皆さん、こんにちは。
編集者・ライターの杉田麻里子と、
プロジェクト・ディレクターの石川絵加子です。
この番組は、都市というテーマが好きで好きでしょうがない2人が、
都市に関する様々なグッドニュースをザックバランに話す場所です。
都市をテーマに、国内外の様々なプロジェクトやトレンド、雑誌、スポット、音楽など、
毎回気になるテーマをひとつ取り上げて、フリースタイルでおしゃべりしていきます。
今回は、都市とレイシズム、人種差別ということで、
5月にジョージ・フロイドスアメリカで、ミニアポリスだっけ?
で、白人の検察官に殺される事件があって、
それからいろんな運動がいろんなところで行われていて、
渋谷でもこの前、アンチレイシズムのデモがあったと思うんだけど、
なんか私たちとしても、グッドニュース4シティーズとしても、
ちょっとこの問題について、都市と絡めながらお話ししたいなということで、
今回このテーマを選びました。
いろいろこのトピックに関してはセンシティブだし、いろんな意見がある話題だなと思って、
どういう風にしゃべろうかなと思ってたんだけれども、
基本、私たちはそういう専門家だったり、解説員とかでもないので、
今回のそういう人種差別とか、不平等に対する抗議活動みたいなもの、
今起こっている現象に関して、私たちなりに、
どんなことを感じたかとかを話せるといいなと思っております。
そうだよね、グッドニュースみたいなポジティブなノリで、私たちも普段は話してるんだけど、
都市って多様性とか、公共空間とか、すごい楽しいトピックが多い気がするんですが、
やっぱりそれだけじゃなくて、不平等だったりとか、貧困の問題だったりとか、
都市って結構ダークな部分もすごいたくさんあると思うから、
そこら辺もちゃんと私たちとしても話していきたいなという気持ちがあって、
さっきうかこ氏が言ったように、私たちは別に人種差別の専門家であったりとか、
偉そうなことが言えるわけでは全然ないので、
すごい正直に話していけたらいいなと思っていて、
結構これがあった時に、2人で、そもそもあんまり友達とかと人種のこととか、
差別のこととか、そんなにきちんと話すことってあんまりなかったんじゃないかなと思ってて、
警察にこう声をかけられやすくなるとか、
そういう日々の体験が、都市における日々の体験が、
肌の色だったり、言語の違いだったり、文化の違いとかで変わってくるっていうのが、
すごいクリティカルに考える必要があるところなのかなと。
確かに、まあそうだね、結構日本に住んでると、
警察の制度上の差別、警察とか制度上の差別っていうのは、
たぶん私たちの知らないところでまだまだあるのかもしれないんだけど、
結構比較的こうね、戦争も経験せず、好きな海外の文化に触れられるような、
今の若い世代だと、人種が異なるってだけで、
あからさまに差別的な目で見てない気も、個人的にはしてて、
もしかしたら私の周りだけなのかもしれないけど、
どっちかって言うと、なんか結構そういう悪意もない分、
そういったものへの知識や意識もないみたいなものが、
いいのか悪いのかみたいなことは、今回結構感じたことかな。
そうだね、それがなんか今、世の中で行われていることを通して、
私たちが目を覚ます瞬間みたいなのがあればいいのかなと思っていて、
なんかそう、平和なね、世界で生きていると、
あんまりそういうことに目が向かないというか、気づかないんだけど、
なんか例えばなんかね、ニュースレターの、
ロブスターっていうの私好きですごい読んでるんですが、
昨日来たのがすごい面白くて、
で、まさにそのブラックライブズマタームーブメントについて、
関する記事がいくつか紹介されていたんだけれども、
その中で、なんか作家のセスゴーディンさんっていう方が、
ブログで書いていた支配的な文化についてっていうのを、
そのニュースレターの中で紹介されていて、
金魚の例えで話していて、金魚が2匹いて、
で、向こうの金魚に向かって、え、水があるのか?みたいな。
だから金魚が自分が水の中にいたら、水の中に自分がいることに気づかなくて、みたいな。
で、なんか、それ私たちの世界でも一緒だなと思って、
なんか水があることが当然のものとして生きていたら、
あんまりそれに対してクリティカルならないというか、
気づきもしないし、話もしない。
意識的にならないってことだよね。
そうそうそうそう。
それは確かにそうかもね。
なんか結構さ、私たちもさ、海外に住む時期が長い時期もあったりしてさ、
個人的にも物心つくときに周りにいろんな人がいたり、
そう、なんかヒップホップ的な反骨精神というかカルチャーみたいなものを建築の世界にも持ってきたいみたいな話をしている人が、
