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2023-08-29 33:22

【#120】土の3Dプリンターって!? 建築家・浜田晶則さんと考える「土」の素材としての可能性

今回は建築家の浜田晶則さんをゲストにお迎えして、土の3Dプリンターについて聞いてみました。動物や虫は周囲にある素材を使って巣を作りますが、人間が今使っている建築素材の多くは遠くから運ばれてきて、使いやすいように加工されています。人間と素材との関係性、テクノロジーと素材を掛け合わせた新たな可能性について考えてみました。

◉トピック

  • 自己紹介
  • Miyashita Park の鳥の巣プロジェクト
  • イタリアでの土のプリンター修行
  • なぜそもそも土に関心を?
  • 動物や虫は身の回りにある素材を使って巣をつくる。人間はどのような巣を作るだろうか?
  • 使いやすさ、コストが重視されている現在の建築素材の歪み
  • 土の3Dプリンター技術の現状
  • 2025年大阪関西万博の「土のトイレ」
  • 近代化の中で見捨てられてきた素材をテクノロジーと掛け合わせることによっていかに活用できるか


◉ゲストプロフィール

浜田晶則

1984年富山県生まれ。2012年東京大学大学院修士課程修了。2014年AHA 浜田晶則建築設計事務所設立。同年よりteamLab Architectsパートナー。コンピュテーショナルデザインを用いた設計手法により建築とデジタルアートの設計を行い、人と自然と機械が共生する社会構築をめざしている。主な作品として「綾瀬の基板工場」(2017)、「torinosu」(2020)。主な著書に『オルタナティブ・パブリック』(2023)。現在は、大阪・関西万博のトイレ施設、TIMELESS COURT IZUなどのプロジェクトが進行中。

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00:10
みなさん、こんにちは。杉田麻里子と石川由加子です。
Good News for Citiesは、都市・建築・街づくりに関する様々なグッドニュースをザックバランに話す番組です。
本日は、建築家であり、設計事務所HA代表、
チームラブアーキテクツ建築パートナーの浜田晶則さんをお迎えしています。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
浜田さんとはね、私も杉田もちょっと別々のルートで出会ったんですが、
ちょうど私がお話をしたときに、来週かな、再来週あたりに、
どうやら土のプリンターの修行にイタリアに行ってくるっていう忘れられないワードをもらい、
それはちょっともう帰ってきたら色々教えてくださいって言っていて、
ちょっとポッドキャストにも出てもらおうかなという話になりました。
今日は土のプリンターについて浜田さんにお話を聞いていきたいなと思うんですが、
まず最初に浜田さんを自己紹介として、どんなことをこれまでやってきた方なのか教えていただけますでしょうか。
はい、どうも浜田晶則です。
僕はですね、コンピュータショナルデザインっていうのってご存知ですかね。
コンピュータを使った設計みたいなことを、よく学生のときに学んだんですね。
かつ、ディスプレイというかモニターの中だけの世界だけではなくて、
デジタルファブリケーションって言うんですけど、ちょっとカタカタばっかりなんですが、
いわゆるコンピュータで制御されたものづくりみたいなものですかね。
例えばCNCルーターっていう機械制御された刃物がワーッと動いて木を切ってくれるみたいなものとか、
あとは3Dプリンターとかもそうなんですけれども、
ある種ロボティクスの技術でものづくりをしていくみたいな、そういった考え方かなと思ってます。
そういういわゆるデジタル技術みたいなものとかロボティクスみたいなものを使って、
何か現代の建築とかプロダクトみたいなものをアップデートするみたいなことを取り組んでいます。
そういったときに、僕らの設計事務所のビジョンみたいなもので、
人と自然と機械が共生する社会みたいなものを作りたいな、みたいなことを思っていまして、
人と自然の共生ってすごく根源的なテーマだと思うんですけど、
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そこに何か機械も共に共生していく、
それが機械っていうのがコンピュータだったりAIだったりロボティクスみたいなもの、
そういったものと共により良い共生関係みたいなものを作っていけるといいなと思っていまして、
僕らは建築っていうところが専門なので、
そういうような共生するための生命のような建築みたいなものを作っていきたいな、みたいなことを思って、
いろいろ取り組んでいます。
めちゃくちゃいいですね。
これまでにやったそのような生命建築の代表作だったり、このプロジェクト面白かったな、みたいなのありますか。
そうですね、すごく小さなプロジェクトなんですけれども、
トリノスっていうプロジェクトがありまして、
それが今あそこですね、宮下パークの2階に設置されているんですけれども、
パンとエスプレッソと待ち合わせっていうカフェをちょっと設計させていただいて、
その外にある部分ですかね、テラスの部分に設置させてもらったオブジェなんですね。
待ち合わせの時に何かそこでちょっと集合できるような、そういった何か。
インスタに出ているやつですね。
そうかもしれないですね。
なんかハイヒールみたいな。
それはですね、それはまたね、
また違うやつ?
