1. Good News for Cities〜都市に関する炉辺談話
  2. 【#58】 都市を終わらせること..
2021-08-18 34:25

【#58】 都市を終わらせること、都市をたたむこと

村澤真保呂著『都市を終わらせる―「人新世」時代の精神、社会、自然』(2021年・ナカニシヤ出版)と、饗庭伸著『都市をたたむ』(2015年・花伝社)の2冊を読み比べ。都市を愛し活動している私たちにとってある意味ショッキングな「都市を終わらせる」「都市をたたむ」という言葉の意味と私たちなりの意見をおしゃべりしています。

村澤真保呂著『都市を終わらせる―「人新世」時代の精神、社会、自然』(2021年・ナカニシヤ出版)
https://cutt.ly/9Q72YmP

饗庭伸著『都市をたたむ』(2015年・花伝社)
https://cutt.ly/fQ72DrC



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みなさん、こんにちは。リサーチャー・ストーリーテラーの杉田真理子と、
エクスペリエンスデザイナーの石川佳子です。
この番組は、都市というテーマが好きで好きでしょうがない2人が、
都市に関する様々なグッドニュースを、ザック・バランに話す場所です。
久しぶりのポッドキャストです。
そうですね、ちょっと空いてしまいましたが、
1週間くらい空きましたね。
そうだね、いろいろな事情があり、
ちょっとコンスタントに、今後も続けていきたいなと思っております。
はい、変わってません。
さてさて、東京も京都もですけどね、
今ちょっともうコロナが結構拡大してきたり、
天気もね、なんか雨が降って、かなり涼しいというか、
涼しいのはいいけど、結構テンションが下がる8月だなと思って。
そうだね。
コロナもバーッと増えて、
本当だよね。
いろんなね、緊急事態宣言とかも始まって、
移動も制限され始めて、みたいな。
天気も悪く、みたいな。
テンションが下がる毎日。
でも本当に人に会わないっていうと、
本当に体がなんか黙ってくるというかさ、
心と体の健康上良くないなって、すごい思ってる最近。
そうだね、本当にその通りだと思います。
なのでちょっと、どうすればいいんだろうね。
今ちょっとコロナ難しいけど、
みなさんあんまり抱え込みすぎずに、
私たちの声でも聞きながら、
外をちょっと散歩してもらいつつ、
そうだね。
雨もね、激しくなければ雨の街もいいからね、結構ね。
そうだね。
はい、ということで、今回は、
ゲストではなく、2人でしゃべるシリーズで、
説明本を読んで持ち寄ってみました。
前回もね、本シリーズみたいな感じで、
最初の頃の。
最初の頃、おすすめの都市系の本を紹介するっていうコンテンツをやって、
結構人気だったんですけど、
今回1冊ずつ、ちょっと気になる。
でもなんかちょっとタイトル的にも似てるんじゃないかな、みたいなところで、
持ち寄りました。
都市を終わらせると都市を畳む。
この2冊。
2冊です。
衝撃的なタイトルですね。
まあでも、今後都市どうなるんや、みたいなのは、
まさにね、考え続けてる部分でもあったから、
なんかちょっとこう、
ジャケ買いみたいな形にもなってるけど、
このちょっと強烈な2つのタイトルを読み解いていけたらと、今回は思っております。
はい。
私が読んだのが、都市を終わらせるの方で、
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先月かな、2021年の7月とかに、
最近ですね。
7月30日に第一版が出てるので、最近出てる本で、
村沢真宏さんっていうすごい、すごい名前の方が著作。
著者の本になります。
今私も手元にあるんですけど、結構固いタイトルではあるんですけど、
想定とかが結構ポップで、蛍光オレンジとかが使われてて、
なんかチャプター分けとかも読みやすそうみたいな形で、
私は知り合いにプレゼントしてもらったんですけど、読んでみました。
私が都市をテーマに活動しているみたいなところで、
なんで今都市なのかとか、
田舎の地域の時代だよね、みたいに言われてるときに、
なんで都市にこんなにこだわってるのか、みたいなところを、
うまく言語化できてなかったところがあったので、
それを見兼ねたのか、主人がプレゼントしてくれたっていう感じかな。
由加子が読んだ本もちょっとさらっと紹介お願いします。
私の本はちょっと前に出ている本で、2015年に出ている本です。
都市を畳むっていうタイトルで、
相場新さんっていう教授が書かれた本になってます。
これは、主に人口減少していく日本の社会において、
必要な都市計画、デザインってなんだろう、っていうものを説いたような本でした。
