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中川 浩孝
コミュニケーション力を究めるゴールデン・トライアングル。 仕事でコミュニケーションを扱う3人が、これまでの経験や最新の話題を語りながら、コミュニケーションとは何かを一緒に考えていくポッドキャストです。
田中 愼一
皆さんこんにちは。 コミュニケーションを極めると自分が見えてくる、世界が見えてくる。 コミュニケーションの世界に携わって、はや40年以上、コミュニケーションが命。 シン・田中こと田中愼一です。よろしくお願いします。
高木 恵子
SEからPRコミュニケーション業界に転職して約30年、高木恵子です。
田中 愼一
外資企業でマーケティングを経験してきた、アメリカ在住中川浩孝です。
トランプの国連演説の内容
田中 愼一
時事ネタというと、トランプさんが国連演説、あれが結構話題になっているということで、パッときて印象的に言うと、まず国連が機能していないということで、国連非難。
へたすると国連から、え、脱退するの?なんていうぐらい思わせるような国連批判をして、
あと印象に深かったのは、もう世界の敵は移民問題だと。移民が敵だということ。
それからもう一つの敵が、いわゆるグリーンエネルギーというか、環境気候変動の問題であると。
この気候変動ってのはもう、これは詐欺だとぐらいに言い切ってるっていうですね。
第1次トランプ政権時も結構激しい発信はあったけど、今回はかなり今までこの80年を支えてきてた世界秩序の中で、
常識と言われていた問題っていうか、みんなが納得するであろう問題っていうか、
っていうものにNoを突き刺したような、極端に言うといよいよまた、
かつてのアメリカのモンロー主義でしたっけ、孤立主義に戻るのかっていうぐらいを思わせる発表ですよね。
やっぱりこういう似たような発表っていうのは他にもあって、
例えばユネスコからの脱退とか、それからパリ協定からの脱退とか、それからいろいろWHOからの脱退とか、
いずれにしても、80年間支えてきたいろいろな仕組みを全て否定し始めて、
撤退までしちゃってるっていうのは、なかなかこれはすごいですね。
ちょっとこの現象の背後にはどういうメカニズムがあるのか知りたいななんて思ってますけど、皆さんどう考えてます?どうぞ。
中川 浩孝
なんかああいうふうに強く言ったの、演説では言っていたわりには、その後事務総長とお話しした中では、
トランプの対立的なスタイル
中川 浩孝
アメリカは国連を100%支持しているみたいなことを言ったらしいって書いてあったので、いや面白い。
あい変わらず、恫喝、アメとムチをうまく利用するっていうのが彼らしいなというか、彼のやっぱり進め方なんだろうなっていうのは思いました。
田中 愼一
僕はね、アメというよりもムチと機関銃みたいな感じで、アメはね、本当にアメ1個って感じですよね。
主力はね、やっぱり敵を叩くっていう。トランプさんの、すべてのコミュニケーションは対立から始まるっていう。
これね、一つの原理なんですよ。対立があるからコミュニケーションを取らなきゃいけないんだっていうことだから、すべてのコミュニケーションは対立から始まるっていう。
まさにそれをですね、ある意味トランプ流コミュニケーションの特徴だと思うんですけどね。
これがね、やっぱりすごく逆に出たなって。だからアメとムチを同等にしない方がいいと思いますね、比率的に。ムチの方が圧倒的に大きいというふうに思いますね。
中川 浩孝
そうそう、それはすごい良いポイントですよね。マイナスからスタートしてるので、ゼロよりもマイナスに寄ってたんだけど、なんとなく良い結果に終わったなっていう感じに見えるっていう、そういう感じですよね。
田中 愼一
そんな感じですよ。そこがね、やっぱり面白いのがオバマとは反対なんですよね。80年の話したけども、今までの、例えば我々の業界っていうのは大統領選挙なんかもやりますんでね。
大統領選っていうのはものすごく、コミュニケーションのF1と言われるように様々なコミュニケーションがですね、出てくるんですね。ほとんどと言っていいほどイノベーションが生まれるんですよ、コミュニケーション。
過去のイノベーションの中で最大のものっていうのは、いくつかね、ケネディとかいろいろありますけど、やっぱりオバマのコミュニケーションで、あのときはいわゆる調和から入っていくっていう、彼のコミュニケーション、すべてのコミュニケーションは調和から始まるっていうね。
