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皆さん、こんにちは。
エクスペリエンスデザイナーの石川恵子子と、
リサーチャー・ストーリーテラーの杉田麻里子です。
この番組は、都市というテーマが好きで好きでしょうがない2人が、
都市に関する様々なグッドニュースをザックバラーに話す場所です。
今回も都市と保存のテーマにゲストをお呼びしてお話を伺っていきます。
今回のテーマは、ディベロッパーの視点から見る夢と現実というタイトルで、
鉄道会社主導の都市開発についてお伺いしていきたいと思います。
今回は東急株式会社の磯部陽介さんにお越しいただきました。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
お忙しい中、ありがとうございます。
いえいえ、よろしくです。
今、磯部さんがやられていることだったり、これまでの経歴をお伺いさせてください。
はい、私はこれまでのキャリアでいくと、だいたい半分が渋谷、
半分が大田区の池上というエリアで、
主に町づくりの関係の仕事に携わってきました。
最初の半分の磯部屋というのは、主にシティブランディングといいますか、
町を面白くする、磯部屋って面白い町だよと思ってもらうような取り組みで、
具体的にはイベントの誘致であったりとか、活動の支援みたいなことをやっていまして、
わかりやすく、有名なところだとテデックス東京というプレゼンテーションイベントの誘致であったりですとか、
あとは、四川さんと一緒にやったハックプロジェクトの立ち上げとかも、
一緒に最初にやったりとか、そんなことをやっていました。
後半の池上というのは、今、池上エリアリノベーションプロジェクトという
公民連携のプロジェクトを担当していまして、
これ何かというと、一言で言うと、今あるものを生かして、
その町にあった新陳代謝をいろいろ促していこうというプロジェクトの担当をしています。
【森】ありがとうございます。
もう多分、ありとあらゆる幅広いことをやられているので、
簡潔にというふうなことが難しいんじゃないかなと思うんですけれども、
今は大田区の池上みたいなものを、土地としては中心としてやられているという形なんですかね。
【加藤】そうですね。今は基本的には池上エリアですね。
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【森】なるほど。
池上のリノベーションスクールに行きました、私。
3年前ですかね。4年前ぐらいですかね。
【加藤】もう4年前じゃないですか。2017年。
【森】時が経つのは早いものですね。
池上は今そんな風に変わっていっているエリアなんですか。
【加藤】そうですね。ちょうどこの3月にですね、駅舎の建て替えと合わせて駅ビルを作ったんですね。
前まで1階の平屋建てだった駅舎が、5階建てのビルに生まれ変わったというところで、
その建て替えとは別に、今僕らが進めている池上エリアリノベーションプロジェクトというのが2年前から進んでいて、
ちょっとずつ町のいろんな活動であったり風景というのもやっぱり変化してきている。
エリアリノベーションというのをよく話に聞くと思うんですけれども、鉄道会社としてのエリアリノベーションというのは具体的にはどういうことをやっているんですか。
【加藤】そうですね。一番わかりやすいところでいくと、空き家の利活用を促進させるみたいなところで、
町で使われていない空き家を、ある意味地域にとっての資源だと捉えて、
それをですね、うまく使いたい人とマッチングさせて、新しい活動とか、新しい風を町に吹き込んでいくみたいなところを主にやっている感じですかね。
それ以外にもいろいろとやっているんですが、一番わかりやすいところだとそこになると思います。
【森】なるほど。今回テーマが都市と保存というところなので、そこのアングルから聞いてみたいなと思うんですけど、
私も池上のリノベーションスクールに参加させていただいて、いろんな空き家物件を実際に見させていただいて、いろんな提案がその時も出たんですけど、
実際そこで、その時に話題に昇っていた空き家が開発されたケースもあれば、そうではないケースがあったりとか、
エキサとかもその当時はどういう風になるのかっていうのがまだ決まっていない段階だったと思うんですけど、
鉄道会社さんとして、すべての空き家に同等な価値があるわけではないと思うので、
どこを作り変えてとか、どれを残すとか、どういったロジックで決められているのかなっていうのは聞いてみたいなと思いました。