それはですね、パンとエスプレッソと&東京っていう方面なんですけど。
&東京の方で、丸の内の方。
丸の内の方ですか。
待ち合わせの方は出てきました。
出てきました。
なんかちょっと曲がった木っていうのがあるんですよね。
曲がった木ってすごく使いづらいんですよ。
製材にも通しづらいし、製材の機械にも通しづらいし、
現代のものづくりの中ではものすごく扱いにくいものとされているんですね。
なんですけど、昔は曲がった木って針にしてアーチ状に作ったりとかして、
結果すごく構想的にもいいみたいな、
そういうのがあったんですけど、
それを扱える大工さんっていうのも結構少なくなってきたりするんですよね。
だからあんまり需要がなくて、
結構チップで電量になっているみたいな、そういう状況があって、
ひだの森の中に家具を作る木材を探しに行ったときに、
曲がった木いっぱいあったんですよね。
これは美しいなと、自然な根が曲がった木が美しいなって、
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こういうのをうまく使えないかなって思って、
木をなるべく加工の数を減らして、
スパッと下と上だけ切ってみたいなことをやって、
何かできないかなみたいなことを思ったプロジェクトです。
なのですごく複雑な形、自然物ってすごく複雑な形を持っているんですけど、
そのときに我々が取ったのは3Dスキャンをしたんですよね。
そうすると3Dデータになって、コンピューター上で扱えるようになるんですよ。
そのコンピューター上でここを切ってここを切って、
グリグリシミュレーションをして、
一本の丸太何百キロあるんで、それを実際に動かしてやるって結構大変なんですけど、
デジタルだと質量がないので動かしまくれるみたいな。
それで設計をして、この部分をこう切ってくださいって伝えたいんですけど、
伝え方がわからなくて、
結果的にものすごく屈強なヘビーなチェーンソーを扱える木こりさんに
ARのグラスをつけてもらって、
ここを切ってくださいっていう面をリアルにAR的に表示させて、
そこにグワーって切ってもらうみたいな。
そういうことによって出来上がったプロジェクトなんですね。
そのエピソードめっちゃ面白いですね。
今写真を見てるんですけど、カフェ自体はすごい洗練された都会のど真ん中にある素敵な空間で、
その外に曲がった木がどんどんどんどんと置いてあるっていう不思議な光景があり。
エスカレーター上がったとこですね。
エスカレーター上がったとこですね。
結構こういう6本の木で、上から見ると六角形の形になってるんですけど、
互いに支え合ってる形なんですよ。
小っちゃい時に友達と椅子に座って、
隣の友達の膝の上に頭を乗っけてっていうので、
グルグルグルってやって最後椅子をふわっと抜いてもらうみたいなのをすると、
そのまま浮いてるみたいなのをやったことあります?