彼独自の流派で、それによって大多数の支持を得るっていう戦法に出たわけですね。
その後第一次トランプ、それからさらに今回のトランプ見てると、真逆で完全に対立軸から物事を考えるっていう。
たぶん両方ともありだと思うんですけどね。
ただ対立軸を作るっていう形のコミュニケーションっていうのは、ある意味限界があってですね、大統領選においてはね。
どういう限界かというと、大統領選はやっぱりなるべく多くの票を取るってことがすごく重要なんで、
対立を持ち込むとですね、その対立する相手軸、相手がそっぽ向くわけですよ。
だから対立軸で始めるコミュニケーションっていうのは、なるべく多くの人の支持を得るっていうには不向きで。
で、オバマはその究極モデルで調和という形で、もう圧倒的な支持を集めたんですけれども、
それはあくまで調和的なコミュニケーションということで、対立軸を逆になくしていくことによって、より多くの人の支持を得るっていう方法だったんだけど、
トランプの場合は対立軸だから、より反対勢力も増えるわけですよ。
そうすると、対立軸を使ったコミュニケーションっていうのはどういう場で効果が出てくるのかといったら、
たぶん五分五分の場合。これ使ったのが小泉さんだと思うんです。小泉純一郎さん。親父さんの方ですね。
彼は五分五分の国論を二分するような問題を取り上げて、一方否定するわけですね。
これは対立なんですね。ところが五分五分ってどういう意味かというと、
少なくとも国論を二分するってことは、50%は賛成、残りの50%は反対。
そうすると一方を徹底的に主張することによって、反対勢力も大きくなるんだけど、反対も出てくるんだけども、
その反対が出てくるからさらに味方が強くなるっていう。
だから彼は五分五分勝負士ですよね。
五分五分の中で、あえて世論を二分するようなテーマを持ってきて、そこで戦いをボーンと出すっていう。
一番初めに自民党をぶっ潰せって話を言って、日本を変える。次は郵政民営化だ。郵政民営化こそ日本を変えるって、こういう感じですね。
だから結構五分五分のときはやるんですよ。
ただ今までのトランプの発信を見てると、我々の常識化すると五分五分じゃないんですよね。
どっちかというと異端の発言っていうふうに捉えてたじゃないですか。第一の政権でも今でも。ある意味ね、世界の常識と反するぜっていう感じの。
でもそれがやっぱり彼の支持率につながってるってことは、
かなり我々一般人が持っている常識とは違う常識を持っている限定された人たち。
僕のコミュニケーションの世界では極地戦型って言うんですけども、
実は極地戦じゃなくなってきた。
要するにトランプが発信してることに対して、共感する人が実は結構の人口数増えてきてるっていう。
その背景は前もここで皆さんと話したように、やっぱりアメリカがかなり疲弊した人たちが多く出てきてるんじゃないか。
例えばオバマの時代はまだね、そうは言っても常識が通じるほどでだったんだけど、
トランプになった段階で今や、より世界のグローバライゼーションとか、
クリーンエネルギーもあるのかもしれないし、あといろいろな移民問題とか、そういうものがどんどんクローズアップされて、
それが身近に感じられている人たちっていうのが、それがデメリットとして。
どんどん数がアメリカで増えてるんじゃないかっていうね。
それがいわゆる曲線が曲線じゃなくて、結構五分五分のところまでいって、
その五分五分さの支持が、結局今のトランプを支えてるようなね。
まあわかりません。マガなんかの支持者数なんてのは調査してるのかどうかわかんないけども、
そんなのがあるのかなってちょっと感じるんですけどね。
どうですか、そこあたり考えて。けいこさんどうですか。
アメリカのコミュニケーションスタイル
高木 恵子
まあでも、もともとの多分国民性っていうか、やっぱり日本人はどうしても欧米と違って、
こうやっぱり自分を表現するコミュニケーションっていうか、
そもそもそういうコミュニケーションがあんまりね、
よろしいというふうに言われてはいない社会だからかもしれないけど、
こういうコミュニケーションを待ってたって思う、だから欧米人というかアメリカ人というのはやっぱりたくさんいるからこそ、
その私たちよりも、本当その待ってましたっていう声の方が、
アメリカ人としては多かったのかなっていう、その良いとか悪いとかじゃなくて、
そもそものそのコミュニケーションのやっぱりスタンス?
