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夜の帳が降りる頃、 静に瞬く星のささやき。
光年の孤独の叫びを、夜風が柔らかく溶かす。
今宵、ひっそりと夜更かし。
群読のある夜 宇宙と私 与謝野晶子
宇宙から生まれて、宇宙の中にいる私が、
何故か、その宇宙から離れている。
だから、私は寂しい。あなたといても、寂しい。
けれど、また折々、私は宇宙に帰って、
私が宇宙か、宇宙が私か、わからなくなる。
その時、私の心臓が宇宙の心臓。
その時、私の目が宇宙の目。
その時、私が泣くと、
万事を忘れて泣くと、きっと雨が降る。
でも、今日の私は寂しい。その宇宙から離れている。
あなたといても、寂しい。