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2020-11-04 38:54

【#29】GUEST TALK🎤 "模型"建築家とは?アムステルダムで模型スタジオを営む品川海太さん

今回は、オランダ在住歴14年、"模型"建築家として活動する品川海太さんに、スタジオでお話をお伺いしました。建築模型の受注製作、都市計画模型や映像広告のコンテンツ製作、ミュージアム展示模型、アーティストとのコラボレーションなどを行う「Studio KU+」。従来の形にとらわれず、様々な素材を用いた実験的な模型を製作されています。日本とオランダにおける模型に関しての認識の違いや、アムステルダムで現在取り組まれていること、コミュニケーションツールとしての模型のこれからの立ち位置など、お話頂きました。

※今回のエピソードは、動画でもご視聴頂けます:https://youtu.be/s5f8b0N30qw
※細心のコロナ対策を行ったうえで撮影を行っております。

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◉Studio KU+

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◉ゲストプロフィール

品川海太 SHINAGAWA KAITA

建築模型家。Studio KU+(スタジオクウプラス)主宰。1979年、愛知県名古屋市生まれ。札幌市立高等専門学校にてモノづくり・デザインの基礎から都市計画・ランドスケープデザインを、神戸芸術工科大学芸術工学部環境デザイン学科にて建築および集落研究に学ぶ。名古屋、東京の建築設計事務所、インテリア施工制作会社などで経験を積み、2006年よりオランダ、アムステルダムに移住、建築事務所Claus en Kaan Architectenでモデルメーカーとして活躍。2009年、アムステルダムを拠点にStudio KU+を立ち上げ、独自のセンスとそれを表現する精度の高い技術で建築模型製作をメインに幅広い分野の立体作品の制作を行っている。建築模型家として活動するかたわら、 アムテルダム建築アカデミーおよびロッテルダム建築アカデミーにて客員教員として教鞭を執っている。


00:01
今回のエピソードは、動画でもご視聴いただけます。
詳細欄にYouTubeのリンクを貼っているので、ぜひご覧ください。
みなさん、こんにちは。Good News for Citiesの杉田まりこと、石川佳子です。
今日は、スタジオクープラスの建築模型家、品川海太さんにお越しいただいています。よろしくお願いします。
品川さんは建築模型家ということで、建築模型を作るスタジオをご自身でやられているということですね。
今、ホランダに来て十何年?
14年です。
このスタジオを立ち上げてどれくらい前に?
このスタジオは、今年で11年目で、去年ちょうど10年。10周年パーティーをやったんですけど。
10年、長いですね。
ちなみに、今日はアムステルダムで撮影をしていて、スタジオがあるバックグラウンドで撮影をしています。
北の方、フェリーを乗って対岸に行った北の方のエリアにあるオフィスということですね。
素敵なオフィスで、こんなところで働きたいなという感じなんですけど。
お仕事について、建築模型家ってどんなお仕事だろうと思う方もいるかなと思います。
今やっているお仕事について、簡単に自己紹介をお伺いできればと思います。
品川海太です。
建築模型家って、今、日本語では建築模型家って称していきたいなと思っていて、
ぶっちゃけ模型職人、いわゆる日本でいう模型職人で、建築模型をメインに建築家と組んだり、
デベロッパーからの受注制作で、プロジェクトごとに模型を作っているんですけど、
それ以外にも、都市計画模型を受注して作ったりとか、
