではないかと思いますが、なかなか心にくいところをつきますね。
そして3つ目に挙げていただいたのが albeit。 最近読んでいる本で頻繁に見かけました。
albeit の後に SV が来ないの知らなかった。ずっと間違って使ってました。 ということですね。
文章語ではよく出てきますが、 SV が来ないんですかね。省略されることが多いっていうことでしょうか。
副詞句が来たり前置詞句が来たりという直接ですね、albeit の後に そういった句が続きやすいということかと思いますね。
ありがとうございました。いきなりニッチなところ攻めていただきましたね。 次にラコラコさんです。プログラマーとしては if は外せません。一番お世話になってます。
ということでこれに対してアンナさんもオフィスワーカーも if にはお世話になっております。
ということで、確かにプログラマーの視点ですと、プログラム言語の中で使われる
if なりホワイルなりの接続詞っていうのがありますね。 これは視点として面白いですね。私このお題を振ったときはですね
当然ながら人間の使う自然言語の接続詞というつもりだったんですが、 その枠を超えることだってできるわけですよね。
プログラミング言語における接続詞のあり方。 これはですね、ラコラコさんのご指摘でその後ですね、私いろいろ考えるところがありまして
横浜オフ会ならぬプチ英語しライブ from 横浜でもですね、このあたりラコラコさんと一緒に語った会がありましたね。
これは考えさせられました。ありがとうございます。 それに便乗する形でゆずさん。パイソン絡みで言うと if ホワイル for ですかね。
ということでこの for っていうのも 接続詞なのかどうかっていう問題ですね。
統一接続詞としての for の話題はまた後でも出てくると思うんですが、 ここで言うのはプログラム言語でのループの for ですよね。
なので while などで構文をいじって言い換えられる類の for っていうことなので、これも接続詞、 従属接続詞と見ることができる for ということですね。
これ自然言語、英語としてはですね、 for は少なくとも 従属接続詞としての機能はないと思うんですよね。
自然言語とプログラミング言語のこの非対応みたいな問題ですね。 これも考えたことなかった問題です。
ありがとうございます。
川上さん、
Poor as they are, they are generous というあのあず、人情話のあずということで、
だいたい例文で出てくるのはこういった人情者が多いという洞察ですね。 これは面白いですね。
呼び方が非常に面白いと思います。ありがとうございます。
ゆずさん、接続詞 but と言うと中国語では但が近いのですかね? ということで別言語の接続詞は英語の接続詞とどういう関係にあるのか。
これもですね、対照言語学的には面白い話題になっていくかもしれませんね。
それから文字言語さんです。
3つ挙げてくださいというふうに私が述べましたので、1位2位3位とありますね。 1位、for これは遠い接続詞のforだと思うんですね。
というのは という意味で前から後ろに繋げていく
遠い接続詞としてのforのことを指しているのかなと思われますね。
2位、命令文プラス and or という
そうすればとかさもなければというように訳すあのandとorの使い方ですね。 これもなかなかニッチで面白いですよね。
3位、i.e. it is あるいはthat isって呼んだりしますけどもね。それから e.g.
exempli gratia これもfor exampleと英語で読み下すことも多いんですが
この辺りの接続詞と言いますか 日本語でいうところの接続副詞っぽい働きなんでしょうかね
なかなかこれもニッチな面白いところを狙って 出していただきました。ありがとうございます。
その最後のi.e.とかe.g.という このラテン語由来のフレーズを受けてゆずさん
文字言語さんが言及されている書いてある通りに読まないラテン語起源の接続詞といえばandも
edではなくandとして読んでますね 私はこのような記号のことを標語文字というふうに読んでいます
簡単に言えば漢字の類です 英語にも漢字があるよというふうに
述べるときですねこういった例をいくつか挙げてみるわけですよね 機能が漢字とそっくりなんです
ありがとうございます 次はそらみさんですかね
he was about to leave when the phone rang のようにちょうどその時と訳される主説の後につけるwhen
物語性が醸し出される漢字がなんだか好きです
そらみさんが続けまして ジーニアスを見るとこのwhenは関係副詞の非制限用法とされていてaとなりましたが
odeと実践ロイヤル英文法では接続詞となっていましたのでそちらの説でお願いします と
いうことですね なるほどこのあたりは考え方次第
理論次第で関係副詞とも取れるし あるいは接続詞とも取れるというような微妙な例なんでしょうかね
次にニコさんです 第1位if 第2位or 第3位as long as にしました
物語が生まれそうでということですね 確かに接続詞というのは前にも私議論したんですが
2つのものを接続するわけですよね 一方だけ述べておいて接続詞がある
その後 沈黙と言いますかポーズを置くと必ずその2つ目のものが何なんだろうっていうことを想起させる
というかサスペンス状態に置かれるんですよね そこが
ニコさんの言う物語が生まれそうでという感覚につながっているんではないかなというふうに 思います
次です c さん文法家の代表例 while です ということではいそっちの観点から来ましたかということでですね
成り立ちですねもともとwhileというのは 時間という名詞の意味だったんですよね
それが文法家グラマティカリゼーションという過程を経て 今では何々の間という接続詞として用いられている
この話題についてはヘルディオでも取り上げてきたことがあります c さん文法家の観点からの
推し接続詞ということで挙げていただきましてありがとうございます 次に春康上田さんです
一つ目 as 中学の頃あまりに多彩な意味を持ちコアイメージ把握に苦労しました
はいこれは皆さん 通った道なんではないでしょうかあまりに多機能ですよね
前置詞とか副詞とか他の品詞も兼任していますし本当に厄介な単語だと思いますね そして2つ目