田中 愼一
スタンスですよね。
高木 恵子
私たちにしてみればすごい衝撃的じゃないですか。
だってあんまり自分の我を出しちゃいけないとか、
田中 愼一
そう、あのー、
高木 恵子
そういうコミュニケーションだから我々って。
田中 愼一
でもそれ日本的なコミュニケーションで、自分の我を出さないとか、そういうのってオバマ型なんですよ。
いわゆる調和っていうのを前提としたコミュニケーションで。
僕はアメリカ系のコミュニケーションコンサル会社にずっといるんだけども、
そこで気づいたのが、この世界に入って気づいたのがですね、
やっぱり欧米のコミュニケーションの捉え方っていうのがですね、
やっぱり是非の論っていうのかな。
自分が正しく、圧倒的に正しく、相手が間違ってるっていう、もうそこにもうベースになって。
で、相手を、例えばディベートっていうのが盛んですよね。
相手を言い負かして、相手の言ってることは間違いなんだっていうことを証明するような、
いわゆる是非の論的な発想っていうのが、僕は欧米のコミュニケーションにはすごく強くて、
それを僕自身感じたんですね。
アメリカの社会状況と不満
田中 愼一
日本型っていうのは、あるいはもしかしたらアジア型って言ってもいいのかもしれないけども、
どっちかって調和というかね、まずお互いそれぞれ違う意見だから、
まあどっかでお互いが納得するとこでちょっと落とし前つけないっていうような、
あの是非じゃないんですよね。なんとか落とし前つけようよって。
特に日本は、いわゆる村社会というか、ずっと同じ民族で長年孤立してましたから、
やっぱり土地も狭いからしょっちゅう顔つき合わさなきゃいけないから、
そこはやっぱり対立が生まないようなコミュニケーションが育っちゃったってことなんだと思うんですけどね。
だからそうなると我々からするともっとショッキングですよね、今のオバマ現象っていうのは。
アメリカに在住のヒロさんはどう思われるんですか?