タイトルというか、このままって都市はいいのか、みたいな、どちらも説いている本。
内容は結構、内容とかプロセス違うかもしれないけど、
なんで私たちが今都市にこだわってるのか、みたいなところの回答に、
どちらにもヒントになり得るんじゃないかなって思ってます。
ちなみに、この都市を割らせるの本の背拍子のところに引用があるんだけど、
これが結構衝撃的なんだよね。
都市という夢から、私たちは未だに目が覚めずにいる。
時折蚊に刺されたかのように、チクリとした痛みで夢が中断しそうになることあっても、
すぐにまた夢の中へと戻っていく。
昼は棟の昔に過ぎ去り、夕闇が近づいているというのに。
なんて苦しい感じ。
苦しい、苦しい感じ。
感染症の危機とか、資源の枯渇とか、いろんな問題がある中で、
都市という夢からお前ら目を覚ませっていう本なんだよね。
ちょっと苦しいよね。
都市好きの私たちとしては。
っていうところなんですけど、
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ゆるやかに内容について紹介していきますか。
紹介していきつつ、
気になったところとかね。
そうだね、気になったところみたいなところで、
この本の言いたいことは、さっきの引用でもあったみたいに、
脱都市、脱出の脱都市、著者は脱都市を推奨している方で、
このままの都市はダメだよね。
都市を割らせた方がいいよねっていう論点に立っているんだけど、
重要なのは、だったら田舎に引っ越せばいいじゃん、
地方に引っ越せばいいじゃんっていうことではないってこの人は言ってて、
というのも、都市的な状況みたいなものが、
インターネットだったりとか、テクノロジーの発展とか、
貿易の自由化みたいなところで、
どこでもどんな情報にも物にもアクセスできるようになった状況が、
郊外とか地域とかいろんなところにも広がっている中で、
都市に対立するものとしての地域とか農村っていう考え方が、
そもそも成立しないっていう話を彼はしていて、
なので、物質としての、場所としての都市から逃げ出せばいいっていう話では、
全然ないんだっていうことが前提で、
これは、それを聞いたら、私もその通りだなと思って、
基本的には彼のここで書いてることに私も賛成しながら読みました。
なんかその、都市を脱出、場所としての都市を脱出して、
地方に移住するっていうよりも、生活様式としての、
今ある、例えば、消費型、消費を中心とした都市のあり方、
資本主義を中心とした都市のあり方、
あとはやっぱり、
なんて言えばいいんだろう、ちょっと待ってね、
言葉をなくした。
やっぱり都市っていうものは、
いろんな資源とかをいろんなところから奪うところから、
奪うことで成立しているみたいな側面がある中で、
そうではない生活、そこから脱却をして、
そうではない生活様式みたいなものを探ってみましょうっていう内容なんだよね。
削除です。削除って言葉、私今探してたんだけど、
都市っていうのは削除によって成り立っているって結構言われることかなと思うんだけど、
311のあった時もさ、やっぱりエネルギーとかが、
いろんな地域で作られたものが東京とか大きな大都市で消費されていて、
そういったライフスタイルへの、何て言うんだろうな、
違和感みたいなものとか反対運動とか起きたじゃない、
今も繋がっている活動もあると思うけど、
そういうところに言及した本だなと思って読んでました。
例として出されていたのは、
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例えば今、若者とかを中心に非デンカの生活だったりとか、
食糧時期を試みるような活動だったりとか、
次世代の新しい生活様式が明確な姿を持って出てきているってことが研究されていて、
だから苦しい年を終わらせなきゃいけない、
こんな消費だらけの年にって苦しい内容であるんだけど、
ずっと希望を持てる内容にはなっているかなって読んでました。
基本的に人類にとって、近代社会みたいな、
もともとこの著者の村沢さんという方は、
哲学とかをされていた方で、
近代社会についてみたいな思想の部分をきちんと説かれているんだけれども、
人類にとっての近代とは、農村から都市へ大規模な移住を成し遂げた時代みたいなことを言っていて、
ただ、今起こっている環境問題とか、持続可能性の危機みたいなものって、
この都市の発展と実は裏側にあって、
その後の100年先とか200年先のスパンで考えた時に、
今言ったような社会変動とか、自然環境の変化とか、
資源の枯渇みたいなことを考えた時に、
このまま都市化みたいなアーバナイゼーションが進んでいっちゃだめだよね。