あとはアーティストとのコラボレーションもたまにあって、
要はアーティストが、自分で物理的な作品を作らないアーティストが、
エキシビションのためにやっぱり、何か物を見せたいと。
そういう時に、こういうアイデアがあるんだけど、形にしてくれないかっていうのが割と時々あって。
その場合は建築模型、いわゆる建築模型とはまた違って、一応僕の基本は建築模型がベースなんですけど、
手で作るものだったら何でも作れるよっていうスタンスでいて、
特にそういうアーティストとのコラボレーションだと、
よりこっちからも提案しながらデザインをしていくっていうプロセスになってくるので、
03:02
すごいやりがいがあって面白いという。
あとはミュージアム。最近作ったのはトロペミュージアムという、
日本語で言うので、熱帯美術館に直訳すると。
そこの全体の模型を作って、今パーマメントで展示している。
トロペミュージアムが今までトロペミュージアムの歴史を紹介してこなかったのを、
もうちょっと紹介したいと。
それを見せるために形として建物の模型と、
それに動画を投影してインフォメーションとして見せていくっていう模型を作りました。
今見れます。
幅広いですね。
とにかく何でも作れます。
ちょっと模型についても後で詳しく聞いて、
そもそもオランダに14年前に来て、
10年を越えてここでオフィスを構えることになったきっかけを聞いてみたいなと思って。
きっかけが長い話なんですけど、
そもそもはオランダに興味があったのは、
2005年とか4年頃に建築雑誌とかでオランダの建築を紹介されてて、
その前はイタリアとか大体ヨーロッパの建築は興味があったんですけど、
建築を勉強していたバックグラウンドがあるので。
ただオランダっていうのは全然違う感じで、
雑誌で紹介されていたアムステルダムの町もすごい面白そうだと思って。
その頃大学で水辺がある空間の集落の研究をしていて、
その流れでこの町面白そうだなと思って。
たまたま大学の先輩がアムステルダムの建築事務所で働いていて、
その人を訪ねるのをきっかけにオランダに旅行に来たんですけど、
それが直接のきっかけになって、
その先輩が働いていた建築事務所、
日本人のキラさんという建築家の方の事務所で働いていて、
そこでキラさんともお会いして、
その頃日本で模型製作のアルバイト、日系設計という設計事務所でしていて、
たまに別の公務店から受注制作と依頼を受けていて、
そういうのをやりながら、模型作るの楽しいなと思って。
それが本当に仕事になるとは全然思っていなくて、
バイトで今やれることをやっていこうと思っていただけなんですけど、
06:02
オランダに旅行に来て、
今やっていることを紹介したら何かしらつながるんじゃないかと思って、
それはなぜかというと、もともと海外に来たいと思っていて、
留学するチャンスがなくて、
その後、青年海外協力隊とかいろいろ試してみたんですよ。
どちらに行かれたんですか?
行っていないんですよ、試験を受けただけで。
結局、条件がすごい、一応実務経験がないといけないというのもあるし、
一つだけモンゴルの小学校を作るというプロジェクトがあって、
それは実務経験なしで行けるみたいな。
受けたんですけど、やっぱりダメで、ダメでというか、
大学卒業したてで経験もないし、やる気だけしかない。
やる気だけじゃちょっと遅れないというか、
それはダメだったんですけど、
結局、いつか海外に行きたいなという思いがずっとあって、
その思いと出会いが重なって、
オランダに来るという、
本当に直接のきっかけは、建築家のキラさんのパートナーである、
フェリックス・クラウス氏の事務所で模型を作れる人を探しているんです。
あなた、この前こうやってフルを見せてくれたけど、
やる気あるかみたいな話があって、
じゃあ行きますと。
とりあえず行ってみます。
ごめんですね。
そうですよね。
実際に来られてから何かありましたか?
カルチャーショック?