中川 浩孝
あの私は二つの力が働いているなと思っているのがあるんですけど、
一つは、先ほども田中さんがおっしゃったような疲れているアメリカというか、
ラストベルトみたいなの言われたりしますけど、
やっぱりその今なんかずっとこう、何て言うんですかね、あんまりこういい思いをしてこなかったというか、
仕事もあまり例えばないであったりとか、給料もあまり良くないであったりとか、
そのテック系とかとは全然真逆のところにいるような、そんなにこう裕福ではない人たち、いい生活をしていない人たち。
やっぱりアメリカのその国力が全体として弱っていると感じている人たち。
私いつも思ってるんですけど、マガってすごい面白いなと思ってるんですけど、
メイクアメリカグレートアゲインって、いやアメリカグレートじゃんって私なんか全然思ってるんで、
なんで今更それをグレートってしなくちゃいけないのかって言うと、
グレートじゃないと感じている人がそれだけいるっていうことですよね。
この人たちは結構いるんですよね。
で、それは特にやっぱりこう、いわゆるレッドステートと言われるようなところで、
やっぱり工業というか産業がないような地域にいるような人たちが感じている。
そういう人たちが今回の動きというか、トランプさんを支持するようなところにやっぱり出てきていると思うので、
それは一つの力としてアメリカに絶対潜在的にあったなって私も感じているんですけど、
もう一つの力っていうのが私は、やっぱりその強いたげられてはいないんだけれど、
やっぱり本当は多数派なのに、
あまりにも少数派の人たちを大切にしなくてはいけないからといって、
なんかこう弱められてしまっている本当のマジョリティの人たち。
要は白人の男性みたいな人たちが、
やっぱり黒人の人たちをもっと徴用しなくちゃいけないよねとか、
女性の力がとか、それはもちろん全体として人権とか平等とか考えたらそうなるんですけど、
でもやっぱりマジョリティの人たちとしては、
なんとなく本当は私が社長になれるはずなのに女性がなっちゃうみたいな、
その全体としてなんとなく雰囲気としてあるような、
例えば答えであったりとか、キャンセルカルチャーであったりとか、
本当は私、マジョリティなはずなのに、
全然マジョリティのメリットを享受できてないよねっていう人たち。
私、それも結構いると思ってるんですよ。
なので、そこの力が二つ、全く違う逆側のというか、
一つはあまり裕福でない人たち。
もう一人は本当は裕福なんだけど、
もうちょっと力があってもいいんじゃないかって思っているような人たちが、
この流れにうまく乗っかっているというか、
今何でも言っていいよみたいな、
昔からちょっと行き過ぎたポリティカルコレクトネスとかあったと思うので、
それの反動というか、両方来ているので、
それがちょうど二つの波が一緒になっちゃって上がっちゃった感じっていうのが、
私はそれが不満というか、社会の不満として感じられていたので、
それが完全に表面化した。
やっぱり常識で考えたらとか、今までの歴史を考えたら、
それっておかしいよねっていうことだったりしても、
やっぱりそれが大きなうねりとして出てきたなっていうふうに、
私はやっぱり感じるんですよね。
田中 愼一
二つのポイントっていうのは、まさにそうだと思いますね。
グローバリゼーションの影響
田中 愼一
だから結局、グローバライゼーション、
過去80年戦後、第二次世界大戦後の80年っていうのは、
基本的にはグローバライゼーションっていう道をひたすら走ってきて、
で結局その恩恵を受けた人と恩恵を受けなかった人っていうのが実はあって、
我々は結構みんなが恩恵を受けるっていうふうに、
グローバライゼーションっていうのはあるんだっていうふうに途絶えてたけど、
実は恩恵を受けない人もずいぶん増えてきたっていう。
だから結局逆に言うと、今まさにITはね、
IT業界はどんどん進んでるからもうすでにグレートじゃないかって感じるっていうのはわかるけども、
でもそこに乗れなかった人たちがどんどん落ち込んできたっていうのは、
もうまさにその通りだなっていう気持ちです。
それからもう一つマジョリティのね、