そんな高度な遊びがあるんですか?聞いたことないんですけど。
人間空気椅子みたいな。
不思議構造ですね。
レシプロカル構造っていう循環構造なんですけど、
つまり支え合って次の人に支え合って次の人に支え合ってっていうのが、
円管状に繋がると、それがちょうど浮いてバランスが保たれるっていうことなんですね。
09:03
なのでこれもすごく重い木なんですけど、
それぞれの隣り合う木に支え合って、ただ自立してるっていうような。
ただ置いてるだけなんです、これ。
接着剤とか付けて釘とかもしてないってこと?
ボルトだけ、2本だけボルトを入れてます。
接合部にスポンコンって挿してっているんですね。
一番最後に現場でビスを2本だけ打って完了っていう感じにしてます。
それを聞くとすごい可愛く見えてきますね。
支え合ってるみたいな。
支え合ってるんですよね。
重要ですね。
みんな違う木なんですけど。
そうなんです。
こういう都市的な場所に急に自然物が現れたときに、
結構子どもとかもワーって痩せを取り戻したように登ったりとかしてるんですけど。
そういう、なんでしょうかね。
これもある種、自然を人間ってすごくコントロールしようとしてきたと思うんですよね。
それの結果が、いわゆる四角い製材の木材だと思うんですよ。
それはすごく扱いやすくなって、誰でも使えるみたいなことができたと思うんですけど。
でも、こういう製材しなくてもこういう自然の形だったりとか、
そういったものを生かしながら、野生さというか自然さみたいなものを人間の世界にも持ってこれるみたいな。
それをデジタルテクノロジーだったりとかによって実現できるといいなと。
ある種それが僕が言っている、人と自然と機械のある種共生関係みたいなものの一歩になるんじゃないかなと思っていて。
それでこういったプロジェクトをやったって感じですかね。
めちゃくちゃ我々多分興味がある領域かなと思いました。
本題の土の3Dプリンターについてお話をお伺いできますでしょうか。
そしてイタリアでどんな修行をしてきたのかもちょっと気になっております。
その話もちょっと交えながらお願いします。
確かにこのポッドゲストっていいですね。
全部言葉で説明するってことですよね。
そうなんですよ。写真見せれないです。
リンクは貼れるんですけど。
そうですね。イタリアのボローニャって町のちょっと東の方にあるイモラっていう町に行ってきました。
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サーキットとかヘラリとかのサーキットのところで有名な場所なんですが、
そこの方に工場がありまして、そこで研修を受けるということをやってきました。
3Dプリンターっていうと小さなプロダクトを作るイメージがあると思うんですが、
実際そこで作られているのは結構大きな壁であったり、建築物みたいなものを作ろうとしているというものです。
日本でもコンクリート系の3Dプリンターっていうのが結構盛んになってきてまして、
いろんなスーパーゼネコンだったりとか取り組んでいるものです。
アディティブマニュファクチャリングっていうんですけど、
何かさっきの丸太があって削るみたいなものではなくて、
アディティブ、加えていくことによって、加算によってものを作っていくっていうような、そういう方式なんですね。
多くが積層させていくんですよ。ケーキのホイップクリームみたいなイメージですね。
そういうような上にどんどん積んでいくようなものです。
樹脂系が主に使われている中で、建築ではコンクリート系というのが最近使われています。
そこのイタリアのところでは、土を使った自然素材を使ったプリンティングっていうところを研究開発していまして、
大学ともいろいろ連携しながら機械を製造しているようなところです。
製造のサポートみたいなところもやっているんですね。
今回、土を使ったプロジェクトみたいなのに結構最近関心がありまして、
それに使えないかなというところで研修に行ってきたというようなところです。
なんでそもそも土に興味を最近持っているんですか?
