おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語詩ブログの管理者、英語のなぜに答える初めての英語詩の著者、そして6月18日に研究者から刊行された英語語源ハンドブックの著者のホッタリュウイチです。
加えて10月15日に夏目社より新刊書が出ました。 同僚の井上一平さんとお届けしている youtube チャンネル
イノホタ言語学チャンネルから生まれた本です。 井上一平・ホッタリュウイチ長、言語学ですっきり解決英語のなぜ
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英語の語源がミニスクラジオヘルディオ。 英語詩をお茶の間にをもとに英語の歴史の面白さを伝え
裾野を広げるべく毎朝6時に配信しています。 本日は11月25日火曜日
みなさんいかがお過ごしでしょうか。 今日はニュージーランドダニーデンにいるんですが
常日頃ですね。 丘の上からお届けすることが多いと思うんですね。
早朝ジョギングで丘の上に登るんですけども、今日はですね
今夕方なんですね。 そして丘の上ではなくむしろですね海抜0メートルというかまあ1メートルぐらいはありますかね
防波堤、オタゴハーバーに面して そして目の前にですねオタゴ半島が見えるという
そんな港防波堤のベンチからお届けしております。 夕方の6時過ぎなんですけれどもまだ全く明るくてですね
釣りを楽しんでいる人がいますね。 あまり釣れていない感じなんですけれども
非常に日向はですね、紫外線が強くてまだ非常に暑いという感じです。 なのでこの日陰のベンチからですね
海とオタゴ半島の風景を見ながらお話ししているところです。 非常に穏やかな陽気ですね
風が吹いてかなり荒れた日もあったりするんですが今日は風もないで 海も非常に静か穏やかですね
さあ今日の話題なんですけれども、今週末の11月29日土曜日の朝カル講座のご案内です
今はですね、こんな時代でリモートで 講座なども日本と結んで普通にできるようになってるんですよね
なかなか幸せな時代になったなぁと思っているところなんですけれども 今回の朝カル講座はテイク
この基本語に注目します。 ヴァイキングがもたらした超基本語
そしてこのテイクという単語を窓口にして いかに英語史上ヴァイキングたち
そしてその原告コ・ノルド語が影響を及ぼしたか このあたりの話題について90分じっくりとお話ししたいと思っております
どうぞよろしくお願い致します。 今日は
今週末ですね、11月29日土曜日に迫りました 朝日カルチャーセンター新宿教室での英語史講座
その秋季クール、秋のシーズンの第2回となります 今年度毎月1回、月末の土曜日にお届けしている講座なんですけれども
秋季クールとしましては11月ということで第2回目になりますね 今年度の通算としては第8回になるんですかね
今回取り上げるのは冒頭にも申し上げましたが 現代語の中でも最も基本的な動詞の一つと言われるテイクです
この基本的な話題だけで90分持つのかと言われそうですが 持ちますというか90分では収まりません
ここを皮切りにですね、コーノルド語が英語に与えた影響 これについてじっくり語る予定ですが90分では収まらないくらいですね
コーノルド語というのは千数百年前のバイキング、北欧のあの海賊たちです バイキングが話していた言語、母語なんですね
北ゲルマン語派に属するということで英語はですね西ゲルマン語派 西と北との違いはありますが所詮は
同じゲルマン語ということで非常に似ている言語なんですね 方言関係にあった
あの血縁関係にある言語と言っていいと思うんですよね しかもですね今から1000年ほど前の話ですので
今ほどまだ分かれてから時間が経っていないということで ますます近かった
そういう言語なんですね この2つの言語なりあるいはちょっと離れたぐらいの方言と言ってもいいかもしれませんが
こうした特徴を持つ言語あるいは方言が接触した時に何が起こるかというとですね これ相当濃密な接触となってですね
普通では予想できないくらいの激しい混合と言いますかね ミクスチュアが帰結するんですよ
まさにそれを示しているのが英語史ということで今回はですね たまたまtakeという一つの単語
基本動詞ですよねこれを取り上げますけれども全体としては コーノルド語と英語の言語接触という話題こちらを紹介するということになりそうです
さあ入り口はこのtakeという単語なんですけれどもね 英語を初学の1年目で間違いなく習う動詞重要動詞だと思うんですよね
基本語であるだけにその用法であるとか意味の幅が非常に広いんですよね 英語話者にとっては欠かせない日常語なんですけれども逆に簡単すぎるあまり
応用範囲が広すぎるあまりに使いこなすのが難しいというね これ基本語であるあればあるほど使いこなすの難しいっていう
逆説的な現象ありますよね そんな単語の一つだと思うんですよ
give and takeと言いますけれどもgiveとかねで他にあのgetとかね こういうのも同じなんですけれども極めて簡単であるだけに
難しいという厄介な単語このtakeに注目したいと思います さあこの当たり前すぎる単語takeなんですが実は英語の歴史を見ていくとですね
古英語の時代から使われていた本来語 ネイティブワードというふうに言っていますがではないんですよ
つまり本当の英語ではないっていうところが ポイントなんですね