中の不安っていうのは、なかなかマジョリティって何かって話にもなるんだけども、
でも多分今注目されているマジョリティっていうのは、
今言ったその恩恵に預かれなかった人たちと同時に、
いろいろな行動、なんて言ったらいいのかな、
結構差別的なディスクリミネーションとかそういうものっていうのは否定するっていう。
逆にそういうのをマイノリティを認めることによって、
本音のコミュニケーションの重要性
田中 愼一
マジョリティは我慢しなさいよというような様々なあるじゃないですかね、
D&Iなんてある意味そういう行動というか行動指針を強制するような面っていう、
そこに対する反動はもう間違いなくあるっていうことで、
でそうなるとやっぱりこの二つがですね、
一つの大きな不平不満の世界になっていくとですね、
不平不満が多い、いずれにしても不平不満が多くなるっていうことはですね、
コミュニケーション的にはですね、
実はその建前のコミュニケーションをとっても、
あまり動かない人は、
それはお前きれい事だろって言う、
俺はこっちに不満を持ってるんだぜってね。
でも不満がさらに不満になるのは、
それを公に言うと責められるっていうね。
だから本音を言うと怒られるっていうか、
窮屈だっていうか、
だから逆に言うと、
建前が強くなりすぎちゃって言い方変えると、
建前が強くなりすぎて本音が言えなくなってきたっていうのがですね、
実はその不平不満が増える中で、
本音に対する憧れじゃないけど、
本音言いたい、俺も言いたいっていう形で、
より選挙なんか見るとエモーショナルになってくるね。
つまり怒りの感情がグワーってきて、
それでもうこの際、
わーってあそこにとんがったが本音を言ってるように思えるところに投票しようっていう、
本音ベースのね、
これがね結構ね出てきてくる。
トランプの発信って本音なんですよ。
一見本音ベースなんですよ。
一見本音で話をしてるっていうふうに思われる仕掛けをしてあるんですね。
例えばX使ってどんどん自分の発信をしてるっていうのはもう、
一応受け手の方は、いわゆる新聞が書いて発信するよりも、
自分の言葉が直接、Xで国民に直接行くっていうのは、
国民側からすると、より本音を語ってるっていう印象ですよ、これあくまで。
印象をですね、作るわけですよ。
だからやっぱり物事が本音で話さないと、
人は結構聞く耳を持たなくなってきてるっていう事態は、
間違いなく今起こってるような気がしますね。
だから本音で話す、まあ日本でもね、
この前の参院選なんかも、一見本音的な発信をしたところが結構票を集めましたから、
だからそういう意味では今、マーケットとして、
マーケットって言い方いいかどうかわかんないけども、
コミュニケーションという世界の中では、
この本音というものが渦巻き始めてきて、
これ多分ね、本音をどう見せるかというね、
ところにね、仕掛けが向いていくと思いますよ。
高木 恵子
そうですよね。
田中 愼一
もう建前の話はどうでもいい。
いかに本音をチラ見させるかっていう。
こういう風に、僕だったら今これで選挙ね、
日本でやれって言うんだったら、
どっちかって言うと、本音をどう上手くアレンジして伝わるようにするか。
で、本音の場合はやっぱり非言語が重要なんですよ。
だから、そこあたりで、対談になるとね、理屈の話になっちゃう。
対談に持ち込まない。
逆にやっぱり、なんて言うんだろうな。
対談はね、なるべく避けて。
で、対談になったら、もう土俵をちゃんと設定して、
その上で動くような対談に臨むトレーニングが必要ですよね。
面白いな、そうか。
だから、本音のコミュニケーションがこれから求められてくるっていう。
高木 恵子
あとはやっぱり、こう、あれだけインパクトがあると、
今まで気にしてなかった人が目を向けますよね。
田中 愼一
ああ、そうそう。関心持ちますよね。
高木 恵子
そこは、だから、わかんない。
それを戦略としてやってるかわからないけど、
とにかくインパクトを与えることで、注目を浴びれば、
そこで、丸かバツかの人は分かれるけど、
パイが広がりますよね。
賛同する、声を上げる人たちの、
このNというか絶対数が増えてくるから、
リーダーシップと信念
高木 恵子
巻き込みが始まりますよね。