本当ですよね。
なんか、ちょっとリサーチとか研究みたいなことをやってるんですけど、
建築って結構実務をクライアントバックで受けるみたいなことがメインなんですけど、
実際に事業として自ら何かをやるとか、研究を実務とは別でやるとか、
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そういう3つぐらい仕事の内容ってなんとなくあると思っていて、
僕、3つともやろうみたいなことを結構考えているんですよ。
研究みたいなところでいうと、大学で非常勤講師なんですけど、
やっている中で、僕の設計スタジオをやっていく中で、
結構動物の巣とかそういうものから身の回りの何か自然界の現象とかを観察して、
何かそれを建築に活かせないかみたいな、そういうようなスタジオをちょっとやってまして、
その中でみんな周りのものから作るじゃないですか。
鳥もそうだし、アリもそうだし、巣を作るってなったときに、
周りのものをバーって集めてアディティブしていくわけですよね。
それによって形ができていくと。
中でもやっぱりアリの巣って結構面白いなと思っていて、
土を集めて転がしてちょっと粘性を与えて、
それでああいうような塔のようなものができていくみたいな、
そういうものに関心を持っていて。
なんでやっぱり先ほどの話もあったんですけど、
人間が作りやすいように、誰でも作りやすいようにって考えると、
角材で四角ってみたいなものになっていくと思うんですけど、
それってやっぱり道具とか経済性みたいなものが操作させていると思うんですよね。
そうではなくて、もう少しそこがフリーになったときに、
果たして人間ってどういう巣を作るのかなみたいな興味を持ちまして、
つまり形が結構自由になるよとか、
あと身の回りの素材っていう縛りがあるよとか、
そういったときにどんな巣になるのかなみたいなことを結構考えたときに、
これは自然素材の3Dプリンターみたいなもので建築をつけれると面白いんじゃないかなみたいな、
っていうところから始まりましたね。
実際に先行してやっている事例っていうのがイタリアであったので、
それで研修に行ったと。
なるほど。
人間の巣っていう言い方をしたのがすごい面白いなと思って、
私も最近、家って本当巣なんだなと思った、
なんか気づかされた体験があって、
スペインのカタルニア地方のバルセロナとか、
バルセロナの北あたりの村をちょっと車で走ってたときに、
荒野にへばりつくような形で、
今は住んでない、中世にできた砂の城みたいなのがたくさんあって、
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砂と石の城みたいな、その様子が本当に巣に見えたんですよ。
人間の巣なんだって思って、住居もそうだし、
その集落とか街みたいな考え方が、
それが今お話しされてたこととすごいリンクするなと思って、
すいません、ちょっと話がずれちゃったんですけど、
身の回りのものでアディティブに作っていくみたいな考え方も、
その通りだなと思って聞いてました。
そうなんですよね、やっぱり昔の集落とか、
世界の集落とか民家みたいなものを観察していったり研究したりしていくと、
やっぱり身の回りの土とか木とか、
そういったもので作らざるを得ないんですね、石もそうですけど。
そういうのがない場所が、
なんとか自分たちでレンガブロックを作っていってみたいな、
オランダとかもそうですよね。
そういった資源と工夫の連続で何か人間の住まいっていうのができていて、
それが現代で、こんないろんな流通が起きている中で、
やっぱり南米から輸入した火材を使いますとか、起きるんじゃないですか。
でもそれが結局、ものすごく近くの林から何かを買おうとするよりちょっと安くなっちゃうみたいな、
そういったことが起きちゃうわけですよね。
なんかちょっとその歪みっていうか、なんかありますよね。
もっとその木を自然な状態に戻せたらいいなみたいなことを思っていて、
なのでその裏山の曲がった木を使おうとか、
裏山の土を使って建築を作ろうとか、
なんかそういう、何ですかね、物の輸送を最低限に抑えて、
今まわりから人間の巣を作るみたいなことができるといいなと思っていて、
最終的にはそういう村作りまでできたらいいなって思ってはいるんですけど。
それは面白そう。
住みになりたい。
でも確かにそうだよな。
かつての人はそれこそかやぶきもそうだけど、
自分の生活の届く範囲にそういう原料というか自然素材の資源もあったし、
それが十分にあった。
自分のそれこそ家を作るぐらいは自然に対して何かバランスを壊さない程度があったと思うんですけど、
それを今都市の中で考えるとすごい素材自体も原料自体も遠いし、
そうなると作り方自体もかつてのものとは違う形で考えないといけない。
多分昔のやり方をリバイバルしようでは実現しないっていうふうに考えると、
こういうテクノロジーの可能性とかすごく今お話を聞いて感じました。