ありがとうございます。そういう意味でいくと、一言で言うと、僕たちで決められないっていうのがまず大前提にあると思うんですよね。
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どういうことかというと、例えば今の空き家みたいな話一つとっても、僕たちが持っている空き家って一個もないんですよ。
今このプロジェクトを通じて使うもので。それぞれにオーナーさんがいらっしゃったり、場合によって行政かもしれないし。
その人たちがどういうふうに考えているかっていうことだったりで、結構どう使われていくとかどう変化していくっていうのが決まっていくと。
このプロジェクトが働きかけているのは、どちらかというと、持っているオーナーさんに対しても、いろんな選択肢があるよねとか、
この場所が一つ変わることで、いろんな変化が起こり得るよね、みたいな可能性を示していったりするっていう。
逆に言うと、いい意味でそそのかしにいくというか、そんな意味合いが強いかなと思った。
なるほど。
なんかね、ディベロッパーと言うと、他のディベロッパーと違って鉄道を持っているっていうのはやっぱり強いなと思っているんですけれども。
たぶんエリアを決める際とかエリアレノベーションをする際も、素人目からすると、ここの駅の不動産価値とか地域の価値を上げたいから着手するってとこが、
メインにはあるんだろうなっていうのを思いつつ、なんでその駅にしたんだろうとか、なんでそこの駅に注目したんだろうって気になる部分もあって。
そういうのっていうのは、どういうデータとか、どういう評価軸というか、どういう指針で決めているのかなというのも気になりました。
必ずしもこういう戦略があってこうでこうでというよりかは、なんとなくどうしても不動産開発ってなると大きく作り替えてドカーンと出来上がるみたいなものしか今までなかったけれども、
いや、なんかそうじゃなくて、街にあった新陳代謝の在り方って色々あるはずだよね。
その中で当時リノベーションスクールが全国各地でやられていた中で、このスタイルも一つ多分あるんじゃないかって、その社内の若手の中でそういう話になって、
じゃあうちの沿線でも一回これチャレンジしてみよう。
逆に手法割りきでまず話が始まって、どこがこの手法、うちの沿線だとどこがフィットしそうかなっていう風に探しに行った感じなんですよね。
なるほど。じゃあちょっとイレギュラーなアプローチではあったっていうことなんですかね。
そうですね。でもまあそれを今改めて振り返って俯瞰すると、やっぱり街にあった新陳代謝の在り方を探していた結果っていうことだと思うんですよね。
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なので渋谷とかであれば、今のスクランブルスクエアですとか、昔はヒカリエとかマークシティとかもそうですけど、大きな再開発っていうのもやっぱり必要な形だったのかもしれないし、
池上は駅ビルっていうビルを建てるかもしれないけど、それだけじゃない変化の仕方も合わせてやったほうがいいんじゃないかって、街としてのキャラクターが違うから。
なるほど。確かにリノベーションスクール、池上に行った時に若手の方々がすごい元気だったなっていう印象が残っていて、
その時にディベロッパーの方々と個人として話して面白いなというか、個人レベルでお付き合いが出たのはその時が初めてだったので、
ディベロッパーって大きく語られると思う。個人でお話を聞いたことってあまりなかったなとそれまで思ったんですけど、
池上さんの個人的なストーリーみたいなところも聞いてみたいなと思って、
その時で働かれてて、その前とかでもいいかもしれないんですけど、残したいものがなくなってしまってショックだったエピソードとか、
年と保存というテーマなのでこういう質問にはなるんですけど、うまくいったケースとうまくいかなかったケースとかもあると思うんですけど、どうですか個人として。
まず思ったのは、そもそも場所って人と記憶の結節点として場があったり空間があるんだなっていうのが多分大前提としてあるなと思っていて、
例えば僕にとってすごい良い思い出の場所で是非残ってほしいっていうものも、別の人にとってみればすごい嫌な思い出でとか嫌な印象で、
なんかあの汚い場所がなくなった、あ、セーブした、みたいなこともあるんだろうなっていうのがまず大前提としてある気がしていて、
でもその前提の上で僕自身が、あ、なくなっちゃったな寂しいなって思ったのは、
