薬膳入門講座の概要
こんにちは、74才 薬膳&料理研究家の木下賀律子です。
私は、昨年秋からオンラインで薬膳入門講座を開催しています。
今は、春夏秋冬四季の薬膳講座として、この7月20日に夏コースが終わりました。
現在、秋コースの参加者の皆様を募集しております。
どんな講座なのか、簡単にご説明しますと、
まず、手軽にできるお料理3品。これは実習はありません。
レシピに基づいて、写真や文章で説明していきます。
そして、薬膳の基本編。
例えば、梅干しに気をつけたいこと、快適な夏の過ごし方など、
これらのお話をお聞きになることで、体がだんだん楽になっていただきたいということを目指しております。
私自身、これを学んで、とても体が楽になったからです。
そして、3つ目はプチ不調の解消法。
それは、便秘であったり、むくみであったり、頭痛、ダイエットの場合もあります。
薬膳、すなわち中医学から見て、どのように向き合ったら良いか考えていきます。
以上、1つ目がクッキング、2つ目が薬膳の基本、
3つ目が不調を解消する、この3つの柱をもとに講座を展開しております。
梅干しの天日干しと効果
今日は、夏コースで取り上げた梅干しについて見ていきましょう。
まず、梅の選び方から始まり、梅の塩漬け。
そして、白梅酢が上がってきたら、赤じそを塩でもんで、アク抜きして梅の中に漬け込んでいきます。
この状態を写真等でご覧いただき、夏コースは終わりました。
7月20日も過ぎ、梅雨が明けて、晴天が続く、今やっと梅干しを天日干しできるようになりました。
今日で3日目なので、そろそろ瓶に入れ、保存しようと思います。
ここでせっかくなので、梅のお話を少ししてみましょう。
梅は、中国原産のバラかサクラ族に分類される洛陽小木で、
中国文化とともに奈良地帯に、我が国に薬の木、薬木として土来しました。
その前にですね、梅、カラスの梅と書きましてね、真っ黒い梅なもんですから、
カラスの色をしたということで、梅と言います。
梅を黒く燻煙させた焼薬が入ってきたという説があります。
慢性のね、咳とか下痢、血尿に効くと言われる梅の実の加工品です。
ちなみに、あの中国人の知人がいるんですけど、彼女にお聞きしたところ、
中国では先ほどご説明したような梅を塩漬けし、赤シソを入れるという梅干しはないようです。
もっぱら梅は飲み物に使われるようです。
以前、私が台湾に旅行に行った時に、台湾には茶梅と呼ばれるお茶受けに出会ったことがあります。
あれはウーロン茶の茶葉を梅と一緒に漬け込んで作るようですね。
それでは、薬膳的梅干しの効果を見ていきましょう。
梅干しの強い酸味の主体はクエン酸です。
このクエン酸には疲れをとる疲労回復効果が期待できますので、
まず効果のその1は疲れをとるということですね。
2つ目は体に潤いをつけたいときに使います。
例えば、白いご飯はよく噛めば甘みがあります。
ご飯の甘みと梅干しの酸味、この2つが重なり合いますと、陰が生まれます。
つまり陰というのは血液とか心液、体に水分を与えてくれるということなので、潤いが出るというわけですね。
そして3つ目が汗を止めたいときです。
梅は酸味が強いので皮膚を引き締める働きがあります。
だから下痢にも梅干しは効くというのは、この引き締め効果から来ております。
最後の働き、お弁当の腐敗を防ぐということがあります。
昔から日の丸弁当というのは日本ならではのものでしたね。
日の丸弁当、ご存知かな皆さん。
白いご飯にちょうど日の丸のこっきのような中央に梅干し1つでお弁当が完成というものなんですけれども、
今、おにぎりなども梅干しがいいんじゃないかなと思います。
この時の梅干しはやはりできたら、今回ご紹介したような原材料が梅、塩、赤しそだけで漬けてあるものが良いなと思います。
そのために私は毎年漬けているわけなんですけれども、
日本人と梅干しは切っても切り離せない食材です。
1日1粒でいっしゃいらずと言われておりますね。
冒頭でお話ししました、現在募集中の秋コースでは夏コースで梅を中心にしまして、秋コースでは今が旬のナスを使ったお料理を色々ご紹介していきます。
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コメント、レターもお待ちしております。
本日もお暑い中、最後までお聞きいただき感謝しております。ありがとうございました。