21:03
3Dプリンターのほうのちょっと現在地みたいなものをもう少し聞きたいんですけど、
そもそもこの土の3Dプリンターの原料はどういうものを使っているのかなと思って、
本当に100%土なのか何かしら強度を待たせるような何か人工的なものを入れているのかというところと、
どれぐらいの強度と大きさのものが今の技術の中で作れるのかというのも聞いてみたいと思いました。
そうですね、今のこの土っていうと、まずほぼ材料研究なんですね。
もうっていうのは、樹脂を入れたりすると熱加粗製で熱を与えてプリントするっていうノウハウがあるので、
ある程度樹脂の量を多くすればできちゃうんですよ。
で、ただこの土っていうのが、例えば土だけでもできるんですよ。
土と水だけっていうのでも造形はできるんですけど、結局塊、日干しレンガみたいな状態になるんですね。
ただそうするともろいんですよ。
で、かつ土って水に溶けるんですよね。
で、水に溶けるので、水に溶けるってことは劣化していく。
なんかよく土壁の土蔵みたいなところの、木先の一番足元のところがちょっと、何ですかね、下地が見えたりとか記憶があると思うんですけど、
あれもやっぱり水でやられてるんですよね。
なるほど。
で、そういった課題を乗り越えるために、今大学の研究室と協力しながらやっていまして、
おそらくそれで今いけそうな状況になってます。
100パー自然素材ってことですか。
100パー自然素材ですね。
で、まず土に対して、ちょっといろいろ企業秘密的なところもあるかもしれないんですけど、
ある種、海から取れる物質がありまして、
そこおかしい。
それで固めることができるんですよ。
なるほど、それを発見したんですね。
カチンコチンになっていて、でも結構今補送とかでも使われてるんですよね。
そういう自然の補送みたいな、セメントを使わない補送みたいなのもありまして、
で、水をかけると固まるみたいなのがあるんですよ。
で、ちょっとそれが使えるんじゃないかっていう仮説で今実験を進めてまして、
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ただやっぱりどれぐらい強いかっていうところも圧縮試験っていうのはやるんですけど、
それでいうとまあまあ使えそうだなみたいな感じにはなってきてます。
ただまだ材料の強度と形によっても強いとか弱いとかであるんですよ。
例えば薄い、厚いってあるし、あとは基本土とかで圧縮力に強いんですけど、
ドーム型だと強いよねとか、そういう気化学という形によっての強さっていうところもあります。
なのでその材料の開発と形ってその両方で構造物としての強さっていうのを今研究しているところですね。
まずはとはいえ土層っていうものが建築基準法に存在しないので、
それを実現するには国交省の大臣認定というのを取らないといけないですね。
なのでそこはちょっと時間をかけてやっていきながら、
現状あるプロジェクトに対しては木の軸組みに対して土の外皮と内皮を作っていくみたいな、
そういう考え方になるかなと思っています。
ちなみにこのなんでイタリアのこのイーモラ町っていう小さな町でその研究が盛んになってるんですか。
何かそういった歴史的な土台があるのかとか。
たまたまファウンダーの人がこのエリアだったっていうところもあるのかなと思います。
あと近くのボローニャっていうのも非常に学生の町というか大学が大学の発祥の町なんですよね。
なんかそういう研究みたいなものとかそういったものに対しての土壌があるのかなっていうような気はしました。
あとはローマってなんだろう、ローマじゃない、ローマンコンクリートとかっていうのがイタリアでコンクリートが生まれたわけなんですけど、
パンテオンとかもそうですよね。
それって結局砂とか土とかそういったものに対して水耕性の石灰を混ぜて固くするっていう技術なんですよ。
中に鉄筋、今でいう鉄筋コンクリートは鉄筋みたいなものも入ってなくて、
それをああやって組み上げて、まだ現存しているっていうのはすごいですね。
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そうですね、組み構造とかね。
何百年も持っていて。
だからそういう、彼らは植える石灰、水耕性の石灰を使いながらやってるんですけど、固めるというかですね。
石灰も悪くはないんですけど、何となく自然、素材、原理主義者からすると何となく石灰を嫌がる人もいて、
どうしても土に返せるっていうところを考えると、自然素材、石灰を使わないものっていうのが手とらいできたらいいなと思っていて、
壊すときもそのまま畑に土を戻せるみたいなこととか、そういうことができたらいいなと思っていて、
そういうのがちょうど今使おうとしているものも、肥料的な成分も入っているみたいで。
うん、なるほど。
それはいいなと思ってやっておりますね。
土の建築自体は、今インスタを見ていると、万博でプロジェクトを何か今後されるんですか?