カルチャーショックよりも、
コミュニケーションがやっぱり、
英語が、一応大学まで英語を勉強していたんですけど、
実践的な英語というのは身についていないというか、
読み書きができるんですよね。
そういうのがあって、
でも上手くいったのは、僕の場合は模型を作って、
それがコミュニケーションツールになるから、
とにかく作って、ここを見ろとか、この色でいいかっていうのをやれば、
一応仕事にはなると。
そこで僕は、
実際に、
フェリックス・クラウス氏のパートナーである、
フェリックス・クラウス氏のパートナーである、
フェリックス・クラウス氏のパートナーである、
やれば一応仕事にはなると。
そこで最初の1年間は、
やり過ごして、
結局、今でも同じなんですけど、
物を見て、これを見て、いいか悪いか、
それを見て、大元にディスカッションするという形は、今でも変わってなくて。
あとは、カルチャーショックというより、
人間としての人との接し方が、
09:05
全然違うというか、
極端な話、例えば仲が良くなったらハグとかするじゃないですか。
日本人同士でもすると思うんですけど、あまりよっぽどしない。
こっちの人はわりと頻繁にするし、キスもし合う。
ほっぺたにチュッと。
あれとかも、実はそういう方が好きだったという自分を再発見した。
日本にいた時はそれをリミットをかけていたじゃないですか。
抑えていたんだなというのを逆に分かって、
こっちに来て生活して、こっちの人と交流している中で、
自分を再発見したというか。
そんな感じですね。
その前も変わりますね。
キャラクターも変わったというか、
変わったんじゃなくて、もう一回蓋を閉めていたのが、
開け直すかという感じですね。
結構開放して。
実はオープンだった。
心地よい感じ。
やりやすい。
なるほど、いいですね。
今いる現在のスタジオについてもお伺いできればと思うんですけど、
すごい外から見ると倉庫みたいな。
実はすごい。
三角屋根も元の。
ここは元の倉庫なんですよ。
物流の倉庫で、
ここら辺の地区一帯が元々ストルクという大きい会社の
私有地というか会社のもので、
それを少しずつ身体として掻き出しているんですけど、
ここ900平米あって、
入った時はガランドの何もない、
クレーンと柱しかない空間だったのを、
今現在7社、僕らも含めて7社で共有していて、
メインのテナントがスタジオ9ドットという建築事務所なんですけど、
彼らが基本的にはレイアウトとかデザインとかをやって、
引っ越す時にみんなで棚を作ったりとか、
今ケータリングのシェフがいる、
我々のランチを作っているシェフがいるんですけど、
そこのキッチンも我々自分で作ったりとか、
タイルバリとかも全部して、
楽しそう!
少しずつアップグレードして、
作り上げているって感じです。
壁が一切ないのもいいなと思って、
超開放的ですけど。
吉安市で、壁ないから仕切りがないから、
すごいオープンでダイナミックなんですけど、
その分、例えばプレゼントしたい時に貼れないと。
ポスター。
12:01
なるほど、そういう。
意外に時々貼り出して、
例えばデザインのプロセスでも、
検討用のデザインをいっぱい貼っているのは、
やりづらい、逆に言ったら。
確かに、このビデオでは見えないんですけど、
裏側が全部バーティカルガーデンとか、
グリーンが壁に入ったんです。
あれは本物です。
今はちょっといなくなっちゃったんですけど、
前はグリーンフォーチュンという、
内装用のプランテーションの会社の営業所が入っていて、
そこの会社のデモンストレーションというか、
ショーケースとして、
ここを壁一面、緑にしてて。
最高ですね。
ちなみに、このナインドット以外はどんな会社が入っているんですか。
ナインドット以外は、
僕らと一緒に入ったのは、
レスリムアというグラフィックデザイナーのスタジオ。
例えば、マシュマロオペラのロゴだったりとか、
結構面白い、すごい仕事をしていて。
あとは、ストーンサイクリングという、
レンガを建築の廃棄、廃材から再利用というか、
アップサイクリングしてレンガを作っているところの営業所。
サンプルが壁一面にあるんですけど、
あとは我々、模型製作のスタジオ。
たまにいるんですけど、
建築のテクニカルな図面を作ったりする、
ドラフトマンというか、の事務所の営業所、文書。
ロッテルダウンがメインの事務所で。
最近入ったのが、上にいるんですけど、
建築メインの3Dビジュアル、
例えばレンダーを作っている事務所が入っていて、
基本的に建築にまつわることが全部できると。
最強チーム。
9DOTは仕事もよくするし、
絵画の由来もよくあって、
3Dムーガナのグラフィックデザインも、
プロジェクトごとに、
例えばアイデンティティとか、
グラフィックをやったりとかしていて、