でもあるものはあるから、そこでどういうことができるか考えようみたいな内容でした。
なるほど。
じゃあ彼としても、脱都市とは言いつつ、
今ある都市を活かしながらどう生活を新しく作っていけるかみたいなものを視点としては持っているってことなのか。
そうですね。脱都市っていう時は繰り返しになりますが、
存在様式としての都市を脱出することって彼は言っていて、
その存在様式って具体的にどういうところなのかみたいなところで、
いろいろと中に書いているんだよね。
五輪と五輪、グローバルシティとか、
あと感染症、今パンデミック、感染症の話だったりとか、
あと政治の話でポピュリズム政治の話とか、
あとは公共経営とか官僚制みたいな話とか、
あとは教育のあり方とか、
あとはスラムみたいなものへの献金をしているし、
サブカルチャーみたいなところで、結構広く献金をしていて、
そういったものにそれぞれどう回答を見出していくか、
みたいなところが書かれている本です。
結構その日本の都市みたいなところなのか、世界の都市みたいな視点で書かれているのか、
結構その世界の都市みたいなのを前提に、
そもそも近代というものが西洋から始まったものになるので、
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そこを基盤に話をしている。
だから例えば、都市の空気は人間を自由にする、みたいな言葉があるじゃない。
それもヨーロッパで生まれた言葉なんだけど、
近代市民社会の源流となった中世ヨーロッパの自由都市と言われたものから生まれた言葉とか、
そういったものにも言及されている。
都市といっても日本だけじゃなくて、海外のつながりの中で語られているみたいなところはあるかも。
人類が地球の生態系とか地質みたいなものに影響を与え始めた、
人類が影響力を持ち始めた時代みたいなところで、
前進性という言葉が使われていて、
彼はこの前進性、これからの前進性をどうするのか、みたいなところで議論を展開しています。
結構ね、難しい本になるので、最初から最後まで読むというよりも、
シャプターごとに興味がある、例えばコピュリズム政治、社会、精神みたいなところとか、
オリンピックの話もあるし、シャプターごとにつまみ食いするみたいな読み方でもいいんじゃないかなと思って読んでましたね。
どう思う?物理的な意味での都市からの脱却じゃなくて、
今までの物理生活様式からの脱却みたいにちょっとピンとくるところはあるかなと。
そうだね、でも後半話す本でもそうだけど、やっぱり都市っていうものはそう簡単には変わらなくて、
物理的にはすごく長い時間かけてまた変化していくものであるから、
その中で急激に何かを変えるっていうのは多分難しいだろうなと思って、
なので少しずつ生活様式を変えるっていう手段がこれからの都市で生き抜くデザインになっていくんだろうな、
そこら辺の個人の生活様式の変化みたいなところの単位がどれぐらい変わっていけるかとか、
そういうところがポイントになっていくんだなっていうのも思った。
確かに、この本で読んでてもっと欲しいなと思った内容としては、
その脱却のために私たちは何をしなければいけないかみたいなところで、
なんかさっき例であげたような、例えば秘伝家の生活とかセクロ時期を都市の中で試みるみたいな、
例はちょっとは載ってるけど、なんかもっと知りたいなと思って、
どういうことを具体的にしたらそういった生活様式から脱却できるんだろうみたいなところで、
でもなんかやっぱりちょっとピンときたというか、ひらめいたというか、
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そういうことなのかなって思った瞬間が昨日実はあって、
私も京都に引っ越してからさ、自分たちで、
それこそ自然素材とかをできるだけ使って家を回収したりとか、
あと物作りとかもすごい興味があって、
料理とかももちろんそうだけど、それ以外に例えばテキスタイルだったりとか服だったりとか木工とか、
なんか最近は貯金、金属の方とかすごい興味があって、
学んだりとかそういった友達が増えたりしてるんだけど、
その興味はどこから来るのかなとか、
その都市っていう自分のコアとなるアイデンティティとどういうふうに接続できるのかって考えてた時に、
この本を読んで、こういうことだったのかもしれないなってちょっと思ったんだよね。
私が言いたいことはおそらく地域とかに引っ越しをして、
全く都会の生活とは、今までの都会の生活、
いわゆる都会的な生活と言われてるものとは全く違うことをするっていうよりも、
その都会の生活の中でどうオルトナティブな生活みたいなものを、
できるだけ消費的なあり方だったりとかではない形でできるかっていうところだったんだろうなと思って、