そうですね、2025年の大阪関西万博ですね。
プロデューサーの藤本聡介さん、建築家の聡介さんがちょっと発案をして、通常の教養施設って結構簡易的に作られることが多いんですよ。
トイレとか休憩所とか放送スタジオとかいろいろあるんですけど、そういう小さな建築こそ面白いトライができるんじゃないかというふうに彼が考えまして、
それで20組若手の建築家、年齢制限をしてのコンペをされたんですよね。
で、それの時に、これは今考えている土の話を実現するには良い機会なんじゃないかということを考えまして、
そのアイディアでコンペに応募したというのは、選んでいただいたということで、我々はトイレ施設を作るというような計画になっていまして。
えー、これトイレなんですか。やばいですね。
世界一やばいトイレになる。
だからちょっと峡谷の間を入っていくような、そういうちょっと半屋外の、屋根は架かっているんですけど、風が抜ける半屋外のトイレみたいなものになるといいなと思っていて、
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これも中に木の軸組みが入っていて、外側と内側にパネルしていく、木のパネルを張っていくような。
オブジェとして、プランターみたいな大きなプランターみたいなものは私だけで作ろうと思っているんですけど、そういったものを絶賛、材料研究しながらやっていくということですね。
我々ね、この間土木学会史に乗って、この回の前が土木学会の編集者の方と話してたんですけど、今日話を聞いて、あ、これは新しい土木の可能性かもしれないっていうふうに思いながら聞いてました。
そういう素材のアップデートだったり、作り方のアップデートってすごい。
土木学会の話でも、どうしたらもっと更新されるかだったり短いかだったりとか、そういう課題を彼らも持っていて、そういう中ですごい光になりそうなプロジェクトだなと思いました。
これからがめちゃくちゃ楽しみです。
ちなみにすいません、イタリアの話もうちょっと聞いていいですか。
土の話をやっぱ最近よく聞くようになって、今回私もヨーロッパに行ってて、いろんな建築家と話す中で、土とか泥みたいな話が出てきて、
いつも名前で忘れするんですけど、フランシスケレ。
フランシスケレ、はい。
彼も土で学校を作ったっていうところもあって、
なんか土へのインターナショナルな回帰というかトレンドみたいなのがあるなと思って、
それはイタリアに実際行かれた時に感じたのかなっていうのをちょっと聞きたかったです。
そうですね、
えっとですね、僕自体はそんなに結構工場ばっかり行ってたので、
工場内の土をばっか見てたみたいな感じなんですけど、
でもなんか最終日にベネチャービエナーレに行ったんですね。
建築展をちょうど今やっていまして、
そこでの展示をいろいろ見ていくと、
確かに土への関心っていうのはものすごく感じました。
つまり土っていうのがまずベースにあって、そこから作物が生まれて、
そこの人間だったりとかいろんな生物の行為で排泄物がまたその土を耕していくみたいな、
そういうサーキュレーションみたいなものを結構考えられている方、
それを見直そうよみたいなことをやれているパビリオンは結構ありましたね。
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フィンランドかとか、アフリカ系もそうですけれども、
そういう関心っていうんですかね。
土と水みたいな感じでしたけど、
そういうのに取り組むみたいなのを国のパビリオンとしていろいろやっていく。
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