なんで僕自身のこう普段使ってた過去のエピソードで言うと、桜ヶ丘にある、渋谷の桜ヶ丘というエリアにあるサロファードカフェっていうカフェがあって、
駅の近くのザッキュベルの8階にあって、なんかちょっと渋谷っぽく、あんまり駅、すごい駅近いんですけど、
あんまり知られてなくて、だいたい席は空いてて、いろんな人と打ち合わせするときにすげー便利だった場所があって、
そこがよくいろいろ使ってたので、まあ愛着もちょっとあって、
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でも今の進んでる桜ヶ丘の開発で、そこを合わせて立て壊しになるってなって、
なくなった時は、自分の思い出がそこにあったので、あいつと打ち合わせした場所だったなとか、
その思い出とともになくなるっていうことにはやっぱ寂しさがある。そんな感じですかね。
なんか我々も都市と保存っていうものをテーマにしてるんですけど、保存が正義だってことを言っていきたいというよりかは、
なんかそういういい新陳代謝、都市は新陳代謝するものを前提として、いい新陳代謝ってなんだろうと考えていきたいなと思ってこのテーマにしてるんですけれども、
確かにやっぱり大きなビルとかに根が立ってしまうと、後方も、以前の風景が後方もなくなってしまうみたいなこともある中で、
なんかそういうものを作り、物理的な建物を作る側はどう捉えているんだろうなっていうのが気になったりしていて、
やっぱ町の人はどっちかっていうと、そういう小さな思い出とかにちょっと執着しちゃったりとか、記憶がなくなってしまったっていうようなところもあったりする一方で、
多分建る側としては違うビジョンがあって、夢があって、多分それをやっている、ちょっと視点が違うと思うんですよね。
それはその間にいるようなお人柄だなと思っていて、そこを両方の言葉がわかるんじゃないかなと思ったときに、そのギャップだったりとか、一方でディベロッパーの方の捉え方みたいなこともちょっと聞いてみたいなと思います。
なるほど。ギャップっていう意味でいくとですね、ステークホルダーと事業リスクを負担する人の乖離みたいなのが、ある意味一番ギャップとして感じるかもなって思いました。
どういうことかというと、例えばこういう思い出があるとか、こういうのが好きって思っている人と、実際にその空間を維持する人は別物で、コミュニカとかで、すごいいろんな人がコミュニカに愛されていて、
だけどそのコミュニカを持っている人から見ると、台風が来るたびにすごいお金がかかって、壊れて、あちこち壊れて、お金がかかって、維持費が大変で、でもそんなに収益にならなくて、大変だなってなったときに、もうその建物の人としてはもうしんどいから壊しますって思ったときに、でも好きな人にとっては、なくなっちゃうのもったいないっていうみたいな、
でもじゃあその好きな人は、その建物が維持されるためにどれだけ負担するんだって言われると、やっぱりちょっと関係が薄いというか、っていうギャップがどうしてもいろんな場面で感じるなって思っていて、
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そこがあると、ずっと交わらないというか、会話がすれ違うなっていう感覚はすごいありますかね。
それはなんかどうやってすり合わせていくのか、そもそもすり合わせることは全部難しいことだと思うので、ある意味作った後にそういったコミュニケーションなのか、価値を提供していくのか、そこはどう捉えてやってるんですかね。
今の僕ら、不動産開発をやっている人とかの立場でいくと、やっぱり基本的にはその事業リスクを負担している人たち、実際に例えば何か大きな再開発があったときには、その再開発の土地だったり建物を持っている人たちの考えがやっぱり一番尊重されるべきだなと思っていて、
そのベースの中にどこまで強制とまで言えるかどうかわからないですけど、そういうものを配慮していくかということに今はならざるを得ないのかなと思って、今の既存の手法だけだと。
だけどわからないです。これは超夢物語なのかもしれないですけど、そこに対して執着だったり愛がある人たちがちゃんと事業リスクを負えるっていう仕組みがもしあれば、
そうすればその事業リスクを負った分だけ、ちゃんとその思いを活用したり要求できるというか、むしろ主体者になっていく。そういうような関わり方は、もしかしたら何か仕組みがあればいいのかなというのはたまに思いますね。