そういう意味では結構ピンときたかもしれないなと思いました。
今度4 cities weekにも出てもらう桜3丁目の人たちと話をしていた時とかも、
その桜3丁目っていうのは服を作っているスタジオなんだよね。
彼らに服をリペアするような活動だったりとか、
服がどういう風にできているのかっていうところを教えてもらうような展示をしてもらいましょうって話をしてたんだけれども、
その時思ったのは、それが建築的にどうこうとか、
街づくりにどうこうっていうよりも、やっぱ生活の話なんだなと思って、
都市の中におけるオルタナティブな、消費でも搾取でもない暮らし方、
今までの都市の生活様式とはまた違った暮らし方みたいなところの提案なんだなと思って、
私は結構ヒットした内容でした。
ちょっと、都市を畳むの方も聞いてみましょうか。
都市を畳む。なんかでも今の話にも共通するところもあったので、そこら辺もちょっと兼ね合わせて話していきたいなと思うんですけど、
さっきも言ったみたいに、これは日本の都市みたいなものについて主に言及している本でした。
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人口拡大期を経て人口減少社会に向かっている中で、都市の空間はどのように変化していくのかっていうところと、
その変化していく空間に、こうする形で都市計画はどうあるべきなのかみたいなことを、
人口とそのいるものである都市空間みたいなものとの関係性を見ながら解いていくっていうような構成になっているような本でした。
で、都市を畳むっていうのがシャットダウンではなくて、ここではフォールドアップ、畳む、風呂敷を畳むみたいな形で、
彼のニュアンスとしては、もう一度開く可能性のあるみたいな意味で畳むっていう言葉を使っているっていうところもちょっと大事かなと思っています。
で、都市の本来のあり方みたいなことも共感する、彼が話す中で共感する部分が多くて、
なんか都市は基本的に人々が豊かな暮らしを求めて、移り住んできた場所であり、
手段であって目的ではないみたいなことも大前提としてあって、
印象的だった言葉が、都市のために都市を縮小するのではなくて、私たちの持つ小さな目的のために主体的に都市を使いながら縮小するっていうことが今後必要だっていうことを言っていると。
で、これがどういうことかっていうことなんだけど、
さっき言ってた拡大期と減少期ってないやねんみたいなところでいくと、日本の都市ってどうなってたんだっけみたいなところも結構細かく書かれていて、
戦後の都市っていうのが、基本的には経済を成長させるっていう強烈な一つの目的によって作られて、
基本的に東京とかもさ、関東大震災とか災害があって、経済成長しなきゃいけないときに、大きく作り変えられる、都市をゾーニングできて作り変えられちゃうような物理的条件にもあったと。
で、結構この人口がわーって都市に流れていく中で、結構圧倒的に住宅不足だったっていうのは結構今大きく都市のデザインを規定しているところで、住宅不足だったから急激に街を作んなきゃいけない。
かつその作り方として国がこう土地を持ってこれをコントロールするっていうよりかは、なんか人々に土地を売り、そのうちを人々に買わせ、人々が住宅ローンを組み、都市で労働してそれを返済し続けるっていう安定的な土地に縛り付けた経済成長モデルみたいなものが結果的に出来上がってきた。
そこがやっぱ今の大きく都市空間を規定しているっていうところがあるっていうのもなかなか面白いなと思って見てました。
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なので基本的にはやっぱその都市の人たちは都市で住むために都市での労働にある意味縛り付けられて、その貨幣を稼ぐことの対価として都市での暮らしをゲットしているみたいなところが今まであったっていうところが前提としてあると。
経済市場っていうのがやっぱり都市の根幹なんだなと思って聞いていた。
資本主義みたいなものをベースに、だからここに人が集まってきたっていうところなのかな。
だからなんかその本の中でも都市っていうものがその成長期拡大期には財の再配分と交換の組み合わせでできている。
財の再配分っていうのがその土地の再配分で、交換っていうものがある意味その人々の労働力っていうところで組み合わせとしてできている。
それが共通の目的である経済成長に向かっていた時期っていうのがこれまでと。
で、今っていうのは人口減少になっていて、全国そうだけど空き家とかもさポツポツポツポツたくさん出てきていて、
どっちかっていうと都市空間はなんか不足しているというよりかはもうやや十分であるみたい。