だから、それがすごいなっていうのは、
ただ、それができるのって、よっぽど、
なんだろう、自分をしっかり持ってるというか、
強い人じゃないと、やっぱりそういう発信ってできないから、
日本人のリーダーでそれができる人っているのかなっていう気は、
ちょっとしていました。
田中 愼一
まあ、唯一の今まで僕が見てる成功例でいうか、
直接向き合ったこともあるけども、
あの小泉純一郎さんでしょうね。
田中 愼一
あの人は間違いなく一貫性を保ち続けて、
しかも当時からすると本音の発言をしてるっていうふうに、
受け止められてたと思うんで、
だから、そこなんでしょうね。
で、鍵は、あの人なりきっちゃってるでしょ。
あの小泉さんって。
もう、ほんとなりきっちゃってるんですよ。
だから、あの顔見てると分かりますよね。
狂信的って言ってもあれだけど。
話すことが全てもう、
もう、郵政民営化しかないっていうぐらいにね、
一貫してずっと言い続けるっていう、
あの変人時代からやってて、
まさか総理になるかなって誰も思わなかった人が、
突如変人から総理になっちゃったっていうね。
高木 恵子
まあ、だからやっぱり、
本当に国のリーダートップって、
良くも悪くも何か信念がしっかりしてて、
田中 愼一
信念がなきゃダメなんですよ。
高木 恵子
強くて、それを最後まで押し通せる、
そう、やっぱ覚悟と強さっていうのがね。
田中 愼一
良いか悪いかは別としてね。
高木 恵子
だからやっぱり、
やっぱり国のトップはそこまでないとやれないんでしょうね。
田中 愼一
まあ、そうでしょうね。
高木 恵子
やっぱりね。
田中 愼一
で、やっぱりね、
信念があると言語、非言語が一致していくんですよ。
だから、でね、非言語ってもっと重要なんですよ。
やっぱりね、人間、
あのメッセージ発信するのは、
言語で発信するのと非言語ってあるけども、
非言語がほぼ70%なんですよ。
だから、言語ばっかり注意しても何の意味もなくて、
残りの70%を全然意識していないと、
全然バラバラな発信になっちゃう。
非言語と言語を一致させるってのは、もう信念しかないんですね。
そうですね、信念ね。
あの、嘘言はダメ。
あの、単に頭で考えて、
いや、これは俺は信念があるって言葉で言ったって何の意味もなくて、
信念がもうグーッとある人っていうのは、
やっぱりすごい発信ですよ。
だから極端に言うと、例えばヒトラーなんかだって、
すごかったと思いますよ、あの人たちって。
狂気かもしれないけども。
高木 恵子
そうですよね。
田中 愼一
だからやっぱりね、ケイコさん言うように、
一国のね、
だって国民の命を預かってるわけですから、
そこから考えたら、
よほど生半可な信念でやってほしくないですよね。
かといってね、
命を懸けますなんて表現するのもね、
どうかなーって思います。
だいたい言葉に出すぐらいいい加減だってことですよ。
言葉に出るものっていうのは、
僕はそんなに信用しないですから。
高木 恵子
そうですよね。
田中 愼一
やっぱり言ってる時の表情とか、
語彙とか、話し方とか、
非言語の方で勝負決まるんですよ、基本的には。
この人嘘か本当かって。
で、軽々しくね、命を懸けますなんて、
言う人間いませんよ、本気の人間で。
本当に死ぬ気でやってる奴は黙ってますよ。
だからやっぱりね、政治家でね、
命を懸けますとかね、
なんかね、そういう言葉は使ってほしくないですね。
実に不愉快、極まりないね。
全国民の命を預かろうとしてる人が。
非言語コミュニケーションの重要性
高木 恵子
楽しみですよね、自民党の総裁選。
田中 愼一
自民党はどうなるかね。
来週までには明確になるのかな。
高木 恵子
いや、10月4日が。
田中 愼一
4日か。
高木 恵子
だからまだかな。
田中 愼一
10月4日って来週、
じゃあ後半あたりで、一応読みが始まって。
高木 恵子
そうそう。
田中 愼一
で、どうするかって言うんで、分かる感じですね。
高木 恵子
だからまだ10月の中旬だから、
あと2週間ぐらいかな。
田中 愼一
2週間ですね。
まあ、でもいずれにしても、
ちょっと要注目っていう感じですかね。
高木 恵子
そうですね。