ちょまどさん それめっちゃグッドなアイデアですね。欲しいですまさに。なんかオランダでね、ユカコさんと一緒に見てきた事例の中でも、例えばここに何か大きなビルができますみたいな開発ができますみたいなときに、住民全体で反対運動をずっとして、最終的に住民がその場所を勝ち取ってそこで活動してるみたいな例を結構オランダに限らず、
カナダとかでも私見てきたなと思っていて、声を出すだけじゃなくて、これ残したいって言うだけじゃなくて、言って終わりじゃなくて、責任持ってそこで何かするみたいなところが事例としてすごいあるなと思って。
ちょまどさん なんかそれもね、公園の一部をその庭として市民が使えるみたいなところを、なんかまあ反対運動をして丸々市民のものにするっていうよりかは、なんかちょっと良い塩梅の落とし所をお互いに見つけ、ちょっと縄々で進めるみたいなとこがうまいなと思って。
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でも多分じわじわと市民はその権利を勝ち取っていくんでしょうけど、なんかその妥協点を見つけない新しいルールだったり落とし所をきちんと多分対話して、ちょっと労力をかけながらもやってるんだろうなっていうのはね、すごく垣間見えて、それは確かにあんまり馴染みのないコミュニケーションだなっていうのはね。
ちょまどさん そういったのを日本でどういうふうに作ればいいのかなっていうふうに思います。なんか私個人としてもここは残したいなとかリノベーターがかっこよくなるんじゃないかなとか、そういったところ本当に日常レベルでもいくつかあるんですけど、何もどうしようもないじゃないですか。
それで思ってるだけで多くの人がその思いどこかに行ってしまうので、意見箱とかあって残したいですとか書いてもいい。主語のないただの意見になってしまって、何もリスクが取ってないことになるので。
ちょまどさん 例えば私がクラファーみたいな感じになるのかもしれないですけど、いくら出します、その分コミュニティーみたいなのに参加できてとか、ゆうかくんがさっき言ったみたいに全部じゃないけど、ちょっと一部だけ使わせてくださいとか。
ちょまどさん 競典をどうやって作っていくのか、そこなんじゃないかなっていうのは聞いてて思いました。
ちょまどさん 多分アイデアとしては3つぐらいあるような気がしていて、一つ目が一番ライトな形で記憶をちゃんとブリッジさせていく。
ちょまどさん 二つ目が、その所有者のマインドを変化させていく。三つ目が今の最後のクラファーじゃないけど、関与者を増やすっていう3つぐらいある気がしていて、一つずつ説明すると、
ちょまどさん 一つ目は、さっき言ったように基本場所って人と記憶を結びつける場所であったから、愛着とか多分あるんですよ。そこに思い出があったり、趣味がある。だからその記憶をうまく継承していくっていうことに力点を置いていく。
ちょまどさん 物理的には新陳代謝していくかもしれないけど、記憶を繋いでいく。今、池上線の中では液木っていう取り組みをやっていて、例えば池上県の液車建て壊した時に出た木材をそのまま使ってベンチを作って、街のあちこちに今置いてたりする。
そういうプロジェクトをやってたりする。それもやっぱり一つの、その人にとってエキストの記憶の中にベンチっていうのが結構ユニークな形のベンチだったので、それが思い出の媒介になっていくみたいな。
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二つ目の、所有者の気持ちを変えていくっていうのはまさにリノベーションスクールとかがやっているような領域で、やっぱりオーナーさんって自分の人生があるから、その人生の中で資産である建物とかをうまく使わないといけないけど、オーナーさんの心に関われば街が変わるきっかけになるみたいなことを多くの人が理解してくれれば、
一円も儲かんないことにそんな重ねようみたいなところから、その間の余地みたいなところが少し生まれやすくなる。
三つ目のグラファンは、これはハローリノベーションっていうプロジェクトがあって、エンジョイワークスさんっていうところがやってるんですけど、
グラファンとかはまさにグラファンに近いですね。ちゃんとそれぞれが出資してやっていくわけ。
そういう関与者を増やすっていうのも、それぞれの方法はあるのかなと思う。
ちなみに、リノベーションってここ数年でも本当に市場も成熟してきて、一般的になってきたと思うんですけど、
どうですか、デベロッパーの立場から見て、もう一般化しているのか、まだまだなところがあったりとか、
次はこういうのがトレンドとしてくるんじゃないかとか、もしあれば教えていただきたいです。