横のつながりがすごい強い。
仲いいんですけど、
逆にそうじゃないとやりにくいだろうなと。
確かに。
建築事務所でさらに、
また違う事務所が入ることは難しかったり。
なるほど、なるほど。
今のところうまくいってますね。
最高ですね。楽しそう。
最近コロナで、
自宅で仕事をしている人もほとんどだと思いますし、
我々もそうなんですけど、
この前、ここのオフィスに初めて
15:00
来させていただいた時に、
改めてオフィスいいな、
こんなオフィス将来作ろうねって話をしていました。
これを理想にしようとか、
自転車をバック負荷して帰って。
そんな感じですね。
ちなみに9DOTさんとか、
他のメンバーとお仕事をする時に、
模型建築、建築模型化として
どういう風に張り切ったり、
タッグを組んだり、役割ってどういう感じですか。
役割はですね、
そもそも最初始めた頃は、
前に働いていた事務所の元同僚だったり、
友人から直接依頼、
例えば彼らが違う事務所で働いて、
そこからの直接の依頼が多くて、
そこからじわじわとネットワークが広がっていって、
彼らも、同世代の彼らも、
今や自分で事務所を開いていたり、
パートナー、ビジネスパートナーだったり、
プロジェクトリーダーだったりで、
彼らがデベロッパーに紹介して、
デベロッパーから直接依頼を受けるというのが
だんだん増えてきていて、
9DOTも同じで、
始めは直接、彼らが直接のクライアントで
仕事をすることが多かったんですけど、
最近は彼らが、
彼らのクライアントを説得というか、
紹介して、
模型を作るんだったら、
僕らに任せるという流れができていて、
だから、建築家とは割と同等の立場というか、
クライアントに対して一緒にやっていこうという形で、
やっていけていて、
それは結構理想的で、
金銭面もそうなんですけど、
バジェットが限られているのと、
建築家から直接依頼を受けるということは、
結局、間合計になるわけですので、
金銭的には間合計じゃなくて、
クライアントから直接という下請けの形が理想的になると、
あと、やっぱり対等の立場でプロジェクトに関われるので、
プロジェクトの始めから、
じゃあ模型はどうするか、
そもそも模型がいるかどうかみたいな議論から参加して、
図面をはい、どうぞと渡されて作るんじゃなくて、
このプロジェクト何が大事で何を見せたいかというところから議論できるから、
やりがいはすごいあって、
ただ作業だけじゃないというか、
そこらへんが、
建築、構造家っているじゃないですか、職業として、
構造家ってもちろん、
なくてはならない専門部屋というか知識で、
僕がやっている仕事も何かそれに近いなという感じが最近していて、
それで今は建築模型家って名乗ろうと思っていまして。
18:02
なるほど、面白い。
結構デザインがまだ未定の時からこういう風に原化したら面白いんじゃないかと、
行ったり来たりしながら形を作っていく。
そうですね、そうですね。
日本だったらあんまり見ないなと思っていて、
私たちも模型についてきちんと話をするのは結構恥ずかしいので、
イメージとしてはもう深夜に横になって泣きながら、
木を作る大量のように、
木を作ったりカッティングしたりとかそういうイメージなんですけど、
なんか全然違う世界だなって、
新しい模型の世界が広がったなと思っていて、
そうですね、なんか模型いいなって思ったきっかけというか、
模型との出会いみたいなのがあれば。
そうですね、きっかけ、
いいなというか、僕自身は建築を大学で勉強していたので、
やはり教育プロセスで模型を作るというのはもうマストというか、
みんな模型が作れて、
日本は特に学生の場合とか、模型生徒の場合が多いじゃないですか。
それもあって、
自分得意なんだなって思って、
建築を勉強する前に、
札幌高専という学校が前にあって、
今はなくなっちゃったんですけど、
そこの学校が建築家の西敵義さんが、
日本でバーハウスを作りたいという理想で、
作った学校だったんですけど、
そこが高校、
高校の時に、
5年間、
普通の教育と一緒にデザイン教育を徹底的にやると。
デザインの教育のプロセスとして、
デザイナーは手でも表現できなくてはいけないというので、
建築デザインから要は、
陶芸とか金工とか木工も全部、
一通りやらされるとかやる機会があって、
そこでやっぱり自分で、
これを続けたいなという思いがずっとあったのと、
あとは建築デザインは好きなんだけど、
自分が設計者になりたいかというと、
どうかなという疑問もあって、
特に日本で。
こっちで来てからはちょっと考えが変わったんですけど、
それは多分、
自分が設計者になりたいかというと、
自分が設計者になりたいかというと、
自分が設計者になりたいかというと、
それは多分、
こっちの建築家の社会との関わり方が、
日本の建築家とは違うというか、