この驚きの事実から始めます これはですね本当の英語でないとすると何語なのかというと
そう先ほどから 挙げておりますバイキングたちの言語
古ノルド語 ノルド語っていうのはノルディックなんで北欧のという意味なんですがそれの古いという漢字を当てて
古ノルド語1000年前のバイキングたちが話していた ノルディック系の言語北欧系の言語のことですね
これを古ノルド語 英語ではold north
northはですねあの北ではなくてn-o-r-s-eですthではなくseと書きます
語源的には北のnorthと一緒なんですけれども 詩音字が異なりますのでこの辺気をつけてください
old north oldにn-o-r-s-eですね
これで古ノルド語というふうに日本語では 訳して読んでいます
今回取り上げるtakeというのはこの古ノルド語由来の単語であって 英語の単語ではもともとないっていうことなんですね
古英語ではこのtakeが 古ノルド語から入ってくるまではもちろん
takeなど見たことも聞いたこともありませんという そんな単語だったんですよね
ただですねもちろん取るという基本的な意味を表す 単語なわけでこれ古ノルド語ではなく古英語の方にもですね
本来のネイティブワードがあったはずなんです 取るを意味する単語ですねこれがですね
全く似ても似つかないにまん という単語だったんですね
ドイツ語をやられている方はネーメンという単語が 英語のtakeにちょうど相当する単語としてあるっていうことを知っているかと思うんですが
同じゲルマン語特にドイツ語と英語同じ西ゲルマンなんだね 西ゲルマンではこのネーメン系列
古英語でいうところのにまん これを普通に使ってたんですね
当たり前すぎる単語で これをですね古ノルド語のtakeで置き換える必要もないはずなのに
結果として見てみるとですね古ノルド語のtakeがですね 本来の英語のにまんを置き換えてしまったということがですね
まあ現代の英語を知っているとですね この結果は知っているわけなんですよ
どうしてっていうところですよね そのあたりが今回の講座の話題になっていくことになります
takeとにまんこれがですね競合することになります つまり一気にですね
takeがやってきてにまんを押しのけたということにはならずに やはり競合の時期がですねしばらく続くんですよね
古英語から中英語にかけての時期なんですが ただ最終的にはにまんは廃れて
新しく入ってきた 古ノルド語から入ってきたtakeが
優先権を握ってですね にまんを追い落としていくという流れになったわけなんですが
なんでこんなことが起こってしまうのか 超基本語ですよ
そうでなかったらまあ外から入ってきた単語がですね 元のものを押しのけるっていうことはあるかもしれないんですが
こんなに基本的でですね当たり前の単語が押しのけられるってどういうことって不思議じゃないですかね
このあたりにフォーカスしたいと思っております
takeというのはそのようなちょっと考えられそうにないような事態が起こった単語の一つなんですね
外から入ってきたものが本来の語を置き換えてしまう しかも日常語ですよ
これがですね takeだけでなく 結構多くあるんです
takeはその代表格ということで今回 主要な単語としてですね
タイトルにも掲げた通りに取り上げているわけなんですが 他にも実はいっぱいあるんです
例えば 今の英語で言うところのegg 卵ですよね
leg 足 sky 空
もう基本中の基本語じゃないですか 今挙げたegg leg skyというのはなんと本来語ではなく
コーノルド語からの釈用語なんですよね 他にはですねもっと驚くことに takeと同じ動詞の例で挙げましょう
少し説明は必要でそれはですねあの講座の方でじっくりと語りたいと思うんですが
実は get give want といった超基本語もですね
コーノルド語から入ってきたとされているんです このあたりこみった話題がありますので
講座の方でお話ししたいと思います もう一つ
日常語でありながら時にタブー的な側面を持つ 土木追語ですね
大死ぬという単語です これもですね基本中の基本語と言いますか
この動詞死ぬという意味を表す動詞がない言語というのは人類の言語でちょっと考えにくいですよね
もちろん 公英語にもちゃんと別の単語があったんですね
ステオルヴァンという単語ですがところがこんな基本語がコーノルド語からやってきたとされる代に置き換わったということなんです
いやー不思議ですね 他に
コーノルド語の影響はこうした基本語に多いわけなんですが 基本語の中でもさらに基本語と言っていいでしょう
テイクより基本語と言ってもいいと思いますね 何かと言いますと
sheとかtheyというようないわゆる認証代名詞 ここにまでコーノルド語の影響が及んでいるというふうに一般的には言われているんですね
この二語については実はですね他の説もあったりしてまだ100%コーノルド語由来ということがですね確定しているわけではないんですが
少なくともそうした語言説が取り沙汰されるぐらいにコーノルド語って英語に影響を与えすぎじゃないという評価が英語史研究者の間では一般的になっているっていうことなんですね
このあたりの学説史についても触れられれば良いなと思います こんな感じでですね基本語だけに実は語ることがたくさんありまして
90分の講義で収まるかどうかわからないという状況ではありますがなるべくこのあたりの面白い話を中心に90分しっかりと語り尽くしたいと思っております