十分である。人口に対して空間としては十分であるっていう状況がなった時に、
さっき言ってたその、貨幣を売買とするやり方ではないものに置き換えていかなきゃいけないんじゃないかみたいなことをメインとしては言ってるんだよね。
まあ確かになって、今回のその私たちがやってることもそうだけど、なんかやっぱその経済成長だっていう共通の目的はもうなくなってきてるから、
今ってやっぱりその小さなこうゆるい個々人の目的の積層として空間が使われているっていうのが現状。
で多分これが減少時代においてもキーポイントになるんではないかって言ってるよね。
そうそう。で、まあ確かに、じゃあ都市空間ってどうなってんだっけみたいな議論もショーでなされていて、
都市空間ってさ、なんか今コンパクトシティみたいな政府が言っているけど、
コンパクトシティって新たにまた中心を作って、そこにインフラを整えて人々をこう遠景上にこうなんていうの、
終焉に移動させてくるみたいな構想ではあるけど、なんかそれってあんまり現実味がないよねっていうことも言ってて、
実際の都市空間って今多分都市に住んでる人は勘どころがあると思うけど、なんかポンポンポンってこうスポンジ状に穴が開く形で、
空間が空き家になったり使われなくなったりみたいなものが結構ランダムにかつ時間軸もこう予測できない形でなっていくと。
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で、それを彼はスポンジ化、スポンジ化していくっていう風に言ってるんだけど、そうやってこう低密化して中心がこう曖昧になっていく、
これからの社会においてはやっぱり大きなそういうマスタープランみたいなもので計画したり、コンパクトシティするぜみたいな感じでみんなにまたお金使わせて移動させてって、
無理じゃないみたいなところで、じゃあそのスポンジの穴が開いたらこういう機能を追加しようみたいな、
欲しいものリストみたいなのを持ちつつ、すごい10年とか20年とかもっと長尺での大きな領域でのマスタープランみたいなものを考えながら、
そのランダムに起こっていくものに対応していくっていうやり方が必要なんじゃないかみたいなことを言っているのがざっくりこの本ですと。
なるほど、なんかその話を聞きながら私も改めてこの本を色々見て見返してたんだけど、共通することがすごいたくさんあるなと思って聞いていて、
貨幣経済みたいなところで、そもそも受給自足の経済が可能な農村的な共同体とはそんな違って、
都市ってやっぱ他の場所で作られたものを持ってくる、入手するってことで基本的に成り立っているし、市場における財の交換とかも今その交換の原理みたいな話をしてたけど、
それが基本だと。そうするとどうしてもやっぱり都市生活者っていうのは賃労働っていうものが中心になってしまうから、
ということはやっぱり市場があるから、競争とか運業みたいなことから逃れられないみたいな、
そこがやっぱり都市のクレスタみたいなものを今生んでいるみたいな話があって、
競争みたいなのもちょっと話してみたいなと思っていたトピックでもあったんだけど、
東京に私も暮らしてた月もあるし、今も行くけど、なんか競争社会だなとやっぱり行くたびに感じる。
これコンペティションってこと?
コンペティション、そう、なんか、マウンティングとかも結構あるし、
競争市場っていうのはもちろんわかりやすいモデルではあるんだけど、
普通に仕事をしているぐらいの日々の感覚でも、ちょっとこう、競争的なお感じで。
なんかそれは確かに、この話とまた別に、都市における人々のアイデンティティみたいな話にもつながっていくことかもね。
なんかどうやって事故を都市の中で確立するのかみたいなところが、なんか関係している気がする。
そうだね。
すごいですね。
27:01
あとなんかその事例も書いてあって、なんか面白いなと思ったのが、これまでって、結構彼は土地の交換とか、土地の流通にも注目してるんだけれども、
東北の事例だと、やっぱりかなり高齢化して、オーナーが土地持ちが高齢化して、その再分配をどうするかみたいなところで寄付っていうやり方を取ったらしいの。
で、行政に寄付する形で、行政がその地域のために必要な用途を新しく付与して、それを作り変えるみたいなやり方を作っていて、
なんか新しい手法のやり取りとして寄付をして、その役割で合意して展開していくっていうのは面白いなと思って。
寄付ね。
寄付を取りました。
うん。
今窓の外で蝉が鳴き始めました。
うるさいね。
うるさいね。
あとね、ちょっと戻るというか逸れるんだけど、さっきさ、あかりこさんがさ、なんか自分の今の新しい消費の形をしてるのかもしれないみたいな話をしてたけれども、