僕は住宅領域の文脈なので、あんまりちょっと分かってない部分はあるんですけど、だいぶ中古住宅は一般化してきたなって、
前回の記事で読みましたけど、ここ数年で中古住宅のストックが一気に減ったっていう記事があったんですね、3年、4年くらいで。
だから一般の人がだいぶ中古住宅に手を出すかっていう、その中で買うかもみたいな文脈で、
リノベーションっていいよねみたいな販売がもっと一般化してきているフェーズなんだなっていうふうには思っています。
一方で、あともう数年、あるいはもう始まっているかもしれないですけど、
リノベーションって言っても、ある意味10年、20年単位の延命措置でしかない部分もあって、
やっぱり建物自体は欧米に比べるとどうしても自然環境も違うので、脆い部分があって、
これリノベブームあと10年すると、今度リノベした物件がでももう限界になるみたいなのが結構案件として増えていくんじゃないかなっていうのは僕よりは思ったりします。
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確かに、確かに。延命措置っていうのは確かにその通りだなと思って聞いてみました。
そうですよね。そもそも長く残ることを前提に作られていない、ちょっと中途半端なんて言ったらあれですけど、
物件にそこまで予算かけられない中でちょっと継ぎ足しをしたとしても、あとまあどれぐらい残るかみたいな感じになって、
その次どうなるか、リノベリノベみたいになるのかとか、なんかそうですよね。
そもそも作る段階、サーキュラーエコノミーの話とかもオランダにいるときに結構してたんですけど、
作る段階から例えば解体業者さんをすでに決めておいたりとか、
次の世代解体されたときにその素材をちゃんと空間として残すというよりも素材を残すみたいなところで、
素材にちゃんと次の業者さんが分かるように素材の番号だったりとか情報を載せておいたりとか、
素材パスポートみたいな取り組みもあるらしいんですけど、それも一つの保存というか、
残すみたいなところのやり方なのかな、もしれないなと思っていて、
東急さんってもちろん新築もそういったリノベ物件とかもいろいろ経験されている中で、
リノベだけではない、今あるリノベの形だけではない、
サーキュラーな作り方、残し方みたいなところってあるんじゃないかなと思っています。
社内ではサーキュラーエコノミーもそうなんですけど、
そこにみんなすごい興味を持っているメンバーが多くて、まだ何も形にはできていないんですけど、
実際にそこをぐるぐる議論しているのがここ数年って感じですかね。
具体的にはどういったことを議論されているんですか。
あんまりまだ具体的に何も言えないんですけど、
すごい今みんな結構そこはやっぱり、
課題感というか、やっぱりこのままだと無理ゲーだよね。
作り方の仕組み自体とかを変えていかなきゃいけないというような議論になっている。
それの話でいくと、東急グループ全体でそもそもという議論になっているので、
建物を作ると不動産領域ももちろんそうだし、
そのリテール、小売部門とかも本当そのままじゃ無理じゃないっていう感じですかね。
なるほど。無理じゃない。
なんかそうですよ、
磯部さん目線から見る日本のデベロッパー都市開発の今の課題みたいなところ、
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その限界みたいなところをもうちょっと聞いてみたいです。
あら、フリーズしちゃってますね。
聞こえますか。
聞こえます。聞こえてます。
いくつかある中で一つ挙げるとしたら、
その都市の新陳代謝と社会変化のスピード、
そのタイムラグがやっぱり結構厳しいなって思っていて、
どういうことかというと、例えば再開発一つとってみても、
大体5年10年スパンで大型のものがやっぱり、
計画から出来上がるまでかかるんですよね。
でもその特に計画してる間に、
5年後の計画とか10年後の計画を議論してるんですけど、
もう10年後にはやっぱり変化が大きすぎて、
なんか計画したところであんまり意味ないんじゃないかみたいな話になると。
でも建物を作り直す上では、
どうしても事業収支をちゃんと組まなければいけなくて、
そうした時に何階建ての建物で、
何階にはオフィスが入って、何階には商業が入ったら、
それぞれ賃料これぐらい儲かるだろうっていう、
一回借り置きしなきゃいけないんですよ。
そうするとオフィスっているんだっけとか、
商業っているんだっていうその変化とギャップが生まれていくんですよね。
でも建物を建て直すには、