なので、
そこでやっぱり、
好きな建築だったり都市と、
自分が手で物を作って表現するというのを、
組み合わせると模型になったみたいな、
結果的に建築模型になったという形ですかね。
21:02
それはきっかけというか、
好きだったというか、
続けている理由というか。
いいですね。素敵ですね。
ちょっと今目の前に、
模型を実際に持ってきていただいたんですけど、
本当にいろんな素材を使っていて、
どんな素材を使っているんですか。
基本的には、
使えるものは何でも使える、
使うというのが一つで、
あとは自分自身が、
いろんな素材を使いたいし、
いろんなことをやってみたいので、
ここにあるのは、
例えばレジンの、
レジンというのは日本語で何だろう。
レジンですね。
レジンだったり、
金属のこれは、
真鍮の鋳造したやつなんですけど、
結構重い。
だったり、あとは3Dプリンターだったり、
レーザーカッターを使って、
細かく切るとか、
これは結構前からやっていて、
木はどう表現するのかって、
いろんな材料、
スポンジだったり、
針金だったり、
それも木ですね。
色がついたアクリルをレーザーで切って、
重ねたら木になるんじゃないかなと。
可愛い。
このマーブルアヒルちゃん。
そのマーブルアヒルちゃんは、
これは石膏とレジンが混ざった、
そういう素材があって、
それは普通の石膏よりも固くて軽くて、
最近よく使っているんですけど、
このマーブルは実際、
さっき話したトロペミュージアムにある、
マーブルアヒルちゃんは、
マーブルの柱を作るために実験を、
マーブル模様をどう作れるかっていうのを
実験したのをテストの一つで、
マーブルのアヒルちゃんなんですけど。
横の中に何か。
それね、金箔ですね。
これは、このプロジェクト、
実際アムスのデリーランという、
ミシリの方の地域のプロジェクト。
着々と工事が進んでいって、
もうすぐ経つんですけど。
これ、それの例えば、
クライアントのお客さんだと、
インベスターにギフトとしてあげたい。
だから、なんか、
可愛い綺麗なのを作ってくれないかという話がきて、
じゃあこれレジンで金箔を入れたらいいんじゃない?
高級感もあり、
日本っぽい石みたいな。
確かに確かに。
で、金箔を例えば使いたいというのは、
僕のアイディアだったり、
そこら辺で、
24:00
こちらからも提案させてもらって、
で、一緒に練り上げていくというプロセスが大体多くて。
なるほど。楽しいですね。
実験的で。
頭の対策。
僕自身がやっぱり、
建築目的の職人って呼べないなと思ったのが、
同じものを100個とか何百個とか作るのが苦手というか、
多分飽きちゃう。
できるかもしれないんですけど、技術的に。
それをやりたいかどうかって言われた時に、
やりたくないなと思って、
それよりも一個一個違う材料を使ったり、
やり方だったりを、
実験的にやっていくっていう方が承認あっていて、
それがある限り、逆に続けられるんですけど。
なるほど。面白そう。
なんかいろんなマテリアルとか、
いろんなツールとかをそうすると、
常に模索というか、
実験しなきゃいけないみたいな。
そうですね。
なんか最初うまく形にならないような素材が。
そうです。大体ならないですね。
だからお客さんとかクライアントにもよく言うんですけど、
最初にテストするから、
それを見てディスカッションしていこうっていう。
はい。
お客さんによっては図面渡すか、
これ作ってっていう人もいるんですけど、
我々はそういうやり方しませんっていうのを
最初に言っていて。
はい。
全部、例えば模型の100%全部新しいやり方で、
素材っていうのはないんですけど、
その中でも一部分でも新しいことをやりたいと。
常に思っていて。
それがその模型としてもプレゼンテーションとしても
なんかこう目玉になるみたいな風に
持っていきたいと思っていて。
持っていっているんですけど、
じゃないとやれませんね。
逆に。
なるほど。
逆に例えば真鍮の鋳造も、
別にこれレジンでもよかったし、
違う3Dプリントでもよかったし、
僕がその時に鋳造をやってみたいなと思っていて、
で、何とか説得してやったというか、
やらせてもらったというか。
鋳造ってだって難しいですね。
難しいです。僕も初めてで、
YouTubeのいろいろ動画を見て、
勉強して、いろいろ手法作業をして、
効率は悪いんですけど、
毎回実験なので。
でもそれをやったら、
僕自身がつまらなくなってしまうという、
商売的にどうかというところと、
個人の興味のバランスをどう見つけるかは、
課題ですね、毎回。
なるほどね。
本当にどれも難しくて、
見ていて楽しい。
テンションが上がる。
楽しい。
ありがとうございます。
そうですね。
27:01
具体的に何かイメージはありますか?