この本でね、都市に住む目的が多様化しているっていうことで、4つぐらいに分類されてるの。都市に住むこれからの人のパターンみたいな。
はいはい。
今その共通の目的じゃないから、それぞれいろんな目的を持ってた。
で、まさにその1つだなと思ったんだけど、まず1つ目が、惰性のように経済成長のために都市を使う人たち。
なのでこれまでのように、お金をまあたくさん稼げ、使いたままに住むみたいな層。
それはまあ一定するだろうと。
で、2つ目が目的なく都市を消費する人たち。
で、まあ100円ショップとか、経済の性格を無自覚に共通しつつ、都市の空間を使い続けていくみたいな。
で、結構安いアパートを借りて、最小限の生活で生活を成り立たせるみたいなのが、この2つ目のパターン。
で、3つ目が、新しい目的を持って都市を成長させ続ける人たちって書いてあって、
自分たちの目的に合わせて都市を使って、基本的にはこれも貨幣を売買とする経済市場から必要なだけ富を得て、それを空間に投資しながら生活を豊かにしていく。
だから東京であっても地方であっても、結構グローバルな経済につながりながら、富を得ることが可能になったからできるスタイルだよね、みたいなことを言っていて。
で、4つ目がまさにマリコシたちなんじゃないかなというところで、新しい目的を持って都市を消費する人たち。
この人たちは自分たちの目的に合わせて、都市にこれまで作られた空間を積極的に使いながら、貨幣を売買とする経済市場からちょっと距離を置いて、自分たちで暮らしを作ると。
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例えば、住み開きみたいなのも一つだよね、自身の所有する空間を、貨幣を売買せずに別の価値に変えていくとか。
貯金を切り崩しながら、それを意識的に違う形で使って生活を組み立てるとか。
まさにこういうスタイルっていうものもどんどん増えてきている。
だけど多分、このように4パターンに限らないけど、結構いろんなパターンがまた都市を暮らす手段や目的として出てくるんだろうなとは思いました。
そうだね、それすごい分かりやすい4分類だね。
これ聞いてる皆さんも、自分はどこかみたいな考えてみてもいいのかもしれない。
あとなんか興味があるのは、それぞれの人たちがどう交えり合う場所、コモンズ的なものを作れるのかなっていうのは興味がありました。
それこそその4パターン目の人たちのような人たちが、それこそバリバリフルタイムで働いて台湾に住むのが夢みたいな1パターン目の人たちと、
どういうふうに対話ができるのかなみたいな。
どれが正解で、どれが悪者で、みたいな議論ではなく一緒にできる場所みたいな、そこに公共空間というかコモンズみたいなのをどう作っていくのかは考えたいなと思ったの。
そうだね、だからある意味計画しづらくて、ランダムでいろんなものが混在するっていう中で、そういった共通の価値とかで、そういうものをどう作っていくかはかなりチャレンジングなところであるよね。
そうだね、ということで、結論は何なんだろう。脱都市ですかね。
そうだね、でもその都市から逃げるのではなく、都市でのそういう小さなモチベーションとか小さな目的ってものをどうやって多様に作って維持していけるのかみたいなことをやっぱり私たちも考えていきたいなと思いました。
そうだね、この都市を終わらせるのを本のイントロダクションにもあるので、皆さんも読んでいただければと思うんですけど、この脱都市っていう言葉は都市から農村や郊外に脱出するという物理的な空間的な意味での脱都市を意味しているのではないっていうところと、
地球全体が都市に飲み込まれた現在、物理的空間的な意味での都市ではなくて、非物質的非空間的な都市、つまり都市的なものとか都市的存在様式というものを克服することが課題。
33:17
それは都市に住んでいるか田舎に住んでいるかを問わず、地球中に生きる人類全体が取り組まなければいけない課題ですと。田舎だったらそれは比較的容易にできるかもしれないけれども、やっぱり圧倒的な人口を集める現代の大都会の中で、
次世代の生活形態と存在様式を発明して都市を解体する動きっていうのを都市でやりましょうっていう意味での脱都市っていうことでいいでしょうか?我々のコンクリエーション。
そうだね。次世代の都市での在り方を考える。都市を解体するみたいなところなのかもね。脱っていう言葉より解体なのかも。
確かに確かに。
ぜひ皆さんも興味を持っていただけたら、読んでもらえたらと思います。
雨の日に読書してください。
はい。
今後もこの番組では都市をテーマに様々なおしゃべりを繰り広げる予定です。
次回もお楽しみに。
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