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  2. あきあはせ④/樋口一葉
2025-10-23 03:28

あきあはせ④/樋口一葉

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作品名:あきあはせ
著者:樋口一葉

図書カード:https://www.aozora.gr.jp/cards/000064/card4095.html

青空文庫:https://www.aozora.gr.jp/index.html

BGMタイトル: そりのこし
作者: もっぴーさうんど
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7・15・23・31日更新予定

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サマリー

樋口一葉の作品には、秋の情景とともに、哀しみや別れの感情が織り交ぜられています。

秋の情景と感情
かりがね 浅づく夜の陰 空に残りて
見し夢の名残もまだうつつ無きようなるに 雨戸開けさしてうち眺めれば
さっと吹く風 竹の葉の露を払いて
そぞろ寒けく身に染み渡る織紙も 落ち来るようにかりがねの聞こえたる
ひとつなるはなおさら つらねし姿も哀れなり
思う人を遠きあがたなどにやりて 明け暮れ頼りの待ち渡らるる頃
これを聞きたらばいかなる思いやすらんと 哀れなり
朝露ゆう霧の紛れに 声のみ漏らして過ゆくもおかしく
ふけたる枕に鐘の音聞こえて 月すむ頼もにおつらん影
思いやるも哀れ不可思や 旅根のとこ
詫び人の住か いずれに聞きても物思いそうる種なるべし
ひととせ下屋のほとりに 刈りそめの家いして
飽き人という名も恥ずかしき ただいささかの物を取り並べて
朝夕の立月とせし頃 軒場の日差し荒れたれども
月射す頼りとなるには荒で 向かいの家の二階のはずれを
わずかに漏れいずる影したわしく 王子に立ちて心細く打ちあうぐに
秋風高く吹きて 空にはいささかの雲もなし
哀れかかる夜よ 歌読む友のたれかれつどいて
静かに浮世の他の物語などを 言い交わしつるわと
にわかにその渡り恋しゅう涙ぐまるるに 友に別れし狩りただひとつ
空に越えして何処にか行く 寂しとは世の常
命つれなくさえ思われぬ 絹たの音にまじりて聞こえたるいかならん
三つ口など生やして 小さきこの王子を走れるわ
さも淋しきもののおかしう聞こえるやと 羨ましくなん
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