そうですね。具体的に何か今、
アムステルダムでその模型を使った取り組みで、
以前聞いた、アムステルダムの西のエリアの
開発模型を作ったというお話を、
ぜひここで聞きたいなと思うんですが。
そうですね。
アムスの北側、ノードというエリアの、
その中のバクストタハムという地区なんですけど、
そこは大体2キロ四方ぐらいの地区で、
最初の話がアムスの市の都市計画課の方から
話をいただいて、
彼らが5社の建築事務所を呼んで、
ワークショップ形式でその地区に対して
ビジョンを投影していくというか、
デザインをしていく、
マスタープランを考えていくというワークショップを
やりたいから、
それの土台になる模型を作ってほしいと。
それが、模型自体は3メーターかける3メーター、
結構大きい。
そうですね。
500分の1の縮尺で、
その模型自体も最終的なプレゼン用ではなくて、
ワークショップで建築家同士が
意見を交換しあったり、
そこにビジョンを持っていって、
お互い評価し合うというか、
ここはこうだとか、ああだとかという
コミュニケーションのツールとしての模型を
まず土台として作って、
それを基にそれぞれ建築家が
地区を5つに分けて、
要は市がブロックを、
じゃあ君の事務所はここを
マスタープランを作ってほしいという風に
お題を与えて、
建築事務所がそれぞれそれに対して
それぞれのデザインとかビジョンを投影して、
最終的にそれをマスタープラン事務、
デザインに落とし込んだんですけど、
その過程で何回かスタディモデルを、
スタディ模型を作り直して、
それを見てまたワークショップをやって、
ここがいいとか悪いとかっていうのを何回かやった後に、
最終プレゼン用にそれぞれの最終形の模型を
我々も作ったと。
それが最終的に去年アムスの市の全体とか
他の地域のデベロップメントとか
開発の様子を見せるエキゾーションがあって、
そこで一般公開して、
その後はその地区のインフォメーションセンターで展示して、
30:03
例えば業者同士の打ち合わせだったり、
要は個々の建築、建物は違う建築事務所が設計しているので、
それを確認することだったり、
あとは近隣の住民に対して説明会を開くときに、
それをもとに将来2040年はこうなりますよっていうビジョンを見せると。
っていうのが一つ結構大きいと、面白かったプロジェクトですね、最近の。
しかも近所なので親近感があったり、
あとは我々国の元友人というか同僚の事務所がそのエリアにあったり、
彼らが直接その一つのブロックを設計してデザインしているから、非常に近い。
ただ模型を作るだけじゃなくて、参加している感がすごい。
その広大な模型を作るときに、自分たちでもその街を練り歩くというか。
そうですね、実際あんまり行かなかったですね、模型を作ると。
っていうのは、その模型自体は2040年の将来のビジョンだから、
今はサラチーだったり、既存の建物が建てるので、あんまり行かなかったですね。
それよりもグーグルマップで全体像を見るというのが大体多くて。
面白いですね。
なんか結構ミュージアムとかででっかい模型みたいなの、私も何度も見たことが。
あると光るみたいな。
でも今の時代ってそのグーグルマップのそれこそ3Dで見られてたりとか、
そういう都市を俯瞰するみたいな、みんなのスマートフォンとかでやっているみたいなときに、
プレゼンテーションとしてのスタティックというか性的な模型というよりもコミュニケーションツール。
目の前にやっぱりタンジブルで手に触れるものがあって、それを元にお話しできるみたいな。
コミュニケーションとしての模型っていうのはすごい素敵な考え方だなと思っていて。
今はね、もうこういうのできてしまった。
VRとかAR技術もあるし、よく聞かれるのがVRとかARとかあるいは3Dプリンターが今どんどん発展している。
多分みんな使える。
その中で実際我々が作っている建築模型はどうなると思うという質問をよくされるんですよ。
クラシックだし、手で作らなきゃいけない。
でも結局、僕が思うに本と同じで、電子書籍で読めるじゃないですか。
33:08