で、ヒップホップも黒人カルチャーの中で生まれてきたんだけど、
建築もまさにアメリカ社会はやっぱ都市を動かしている白人男性が中心で、
そこにもっと多様性のある人たちの、多様性のあるバックグラウンドの人たちの声をもっと入れていこうっていう活動をしていて、
それがすごい面白かった印象に残っている。
だからなんかポーズじゃなくてちゃんと取り込んでいくというかね、
ちゃんとそういう人たちとつながって、
彼らのそういう素直な意見というものを取り入れられるようになってきたよね。
そうだね、しかもなんかアメリカが見えないように隠れてるよね。
そうだよね。
結局そういう差別とかって孤立してるというか、見えない。
やっぱマイノリティなのですごい見えにくいなと思って、
だから結構そのセグリゲーション的な、セグリゲーションって日本語で言ったら、
隅分けか、アメリカだったら分かりやすく、
黒人、白人みたいな感じで隅分けられていて、外国がそもそも違ってみたいな、
そういうのがあると思うんだけど、日本でもきっとそういったことってあるんだろうなと思って。
で、なんか都市の文脈で言ったら、それこそシカゴ社会学派とかも、
エクスティニックセグリゲーションの研究から自分たちの活動をスタートさせたみたいな記事もどこかで読んだことがあって、
人口がどう移動してとか、都市がどのように形成されてとか、
どんなコミュニティがあって、どんな政策がなされているのかみたいな、
やっぱりそういった人種差別だったりとか、
そういった不平等みたいなところから都市を見ていくと、結構見えてくるものってたくさんあるなと思って、
これからもっと都市系の人たちとこういった話もオープンにしていきたいなとは思います。
そうだね。なんかTikTokの話してなかったっけ?
でもTikTokね、今回、TikTok最近どんなもんじゃいと思って見てるんだけど、
結構そのあれだね、衝撃的な瞬間が流れてくるっていうか、向こうのさ、デモの様子とかそういうものが結構どんどん流れてきて、
なんか、なんていうんだろう、なかなかこのメディアもすごくツイッターとまた違う、
目の前にそのことが起こったかのようなちょっと生々しさを感じさせるツールで、
これもどういうふうに今回のデモに影響してるかっていうことに興味を持ったかな。
なるほど、結構今ね、黒人のクリエイターの人たちがTikTokをすごい駆使してるみたいだね。
確かに、なんかそれ関連で言うと、最近SNS、インスタグラムとかで結構なんか建築系とかさ、
なんかまちづくり系のアカウントとかよくフォローしてるんだけど、
それでなんか黒人のフォトグラファーとかクリエイターみたいな、
なんかまとめみたいなのが流れてきて、フォロー最近し始めてて、
なんかね、すごいリプレゼンテーションが変わるというか、日々目にするものが変わったなと思って、
なんか知らず知らずのうちにさ、なんかフォローしてるメディアとかさ、
なんかインフルエンサーみたいな人たち、なんか知らず知らずにこう、
なんか欧米系の白人とかが多かったなと思って、
そうそうそう、だからそれって結構なんか日々見るテレビとかさ、
わかんないCMとか映画とかわかんないけど、
なんかそういうところでも、
なんかマイノリティーの声っていうのは今まで見えてなかったなと思って、
それって私が考える、私の思考とかにすごい影響を及ぼしてるから、
ちょっと色々気をつけなきゃと思った。
あとね、この前見た、ネットフリックスで見れるんだけど、
僕らを見る目っていうドキュメンタリー、
なんかあったね。
なんか実際に起こったことの、
そうそう事件を元に作られたドキュメンタリー的なドラマなんだけど、
セントラルパークで、女性が1989年だったか、暴行されて、
その時にセントラルパークにいた黒人男性全員が取り締まられて、
全員その中でずっと起訴されていて、みたいな話で、
結局全員無罪だったんだけどさ、
そういうのを見てても、セントラルパークみたいなね、
自分が黒人男性であるか、アジア人女性であるかとか、
結構自分が誰であるかによって経験の仕方って、
ここまでドラスティックに変わるんだと思って。
なるほどね。
都市を見る目っていう、都市を批判的に見る目の中に、
こういった視点もどんどん取り入れたいなと思う。
ネットフリックスもね、ドキュメンタリーシリーズ結構、
意欲的にそういういいドキュメンタリーを出してるよね。
ネットフリックス面白いですね。
ネットフリックスだけでちょっと、
止まらなくなっちゃう。
止まらなくなるから、次回にその話もしましょうということで。