新商品のデザイン過程
こんにちは、hattoです。私たちは、家族の絆をより濃く、より強くをコンセプトに夫婦でお店をやっています。
この番組では、商品の裏側や試行錯誤の過程、ショップを通して大切にしている考え方や気づきについてお話ししていきます。
家族のための雑貨屋さん、今日は28回目の放送です。
新商品のお話を続けてさせていただいていて、その6回目になります。
簡単に振り返りますと、新商品はまず詩折です。
本を読むというそれぞれの世界に入る時間の始まりと終わりに、家族を感じられる詩折があったら、読書という時間がもっと豊かになるんじゃないかなというふうに考えています。
素材は真鍮に決まりました。
デザインは青いを曲折あり、やっと波と地層というモチーフにしようというところで、技術的な問題が発生しました。
レーザー加工機を使って真鍮の表面に刻印しようと思ってたんですけど、その刻印が初めてやってみたら想像と違っていてイマイチだったんですが、
その刻印ありきのデザイン案だったので、ちょっとここで一旦立ち止まることになりました。
ちょうどワークショップの時期だったので、ワークショップの準備とかでしばらくこの新商品から離れる時間があって、
その後、音から今までに全く出ていなかったアイディアが出たんですね。
それが今回の放送の内容になります。
まず、またちょっとこの商品のデザインについて考え直そうということになった時に、
ロープのアイデア
まず譲れなかった点と、ちょっと譲るというか再検討しようとなった点がいくつかあるんですね。
まず譲れなかった点というのが、家族で使うから2枚以上のセットにしようということと、
家族の繋がりを感じられるデザインにしようということ、あとは真鍮を使うということですね。
これはそのままの条件で作ろうというふうに考えていて、再検討した点というのがデザインですね。
前回この波のモチーフと地層のモチーフ、どちらかにしようということに決まったんですが、
そこを一旦見直そうということになりました。
あとは加工方法が、レーザー加工機を使った刻印をありきで考えてたんですけど、
そこをもう一度考え直してみようかなというふうになりました。
それを踏まえて夫から出た新しいアイデアは、今までとは全く違っていて、
何かというとロープを使ったらどうかということだったんですね。
それはロープの模様を入れるとかということではなくて、
ロープを投げた時に偶然できるロープの形、形状をそのまま映し取ったらどうかなという提案だったんです。
それを私は聞いた時に、それすごい良いって思ったんですね。
理由は後から言葉にできるようになったんですけど、
それを聞いた時はただただ、それすごい良いなというふうに思いました。
ロープってしなやかで自由で、でも繋がりを象徴するものだと思うんですね。
解けても結び直すことができるし、強く結べば重いものを支えたりもできますよね。
そういう特徴が家族の関係にも似ているなというふうに思いました。
いつも順調とは限らないし、思いがけない方向に行ってしまったりとか、ちょっと関係性が絡まってしまったりとか、
コントロールできないことっていうのはたくさんあると思うんですけど、確かに繋がっていて一緒に進んでいく。
それがそれぞれの家族らしさになるっていうところが似てるんじゃないかなというふうに思いました。
投げられたロープの形って偶然に左右されますよね。
まっすぐじゃなくて曲がってたりとかねじれてたりとか重なったりとか、思い通りにならないけど、それがすごく自然でもあるなと思って。
この予測できないものの中にしか生まれないものってあるんじゃないかなっていうふうに思って、
その一瞬を切り取って形にするっていうのがすごく面白いし、
その予測できないものの中に生まれる何かっていうのと家族のイメージがピッタリだなというふうに感じました。
このロープのアイデアを採用してやってみようってなって、その後はロープを何種類も買ってきて、
何十回もテーブルの上にパッて投げて、その度に何十枚も写真撮って、
何十枚じゃないかもう100枚以上かな、なんかたくさん写真撮って、その中から一番しっくりくるものを選びました。
その写真をトレースして、しおりに持ってきてというか、しおりのデザインの一部として採用しました。
というわけで今回のしおりには、このロープを投げた一瞬の形っていうものが使われています。
次回はですね、そのロープの形をどんなふうに表現するかっていう、もう少しちょっとものづくりの方の話をしてみたいなというふうに思っています。
今日も最後まで聞いてくださってありがとうございました。
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ではまた。ハットでした。