でも好きな本だったり、手元に置いておきたい本を物理的な、手触りだったり紙質だったり。
グラフィックもデジタルで見るのと違うじゃないですか。
そこは多分同じなんだろうな。
だからより全部のプロジェクトで模型が必要じゃなくて、これを見せたいからとか、
特に手に取ってほしいからっていう需要が逆にもっと増えるんじゃないかと思っていて。
VRとARと併用で一緒にやっていくっていうのが多分これからかなとは思っていますね。
切り離せはしないと思うんですね、デジタルのやり方は。
なるほど。なくなっていくというよりもその形が変わっていくというか。
そうですね。よりもっと厳選されるというか。
確かに本に関してもそれはすごい実感。まさにおっしゃられた通りで。
結局パッと見ても見ない、全く手に触れない本とかたくさんあったなと思って。
そういうものは電子でもいいから。でも逆にこれは絶対に欲しいみたいなのって。
何度も見返したいっていう。
持っていたい、机の上に置いておきたいみたいなのって結構あるなと思って。
自分との物語、作りやすい感じ。
物語だね。
じゃあそろそろコンクルージョン的な。
コンクルージョン?
コンクルージョンっていう。
でも今模型の未来みたいなところで、なくならずに形を変えてみたいなところで、
結構私たちは建築バックグラウンドで、都市がバックグラウンドなので、
都市の、例えば市民とのコミュニケーションツールのあり方だったりとか、
これからあり得る都市の未来みたいなのをみんなで考えるためのコミュニケーションツールとしての
模型っていうのはすごい可能性を感じるなと思って。
そうですね。
意外にとか、実際たぶんそんな新しいやり方だったり手法じゃないと思うんですけど、
逆にデジタルでできるからこそ逆に手に持てる、みんなで大きい模型を囲んで顔を付き合わせて話し合うっていうのが、
より価値が出てくるというか、それをやれることはもっと付加価値がついてきて、
逆に当たり前じゃなくなるんじゃないかといって、
36:00
それこそビジネスチャンスだなと思ったりする。
あとやっぱり手に触れたいというのはなくならないのと、
さっきのノードの爆走タハムのプロジェクトもそうなんですけど、
やっぱり目の前に物があって手に取ったりできるとインスピレーションが湧きやすいし話が早い。
ここがこうしたいとか、四角じゃなくて丸にしたいとかっていうのをデジタルでもできるけど、
どうしてもタイムラグがあるというか、デバイスに頼らないといけないというのは、
そこで差を生んじゃうんじゃないかと思っていて、
もちろん面倒見えない人だったり、
ハンデキャップを持っている人が全部、みんな模型を手にできるわけじゃないと思うんですけど、
でも話が早いというのが一つ大きいかなと思っていて。
情報の速度も早いかもしれない。
やっぱり行ってみた方が早いでしょっていうのと同じで、
手に取った方が早いでしょっていうのはなくならないと思っていて。
そうですね。
これからもアムステルダムをベースにやられる感じですね。
そうですね。
初めの話で、アムスの都市自体に興味があったのと、住んでみたいなって思っていたので、
それの気持ちと、同世代の建築家と組んで一緒に街を作っていくっていう、
声優みたいな、同士みたいな、にうまくはまり込めているから楽しいなと。
やりがいがあるとは思っていますね。
アムステルダムはこれから変わりっていくんでしょうか。
そうですね。
僕14年前に来たんですけど、この14年でガラッと変わっちゃったかもって。
なるほど。
要は住宅事情で、アムス市が住宅をいっぱい建てていると。
だからといってセンター、中心街は変えれないんですけど、世界遺産らしい。
周りのアムスの近郊だったり、このエリアもそうなんですけど、
どんどん変わって、この2、3年でガラッと変わっちゃうから。
景色が変わりそうですね。
そこにも多分、この皆さんの力が生きてくると思うので。
そうですね。
楽しみですね。
お忙しい中、ありがとうございました。
ありがとうございました。
38:54

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