例えば10年ぐらいのスパンが必要ってなると、
そのギャップをどう埋めていくんだろうなーとか、
いうのはなんかやっぱりいつもぐるぐる思って、
そこに一つ限界も感じることがありますね。
そうですね、確かに。
なんかスピードっていうのは、変化のギャップみたいなのは、
まさにその通りだなと思って、
ゆかこと話していた時もそういった話が出てたんですけど、
なんだったっけ、クロノなんちゃら、
また言葉忘れちゃったんですけど、
なんか急に時代がバッて変わってしまったりとか、
なんか古い街中の中に急にピカピカのものが現れたりとか、
なんか隣り合わせにチグハグの時間軸があったりとか、
なんか都市って変化していかなきゃいけないことは前提の中で、
急にこうバンって変わってしまうことで、
やっぱ人々の感情とかも揺らぐというか、
ショックを受ける人とかも多いと思うので、
そのスピードをどうマネジメントするかとか、
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いろんな時間軸、保存とかに新しく作る文脈の中で
いくと、いろんな時間軸のものをどううまく共存させていくのか、
みたいなところって大切なんだなって聞いてました。
なんか結局ね、
デベロッパーの人たちも街を壊したいと思って絶対やってないし、
よくなるって思いでやってる中で、
確かにそこで稼がなきゃいけないというのもすごく分かると。
で、例えばね、最初の収支計画を立てた、
この店舗を入れてもその時はもうブームが去っててとか、
もう全然みんなの習慣が変わってて、
そんなものはもう店舗として必要なくなったみたいなことだったり、
今コロナだったら働くオフィスっていうもののあり方、
ものすごく揺らいでますし、
そういう意味では確かに今まで通りの作り方だったり、
お金の流し方というか作り方っていうものを本当に根本から
もしかしたら考え直さなきゃいけないっていうのはまさに本当に難しいし、
でも本当にそれが実現できたらものすごく面白い展開に、
まさに文化だったり、
暮らしを作っていくすごく大きなインパクトになるんだろうなっていうのを聞いてて、
課題だったり難しいっていうのも分かりながらも、
そういうところに日々立ち向かって考えているっていうすごく面白い仕事だなと改めて感じました。
そうですね。
そろそろ30分ぐらい経ったので、
今後の展望みたいな、
泉さん個人としてやってみたいと思うことでもいいですし、
デベロッパーとしてこういったことが実現できたらいいんじゃないかなっていうことでもいいですし、
未来に向けて何かあれば、
コロナで暗い時代なのでハッピーレベル集したいですね。
そういう意味でいくと、
さっきの話の延長なんですけど、
例えば再開発とかだけによらない街の新陳代謝の選択肢をもっと広げていくっていうことと、
その選択肢もちゃんと商売として成り立つっていうことの両立をもうちょっと定めていけば、
もっといろんな街のありようがありようのままいくんだろうなって思うので、
それをちょっともっと探っていきたいなと思いますね。
どういうことかというと、結局やっぱり一番儲かると思われる手法だけにみんなが執着すると、
金質化していきますし、
だけど選択肢が実はいっぱいあって、
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その中でその土地を持っている、建物を持っている人がどれを望むかっていう選択肢を知っている状態で、
どれを選んでもそれなりにちゃんと人生を崩すほどではなく、
ちゃんと商売として回っていくとか、
そういうような、やっぱり事前だけでも物事は続かないし、
たといって収益性だけ一辺倒の選択肢しかないと、
街の金質性にどんどん修練しちゃうしみたいな、
ここのグラデーションとか選択肢、
持続可能な選択肢がもっと増えるといいなって思って、
その中の一手を何か生み出せればなって、
ある意味生け神でのチャレンジもその一つだなとは思っています。
そうですね、本当にそこは我々もテーマではあるので、
今後もいろいろディスカッションしながら、
いろんな橋渡しをできていけばいいなと思いました。
そうですね。
とりあえず生け神遊びに行きます、今月。
はーい。
ぜひぜひ。
ありがとうございました。
今後もこの番組では都市をテーマに、
様々なおしゃべりを繰り広げる予定です。
毎週木曜日ニュースレターも配信しています。
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次回もお楽しみに。