ビッコース プログラム言語のキーワードは機能語を使いますがこれだけは使われていなくて人間的に感じ
ます この洞察も鋭いですよね
プログラミング言語ではビッコーズ でできませんよね理由はいらんっていうところなんでしょうかね
これについてもですねプログラマーのなこらこさんと先日語る機会がありまして いやなかなか面白い事実だなと思いました
春康上田さん非常に鋭い洞察ありがとうございました そしてライブリーオールドファートさんです
一つ目はfor というのはというあのforですよね
聖書に登場する文を挙げていらっしゃって これがモデルとなってパロディ的な言い方がいろいろと出てきたというような
ことを述べられていますね そして2つ目はbut
ということで これは挙げていただいて大変嬉しいですね
というのは今回の推し接続詞のお題を私が掲げたのは but について深く考えていたからなんですね
朝日カルチャーセンター新宿教室にてこのbut に関する 講座
先日開いたところだったんですよね but に注目していただきましてありがとうございます
そして3つ目はthan ということですね 辞書や文法書には接続詞として扱われていますが
接続詞の用法からは外れたようなものが存在する ということで確かに
よくわからない統合的使い方をするthan というのはありますよね
接続詞なかなか問題含みのものがありますよね ありがとうございます
チャブダイさんです because ですかね
なぜなら日本人の会話や思考にはあまり出てこないけれど 日本語の上手な英語話者はしきりになぜならを使うので違いを感じます
これも面白い洞察ですね 日本語を話す例えば英語話者がbecauseをそのままなぜならというふうに
日本語に変換してしゃべるとき 英語のとしてはbecauseを頻繁に使うんだなということが
逆にわかるっていうことですよね これ非常に面白い洞察だと思いました
次にりりみさんです unless ですかね
この後に否定の意味が入っていていつも混乱しそうになりますが うまく使えるとスッキリとした文が書ける気がします
2つ目理由を表す for, since, as もbecauseほど言い訳がましくない気がして使いやすいですね
ネイティブはどう感じているかわかりませんが 3つ目接続詞なし
理由を示す時も単純な話なら思い切って接続詞なしで2分に分けて書いてしまった方が嫌味がないのかなと思って最近意識的に使わない時があります
なかなか鋭い指摘ですね
推しの接続詞教えてくださいと言ってるのに接続詞なしという これはですねどなたからか上がるんじゃないかなと思っていました
接続詞結構省略できるパターンと言いますか省略が推奨されるような文脈あるいは文体っていうのがありますよね
接続詞を使うのか使わないのか問題あるいは省略するのか省略しないのか問題 この2つは異なる問題なのかもしれませんねこの後川上さんがスレッドをついて議論されていますが
この接続詞なしという話題ですね これはこれで一つお題になるんではないかと思いますねありがとうございます
プリッツさんです 副文を読み解くのが好きなので従属接続詞は大好物ですが中でもwhereが好きです
whenは中学の時から馴染んで使っているのに疑問詞としてしか認識していなかったwhereも同時に 使えるんだと知った時の嬉しさと言ったらなかったです
いいコメントですねこれ私後日ですねプリッツさんとこの件でお話をしまして
私も全く同感だったんです whenはよく出るけれどもwhereって少し
後になって学びますよね この辺り
ちょっとじわじわ来てるんですけどもね それからプリッツさんついであとはbecauseとforでしょうか
なんでbecauseは従属接続詞でforは統一接続詞と使い分けられているのか気になります そうですねこのあたりはですね理論的と言いますか統合論でいろいろ
議論されているところだったりしますよね ありがとうございます
そしてYKagataさんです 前回のヘルはオフ会ですっかりバットが好きになりました
逆説はありふれているようでいて語源的にはoutのような位置関係の概念が先にあったらしいとか 現代の用法も形式論理と照らし合わせると複雑なところがあるとか
味わい深いです そう思うと学生の頃as long asやas far asが時に何が長い遠いのと不可解だったのも今なら
論理的抽象的なことを手持ちの物理的な概念で言い表そうとするところが愛せる気がします これは広く概念メタファーと言っていいと思うんですよね
接続詞というのはもともと抽象的な概念 論理関係などを表すということでそもそもが抽象性高いわけですよね
その抽象性の高い語の大元には何か具体的な概念が関わっているだろうと こういうふうに認知言語学などでは考えるわけですよね
バット興味を抱いていただきましてわいかがたさんありがとうございます そしてまさにゃんfrom初めての語彙語登場です
好きな接続詞はもちろんthatです ただthatはthatでもthe teacher commanded that he go out of the classroom
などの命令を表す動詞が取るthat説が乱突で好きです I think thatじゃダメ I command thatじゃないとというニッチなところついてもらいました
これは遥か昔と言っていいんでしょうかね まさにゃんと私でこのコマンドの後に来るようなthatについて対談会とっていますね
思い出しました 最後にこうさんです
and then なんとなくですが言うと口が気持ちいいです というつなぎのand thenですね
確かにどんどんつながっていく感じがしますし and単体とは異なった雰囲気ありますよね
実はbutについて扱った講座の中でandにも触れておりまして こうさんのおっしゃるこの問題ですねについても取り上げたところなんですよ
ということで皆さん接続詞一つからですねいろいろと話題を広げて いただきまして本当に面白かったですね
想像が膨らむと言いますか 他の問題にもどんどんつながっていく感じがしまして
言語学的な広がりを感じさせる語類だな品種だなということを 再確認いたしました
皆さん推し接続詞を教えていただきましてありがとうございました エンディングです今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました